この記事では、介護福祉士の国家試験合格後の履歴書の書き方を解説します。資格欄の正式名称・合格日と登録日のどちらを書くか・登録前の「取得見込み」の表現から、採用担当者が確認しているポイントと志望動機の例文まで網羅しています。
介護福祉士合格後の資格欄に何を書くか
介護福祉士の国家試験に合格した後、多くの方が最初に迷うのが「資格欄に何をどう書けばいいのか」という点です。正式名称、記載する日付、表現の仕方——この3つに明確な答えを知らないまま提出しているケースが少なくありません。
正式名称は「介護福祉士」のみ—よくある3つの誤表記
資格欄に書く名称は「介護福祉士」のみです。それ以上でも以下でもありません。介護系の国家資格は施設にとって業務上の必須条件であり、名称が不正確だと「基本的なマナーに欠ける」という印象を与えてしまいます。
NG例—よくある3つの誤表記
- 「介福」(略称は不可。正式名称を必ず使う)
- 「介護福祉士国家資格」(「国家資格」という補足語は不要)
- 「ケアワーカー(介護福祉士)」(英語表記や括弧補足の追加は不要)
資格欄に記載する際の正確な形は「令和〇年〇月 介護福祉士 取得」です。末尾に「取得」という語をつけるのが一般的なマナーです。
日付は合格日ではなく「登録日」を書く
資格欄に記載する日付で最も迷うのが「合格日か登録日か」という点です。情報サイトによって説明が異なることもあり、どちらが正しいのかわからないまま提出している方もいます。
結論として、正しいのは「登録日」です。社会福祉士及び介護福祉士法では、介護福祉士の名称を使用できるのは登録後のみと定められています。国家試験に合格しただけでは、正式に「介護福祉士」を名乗ることはできません。
合格日と登録日の間には通常2〜3ヶ月のタイムラグがあります。履歴書に合格日を書いてしまうと、実際の資格取得日とは異なる情報を記載することになります。採用担当者の中には合格日と登録日の違いを把握している方もいるため、正確な登録日の記載が求められます。
登録証の「登録年月日」がそのまま記載日になる
記載する日付は、手元にある「介護福祉士登録証」に印刷されている「登録年月日」の日付です。この日付をそのまま資格欄に転記してください。
記載例(正しい書き方)
令和6年5月15日 介護福祉士 取得
登録証の「登録年月日」に記載されている日付をそのまま使用します。登録番号は履歴書への記載は不要です。
合格後、登録証が届くまでの期間に転職活動する場合
介護福祉士の国家試験は例年3月下旬に合格発表があります。登録申請書類を提出してから登録証が届くまでは、申請受理後おおよそ1.5ヶ月かかります。合格から登録証取得まで、最短でも2〜3ヶ月のタイムラグが生じます。
合格直後から転職活動を始める場合、まだ登録証が届いていない状態で履歴書を提出することになります。この期間の書き方を正確に押さえておくことが重要です。
「取得見込み」の具体的な記載例
登録前の場合は「取得見込み」の表現を使います。状況に応じて以下の3パターンを使い分けてください。
状況別の記載例
- 合格発表直後(登録申請前):「令和〇年3月 介護福祉士国家試験 合格(登録申請準備中)」
- 登録申請済み・登録証未着の場合:「令和〇年3月 介護福祉士国家試験 合格(登録申請中・令和〇年5月取得見込み)」
- 試験前・合格見込みで活動中の場合:「令和〇年3月 介護福祉士 取得見込み」
採用担当者は「取得見込み」をどう見るか
「取得見込み」の記載が選考で不利になるのでは、と心配する方も多いです。しかし介護業界の採用担当者は、合格から登録まで期間があることを十分に理解しています。取得見込みの状態での応募は問題視されません。
採用担当者はここを見ている
- 「取得見込み」の表現が曖昧でなく、取得予定時期が明記されているか
- 登録申請の手続きを既に進めているか
- 面接時に「いつ正式取得になるか」を明確に答えられる準備があるか
採用担当者から「いつ正式取得になりますか」と確認が入ることがあります。登録申請の手続き状況と登録証が届く見込み時期をあらかじめ把握しておくと、面接でも的確に答えられます。
登録完了後は資格欄を忘れずに更新する
取得見込みで応募し、選考中または入社前に登録証が届いた場合は、速やかに採用担当者へ連絡して書類の内容を更新しましょう。「報告しなくても大丈夫だろう」と放置すると、入社後に書類の不一致が確認されるケースがあります。
登録完了のタイミングを採用担当者と共有しておくことが、信頼関係を築く上でも適切な対応です。
関連資格の書き方と並べ方
介護福祉士だけでなく、取得済みの関連資格もすべて正確に記載します。資格欄は単なる情報の列挙ではなく、あなたのキャリアの積み重ねを採用担当者に伝える場所です。
実務者研修・初任者研修の正式名称と書き方
関連資格を記載する際に誤りやすいのが正式名称です。特に初任者研修は旧名称(ヘルパー2級)と混同されやすいため、注意が必要です。
| 研修・資格名 | 正式名称 | 記載例 |
|---|---|---|
| 初任者研修 | 介護職員初任者研修 | 令和〇年〇月 介護職員初任者研修 修了 |
| 実務者研修 | 介護福祉士実務者研修 | 令和〇年〇月 介護福祉士実務者研修 修了 |
| ケアマネ(参考) | 介護支援専門員 | 令和〇年〇月 介護支援専門員 取得 |
「ヘルパー2級」は2013年に廃止された旧資格名です。旧制度の修了者は介護職員初任者研修修了者と同等に扱われますが、履歴書には「介護職員初任者研修 修了」と記載してください。
記載順は「取得順(古い順)」が基本
資格欄全体の記載順は、取得が古いものから順に書くのが原則です。介護職のキャリアに沿って記載することで、採用担当者はあなたの成長の流れをひと目で確認できます。
記載順の例(古い順)
- 令和〇年〇月 普通自動車第一種運転免許 取得
- 令和〇年〇月 介護職員初任者研修 修了
- 令和〇年〇月 介護福祉士実務者研修 修了
- 令和〇年〇月 介護福祉士 取得
採用担当者が資格欄で確認していること
採用担当者はここを見ている
- 正式名称と日付が正確に記載されているか(誤記は書類全体の信頼性を下げる)
- 初任者研修→実務者研修→介護福祉士という取得の流れが自然かどうか
- 更新が必要な資格(介護支援専門員など)の有効期限が切れていないか
福祉・介護分野の資格を複数持っている場合は、福祉用具専門相談員の履歴書の書き方も参考になります。介護・福祉業界でも職種によって資格欄の記載に注意点があります。

採用担当者が履歴書で実際に見ているポイント
資格欄の記載が正確であることは最低ラインです。採用担当者が書類選考で通過させるかどうかを判断する際は、他の欄の記載も同様に重要になります。
証明写真で決まる第一印象
採用担当者が履歴書を手に取ったとき、最初に目に入るのは証明写真です。介護職の場合、清潔感と「利用者・ご家族と接することができる」という信頼感が写真から伝わるかどうかを確認しています。
採用担当者はここを見ている
- 服装:白・紺・グレーなど落ち着いた色のジャケット・スーツ
- 髪型:顔周りがすっきりしているか(前髪が目にかかっていない)
- 表情:作りすぎない程度に口角が上がっている自然な表情
- 背景:白または薄いグレー(自宅の壁など雑然とした背景は避ける)
スマートフォンアプリで撮影した写真は、背景の乱れや光量不足が目立つケースがあります。証明写真機やスタジオでの撮影が確実です。
職歴欄で確認しているマナー
職歴欄では、施設名・法人名が正式名称で書かれているかを確認します。「〇〇老健に勤務」のような略称での記載は、採用担当者の印象を下げることがあります。
NG例 → 正しい書き方
NG:「〇〇グループ 老健に勤務」
→ 正しい形:「社会福祉法人〇〇 介護老人保健施設〇〇 入職」
退職理由は「一身上の都合により退職」の一行で十分です。詳細は面接で聞かれた際に口頭で答えます。また、職歴欄の最後には「以上」と記載するのが正式なマナーです。
本人希望欄の正しい使い方
「本人希望欄」を「特になし」のままにしている方を、採用担当者は準備不足と見ることがあります。勤務条件を具体的に書くことで、採用担当者が採用後のミスマッチを事前に把握しやすくなります。
記載例(良い書き方)
「週5日フルタイム勤務希望。夜勤は月4〜6回程度対応可能です。入居型施設での介護業務を希望しますが、施設の方針に合わせて柔軟に対応できます。」
採用担当者が通したくなる志望動機・自己PRの書き方
履歴書の中で最も差がつくのが志望動機と自己PRです。資格欄の記載が完璧であっても、志望動機が抽象的であれば書類選考は通過しにくくなります。
合格という実績を活かした志望動機の組み立て方
介護福祉士の志望動機でよく見られる失敗が「資格を活かして貢献したい」「人の役に立ちたい」という表現にとどまることです。採用担当者が志望動機を読む目的は「なぜ他ではなく自施設なのか」「入社後にどんな働きをするのか」を確認することです。
合格という実績を志望動機に組み込む際は、以下の3点を盛り込んでください。
- ① 合格に至るまでの経験(現職での課題・もっと深めたいと感じたこと)
- ② 応募先を選んだ具体的な理由(施設の理念・ケアの特徴・体制)
- ③ 入社後に実現したいこと(利用者への具体的なかかわり方・目標)
志望動機例文(特養への転職)
良い例文
介護老人福祉施設で利用者の生活全体に深く関わる支援がしたいと考え、特別養護老人ホームへの転職を希望しています。現職のデイサービスでは外来型の関わりが中心でしたが、介護福祉士の取得を機に、より継続的・専門的な生活支援ができる職場へ移りたいと思いました。貴施設はユニット型ケアを導入し、利用者一人ひとりの生活リズムを尊重するケアを実践されている点に共感しています。チームの一員として、入居者の安心した日常を支えることに力を注ぎます。
NG例
「介護福祉士の資格を活かして介護の現場で貢献したいと思っています。人の役に立てる仕事がしたいと考え、貴施設に応募しました。」
→ NG理由:「なぜこの施設か」がまったく伝わらない。どの施設にでも使い回せる内容は採用担当者に見抜かれます。
自己PR例文(介護福祉士・経験者)
良い例文
利用者の「いつもと違う」を早期に察知することを強みとしています。現職では、利用者の食事量の変化から体調悪化の兆候を捉え、看護師との連携を早めた結果、緊急対応件数を前年比で半減させることができました。介護福祉士として専門的な知識を得た現在は、身体状況のアセスメントをさらに深め、多職種との連携をより具体的な形で実践できる介護職員を目指しています。
医療法人や病院附属の介護施設への転職を検討している場合は、医療法人への志望動機の書き方も参考にしてください。施設の種類が変わると、採用担当者が重視するポイントも変わります。

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- 資格欄の正式名称は「介護福祉士」のみ。日付は登録証の「登録年月日」を使い「取得」と記載する
- 合格から登録証が届くまで2〜3ヶ月かかる。登録前の転職活動では「取得見込み」の表現で対応する
- 関連資格(初任者研修・実務者研修)は正式名称で取得順(古い順)に記載する
- 採用担当者は証明写真・職歴欄の正確さ・本人希望欄の具体性もあわせて確認している
- 志望動機は「なぜこの施設か」「合格後に何を実現したいか」を具体的に書く
履歴書は採用担当者に初めて自分を伝える書類です。介護福祉士の合格という実績を正確かつ丁寧に記載することが、書類選考通過への第一歩になります。
介護福祉士の合格と履歴書に関するよくある質問
- 介護福祉士の資格欄に「合格」と書いてしまいました。修正が必要ですか?
-
「取得」が正しい表現のため、書き直しが必要です。修正液や二重線の使用は厳禁です。新しい用紙に書き直した履歴書を提出してください。
- 登録番号は履歴書に書く必要がありますか?
-
登録番号の記載は必須ではありません。資格欄には「登録年月日 介護福祉士 取得」の形で記載するのが一般的です。採用担当者から登録番号の記載を求められた場合は、その指示に従ってください。
- 養成施設(専門学校・短大)の卒業ルートで取得した場合、書き方は異なりますか?
-
国家試験合格ルートと記載方法は同じです。登録証に記載の「登録年月日」を日付として「介護福祉士 取得」と記載します。合格証書の日付ではなく登録日を使用する点は両ルート共通です。
- 精神保健福祉士など他の福祉系国家資格も持っている場合、一緒に記載していいですか?
-
取得した資格はすべて取得順に記載してください。複数の福祉系国家資格を持っていることは、採用担当者に専門性の高さを示す強みになります。それぞれの正式名称と登録日を正確に記載することが大切です。


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