この記事では、職務経歴書テンプレートの形式別の特徴と採用担当者視点での選び方を解説します。Word・Excel・PDF対応の無料テンプレートの違い、各項目の書き方、書類選考でよく見られるNG例まで具体的に紹介します。
職務経歴書テンプレートの形式は4種類|採用担当者が読みやすいのはどれか
職務経歴書テンプレートには大きく4つの形式があります。形式を確認せずにテンプレートを使い始めると、自分の経歴が採用担当者に正しく伝わらない書類になる恐れがあります。
4形式の違いを先に整理した上で、自分の状況に合ったテンプレートを選んでください。
| 形式 | 特徴 | 向いている人 |
|---|---|---|
| 逆編年体式 | 最新の職歴から過去に向かって記載する | 転職市場のほとんどの人。迷ったらこれを選ぶ |
| 編年体式 | 入社順(古い順)に職歴を記載する | 転職回数が少なく職種の一貫性がある人 |
| キャリア式 | 職種・スキルごとにまとめて記載する | 同一職種を複数社で経験した人 |
| スキルシート式 | プロジェクト単位で実績を記載する | ITエンジニア・専門職 |
逆編年体式|転職市場で最も標準的な形式
逆編年体式は、直近の職歴から過去に向かって時系列で記載するフォーマットです。転職エージェントや求人サイトが配布するテンプレートの多くはこの形式をベースにしており、転職活動で迷ったら逆編年体式を選ぶのが基本です。
採用担当者は応募書類を確認する際、まず直近の職歴を見ます。逆編年体式は採用担当者の確認順序と一致しているため、読み手にとってストレスが少なく、直近の経験を的確にアピールできます。
採用担当者はここを見ている
- 直近の職場での業務内容と実績(最上部に来るため最初に目に入る)
- 在籍期間の長さ(定着性の判断材料になる)
- 職種・業界の連続性(キャリアの方向性が読み取れるか)
編年体式|経歴の一貫性を見せたい場合
編年体式は、最初の就職先から現在まで時系列順(古い順)に記載する形式です。社会人経験が浅い段階での転職や、1社または2社での長期経験を積み上げてきた人が、キャリアの継続性を伝えたい場合に適しています。
転職回数が多い場合や直近の経験を早期にアピールしたい場合は、逆編年体式の方が適しています。どちらを選ぶか迷った場合は逆編年体式を選んでください。
キャリア式|同一職種を複数社で経験した人向け
キャリア式(機能別式)は、職種やスキルのカテゴリごとに業務内容をまとめて記載するフォーマットです。例えば「営業職として携わったすべての業務」「マーケティング領域での実績」をひとまとめにして記載します。
同一職種を複数の企業で経験してきた場合、職種ごとに積み上げた専門性を一覧化できる点が強みです。一方で、採用担当者によっては在籍期間や時系列が追いにくいと感じることがあるため、活用する際は職務詳細に会社名・在籍期間を必ず明記することが前提となります。
スキルシート式|エンジニア・専門職に特化した形式
スキルシート式は、プロジェクト単位で担当業務・技術スタック・役割・期間を記載する形式です。ITエンジニアやシステム開発職など、プロジェクト経験の蓄積がそのまま実力を証明する職種に適しています。
エンジニア以外の職種ではスキルシート式は一般的ではありません。一般的なビジネス職や専門職(医療・介護・士業など)では逆編年体式またはキャリア式を選んでください。
職務経歴書のテンプレートを無料で入手する方法
職務経歴書テンプレートは、大手転職サービスのWebサイトで無料でダウンロードできます。doda・リクナビNEXT・マイナビ転職・エン転職などが、Word・Excel・PDFの各形式に対応したテンプレートを公開しています。
WordとExcelのテンプレート|違いと選び方
| 形式 | 特徴 | 向いている状況 |
|---|---|---|
| Word(.docx) | 自由なレイアウト編集が可能。段落・箇条書きの調整が直感的 | 経歴量に応じてページを柔軟に調整したい場合 |
| Excel(.xlsx) | セル単位で管理できる。表形式の職歴一覧に適している | 数値データや一覧表が多い場合 |
| レイアウトが崩れない。印刷・電子提出の両対応 | メール添付で提出する際の最終形式として |
作成はWordまたはExcelで行い、提出時にPDFへ変換するのが一般的な手順です。WordテンプレートはMicrosoft Officeのほか、Googleドキュメントでも開いて編集できます。
スマホだけでテンプレートを使う方法
スマホだけで職務経歴書を作成・完成させたい場合は、以下の方法が実用的です。
- Googleドキュメント:WordテンプレートをGoogleドライブに保存して、スマホのブラウザまたはGoogleドキュメントアプリで編集できます。PDF出力までスマホで完結できます
- 転職サービスの公式アプリ:doda・マイナビ転職などの公式アプリには職務経歴書の入力補助機能が搭載されているものがあります
- 職務経歴書の自動作成ツール:フォームに経歴を入力するだけで職務経歴書が自動生成されるサービスを活用すると、テンプレートを一から埋める作業が不要になります
職務経歴書の自動作成ツールの選び方については、別記事で詳しく解説しています。

ハローワーク様式のテンプレートは転職に使えるか
ハローワークは求職者向けに独自の職務経歴書テンプレートを配布しており、窓口やWebサイトで入手できます。フォーマット自体は標準的で、応募書類として使用しても問題ありません。
ただし、転職先が民間企業の場合、doda・リクナビNEXTなどの転職サービスが提供するテンプレートの方が転職市場向けに設計されています。ハローワーク様式は就職活動全般を想定したシンプルな構成のため、職務要約欄や実績記載欄が設けられていないケースがあります。転職活動では、民間の転職サービスが提供する逆編年体式テンプレートの活用をすすめます。
テンプレートの各項目を採用担当者の目線で埋める方法
テンプレートをダウンロードした後、多くの人が直面するのが「各項目に何をどう書けばいいかわからない」という状況です。採用担当者が書類を読む順番と視点を理解した上で各項目を埋めると、通過率に差が出ます。
職務要約(サマリー)|採用担当者が最初に読む30秒の勝負
職務要約(サマリー欄)は、テンプレートの最上部に置かれる3〜5行程度の文章欄です。採用担当者が書類を手に取った際に真っ先に目に入る箇所であり、ここで「詳しく読む価値があるか」を判断されます。
職務要約に書くべき内容は「業種・職種・経験年数・主な実績」の4点をコンパクトにまとめたものです。「何をしてきた人か」が3秒で伝わるかどうかを基準に書いてください。
良い例文
IT業界でのルート営業を7年間担当し、年間売上1.2億円・担当顧客数45社を管理した経験があります。新規開拓でも年間5件以上の新規顧客獲得を継続しており、社内MVPを2回受賞しました。現在は法人向けSaaSの提案営業ポジションへの転換を軸に、次のステップを探しています。
NG例
これまで様々な業種で働いてきました。コミュニケーション能力には自信があります。経験年数・業種・実績が一切書かれておらず、採用担当者は次の行を読む動機を持てません。
職務詳細・実績|業務内容は数値で伝える
テンプレートの中核となる職務詳細欄では、担当業務を列挙するだけでは不十分です。採用担当者が最も確認したいのは「どの程度の規模・実績を持っているか」という数値的な裏付けです。
以下の観点で業務内容を数値化してください。
- 規模:担当顧客数、管理チーム人数、プロジェクト予算など
- 実績:売上金額、達成率、前年比、コスト削減率など
- 頻度・量:月間処理件数、年間対応案件数など
- 役割:プロジェクトリーダー・メンバー・具体的な責任範囲の明記
採用担当者はここを見ている
- 「〇〇を担当」ではなく「〇〇に従事し、結果として〇〇を達成」の構造になっているか
- 自分が主導した業務なのか、補助的な立場だったのかが区別できるか
- 在籍期間中に成長・役割の拡大があったかどうか
自己PR|採用担当者が期待しているのはポテンシャルではない
職務経歴書の自己PR欄は、テンプレートの末尾に置かれることが多い項目です。ここで多くの人が「コミュニケーション能力があります」「主体性を持って取り組みます」などの抽象的な表現を書いてしまいます。
採用担当者が自己PRで確認したいのは、職務詳細の内容を裏付ける行動のパターンです。「実際にどんな状況でどう行動し、何が変わったか」を1〜2つの具体的な場面で語る構成にしてください。
職務要約・職務詳細に数値が十分に書かれていれば、自己PRはその数値を生み出した行動や思考を補足する役割です。職務詳細の内容と矛盾する自己PRは採用担当者の評価を下げる原因になります。
テンプレートをそのまま埋めると落ちる理由
無料テンプレートには欄の名称と「◯◯を記入してください」という指示が書かれているだけです。テンプレートの欄を埋めることを目的にしてしまうと、採用担当者の目に止まらない書類ができあがります。
採用担当者が「テンプレートそのままだ」と感じる書類には、以下のパターンがあります。
- 業務内容の羅列:「〇〇業務担当」「〇〇対応」の列挙が続き、実績や規模の記載がない
- 職務要約の形式的な記載:「〇〇会社に〇年勤務し、〇〇の業務を行いました」で終わっている
- 自己PR欄の抽象表現:「誠実に仕事に取り組む」「チームワークを大切にする」などの表現だけが並んでいる
- 書式だけが整っている:レイアウトは綺麗だが、読んでも何をしてきた人かわからない
- 応募先に合わせた内容になっていない:複数社に同じ文面をそのまま送っている
採用担当者はここを見ている
- 書類全体を通して「この人を採用したらどんな貢献が見込めるか」がイメージできるか
- 応募ポジションに必要なスキル・経験が明確に示されているか
- 職務要約・職務詳細・自己PRの内容が一貫しているか
テンプレートはあくまで「書くべき項目の骨格」です。テンプレートを使いながらも、上記のポイントを意識して内容を書き直す作業が書類通過の鍵になります。書き直しに自信がない場合は、添削サービスを利用する方法もあります。
職務経歴書の有料添削サービスの選び方は別記事で解説しています。

転職回数が多い・ブランクがある場合のテンプレート活用
テンプレートの選び方と記載方法は、転職回数やキャリアのブランクによって変わります。
転職回数が多い場合の形式選択
転職回数が5社以上になると、逆編年体式テンプレートでは紙面が企業リストで埋まり、それぞれの業務内容が薄くなりがちです。この場合の対応策として以下の3つがあります。
- キャリア式に切り替える:同一職種・スキル系統の経験があれば、職種別にまとめて記載することで一覧性が生まれます
- 在籍期間が短い職場の記載を簡潔にする:1年未満の職歴は会社名・期間・一行概要のみにとどめ、内容のある職歴に紙面を割きます
- 職務要約で文脈を先に示す:「〇〇の経験を軸にキャリアを形成してきた」という文脈を職務要約で先に伝えると、採用担当者が転職回数を疑問視する前に理解の土台ができます
ブランク期間がある場合の記載方法
育児・介護・病気・留学・資格取得などによる空白期間がある場合、職務経歴書テンプレートに「空欄」が生まれます。採用担当者は空白期間を必ず確認します。空欄のままにせず、ブランク期間の理由と期間中の活動を1〜2行で記載してください。
良い例文
2023年4月〜2024年3月:育児に専念(第一子誕生に伴い家族との時間を優先)。期間中は業界動向のリサーチと〇〇資格の取得学習を継続しました。
ブランクの理由が個人的な事情の場合は「家庭の事情による休職」程度の記載でも構いません。重要なのは「意図的に空欄にしたのではない」ことが伝わることです。
テンプレートの活用に自信がない場合は、転職エージェントに書類作成サポートを依頼する方法もあります。職務経歴書の代行・作成サポートサービスについては別記事で解説しています。

なお、職務経歴書と同時に提出が必要な履歴書のテンプレートについては、履歴書テンプレートの無料おすすめで解説しています。

まとめ
- 職務経歴書テンプレートは「逆編年体式・編年体式・キャリア式・スキルシート式」の4種類があり、転職活動では逆編年体式が基本
- テンプレートはdoda・リクナビNEXT・マイナビ転職などで無料ダウンロードでき、WordまたはExcelで作成してPDF変換が標準的な流れ
- 採用担当者が最初に読む職務要約(サマリー欄)に「業種・職種・経験年数・主な実績」を3〜5行でまとめることが書類通過の起点になる
- 業務内容は担当業務の羅列ではなく、数値・規模・成果を含めた記述にすることで採用担当者への伝わり方が変わる
- テンプレートをそのまま埋めるだけでは採用担当者の目には止まらない。応募先に合わせた内容への書き直しが必要
- 転職回数が多い場合はキャリア式、ブランクがある場合は空白期間の理由を必ず記載する
テンプレートは職務経歴書の出発点に過ぎません。テンプレートの項目を理解した上で、採用担当者が読む順序に合わせた内容を記載することが書類通過率を高める根本的なアプローチです。
職務経歴書テンプレートに関するよくある質問
- 職務経歴書のテンプレートはどの形式を選べばいいですか?
-
転職活動では逆編年体式(最新の職歴から書く形式)を選ぶのが基本です。採用担当者は直近の職歴を最初に確認するため、この形式が最も読まれやすい順序になっています。転職回数が5社以上の場合はキャリア式、ITエンジニア職はスキルシート式を検討してください。
- 職務経歴書はWordとExcelどちらで作るべきですか?
-
どちらでも問題ありませんが、Wordの方がレイアウト調整がしやすく、経歴量に応じてページ数を柔軟に変えられます。Excelは表形式の経歴一覧を管理したい場合に適しています。作成後は提出前にPDFに変換することで、レイアウトが崩れずに相手に届けられます。
- 職務経歴書はA4何枚でまとめるべきですか?
-
一般的には1〜2枚が目安です。経験年数が短い場合は1枚に収め、複数社・複数職種の経験がある場合は2枚にまとめます。3枚以上になると採用担当者が読む負担が増えるため、内容を整理して2枚以内に収めることをすすめます。
- 職務経歴書のテンプレートは無料でダウンロードできますか?
-
はい、無料でダウンロードできます。doda・リクナビNEXT・マイナビ転職・エン転職などの転職サービスが、Word・Excel・PDF形式のテンプレートを無料で公開しています。ハローワークのWebサイトでも入手可能ですが、転職活動では民間の転職サービスが提供するテンプレートの方が転職市場向けに設計されています。


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