この記事では、保育士資格を履歴書の資格欄に書く際の正式名称と、「取得見込み」を正しく記載する方法を解説します。養成校在学中・国家試験合格後・登録申請中など状況ごとの書き方と、採用担当者が資格欄で実際に確認しているポイントも紹介します。
保育士資格の正式名称と基本の書き方
唯一の正解は「保育士資格」
保育士資格を履歴書の資格欄に書く際、正式名称は「保育士資格」のみです。この名称は児童福祉法第18条の4に基づき定められた国家資格の名前であり、取得経路(養成校卒業か国家試験合格か)にかかわらず共通して使います。
都道府県によって保育士証の書式が異なる場合でも、資格の名称自体は法律で統一されています。証書に書かれている表現をそのまま転記するのではなく、必ず「保育士資格」と記載してください。
良い例文
令和〇年〇月 保育士資格 取得
採用担当者が目にする3つの誤記パターン
保育士の採用担当者は大量の書類を短時間で確認します。以下の3つは提出書類でよく見かける誤記で、正確な情報確認の習慣があるかどうかを判断する材料にもなります。
採用担当者はここを見ている
- 「保育士免許」と書いている:保育士は「免許制」の資格ではなく「資格登録制」。免許制は医師・運転免許など都道府県や国が免許を交付する形式で、保育士は仕組みが異なります。「免許」という表記は、資格制度への理解が浅いと判断されるリスクがあります
- 「保母資格」と書いている:1999年(平成11年)に「保母資格」から「保育士資格」へ名称変更されました。旧名称の使用は情報の更新が不十分な印象を与えます
- 「保育士証」と書いている:保育士証は資格登録後に都道府県が交付する証明書の名前です。資格名称ではないため、資格欄への記載には適しません
いずれも悪意のある誤記ではありませんが、保育の現場では保護者への書類作成や行政対応など、正確な情報確認が日常的に求められます。書類の段階でその姿勢が問われていると考え、提出前に必ず確認してください。
状況別|「取得見込み」の書き方
保育士資格の取得時期は受験経路によって異なり、まだ正式に取得できていない場合でも適切な記載方法があります。自分の状況に合った書き方を確認してください。
養成校(保育士養成施設)在学中の場合
保育士養成施設(大学・短大・専門学校など)に在学中で、卒業と同時に資格取得が確実な場合は「取得見込み」として記載できます。
取得時期は卒業予定月と合わせて記載するのが原則です。多くの養成校では3月卒業とともに資格取得が確定するため、以下のように記載します。
良い例文(養成校在学中)
令和〇年3月 保育士資格 取得見込み
NG例
保育士資格 取得予定(年月なし)
年月が抜けると採用担当者は「いつから勤務可能か」を判断できません。必ず取得予定年月を明記するのが正解です
幼稚園教諭免許状と同時取得予定の場合は、どちらも取得見込みとして資格欄に記載します。記載の順序については後述の「関連資格の書き方」を参照してください。
国家試験に合格・保育士登録申請中の場合
保育士試験に合格後、保育士証の交付を待ちながら就活を進めるケースは少なくありません。この状況での最も重要な注意点は、資格取得日は保育士証の交付日(登録日)ではなく、合格通知書に記載された合格年月日であるという点です。
保育士証が手元にない状態でも、合格通知書が届いていれば以下のように記載できます。
良い例文(登録申請中)
令和〇年〇月 保育士資格 取得(登録申請中)
「登録申請中」という補足を加えることで、採用担当者が「証書はまだないが、試験には合格している」状況を正確に把握できます。面接で証書提示を求められた際も「現在登録手続き中で〇月頃に届く予定です」と事前に説明できると、丁寧な印象を与えます。
採用担当者はここを見ている
- 保育士証の交付日(登録日)を資格取得日として記載していないか
- 合格年月日が正確に記載されているか(合格通知書で要確認)
- 「登録申請中」の状況が明記されているか
科目合格のみで資格が未取得の場合
保育士国家試験の筆記試験は9科目あり、一部の科目だけ合格した「科目合格」状態でも3年間は合格科目が有効として保持されます。ただし、全科目に合格していない状態での資格欄への記載は行いません。
取得途中の状況をアピールしたい場合は、資格欄ではなく本人希望欄や面接の場で「現在〇科目合格済みで、次回試験での資格取得を予定しています」と伝えるのが適切です。採用担当者に前向きな姿勢として評価されやすい伝え方です。
資格欄を正しく書くための4つのルール
年号表記は和暦・西暦どちらかに統一
履歴書の年号表記は「和暦(令和・平成)」と「西暦(20XX年)」のどちらを使っても問題ありませんが、履歴書全体で必ず統一するのが原則です。学歴欄が和暦であれば資格欄も和暦、西暦なら西暦で揃えます。
採用担当者は複数の書類を短時間で確認しています。年号が混在していると確認に余分な手間がかかり、「細かい点への注意不足」という印象につながりかねません。
複数の資格は取得した日付順に記載
保育士資格以外に幼稚園教諭免許や子育て支援員研修修了など複数の資格・修了資格がある場合、取得した日付が早い順に記載します。採用担当者はこの順序からキャリア形成の流れや学習の経緯を読み取っています。
保育士資格は「取得」と書く(「合格」との使い分け)
資格欄の末尾表記には「取得」「合格」「修了」の3種類があり、種類に応じた使い分けが正解です。
| 種類 | 末尾の表記 | 例 |
|---|---|---|
| 国家資格(保育士・看護師など) | 取得 | 保育士資格 取得 |
| 検定試験(英検・漢検・簿記など) | 合格 | 日本商工会議所簿記検定試験2級 合格 |
| 技能講習・研修(修了証が発行されるもの) | 修了 | 子育て支援員研修 修了 |
保育士資格は国家資格のため「取得」が正しい表現です。「合格」は検定試験に使う表現であり、国家資格に対して「合格」と書くと資格の性質を正確に理解していない印象を与えます。
認定機関(都道府県知事)を書くとより丁寧
保育士資格は都道府県知事が認定する資格です。資格名の前に認定機関を付記すると書類の正確性が増し、採用担当者に丁寧な印象を与えます。必須ではありませんが、他の応募者との差がつく記載方法です。
認定機関を書いた例文
令和〇年〇月 東京都知事認定 保育士資格 取得
認定機関は保育士証または養成施設から受け取った書類に記載されています。都道府県名は自身が登録申請した自治体(住所地の都道府県)が基本です。スペースの都合で記載しきれない場合は省略しても採用上の問題はありません。
保育士と一緒に書く関連資格の書き方
幼稚園教諭免許状の正式名称と記載順序
保育士養成施設の多くは幼稚園教諭免許状との「両免課程」を設けており、同時取得するケースが一般的です。幼稚園教諭免許状には種別があり、それぞれ正式名称が異なります。
| 種別 | 正式名称 | 主な取得経路 |
|---|---|---|
| 一種 | 幼稚園教諭一種免許状 | 4年制大学での履修 |
| 二種 | 幼稚園教諭二種免許状 | 短期大学・2年制専門学校での履修 |
| 専修 | 幼稚園教諭専修免許状 | 大学院での履修 |
記載順序は取得日が早い方を先に書くのが原則です。同時取得の場合は「保育士資格」→「幼稚園教諭〇種免許状」の順が自然で、保育士求人の採用担当者が確認しやすい形になります。
良い例文(同時取得の場合)
令和〇年3月 保育士資格 取得見込み
令和〇年3月 幼稚園教諭二種免許状 取得見込み
近年、保育士資格と幼稚園教諭免許状の両方を持つ職員には、認定こども園での処遇改善加算が適用されます。採用担当者が資格欄で幼稚園教諭免許の有無を確認する理由のひとつが、この配置・処遇上の要件と関連しているためです。両方の資格を持っている場合は漏れなく記載することが、採用後の配置検討にも直結します。
子育て支援員研修修了の書き方
子育て支援員研修は国が定めた研修制度で、修了後は保育補助や一時預かりなどの業務に従事できます。資格ではなく研修の修了資格であるため、末尾の表記は「取得」ではなく「修了」を使います。コース名も記載するとより正確です。
良い例文(子育て支援員研修)
令和〇年〇月 子育て支援員研修修了(地域保育コース)
保育士資格取得前にこの研修を修了している場合は、子育て支援員の履歴書への書き方も合わせて確認しながら、取得順序を整理して記載してください。

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無料で履歴書・職務経歴書を作成する →採用担当者が資格欄で確認している3つのポイント
保育士の採用担当者が資格欄を見る際、単に「保育士資格があるか」だけを確認しているわけではありません。以下の3点が採用判断に直接影響します。
①正式名称が正確か(資格への理解度)
「保育士免許」「保母資格」といった誤記は、採用担当者にとって「確認作業の習慣が薄い」という判断材料になります。保育の現場では保護者向け書類の作成、行政への記録提出、児童の記録管理など、正確な情報確認が日常的に必要な業務が多くあります。
応募書類の正確さは、現場での仕事の丁寧さを示す最初のシグナルです。正式名称を正確に書いているだけで、他の応募者と比較して「基本ができている人」という印象を与えられます。
②取得日・見込み日が具体的に書かれているか
採用担当者は入職希望日と資格取得日の差を確認し、「資格なしで勤務開始が必要か」「すぐに担任として配置できるか」を判断します。
取得見込みで入職する場合、資格取得前は「補助業務」からスタートとなる園がほとんどです。入職希望日と資格取得予定日の両方を明確に伝えることで、採用担当者側の配置計画との認識ずれを防げます。「令和〇年4月入職希望、令和〇年3月保育士資格取得見込み」のように、本人希望欄と資格欄の情報を連動させるとより伝わりやすくなります。
③幼稚園教諭免許の有無(処遇・配置への影響)
認定こども園では保育士資格と幼稚園教諭免許の両方を持つ職員に処遇改善加算が適用されるため、特に認定こども園の採用担当者は資格欄で幼稚園教諭免許の有無を必ず確認しています。
両方の資格を持っている場合は漏れなく記載する。将来取得予定の場合は本人希望欄に「幼稚園教諭免許については取得に向けて勉強中」と添えることで、採用担当者への情報提供が完結します。
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無料で履歴書・職務経歴書を作成する →まとめ
- 保育士資格の正式名称は「保育士資格」のみ。「保育士免許」「保母資格」「保育士証」は誤り
- 取得見込みの場合は「令和〇年〇月 保育士資格 取得見込み」と取得予定年月を必ず記載
- 国家試験合格後・登録申請中の場合は合格通知書の合格年月日が取得日(保育士証の交付日ではない)
- 複数の資格は取得順に記載。幼稚園教諭免許状も正式名称(一種・二種・専修)で書く
- 採用担当者は正式名称の正確さ・取得日の具体性・幼稚園教諭免許の有無を確認している
履歴書の作成が初めての方や、フォーマット選びに迷っている方は無料の履歴書テンプレートを活用するとフォーマットの確認もあわせて行えます。

保育士資格取得の履歴書に関するよくある質問
- 保育士試験に合格したばかりで保育士証がまだありません。履歴書にはどう書けばいいですか?
-
合格通知書が届いている時点で「保育士資格 取得(登録申請中)」と記載できます。資格取得日は保育士証の交付日ではなく、合格通知書に記載された合格年月日です。登録手続き中であることを補足すると、採用担当者に状況が正確に伝わります。
- 保育士資格の取得見込みで就活していますが、万が一卒業できなかった場合はどうなりますか?
-
養成校在学中の場合、卒業と同時に資格取得が確実であることが「取得見込み」記載の前提です。万が一卒業が難しくなった場合は、採用先へ速やかに連絡する必要があります。国家試験合格前の状態で「取得見込み」とは書けません。養成校卒業予定者のみが記載できる表記です。
- 保育士資格と幼稚園教諭免許を同時取得予定です。どちらを先に書けばいいですか?
-
同時取得の場合、保育士求人への応募であれば「保育士資格」を先に書くのが自然です。応募先の職種に直結する資格を先に記載することで、採用担当者が最初に確認したい情報をすぐに見つけられます。
- 保育士資格の資格欄に認定機関(都道府県知事)は必ず書くべきですか?
-
必須ではありませんが、記載するとより丁寧な印象を与えます。書く場合は「〇〇都知事認定 保育士資格 取得」のように資格名の前に記載します。スペースが限られる場合は省略しても採用上の問題はありません。


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