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履歴書の個人事業主の書き方|廃業を武器にする職歴の記載例

【無料作成ツール付き】履歴書の個人事業主の書き方|廃業を武器にする職歴の記載例

この記事では、個人事業主・フリーランス経験者が就職・転職活動で履歴書を作成する際の職歴欄の書き方を、開業届の有無や廃業の有無など状況別に解説します。採用担当者が元個人事業主の応募者に確認する5つのポイントと、それを踏まえた例文・志望動機への活かし方もあわせて紹介します。

目次

個人事業主の履歴書|基本的な考え方と記載場所

会社員の転職と同様に、個人事業主も市販の履歴書(厚生労働省推奨様式)を使用します。特別なフォーマットを用意する必要はありません。記載場所は職歴欄が最重要です。会社員が「〇〇株式会社 入社」「同社 退社」と書く部分に、個人事業主としての活動期間と内容を記載します。

会社員との決定的な違いは、開業届の有無で使う言葉が変わる点です。誤った表現を使うと採用担当者が混乱し、経歴に不正確な印象を与えかねません。以下の表で自分の状況を確認してください。

状況開始の表記終了の表記
開業届を提出していた(廃業済み)〇〇(屋号)開業 または 個人事業主として開業廃業
開業届を提出していた(現在も継続中)〇〇(屋号)開業 または 個人事業主として開業現在に至る
開業届を提出していなかった〇〇(業務内容)活動を開始活動を停止

「廃業」は税務署への廃業届を提出した事実に基づく公式な表現です。開業届を出していないにもかかわらず「廃業」と書くのは正確ではありません。また「退職」は雇用関係がある場合の言葉で、個人事業主には使えません。自分の届出状況を確認してから記入しましょう。

パターン別|職歴欄の書き方と例文

個人事業主の経歴にはさまざまなパターンがあります。自分の状況に合った書き方と例文を確認してください。

開業届あり・廃業済みの場合(転職で最も多いパターン)

転職活動で最も多いパターンです。屋号がある場合は屋号を記載し、ない場合は「個人事業主として開業」と記載します。事業内容と主な実績を1〜2行で添えると、採用担当者が活動内容を具体的に把握できます。実績は可能な限り数字で示すことが評価につながります。

良い例文(開業届あり・屋号あり)

2020年4月 山田デザイン事務所 開業
Webデザイン・バナー制作を中心に受注。主要取引先5社、年間納品実績80件
2024年3月 廃業

良い例文(開業届あり・屋号なし)

2019年6月 個人事業主として開業
ITエンジニアとしてWebシステム開発の業務委託を受注。Webアプリケーション開発5件、月間稼働120時間
2023年12月 廃業

NG例

2020年4月 フリーランスとして活動
2024年3月 退職
「退職」は雇用関係がある場合のみ使える表現です。また事業内容・実績の記載がないと採用担当者が経験を評価できません。

開業届あり・現在も継続中の場合

個人事業主として活動を続けながら転職活動をしている場合は「現在に至る」で終えます。採用担当者は「入社後も副業を続けるつもりか」という点を気にします。本人希望欄や志望動機欄に入社後の取り扱いを明記することで、採用担当者の疑問を先回りして解消できます。

良い例文(現在も継続中)

2021年4月 ライトアップ編集事務所 開業
Webメディア向けの記事制作・編集業務。月間10〜15本の納品実績
現在に至る

開業届なし(フリーランス・副業)の場合

開業届を提出せずに活動していた場合、「廃業」という言葉は使えません。「活動開始」「活動停止」という表現を使います。この場合も事業内容と実績の記載は必須です。開業届がないことで評価が下がるわけではありませんが、活動実績を具体的に示さないと「何をしていたか不明」な期間に見えてしまいます。

良い例文(開業届なし)

2020年9月 フリーランスとしてWebライティング活動を開始
企業ブログ・コラム記事の執筆を受注(月間3〜5本、累計180本以上)
2024年2月 活動を停止

家業を手伝っていた場合

家業の手伝いは「家業に従事」という表現を使います。重要なのは、自分がどんな業務を担当し、どんな成果を出したかを具体的に記載することです。「手伝っていた」だけでは「役割が不明確」という印象を与えかねません。

良い例文(家業従事)

2018年4月 家業である山田建設(建設業)に従事
現場管理・見積作成・顧客折衝を担当。年間10〜15件の施工案件に携わる
2024年3月 同家業退職(家業廃業に伴い)

法人成りしていた場合

個人事業主から会社設立(法人成り)した場合は、会社員と同様に「代表取締役就任」と記載します。設立から廃業・解散まで、登記に基づく正確な情報を記載することが重要です。個人事業主期間と法人期間を分けて書くと、経歴の流れが採用担当者に伝わりやすくなります。

良い例文(法人成り)

2018年7月 個人事業主として開業(Webマーケティング支援業)
2020年4月 〇〇株式会社設立 代表取締役就任
マーケティング支援・コンサルティングを事業とし、顧客10社と継続契約
2024年6月 同社解散 代表取締役退任

採用担当者が元個人事業主の履歴書を見るとき確認する5つのポイント

「採用担当者は何を見ながら履歴書を読んでいるか」を理解すると、書き方の優先順位が変わります。元個人事業主の応募者に対して採用担当者が確認することは、主に5点です。

採用担当者はここを見ている

  • ①なぜ個人事業主を選んだのか:計画的なキャリア選択か、それとも就職できなかった消極的な選択か
  • ②なぜ廃業・転身するのか:事業を畳む理由と、その整理のつけ方が論理的かどうか
  • ③組織の中で指示を受けて働けるか:個人で意思決定してきた人が、上司や組織のルールに適応できるか
  • ④実績が客観的に証明できるか:自己申告ではなく、数字や具体的な事例で裏付けられているか
  • ⑤廃業後から転職活動開始までの期間に何をしていたか:空白期間の説明が職歴欄にあるか

①と②は職歴欄と志望動機で対応し、③は自己PR欄で補足するのが有効です。④は職歴欄に実績の数字を入れることで解決します。⑤は職歴欄の最後に「廃業後、転職活動中」と一言加えるだけで、採用担当者の不安を大きく減らせます。

「組織に馴染めるか」という疑問への答え方

採用担当者が元個人事業主に最も感じる不安は「自由に働いてきた人が、組織のルールや上下関係に耐えられるか」という点です。この疑問は履歴書だけで完全には解消できませんが、職歴欄に以下を盛り込むと印象が変わります。

  • クライアントや外部パートナーとの協業実績(チームワークの証明)
  • 納期・品質に関するコミットメントの記述(信頼性・約束を守る姿勢の証明)
  • 常駐案件やチーム参加型の案件経験(組織経験の証明)

「一人で完結する仕事しかしていない」という印象を避けるために、複数の関係者と連携した実績を意識的に盛り込みましょう。

廃業した理由はこう書く|NG表現と合格表現の実例

廃業理由は職歴欄では一言で触れるにとどめ、詳細は志望動機や面接で説明するのが基本です。職歴欄では「廃業」という事実と、前向きな転身理由を一言だけ添える形が適切です。詳細な説明を職歴欄に詰め込もうとすると、かえって言い訳がましい印象を与えます。

廃業理由別|NG表現と合格表現の比較

廃業の背景NG表現(職歴欄に書いてはいけない)合格表現(採用担当者が納得しやすい)
収入が安定しなかった「収入が不安定なため廃業」「生活が苦しくなり廃業」「組織の一員としてより大きな成果を追求するため廃業」
体調不良・家族の事情「体調不良により廃業」「家族の介護のため廃業」「体調回復後、次のキャリアに向けて廃業」(詳細は面接で)
会社員として働きたくなった「フリーランスは向いていないと判断し廃業」「チームでの協働と組織貢献に注力するため廃業」
主要クライアントの都合で受注減少「主要クライアントとの契約終了により廃業」「事業環境の変化を機に、新たなキャリアを選択するため廃業」

廃業理由をネガティブに書く必要はありません。「なぜこのタイミングで転職を決断したか」を前向きな言葉で伝えることが、採用担当者に安心感と期待感を同時に与えます。詳細な経緯や背景は、面接で誠実に話せば信頼感につながります。

現在も個人事業主の場合|入社後の副業扱いを先に明確にする

現在進行形で個人事業主として活動している場合、採用担当者は必ず「入社後も続けるのか」という点を確認します。応募先企業の副業規程を事前に調べ、本人希望欄か志望動機欄に以下のいずれかを記載しておきましょう。

  • 「入社が決まり次第、事業は廃業予定です」
  • 「副業規程に従い、必要な場合は廃業します」
  • 「貴社の副業規程を確認した上で対応します」

採用担当者から聞かれる前に自分から明記することで、「隠し事がない人」という印象を与えられます。

個人事業主の経験を志望動機・自己PRにつなげる

職歴欄に事業内容と実績を記載したら、次は志望動機・自己PR欄でその経験を「この会社でどう活かせるか」に変換します。個人事業主ならではの強みを会社員の視点で再解釈することが、他の候補者との差になります。

個人事業主経験を志望動機に変換する3つの視点

  • 経営者視点 → コスト意識・全体最適:「売上・コスト・利益を自分で管理してきた経験から、業務の費用対効果を常に意識して動けます」
  • 多領域対応 → 即戦力・柔軟性:「営業・制作・請求・顧客対応を一人でこなしてきた経験から、担当外の業務もカバーできる適応力があります」
  • 顧客折衝 → 課題解決力:「クライアントの課題を直接ヒアリングし、提案から実行まで一貫して対応してきた経験を、貴社の〇〇業務に活かせます」

自己PR欄では「組織での協調性」を補強することも重要です。「個人事業主は孤独に働いている」というイメージを払拭するために、クライアントや協力会社との連携実績を具体的に盛り込みましょう。

自己PR例文(個人事業主→会社員志望)

「フリーランスとして4年間、Webデザインの受注から納品まで一人で管理してきました。複数クライアントの同時進行、納期調整、修正対応を経験し、スケジュール管理と優先度判断の力が身につきました。これまでは一人で完結していた仕事を、チームの一員として分担・協力する形で取り組むことで、より大きな成果に貢献できると考えています。」

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まとめ

  • 開業届の有無によって「廃業」か「活動停止」かが変わる。正確な表現を選ぶことが信頼の第一歩
  • 職歴欄には事業内容と数字で示せる実績を必ず記載する。「〇年〜活動、〇件受注」など具体性が評価を左右する
  • 廃業理由は前向きな言葉で一言だけ添える。詳細な説明は面接に委ねる
  • 採用担当者が気にする「組織適応性」は、職歴欄の記載と自己PRで先手を打って対処する
  • 個人事業主の経験は経営者視点・多領域対応・課題解決力として志望動機・自己PRに変換できる

履歴書は採用担当者が最初に触れる書類です。個人事業主としての経歴を正確かつ戦略的に記載することで、書類通過率は大きく変わります。

個人事業主の履歴書に関するよくある質問

個人事業主の期間が長い場合、空白期間と見なされますか?

個人事業主として活動していた期間は空白期間にはなりません。職歴欄に開業日・廃業日と事業内容を明記することで、採用担当者はその期間をキャリアの一部として評価します。ただし事業内容や実績の記載がない場合は「何をしていたか不明」という印象になるため、具体的な情報を必ず記載してください。

開業届を出していなかったフリーランス期間は書かなくてもいいですか?

書かない選択をすると、その期間が空白になり採用担当者に不信感を与えます。開業届の有無にかかわらず、活動期間は「フリーランスとして〇〇活動を開始」「活動を停止」という表現で職歴に記載することをおすすめします。活動実績を正直に書いたほうが評価につながります。

屋号がない個人事業主の場合、職歴欄はどう書けばいいですか?

屋号がない場合は「個人事業主として開業」または「フリーランスとして〇〇(業務内容)を開始」と記載します。屋号の有無で評価が下がることはありません。その後に事業内容と主な実績を続けて記載することで、採用担当者が何をしていたかを理解できます。事業内容の具体性が評価のポイントになります。

廃業後から転職活動開始まで期間が空いている場合はどう書きますか?

廃業日の直後に「廃業後、転職活動中」と一行追加することで、採用担当者の疑問を解消できます。廃業後に資格取得やスキルアップに取り組んでいた場合は「廃業後、〇〇の資格取得に注力」などと具体的に記載するとさらに評価につながります。空白期間を隠すより、何をしていたかを正直に伝える方が採用担当者の信頼を得られます。

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この記事を書いた人

30,000名以上の転職支援実績を持つ株式会社レクリー(厚生労働大臣 許可番号 13-ユ-312147)が運営するキャリア情報メディア。
「一人ひとりの転機に、確かな選択肢を」をコンセプトに、全業界・全職種を網羅したエージェント比較や、キャリア形成に役立つ実用的な情報を発信しています。

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