この記事では、履歴書の長所・短所欄の書き方と、性格タイプ別の例文20パターンを紹介します。採用担当者が長所・短所で見ている評価ポイントと、長所が思いつかないときの具体的な見つけ方、短所で落とされないための注意点まで解説します。
履歴書で長所・短所を聞かれる理由|採用担当者の本音
履歴書に長所・短所を書かせる目的は、スキルや経験ではわからない「人となり」の確認です。採用担当者は長所・短所欄から、応募者が自社で長く活躍できるかどうかを判断しています。
採用担当者が本当に見ている3つのポイント
採用担当者はここを見ている
- 自己認知力:自分の性格を客観視できているか。「強みも弱みもわかっている人」は入社後の伸びしろが大きいと判断される
- 社風・業務とのマッチング:長所が応募先の仕事で実際に活きるか。営業職に「慎重さ」だけでは響かない
- 改善姿勢:短所を放置せず、克服に向けて具体的な行動をとっているか
つまり、長所・短所欄は「完璧な人間であること」を証明する場ではありません。自分を正確に理解し、それを仕事にどう活かすかを言語化できる力が問われています。
長所と短所は「セットで設計」が鉄則
長所と短所をバラバラに考えると、内容が矛盾するリスクがあります。「行動力がある」と書いた長所の下に「せっかち」と短所を書けば、一貫性が生まれます。一方、「慎重」を長所にしながら「せっかち」を短所にすると、採用担当者は「どちらが本当か」と疑います。
| 長所 | セットにできる短所 | 一貫性の根拠 |
|---|---|---|
| 行動力がある | せっかち・見切り発車しがち | 行動が早い裏返し |
| 慎重・正確 | 決断に時間がかかる | ミスを防ぐ慎重さの裏返し |
| 協調性が高い | 自分の意見を主張しにくい | 周囲を優先する性格の裏返し |
| 責任感が強い | 人に頼るのが苦手 | 自分で抱え込む傾向の裏返し |
| 好奇心旺盛 | 飽きっぽい・興味が移りやすい | 新しいことに目が向く裏返し |
長所を決めてから「その裏返しは何か」を考えると、自然に矛盾のない短所が見つかります。
履歴書の長所・短所の書き方|3ステップの型
長所も短所も、書き方の「型」を覚えれば迷わず書けます。ここでは採用担当者に伝わる構成テンプレートを紹介します。
長所の書き方と構成テンプレート
長所は「結論 → 具体的エピソード → 入社後の活かし方」の3ステップで書きます。
- 結論(1文):「私の長所は〇〇です。」で始める
- 根拠(2〜3文):仕事や学業で長所を発揮した具体的な場面を書く。数字や成果を入れると説得力が増す
- 活かし方(1文):「御社の〇〇業務では、この長所を△△の場面で活かせると考えています。」で締める
良い例文
私の長所は、チーム内の意見をまとめる調整力です。前職では5名のプロジェクトチームで進行管理を担当し、メンバー間の方向性のズレを週次ミーティングで早期に解消する仕組みを作りました。結果、納期遅延がゼロになりました。御社の営業チームでも、部署間連携の場面でこの力を発揮できると考えています。
短所の書き方と「改善姿勢」の見せ方
短所は「結論 → 具体的な失敗・気づき → 改善のために取っている行動」の3ステップです。短所を書いて終わりにせず、「今どう対処しているか」まで書くのが通過のカギです。
良い例文
私の短所は、一人で抱え込みやすい点です。前職で業務量が増えた際、周囲に相談せず残業で対処した結果、品質が下がったことがあります。この経験から、現在はタスクの進捗を毎朝チームに共有し、早い段階で協力を仰ぐことを習慣にしています。
NG例
私の短所は、一人で抱え込みやすいところです。改善行動が書かれていないため、「入社しても同じことを繰り返すのでは」と判断されます。
文字数の目安と枠サイズ別の調整法
| 枠のサイズ | 目安文字数 | 書き方のコツ |
|---|---|---|
| 小さい枠(2〜3行) | 50〜80文字 | 結論+根拠を1文ずつ。活かし方は省略可 |
| 中程度の枠(4〜5行) | 100〜150文字 | 3ステップを各1文でコンパクトに |
| 大きい枠(6行以上) | 150〜250文字 | 3ステップをフルに書き、数字や固有名詞を入れる |
枠が小さい履歴書の場合、無理に全要素を詰め込むと読みにくくなります。結論と根拠だけでも採用担当者には伝わるため、枠に合わせて情報量を調整してください。
長所の例文10選|性格タイプ別にそのまま使える
ここからは、履歴書にそのまま使える長所の例文を性格タイプ別に10パターン紹介します。自分に近いタイプを選び、エピソード部分を自分の経験に差し替えてください。
協調性・チームワーク系
例文1:協調性
私の長所は協調性です。前職の営業チームでは、メンバー全員の進捗を把握し、遅れが出そうな人のフォローに率先して入ることで、チーム目標を6ヶ月連続で達成しました。周囲と連携しながら成果を出す力を、御社でも活かしたいと考えています。
例文2:傾聴力
私の長所は、相手の話を最後まで聞いてから対応策を考える傾聴力です。カスタマーサポートの業務では、お客様の話を遮らず聞くことでクレーム再発率を30%削減できました。この姿勢は、チーム内の意見調整にも役立つと考えています。
行動力・主体性系
例文3:行動力
私の長所は、課題を見つけたらすぐに動く行動力です。前職で売上が伸び悩んだ際、自ら新規開拓リストを作成し、1週間で20社にアプローチした結果、3件の新規契約を獲得しました。指示を待たず自分から動ける力を御社でも発揮します。
例文4:主体性
私の長所は主体性です。アルバイト先の飲食店で注文ミスが多発した際、独自のチェックリストを作って共有したところ、ミス件数が月15件から3件に減少しました。自分で考えて改善を提案できる点が、業務効率化に貢献できると考えています。
正確性・慎重さ系
例文5:正確性
私の長所は、細かいミスを見逃さない正確性です。経理業務で月次決算の照合を担当し、2年間でデータ入力のエラーをゼロに維持しました。数字を扱う業務が多い御社の経理部門で、この正確性を活かせると考えています。
例文6:計画性
私の長所は計画性です。複数のプロジェクトが同時進行する環境でも、タスクを優先度と期限で整理して管理表を作る習慣があり、納期に遅れたことがありません。御社でもスケジュール管理の面で貢献できると考えています。
コミュニケーション力系
例文7:説明力
私の長所は、専門的な内容をわかりやすく伝える説明力です。IT部門で社内システムの使い方を説明する役割を担い、マニュアルを図解入りに刷新したところ、問い合わせ件数が40%減りました。御社の顧客対応でもこの力を活かせると考えています。
例文8:人見知りしない
私の長所は、初対面の相手とも臆せず会話できることです。展示会での接客を任された際、2日間で80名以上の来場者と会話し、名刺交換から5件の商談につなげました。新規開拓が求められる営業職で即戦力になれると考えています。
継続力・忍耐力系
例文9:継続力
私の長所は、決めたことをやり切る継続力です。業務改善のために始めたExcelマクロの独学を1年間続け、チームの月次レポート作成時間を8時間から2時間に短縮しました。地道な努力を続ける力で、御社の業務効率化にも貢献します。
例文10:忍耐力
私の長所は忍耐力です。テレアポ営業で1日100件以上の架電を半年間続け、最初の3ヶ月は成果ゼロでしたが、トークを改善し続けた結果、4ヶ月目以降は月5件以上のアポイントを安定して獲得できるようになりました。
短所の例文10選|落とされない伝え方付き
短所は「書くと不利になる」と思われがちですが、改善行動をセットで書けば、むしろ自己認知力の高さとして評価されます。ここでは、採用担当者に好印象を与える短所の書き方を10パターン紹介します。
心配性・慎重すぎる
例文1:心配性
私の短所は心配性なところです。書類作成時に何度も確認してしまい、作業スピードが落ちることがあります。現在は「確認は最大3回まで」とルールを決め、チェックリストで漏れを防ぐ仕組みに切り替えることで、品質を保ちながら時間短縮ができるようになりました。
例文2:慎重すぎる
私の短所は慎重すぎる点です。リスクを考えすぎて判断が遅れることがあります。対策として、判断に迷ったら「この場で決められることか、持ち帰るべきか」を先に切り分ける癖をつけ、即決できる案件のスピードを上げています。
頑固・こだわりが強い
例文3:頑固
私の短所は、自分の考えにこだわりすぎるところです。以前、チームの方針と自分の意見が食い違った際にすぐ譲れず、進行が遅れたことがあります。それ以降、まず相手の意見を聞いて理由を理解してから自分の意見を伝えるようにしています。
例文4:完璧主義
私の短所は完璧主義な面があることです。細部にこだわるあまり、全体の進行が遅れてしまうことがありました。現在は「80点で出して改善する」を意識し、まず期限内に提出することを最優先にしています。
優柔不断・決断に時間がかかる
例文5:優柔不断
私の短所は、選択肢が多いと決断に時間がかかることです。前職では会議中に結論を出せず、持ち帰りが多くなった時期がありました。現在は「判断基準を3つに絞る」というルールを設け、迷う時間を短縮しています。
例文6:考えすぎる
私の短所は考えすぎてしまう点です。あらゆるパターンを想定するため動き出しが遅くなることがあります。対策として、期限を自分で前倒しに設定し、「考える時間」と「動く時間」を分けて管理するようにしています。
せっかち・スピード重視しすぎる
例文7:せっかち
私の短所は、結果を急ぐあまり確認が甘くなることがある点です。以前、データ入力を急いでミスを出したことがあり、それ以来「提出前の5分チェック」を必ず行うルーティンを設けています。スピードと正確さの両立を意識しています。
例文8:結論を急ぐ
私の短所は、議論の最中に結論を急いでしまうことです。メンバーの意見を十分に聞く前に方針を決めようとして、反発を招いた経験があります。現在は会議の冒頭で「全員の意見を聞いてから結論を出す」と宣言し、傾聴の時間を確保しています。
人に頼るのが苦手・抱え込む
例文9:人に頼れない
私の短所は、人に頼ることが苦手で一人で抱え込みやすい点です。前職で業務過多になった際、周囲に相談できず対応が遅れたことがあります。その反省から、現在は毎朝のミーティングで自分のタスク量を共有し、早めに助けを求める習慣をつけています。
例文10:断れない
私の短所は、頼まれると断れない性格です。依頼を全て引き受けた結果、自分の本来業務が遅れたことがあります。現在は「今日中に対応できるか」を基準に判断し、難しい場合は代替案を提示するようにしています。
長所が思いつかない人の見つけ方3選
「短所はすぐ出てくるのに、長所が何も思いつかない」という悩みは非常に多いです。自分の良いところは自覚しにくいもの。以下の3つの方法を試すと、意外なところから長所が見つかります。
短所を裏返す「変換テーブル」
最も簡単な方法は、すでに思いついている短所を「ポジティブに言い換える」ことです。短所と長所は表裏一体のため、短所がわかっているなら長所も自動的に見つかります。
| 短所 | 言い換えた長所 |
|---|---|
| 心配性 | 慎重・リスク管理ができる |
| せっかち | 行動力がある・スピード感がある |
| 頑固 | 信念がある・最後までやり抜く |
| 優柔不断 | 慎重に判断できる・多角的に考える |
| 人見知り | 深い人間関係を築ける・観察力がある |
| 飽きっぽい | 好奇心旺盛・切り替えが早い |
| マイペース | 周囲に流されない・自分軸がある |
| おせっかい | 面倒見が良い・周囲への気配りができる |
周囲の人に聞く質問フレーズ
自分では気づかない長所は、周囲の人が知っています。家族・友人・同僚に以下のフレーズで聞いてみてください。
- 「私のどこが頼りになると思う?」
- 「一緒に仕事(作業)して助かったことは何?」
- 「他の人と比べて私が得意そうなことは?」
2〜3人に同じ質問をすると、共通して出てくるキーワードがあなたの長所です。自分の主観より他者の客観のほうが、採用担当者に響く表現になることが多いです。
過去の成功体験から逆算する方法
仕事・学業・部活・アルバイトで「うまくいった経験」を3つ書き出し、共通する行動パターンを抜き出します。
- 接客バイトでリピーターが多かった → コミュニケーション力・安心感を与える力
- 期限ギリギリでも提出物を出し続けた → 責任感・粘り強さ
- グループワークでまとめ役になることが多かった → リーダーシップ・調整力
「長所を探す」のではなく「うまくいった行動を見つけて名前をつける」と考えると、格段に書きやすくなります。
履歴書の長所・短所で落ちるNG例5つ
例文を参考にしても、以下のパターンに該当すると書類選考で落とされるリスクが高まります。提出前に必ず確認してください。
業務に関係のない長所を書く
NG例
「私の長所は料理が得意なことです。」趣味や生活スキルは長所として評価されません。応募先の業務で活かせる性格的な強みを書いてください。
致命的な短所をそのまま書く
NG例
「私の短所は、遅刻が多いことです。」社会人としての基本姿勢に疑問を持たれます。業務遂行に致命的な短所(遅刻・嘘をつく・約束を守れない等)は書かないでください。
「短所はありません」と書く
短所がない人はいません。「短所はありません」と書くと、「自分を客観視できない人」「質問の意図を理解していない人」と判断されます。どんな人にも改善余地はあるため、正直に書いたうえで克服姿勢を示すほうが好印象です。
抽象的すぎて伝わらない
NG例
「私の長所は、明るいところです。」「明るい」だけでは仕事のどこで役立つのかが伝わりません。「初対面の相手と5分で打ち解けられる」のように、場面が浮かぶ具体性が必要です。
長所と短所が矛盾している
長所に「慎重」、短所に「せっかち」と書くと、採用担当者は「このうちどちらが本当の性格なのか」と疑問に感じます。前述の「セット設計」を使い、表裏一体の関係になる組み合わせを選んでください。
採用担当者はここを見ている
- 長所と短所に一貫性があるか(人物像がブレていないか)
- 短所に対する具体的な改善行動が書かれているか
- 例文のコピペではなく、自分の経験が含まれているか
まとめ
- 長所・短所は「結論→根拠→活かし方(改善行動)」の3ステップで書く
- 長所と短所は表裏一体の「セット」で設計すると矛盾が生まれない
- 採用担当者は「完璧な人」ではなく「自分を客観視できる人」を評価している
- 短所は改善行動とセットで書けば、むしろ好印象につながる
- 長所が思いつかないときは「短所の裏返し」から探すのが最短ルート
履歴書の長所・短所欄は、あなたの人柄を伝える貴重なスペースです。例文をそのまま使うのではなく、自分の経験に差し替えて「あなただけの内容」に仕上げてください。それだけで書類通過率は確実に変わります。
履歴書の長所・短所に関するよくある質問
- 長所と短所は何文字くらいで書けばいい?
-
履歴書の枠サイズによりますが、一般的には各100〜200文字が目安です。枠が小さい場合は50〜80文字で結論と根拠のみに絞り、大きい枠なら200〜250文字で具体的なエピソードまで書いてください。
- 短所を正直に書いたら落ちますか?
-
正直に書くこと自体は問題ありません。ただし「遅刻が多い」「嘘をつく」など社会人としての基本姿勢に関わる短所は避けてください。業務上の弱み(慎重すぎる・抱え込みやすい等)を書き、改善のために取っている行動をセットで記載すれば、むしろ自己認知力の高さとして評価されます。
- 長所と自己PRの違いは何ですか?
-
長所は「性格・人柄」に基づく強みで、自己PRは「スキル・実績」を含むアピールです。長所は「協調性がある」「慎重」など性格面、自己PRは「売上を120%達成した営業力」のように成果ベースで書く点が異なります。履歴書に両方の欄がある場合は、内容が重複しないよう切り分けてください。
- 面接で聞かれたときも履歴書と同じ内容でいい?
-
結論は同じで構いません。ただし面接では履歴書に書ききれなかったエピソードの詳細や、質問に応じた補足を加えてください。履歴書と面接で長所・短所が全く違う内容だと、一貫性がないと判断されるリスクがあります。
参考:履歴書の長所 例文12選|採用担当者に響く書き方とNG例

