この記事では、事務職の職務経歴書サンプルと書き方を採用担当者の視点で解説します。一般事務・営業事務の例文と、採用担当者が書類を30秒で落とすNG例をセットで紹介。業務内容が地味に見えても書類選考を通過できる具体的なポイントがわかります。
事務職の職務経歴書を採用担当者が30秒で判断する4つのポイント
採用担当者は書類選考の場で、1件あたり30秒から1分程度で読み進めています。その短い時間で判断されているのは、次の4つのポイントです。
採用担当者はここを見ている
- 業務の具体性:「電話対応・データ入力」で終わっていないか。件数・規模・使用システムが書かれているか
- PCスキルのレベル:「Excelが使えます」だけでは不十分。VLOOKUPが使えるのかマクロが組めるのか、実際のスキルレベルがわかる表現になっているか
- 数値で表せる成果:処理件数・削減時間・担当チーム人数など、数字で業務の規模感が伝わるか
- 自社にフィットするか:求人票に書かれた業務に対応するスキルが職務経歴書に明記されているか
事務職は「誰でもできる仕事」というイメージを持たれがちですが、採用担当者の視点は違います。事務職こそ業務の抜け漏れを防ぐ正確性と、処理量をこなす効率性を持つ人材を探しています。「地味な業務しかしていない」と感じている方ほど、数値化と具体化で大きく差がつきます。
採用担当者が最初に読む場所
採用担当者が最初に確認するのは、職務要約(冒頭の3〜5行)です。ここで「この人は読む価値がある」と判断されなければ、その後の詳細が読まれない可能性が高くなります。次に目が行くのはスキル欄です。事務職の場合、「何のソフトが使えるか」「どのレベルで使えるか」が選考基準に直結するため、スキル欄は職務要約と同じくらい重要視されます。
事務職の職務経歴書の基本構成と書き方
事務職の職務経歴書は、大きく4つのセクションで構成します。それぞれの書き方とポイントを解説します。
①職務要約(3〜5行)の書き方
職務要約は、自分のキャリアを3〜5行(100〜150文字程度)に凝縮したサマリーです。採用担当者が「続きを読みたい」と思うかどうかを決める最重要セクションです。書くべき内容は次の3点です。
- どんな職種・業界で何年間働いたか
- 主な担当業務と業務規模(件数・チーム規模など)
- 特筆すべきスキルや実績
良い例文:職務要約
大手メーカーの営業部門で一般事務を5年間担当。営業担当7名のサポート役として、月平均200件の受注処理・請求書発行・顧客対応を一元管理しました。ExcelのVLOOKUP・ピボットテーブルを活用した月次データ集計の標準化に取り組み、チーム全体の月次報告作業を15時間削減した実績があります。
NG例
事務職として5年間、メーカーで働いていました。電話対応やデータ入力、書類管理などの一般的な事務業務を担当しました。(業務の具体性・件数・スキルがまったく伝わらない。「一般的な」という表現は採用担当者の印象を下げる。)
②職務経歴・担当業務の書き方
勤務先ごとに「会社概要」「担当業務」を記載します。業務内容は箇条書きで、それぞれに件数・頻度・使用システムを付け加えるのが鉄則です。下表のように「NGな書き方」と「OKな書き方」を対比して確認してください。
| NGな書き方 | OKな書き方 |
|---|---|
| 電話対応 | 社外からの問い合わせ対応(月50〜80件)、クレーム率2%以下を維持 |
| データ入力 | 受注データの基幹システム(SAP)入力・照合(月200件、エラー率0.5%以下) |
| Excelでの集計 | 月次売上データの集計・グラフ化(VLOOKUP・ピボットテーブル使用、月3時間→1時間に短縮) |
| 書類管理 | 契約書・覚書のファイリング・スキャン・社内DBへの登録(年100件超) |
③保有スキル・資格欄の書き方
事務職の選考で最も差がつくのがスキル欄です。「Microsoft Officeが使えます」では採用担当者に何も伝わりません。使用レベルを具体的に記載することが必須です。
PCスキルの記載例(具体的に書く)
- Excel:VLOOKUP・SUMIF・COUNTIFS・ピボットテーブル・グラフ作成(日常使用レベル)、VBAマクロ作成経験あり
- Word:報告書・社内規程文書の作成、差し込み印刷対応
- 業務システム:SAP(受注管理・請求書発行モジュール)、kintone(案件管理)
- タイピング速度:500文字/分以上(ブラインドタッチ)
資格は正式名称で記載します。MOS(Microsoft Office Specialist)・日商簿記・秘書技能検定など、事務職に関連する資格があれば積極的に書いてください。
④自己PRの書き方
事務職の自己PRで採用担当者が期待しているのは、「正確性」「効率性」「サポート力」の3つです。「コミュニケーション能力があります」のような抽象的な表現は、具体的なエピソードと数字で裏付けてください。
自己PRで書ける内容がないと感じる場合でも、職務経歴書の「活かせる能力」の書き方を参考に、前職で培ったポータブルスキルを言語化する方法があります。

良い例文:自己PR
前職では営業担当者7名のサポート役として、月200件超の受注処理を一人で担当しました。処理ミスが発生した場合の損失を防ぐため、入力後の照合チェックを習慣化した結果、在籍中のエラー率を0.3%以下に維持できました。また、月次売上報告に使用するExcelシートを関数化・テンプレート化することで、チーム全体の作業時間を月15時間削減。同様の課題を抱える職場でも同じアプローチを活かせます。
【サンプル】一般事務の職務経歴書例文
一般事務への転職・就職で使える職務経歴書のサンプルを2パターン紹介します。経験者向けと未経験転職向けで書き方が異なりますので、ご自身の状況に合ったパターンを参考にしてください。
経験者向け:一般事務の職務経歴書サンプル
職務要約
大手食品メーカーの総務・経営管理部門で一般事務を4年間担当。経費精算処理(月300件超)・契約書管理・来客対応・電話対応を担当しました。FileMakerを使った契約書管理データベースの改善に自主的に取り組み、書類検索時間を1件あたり約10分から2分以下に短縮。現在はMOS Excel Expertを取得し、スキルアップを継続しています。
担当業務(箇条書き記載例)
- 経費精算処理:月300〜350件、3事業部を担当
- 契約書・覚書の締結管理:年間新規100件・更新50件、FileMakerでのデータベース管理
- 来客対応:役員・取引先・採用候補者を含む月30〜40件
- 社内外電話・メール対応:月100件以上、英語メール対応経験あり(TOEIC 680点)
- 会議室予約・備品発注管理:全社員150名分を一元管理
- Excelでの経費集計・月次レポート作成(ピボットテーブル・グラフ使用)
採用担当者はここを見ている
- 「経費精算月300件超」という数字で業務量の規模感が一瞬で伝わる
- 「検索時間10分→2分に短縮」という改善実績が「待ちの姿勢ではない」ことを示している
- MOS取得という継続的なスキルアップの意欲が採用担当者の評価を上げる
未経験転職向け:一般事務の職務経歴書サンプル
他業種から事務職への転職を目指す場合、前職で培った「数値管理」「正確性」「コミュニケーション」の経験を事務職の文脈に翻訳することがポイントです。
職務要約(前職:小売業販売スタッフ→事務職への転職)
アパレル専門店での販売スタッフとして3年間勤務。在庫管理・発注業務・日次売上集計(ExcelでSUMIF・VLOOKUP使用)を担当し、担当カテゴリの在庫ロスを30%削減した実績があります。数値管理・正確な書類処理・複数業務の並行処理で培った能力を、事務職でより専門的に活かしたいと考え転職を決意しました。
採用担当者はここを見ている
- 「在庫ロス30%削減」という数値実績が、未経験でも即戦力になれる可能性を示している
- ExcelのSUMIF・VLOOKUPを明記することで、「Excelが使える程度」より大幅に印象が向上する
- 「なぜ事務職なのか」の理由が論理的かつ前向きに書かれており、採用後のミスマッチリスクが低い印象を与える
【サンプル】営業事務の職務経歴書例文
営業事務は一般事務よりも営業部門との連携・スピード感・数値把握力が重視されます。受注処理の件数や、営業担当者何名分のサポートをしていたかなど、業務規模を数字で示すことが特に重要です。
職務要約
IT商社の法人営業部門で営業事務を5年間担当。営業担当10名のサポート役として、見積書作成・受注入力・請求書発行を月300件以上処理しました。顧客からの問い合わせ対応(月60件)と社内各部門への納期調整・在庫確認など社内外コーディネーションも担当。CRMツール(Salesforce)を使った案件管理の標準化に貢献し、営業担当者の案件更新漏れをゼロにする仕組みを構築しました。
担当業務(箇条書き記載例)
- 見積書・提案書作成:月80〜100件、単価・数量・割引条件の確認を含む
- 受注処理・請求書発行:月300件超、基幹システム(Oracle EBS)使用
- 顧客対応:問い合わせ月60件、納期回答・クレーム一次対応を含む
- 売上データ集計・月次レポート作成(Excel:VLOOKUP・ピボットテーブル使用)
- Salesforceを使った商談進捗管理・営業担当者への入力サポート
採用担当者はここを見ている
- 「月300件超」の受注処理という数字が処理能力の高さを客観的に示す
- Salesforceなど具体的なCRMツール名の記載が「即日稼働できる人材」の印象を与える
- 「案件更新漏れをゼロにする仕組みを構築」という改善実績が、受け身でなく主体的に働ける点を示している
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無料で履歴書・職務経歴書を作成する →採用担当者が即落とす事務職のNG例5選
事務職の書類選考で「もったいない落とし方」をしているパターンには共通点があります。採用担当者の目線からよく見るNG例を5つ紹介します。
NG①:業務内容の羅列だけで件数・規模がない
NG例
【担当業務】電話対応・データ入力・書類管理・来客対応・コピー・郵便物仕分け
業務の羅列だけでは「どの程度の量・質でやっていたか」が採用担当者には一切伝わらない。同じ「電話対応」でも月10件と月200件では評価がまったく異なります。
NG②:PCスキルが「使用経験あり」止まり
NG例
Microsoft Officeの使用経験あり(Word・Excel・PowerPoint)
採用担当者はこれを見ると「基本操作ができる程度」と判断します。使用できる関数名・活用したことのある機能を1〜2つ添えるだけで評価は大きく変わります。
NG③:自己PRが事務職の求める能力とズレている
NG例
前職ではチームリーダーとしてメンバー育成に携わり、リーダーシップを発揮しました。
事務職は「周囲を正確にサポートする力」が求められるポジション。リーダーシップのアピールが的外れになる場合があります。「正確性」「効率化の実績」「サポートの具体的な成果」に置き換えることで採用担当者の評価が上がります。
NG④:成果や改善実績がゼロ
「担当業務を滞りなく遂行してきました」だけで終わっている職務経歴書は、採用担当者に「当たり前のことをやっている人」という印象しか与えません。
改善実績がない場合でも、業務量の増加に対応した経験(「退職者の補填で一時期2名分の業務を担当した」など)や工夫したこと(「マニュアルを作成して引き継ぎを円滑にした」など)は書けます。数字で表せる実績がなくても書類を通過させる方法を職務経歴書 実績なし の例文で確認してみてください。

NG⑤:職務要約が長すぎてポイントが伝わらない
職務要約の適切な長さは3〜5行(100〜150文字程度)です。10行以上の長い職務要約は、採用担当者に「読む気が失せる」という印象を与えます。職務要約はキャリアのハイライトだけを書き、詳細は担当業務欄に譲るのが正解です。
職務経歴書の完成度を上げる3つのサポート
事務職の職務経歴書を作成する際は、ツールやサービスを活用することで書類の完成度を高められます。
①自動作成ツールでフォーマットを整える
職務経歴書の自動作成ツールを使えば、フォーマット選択から内容入力まで画面の指示に従うだけで書類が完成します。事務職向けのテンプレートを提供しているツールも多く、抜け漏れを防ぐ効果があります。

②添削サービスでプロに確認してもらう
書類が完成したら、職務経歴書の添削サービスを利用してプロの目でチェックしてもらうことをお勧めします。特に事務職の場合、「スキルの書き方」「業務内容の具体性」など判断が難しいポイントを専門家に確認してもらうことで、書類通過率が上がります。

③代行サービスで書類作成を委託する
「どう書けばいいかわからない」「時間がない」という場合は、職務経歴書の代行サービスも選択肢のひとつです。転職エージェントを通じて無料で作成サポートが受けられるケースもあります。

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無料で履歴書・職務経歴書を作成する →まとめ
- 事務職の職務経歴書は職務要約・担当業務・スキル・自己PRの4構成が基本
- 採用担当者が最初に確認するのは職務要約とスキル欄。この2か所が書類通過率を左右する
- 業務内容には件数・頻度・使用システムを必ず付け加え、具体性を出す
- PCスキルは「使えます」ではなく関数名・機能名まで記載する
- 成果がない場合でも、業務量・効率化・工夫したことを必ず1行以上書く
事務職は競合が多い職種ですが、業務の具体性と数値化の質で大きく差がつきます。本記事のサンプルを参考に、まず職務要約から書き始めてみてください。
事務職の職務経歴書に関するよくある質問
- 事務職の職務経歴書に書くことがない場合はどうすればいいですか?
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「書くことがない」と感じる最大の原因は、業務を「こなすもの」として捉えているためです。担当してきた業務を「件数」「頻度」「使用ツール」「担当範囲」の4軸で棚卸しすると、具体的に書ける内容が必ず出てきます。たとえば「電話対応」であれば、月何件対応したか・クレーム対応経験の有無・複数部署を代表して対応していたか、などを書き加えることで内容が充実します。
- 未経験から事務職への転職でも職務経歴書は必要ですか?
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はい、必要です。未経験転職であっても、職務経歴書は「前職で培ったどのスキルが事務職に活かせるか」を伝える場として機能します。特に数値管理・正確な処理・複数業務の並行対応など、事務職と親和性の高い経験を積極的にアピールしてください。前職でのExcel使用経験(関数名まで記載)があれば、未経験でもスキルの証拠として有効です。
- 一般事務と営業事務では職務経歴書の書き方が違いますか?
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基本構成は同じですが、強調するポイントが異なります。一般事務では「正確性・管理能力・社内調整力」を、営業事務では「スピード感・受注処理件数・顧客対応力・営業との連携経験」を前面に出すことが有効です。応募先が「一般事務」と「営業事務」のどちらかによって自己PRのトーンを調整してください。
- 職務経歴書のサンプルをそのままコピーして使ってもいいですか?
-
そのままのコピーは避けてください。採用担当者は大量の書類を読んでいるため、テンプレートそのままの表現に気づくことがあります。本記事のサンプルは「構成の型」として参考にしつつ、自分の業務内容・数値・使用したシステム・担当範囲に置き換えることで、採用担当者に伝わる書類になります。


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