この記事では、配偶者と死別した場合の履歴書「配偶者の有無」欄の書き方を解説します。有・無どちらに○をするかの判断基準から、配偶者の扶養義務欄の記入方法、子どもがいる場合の扶養家族の数え方まで、ケース別の記入例を交えて確認できます。また、2021年以降の厚生労働省新様式での対応方法も解説します。
配偶者と死別した場合は「無」に○をつける
配偶者と死別した場合、履歴書の「配偶者の有無」欄は「無」に○をつけるのが正解です。
「亡くなった配偶者がいたのだから「有」では?」と感じる方もいますが、履歴書の記入ルール上は「無」が正しい書き方です。
記入日現在の状況が判断基準になる
履歴書には「○年○月○日現在」という記入日欄があります。この記入日時点での状況が、各項目への記入内容を決める基準です。
配偶者と死別した場合、記入日の時点では配偶者が存在しない状態です。法律上、婚姻関係は配偶者の死亡によって終了します。そのため、現在の状況として「配偶者なし(無)」に○をつけることが正確な記入になります。
採用担当者はここを見ている
- 配偶者欄の情報は、入社後の社会保険や家族手当の手続きに使用される
- 「有」「無」の記入が正確でないと、入社後の給与・手当の計算設定に影響が出る場合がある
- 採用選考の合否判断に配偶者の有無を使うことは、公正な採用選考の観点から適切ではないとされている
「有」と記入すると入社後にトラブルになるリスクがある
死別した配偶者を「有」として記入した場合、入社後に問題が生じる可能性があります。採用企業は配偶者情報をもとに、家族手当(扶養手当)や社会保険の扶養者情報を設定します。実際には配偶者が存在しないにもかかわらず手当が支給された場合、後日の返還を求められることがあります。
NG例
「○年○月に配偶者が亡くなったが、大切な存在だったため「有」に○をつけた」
→ 履歴書は記入日時点の法的な状況を正確に記入する書類です。「有」への記入は誤記入となり、入社後の手続きに支障をきたします。
「配偶者の扶養義務」欄は「無」と記入する
旧来の様式の履歴書には「配偶者の扶養義務」という欄があります。配偶者と死別した場合、この欄は「無」または「なし」と記入します。
扶養義務は生きている配偶者に対して負うもの
配偶者の扶養義務とは、民法上の扶養義務(婚姻関係にある者が互いに扶養する義務)を指します。配偶者が亡くなると婚姻関係が終了するため、この義務も発生しません。
「配偶者の扶養義務」欄は「扶養している配偶者がいるかどうか」を確認する欄です。死別後の場合は扶養すべき配偶者がいないため、「無」と記入するのが正確です。
良い例文(死別後の記入)
配偶者の有無:無 配偶者の扶養義務:無
→ 死別後はいずれも「無」に○をつけます。両方の欄が連動しているため、記入漏れがないよう確認しましょう。
「配偶者の扶養義務」欄がない場合
2021年4月以降、厚生労働省が推奨する新様式の履歴書では「配偶者の有無」「配偶者の扶養義務」「扶養家族数」の欄が削除されています。市販の履歴書や転職サービスのフォーマットによっては、これらの欄がない場合もあります。その場合は空欄のまま提出して問題ありません。
死別後に子どもがいる場合の扶養家族の数え方
配偶者と死別した後、子どもや同居の親族がいる場合は「扶養家族数」の記入が必要です。扶養家族数には配偶者本人は含めず、それ以外の被扶養者の人数を記入します。配偶者欄と扶養家族数欄は別々に記入する仕様になっているためです。
扶養家族としてカウントされる条件を確認する
扶養家族の数え方には「税法上の扶養」と「社会保険上の扶養」の2つの定義があります。一般的に履歴書で求められるのは「社会保険上の扶養家族」の人数です。以下の条件をすべて満たす方が対象となります。
| 条件 | 内容 |
|---|---|
| 続柄 | 配偶者以外の3親等以内の家族(子ども、父母、祖父母、兄弟姉妹、孫など) |
| 年収 | 130万円未満(60歳以上または障害者は180万円未満) |
| 居住 | 同居が基本。親族の場合は別居でも認められるケースがある |
| 年齢 | 75歳未満(75歳以上は後期高齢者医療制度の対象となり扶養家族数に含めない) |
義理の親(配偶者の両親)が扶養に入っている場合
配偶者と死別した後も、義理の親(義父母)を扶養し続けているケースがあります。この場合、義父母が上記の扶養条件を満たしていれば、引き続き扶養家族としてカウントします。
配偶者の死亡により婚姻関係は終了しますが、届出(姻族関係終了届)をしていない限り、義父母との法的な親族関係(姻族関係)は存続します。扶養の継続自体は法的に問題ありません。義父母が扶養条件を満たしているかどうか、年収・年齢の条件を事前に確認しておきましょう。
2021年以降の新様式では配偶者欄が削除されているケースも
厚生労働省は2021年4月に履歴書の新様式を発表しました。この新様式では、公正な採用選考と求職者のプライバシー保護の観点から、以下の欄が削除されています。
- 配偶者の有無
- 配偶者の扶養義務
- 扶養家族数
- 通勤時間
これらの情報は入社後の手続きに必要なものであり、採用選考の段階では必須でないとの判断によるものです。新様式を使用した場合、配偶者に関する情報は入社後の手続きの際に企業側から別途確認が入るのが一般的です。
旧様式の履歴書を使う場合の記入ポイント
就職・転職活動では、旧様式の履歴書が今も広く流通しています。配偶者欄がある旧様式を使用する場合は、以下のポイントを確認してから記入してください。
- 配偶者の有無:死別の場合は「無」に○をつける
- 配偶者の扶養義務:「無」に○をつける
- 扶養家族数(配偶者を除く):配偶者以外の被扶養者の実人数を記入する(子ども・義父母など)
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無料で履歴書・職務経歴書を作成する →【ケース別】死別後の記入例
死別後の状況別に、記入例を3パターンで確認します。
ケース1:死別後、扶養家族なし(独身・子どもなし)
記入例
- 配偶者の有無:無
- 配偶者の扶養義務:無
- 扶養家族数(配偶者を除く):0人
→ 配偶者と死別し、現在扶養している家族がいない場合の基本パターンです。
ケース2:死別後、未成年の子どもを扶養している
記入例(子ども2人を扶養の場合)
- 配偶者の有無:無
- 配偶者の扶養義務:無
- 扶養家族数(配偶者を除く):2人
→ 子どもが2人いる場合は「2」と記入します。扶養条件(年収130万円未満など)を満たしていれば、子どもの人数分をカウントします。
ケース3:死別後、子どもと義理の親も扶養している
記入例(子ども2人+義理の母1人を扶養の場合)
- 配偶者の有無:無
- 配偶者の扶養義務:無
- 扶養家族数(配偶者を除く):3人
→ 義父母が扶養条件(75歳未満・年収130万円未満など)を満たしている場合は人数に含みます。義父母の年齢と年収を事前に確認した上で記入してください。
採用担当者が配偶者欄でチェックしているポイント
採用担当者が配偶者欄の情報を確認する主な目的は、選考の合否判断ではなく、入社後の社会保険・給与計算の事前準備です。扶養家族の人数が確定していると、入社後の手続きをスムーズに進める土台になります。
採用担当者はここを見ている
- 扶養家族の人数は、入社後に社会保険の扶養者情報として登録するために使用する
- 記入内容に誤りがあると(例:死別した配偶者を「有」と記入)、入社後の手当設定で問題が発生することがある
- 配偶者の有無そのものが採用の合否を左右することは、公正な採用選考のルール上、適切ではないとされている
厚生労働省のガイドラインでは、配偶者の有無や家族構成を採否の判断基準にすることは不適切とされています。死別の事実を開示することへの不安は自然なことですが、採用担当者の視点では「記入日現在の正確な情報」がもっとも重視されます。
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無料で履歴書・職務経歴書を作成する →まとめ
- 配偶者と死別した場合、履歴書の「配偶者の有無」欄は「無」に○をつける
- 「配偶者の扶養義務」欄がある場合も「無」と記入する
- 扶養家族数には配偶者本人は含めず、子どもや義理の親などの被扶養者の実人数を記入する
- 厚生労働省の新様式では配偶者欄がない場合があり、その場合は空欄のまま提出して問題ない
死別という状況で履歴書の記入に迷うことは珍しくありません。「記入日現在の状況を正確に書く」という基本原則を守れば、採用担当者への正確な情報伝達ができます。
配偶者の有無・死別に関するよくある質問
- 配偶者と死別した後に再婚した場合の書き方は?
-
再婚している場合は「有」に○をつけます。履歴書の記入基準は記入日時点の現在の状況です。現在婚姻関係にある配偶者がいれば「有」が正確な記入となります。
- 内縁関係のパートナーと死別した場合も「無」になりますか?
-
内縁関係は法律上の婚姻ではないため、履歴書の配偶者欄は「無」となります。内縁関係のパートナーと死別した場合に限らず、法的な配偶者でなければ「無」が正確な記入です。
- 配偶者欄がない新様式の履歴書を使っても問題ないですか?
-
問題ありません。2021年4月に厚生労働省が発表した新様式では、配偶者欄・扶養家族欄が削除されています。新様式を使用した場合、配偶者に関する情報は入社後の手続きの際に企業側から別途確認が入るのが一般的です。
- 面接で死別について質問された場合はどう答えればよいですか?
-
「現在は独身です」と答えれば十分です。死別の詳細を開示する義務はありません。採用選考において配偶者の有無や家族構成に関する質問は、厚生労働省のガイドライン上、本来適切でない質問に該当します。


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