この記事では、歯科衛生士の履歴書職歴欄の書き方を採用担当者の視点で解説します。入職・退職の記載ルール、複数医院での転職経験・ブランクあり・新卒など状況別の例文、採用担当者が確認するNGパターンまで、職歴欄に手が止まっている方が必要な情報を一通り紹介します。
歯科衛生士の履歴書 職歴欄に書く4つの項目
履歴書の職歴欄に書くべき情報は業界を問わず共通していますが、歯科医院への転職では医療機関特有のルールも加わります。採用担当者が確認する必須項目を押さえておきましょう。
- 医院名(法人格・正式名称)と所在地
- 入職年月
- 退職年月と退職理由
- 雇用形態(正社員・パート・アルバイト)
医院名は正式名称で記載する
歯科医院の名称は「〇〇歯科」と略して書かれることがありますが、職歴欄には正式名称を記載してください。雇用時に受け取った健康保険証や雇用契約書に記載されている名称が正式名称です。
「医療法人〇〇 〇〇歯科医院」のように法人格がある場合は省略せずそのまま転記します。個人院の場合は「〇〇歯科医院」でかまいませんが、法人格の有無は正確に書きましょう。医院名のあとに所在地(都道府県のみで可)を括弧書きで添えると、採用担当者が在職地域を把握しやすくなります。
採用担当者はここを見ている
- 医院名が略称や通称になっていないか
- 法人格(医療法人・個人院)が正確に記載されているか
- 所在地の補記があれば勤務地の変遷が把握しやすい
入職・退職の年月を正確に記載する
職歴欄の年号は「西暦」「和暦」どちらでも構いませんが、履歴書内で必ず統一することが絶対条件です。西暦で書き始めたなら最後まで西暦、和暦(令和・平成)で書き始めたなら和暦で統一します。
記載の形式は以下のとおりです。
- 入職:「2020年4月 〇〇歯科医院(東京都) 入職」
- 退職:「2023年3月 一身上の都合により退職」
- 現職:「2023年4月 〇〇デンタルクリニック(神奈川県) 入職」→ 最後の行に「現在に至る」
年のみ(月なし)の記載は避けてください。在籍期間が不明瞭になり、採用担当者から「詳細を確認したい」という印象を与えます。
退職理由の書き方
特別な事情がない限り、退職理由は「一身上の都合により退職」という定型表現を使います。転職理由や職場環境への不満を詳しく書く必要はありません。詳細は面接で問われたときに補足すれば十分です。
ただし、会社都合退職(解雇・事業縮小など)の場合は「会社都合により退職」と正確に記載してください。「一身上の都合」と書いても法的に誤りではありませんが、失業給付の受給資格など後から問題になるケースがあります。
【例文あり】状況別 職歴欄の書き方
転職経験の有無やブランク期間の有無によって、職歴欄の書き方は変わります。自分の状況に近いパターンを選んで参考にしてください。
複数の歯科医院を経験した場合
歯科衛生士の転職では、複数の医院を経験するケースが珍しくありません。各医院の入退職を時系列で正確に記載します。医院と医院の間に空白期間がある場合(転職活動期間など)は、職歴欄に記載する必要はありません。
良い例文
2019年4月 医療法人〇〇 〇〇歯科医院(東京都渋谷区) 入職
2022年3月 一身上の都合により退職
2022年5月 〇〇デンタルクリニック(神奈川県横浜市) 入職
2025年1月 一身上の都合により退職
2025年3月 〇〇歯科医院(東京都品川区) 入職
現在に至る
以上
NG例
2019年 〇〇歯科 入社
2022年 退職
→ 「年のみで月がない」「入社ではなく入職」「略称で記載」の3点がNG。いずれも採用担当者が在籍期間や正式名称を確認できない原因になります。
新卒・初めての就職(職歴なし)の場合
専門学校や大学を卒業したばかりで職歴がない場合は、職歴欄に「なし」と記入します。空欄のまま提出するのはNGです。採用担当者が「記入漏れか、隠している経歴があるのか」と疑う可能性があります。
在学中に歯科医院でアルバイト経験がある場合は、アルバイトとして記載することを検討してください。採用担当者から「診療現場の経験あり」と評価されることがあります。
良い例文(アルバイト経験あり)
2022年7月 〇〇歯科クリニック(アルバイト) 入職
2024年3月 卒業に伴い退職
以上
ブランク(育休・産休・療養)がある場合
職歴欄にブランク期間がある場合、採用担当者から「この期間は何をしていたのか」と必ず確認が入ります。職歴欄への記載義務はありませんが、本人希望欄や志望動機欄で理由にさりげなく触れておくと、採用担当者が持つ疑問を事前に解消できます。
良い例文(育児によるブランクあり)
2019年6月 一身上の都合により退職(育児のため)
※2019年7月〜2023年3月:育児・家事専念
2023年4月 〇〇歯科医院(パートタイム) 入職
現在に至る
以上
産休・育休に伴う退職の記載方法は、以下の記事で状況別に詳しく解説しています。
出産・育児を理由とした退職の職歴欄の書き方も参考にしてみてください。

短期間で辞めた職場がある場合
在籍期間が1年未満の短期離職であっても、職歴欄への記載は省略できません。後から発覚した場合「経歴を偽った」と判断され、採用取り消しになるリスクがあります。正直に記載したうえで、面接で「なぜ短期間で辞めたか」を自分の言葉で説明できるよう準備するのが最善です。
採用担当者はここを見ている
- 短期離職が1回なのか、複数回続いているのかを確認している
- 職歴欄では「一身上の都合により退職」の記載で問題ない
- 複数の短期離職が続く場合は、職務経歴書の自己PRで「次の職場で長く貢献したい理由」を明確にするとプラスに働く
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無料で履歴書・職務経歴書を作成する →採用担当者が職歴欄で確認している3つのポイント
職歴欄は単なる経歴の羅列ではありません。採用担当者は職歴欄を読みながら、応募者の「継続性」「誠実さ」「経験の深さ」を同時に判断しています。
| 確認ポイント | 採用担当者が見ていること |
|---|---|
| 継続性 | 1つの医院に何年在籍しているか。短期転職が続く場合は「なぜか」を確認したくなる |
| 誠実さ | 日付の誤り・医院名の略称・空白の有無が正確かどうか |
| 経験の深さ | 在籍年数から「どの程度の業務経験を積んでいるか」を推測する |
3〜5年以上、1つの医院に在籍した経歴があれば「即戦力」として評価されやすくなります。転職回数が多くても、計5〜10年以上の在籍実績があれば「安定したキャリアを積んできた」と読み取ってもらえます。
また、職歴欄の正確さ自体が「仕事への丁寧さ」の評価材料になります。日付の誤りや医院名の略称は、採用担当者に「書類作成への配慮が足りない」という印象を与えかねません。
職歴欄のNG例と改善パターン
書類選考で落とされやすいNGパターンと改善策をまとめます。
| NGパターン | 問題点 | 改善策 |
|---|---|---|
| 医院名を略称で記載 | 正式な在籍先が確認できない | 健康保険証・雇用契約書で正式名称を確認して記入 |
| 年のみ記載(月なし) | 在籍期間が不明瞭になる | 「〇〇年〇月」と月まで記入する |
| 職歴欄を空白のまま提出 | 記入漏れ・経歴隠しの疑いあり | 職歴なしなら「なし」と明記する |
| 退職理由を詳しく書きすぎる | スペースが限られている | 「一身上の都合により退職」に留める |
| 西暦・和暦が混在する | 採用担当者が読みにくい | 履歴書内で年号を統一する |
職歴が多い場合は職務経歴書で補足する
履歴書の職歴欄は情報を正確に記載するためのスペースです。担当した診療科・業務内容・スキルなどを詳しく伝えたい場合は、職務経歴書を別途作成して補足します。
複数の歯科医院での経験を積んでいる場合、職歴欄だけでは伝えきれない情報があります。職務経歴書では「担当業務の具体的な内容」「取得した技術・研修歴」「患者対応で大切にしてきた姿勢」などを詳しく書くことができ、書類選考の通過率が高まります。
歯科衛生士の職務経歴書の書き方は、こちらの記事で項目別に詳しく解説しています。

医療法人や規模の大きい歯科グループへの転職の場合は、医療法人への転職時の履歴書の書き方も参考にしてください。

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無料で履歴書・職務経歴書を作成する →まとめ
- 医院名は正式名称(法人格含む)で記載し、略称・通称は使わない
- 入職・退職年月は「年」だけでなく「月」まで記入する
- 退職理由は「一身上の都合により退職」で統一してよい
- 新卒で職歴がない場合は空欄ではなく「なし」と明記する
- ブランクや短期離職は省略せず正確に記載し、面接対策とあわせて準備する
職歴欄は採用担当者が継続性・誠実さ・経験の深さを判断する材料です。正確に丁寧に記載することが、書類選考を通過する第一歩です。
歯科衛生士の履歴書職歴に関するよくある質問
- 歯科医院への転職で「入社」と「入職」はどちらが正しいですか?
-
歯科医院を含む医療・福祉分野では「入社」より「入職」が一般的な表現です。「入社」でも採用が取り消されることはありませんが、「入職・退職」で統一するほうが業界知識のある印象を与えられます。
- 職歴欄に書ける行数が足りない場合はどうすればよいですか?
-
職歴欄が足りない場合は、最後に「詳細は職務経歴書に記載」と一言添えて、別途職務経歴書を提出します。余白に無理やり書き込んだり、文字サイズを極端に小さくするのは読みにくくなるため避けてください。
- アルバイトとして働いていた歯科医院も職歴に書くべきですか?
-
学生時代のアルバイト経験は義務ではありませんが、歯科医院での実務経験がある場合は積極的に記載することをおすすめします。採用担当者から「現場経験あり」と評価され、選考に有利になる可能性があります。


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