この記事では、事務職の手書き履歴書で採用担当者が実際にチェックしている3つのポイントを解説します。黒ボールペンの選び方・書き間違いの対処法・事務職特有の志望動機の例文まで、書類選考を通過するための情報をまとめました。
事務職の履歴書、手書きとPCどちらが有利か
「手書きとPCどちらで出すべきか」という悩みは、事務職志望者に特によく見られます。事務職はPCスキルが必須の職種であるため、手書きで出すことが採用担当者にどう映るかを事前に理解しておくことが重要です。
採用担当者アンケートで見えてきた本音
複数の転職サービスが実施した採用担当者へのアンケートによると、PC作成を好む採用担当者は42〜47%と最も多く、手書きを好む採用担当者は16〜23%にとどまります。「どちらでも構わない」という回答も30〜42%あります。
| 採用担当者の回答 | 割合(目安) |
|---|---|
| PC作成が好ましい | 42〜47% |
| どちらでも構わない | 30〜42% |
| 手書きが好ましい | 16〜23% |
この数字だけを見ると「手書きは不利」と感じるかもしれませんが、企業から特に指定がなければ、手書きで提出したこと自体が不合格の原因になることはほぼありません。採用担当者が最終的に判断するのは、作成方法よりも内容と仕上がりの丁寧さです。
手書きを求める企業・場面とは
手書きの履歴書が求められるケースは、主に以下の状況です。
- 応募先から「手書きで提出」と明示されている
- 書類業務や文字を扱う仕事が多い企業(総務・経理など)で、字の丁寧さを確認したい場合
- 地域密着型の中小企業・医療機関など、慣例的に手書きを重視する文化がある職場
手書きで出すなら必ず補足すべきこと
事務職への手書き応募で採用担当者が最初に抱く疑問は「なぜPC作成ではないのか」「PCは使えるのか」という点です。この懸念を放置すると、書類内容がよくても選考で不利になります。
手書き履歴書で事務職に応募する場合は、志望動機か自己PR欄にPCスキルについての一文を必ず入れてください。「WordやExcelの基本操作は実務で日常的に使用しています」「MOS資格(Excel・Word)を保有しています」などの記述があれば、手書きという選択への懸念は解消できます。

事務職の採用担当者が手書き履歴書で確認する3つのこと
事務職の採用担当者は、手書き履歴書を一般的な職種よりも厳しい目で見ることがあります。理由は単純で、事務職は「文書を正確に、丁寧に扱う能力」が仕事の根幹だからです。手書きという選択をした時点で、その姿勢が無意識に評価の対象になります。
①文字の「上手さ」より「丁寧さ」を見ている
採用担当者が履歴書の文字を見るとき、書道のような美しい字を求めているわけではありません。確認しているのは「この人は丁寧に仕事に向き合えるか」という姿勢です。
一文字一文字を丁寧に書いた跡が見えれば、それだけで好印象につながります。逆に、急いで書いたような乱れた文字や行が歪んで読みにくい履歴書は、事務処理の正確さに疑問符をつける採用担当者もいます。
採用担当者はここを見ている
- 文字が行に沿って揃っているか(直定規を下敷きに使うと揃いやすい)
- 冒頭と末尾で文字の大きさが均一か(疲れで後半が乱れていないか)
- 楷書体で書かれているか(崩し字・省略字は読みにくく印象が下がる)
②修正痕の有無が適性判断に使われる
事務職は、書類の正確さが業務の核心です。採用担当者のなかには、修正テープや修正液を使った履歴書を見て「ミスをどう処理するか」という判断材料にする人もいます。
修正テープ・修正液を使った履歴書は、事務職の応募では特に避けてください。「書き直す手間を省きたい」という姿勢が、文書作成の正確性を重視する採用担当者には伝わってしまいます。書き間違えたら新しい用紙に書き直すことが原則です。具体的な対処法は後述します。
③志望動機でPCスキルに触れているか
手書き履歴書で事務職に応募した際、採用担当者が無意識に確認するのが「PCは使えるのか」という点です。Word・Excelの基本操作は事務職の必須スキルであり、手書きという選択がPCスキル不足の証拠と誤解されることがあります。
志望動機欄か自己PR欄に「WordやExcelは業務で日常的に使用しています」「MOS資格を保有しています」などの一文を添えるだけで、この懸念は解消できます。履歴書の記載内容でスキルを補足することが、手書き応募での重要な対策になります。
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ボールペンの選び方(色・太さ・インク)
手書き履歴書には黒ボールペンを使用するのが基本です。以下の3点で選びましょう。
| 項目 | 推奨 | 理由 |
|---|---|---|
| 色 | 黒 | 視認性が高く、コピー・スキャン後もはっきり写る |
| 太さ | 0.5〜0.7mm | 細すぎると読みにくく、太すぎると文字が潰れる |
| インク | ゲルインクまたは油性 | 安定したインク出力で滲みが少ない |
NG例
- 消えるボールペン(フリクション等):コピー機の熱で文字が消えるリスクがある。改ざんが可能とみなされ書類の信頼性を損なう
- 鉛筆・シャープペンシル:簡単に消せるため公的書類としての信頼性がない
- 青色ボールペン:使えないわけではないが、黒より視認性が低く、コピー後の印象が下がる場合がある
履歴書に適した文字の書き方や書体については、こちらも参考にしてください。

鉛筆で下書きしてから清書する
文字に自信がない場合や書き損じを防ぎたい場合は、鉛筆で薄く下書きをしてからボールペンで清書する方法が有効です。
- 鉛筆はHまたはHBの硬めのものを選ぶ(消しやすい)
- 下書きは薄めに書く(濃いとボールペン清書後に跡が残りやすい)
- 直定規を使って行の基準線を引いておくと文字が揃いやすい
- ボールペンのインクが完全に乾いてから消しゴムで下書きを消す(乾燥前に消すと文字が滲む)
各項目の書き方と事務職で意識すべきポイント
学歴・職歴欄の書き方
学歴は中学校卒業から記入するのが基本です。職歴は「株式会社○○ 入社」「同社 退職」の形式で記入し、現在在職中の場合は「現在に至る」と記載して一行あけて「以上」と結びます。
事務職の転職の場合、職歴欄に担当業務を簡潔に補足するとアピールになります。例として「データ入力・書類管理・電話応対を担当」のように業務内容を一文で添えると、採用担当者が仕事内容をイメージしやすくなります。
資格・免許欄(事務職で評価される資格)
資格欄は取得年月の古い順に記入します。事務職への応募では、以下の資格が採用担当者の評価につながりやすいです。
| 資格名 | 採用担当者が評価する理由 |
|---|---|
| MOS(マイクロソフトオフィススペシャリスト) | Word・ExcelなどPC操作スキルを客観的に証明できる |
| 日商簿記2級・3級 | 経理補助・数字の正確な取り扱いができる人材と判断される |
| 秘書検定2級 | ビジネスマナーと文書処理能力の証明になる |
| 普通自動車免許 | 郵便物の発送や出張業務など幅広い業務に対応できる |
資格がない場合でも「特になし」と記入することが必要です。空欄は記入漏れと判断される可能性があります。
志望動機欄の書き方と文字数の目安
手書き履歴書の志望動機欄の文字数は、フォーマットによって異なりますが、一般的に200〜300文字が目安です。事務職向け志望動機の基本構成は以下の3段落です。
- 志望理由:なぜ事務職を志望するか、なぜこの企業なのかを明確に
- 活かせるスキル・経験:PCスキルや前職での事務経験など具体的に
- 入社後の抱負:どのように貢献したいかを簡潔に
手書き応募の場合は必ず「WordやExcelなどの基本操作は実務で日常的に使用しています」という一文を入れてください。これだけでPCスキルへの懸念が解消されます。
自己PR欄の書き方
事務職の自己PRで採用担当者が評価するのは、「正確さ」「継続性」「サポート力」の3軸です。ただし、「丁寧に仕事をします」「細かいことが得意です」という抽象的な表現は、どの応募者も書く内容であり差別化になりません。
採用担当者が印象に残るのは、具体的な数字や場面を使ったPRです。例えば「前職では月200件のデータ入力業務を担当し、ダブルチェックの徹底でミス率ゼロを維持しました」のように、実績を数字で示せると説得力が増します。
事務職の手書き履歴書に使える志望動機例文
事務経験者(転職)の例文
前職で一般事務として経験を積み、今回はさらに幅広い業務に携わりたいと考え応募しました。
良い例文(経験者転職)
前職では一般事務として3年間、書類作成・データ入力・来客対応を担当しました。Wordによる文書作成やExcelでの集計業務を日常的に行っており、月150件のデータ入力をミスなく処理する体制づくりにも取り組みました。貴社の経営管理部門でこれまでの経験を活かし、業務効率の向上に貢献したいと考えています。(MOS Excel・Word取得済み)
NG例
事務職として貴社に貢献したいと思っています。これまで事務の経験があり、PCも使えます。丁寧な仕事をします。→ 具体性がなく、どこにでも送れる文章。「何を・どれだけ」やってきたかが伝わらない。
未経験・異業種からの転職の例文
事務職が未経験の場合、前職で培ったスキルを事務業務にどう活かせるかを伝えることが重要です。
良い例文(未経験転職)
前職ではアパレル販売員として接客・在庫管理・売上集計を担当しました。ExcelやPOSシステムを日常的に使用しており、数字を正確に扱う業務には慣れています。事務職として長く安定的にキャリアを積みたいと考え、スキルアップのためにMOS Excelを取得しました。貴社の管理部門でデータ処理や書類管理の正確さで貢献したいと考えています。
ブランクがある場合の例文
ブランク期間がある場合は、採用担当者が懸念する「業務感覚が戻るか」「スキルが錆びていないか」という点を先手で解消することが重要です。
良い例文(ブランクあり)
育児のため3年間離職しておりましたが、子どもの就学を機に社会復帰を決めました。離職前は一般事務として書類作成・データ入力を担当しており、WordとExcelの基本操作は現在も問題なく使用できます。復帰に向けてビジネス文書のオンライン講座を修了し、即戦力として貢献できる準備を整えました。貴社では長期的に腰を据えて貢献したいと考えています。
書き間違えたときの正しい対処法
手書き履歴書で書き間違えた場合の対処法は、原則として1つです。修正テープ・修正液を使わず、新しい用紙に最初から書き直す。これだけです。
「二重線+訂正印で対応する方法もある」という情報を目にすることがありますが、事務職への応募では訂正印も避けるのが無難です。採用担当者に「最初から書き直せばよかったのに」と感じさせるリスクがあります。
書き間違いを防ぐ3つの事前準備
- コピーした用紙で下書き練習:本番前に複数枚コピーして、構成や文字の配置を確認する
- 鉛筆で下書きしてから清書:本番用紙に直接ボールペンで書く前に鉛筆で薄く書いて確認する
- 一気に書かない:1セクションずつ見直しながら進める(疲れて後半に集中力が切れるパターンが多い)
手書きに不安がある場合は、PC作成への切り替えも有効な選択肢です。ツールを使って効率よく作成したい場合は、こちらを参考にしてください。

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- 事務職への手書き応募は問題ないが、志望動機か自己PR欄でPCスキルを必ず補足する
- 採用担当者が見るのは「字の上手さ」ではなく「丁寧さ」。楷書体で一文字一文字丁寧に書くことが最優先
- 修正テープ・修正液の使用は事務職への応募では特に避け、書き間違えたら書き直すことを徹底する
- ボールペンは黒・0.5〜0.7mm・ゲルまたは油性を選ぶ。消えるボールペン・鉛筆はNG
- 志望動機は「志望理由→スキル・経験→入社後の抱負」の3段構成で200〜300文字を目安に書く
手書きという選択は、丁寧に仕上げることができれば採用担当者への印象を高めるものにもなります。ここまで準備してもまだ不安が残るなら、転職エージェントに一度書類を見てもらうことも有効な手段です。
事務職の手書き履歴書に関するよくある質問
- 事務職に手書きの履歴書を送っても大丈夫ですか?
-
企業から特に指定がなければ、手書きで提出しても問題ありません。ただし事務職はPCスキルが必須のため、手書きで応募する場合は志望動機か自己PR欄に「Word・Excelは実務で使用しています」「MOS資格を保有しています」などの一文を必ず入れてください。PC操作への懸念を払拭することが手書き応募の最大のポイントです。
- 字が汚いと事務職の採用で不利になりますか?
-
字の上手さそのものが不合格の直接原因になることはほぼありません。採用担当者が見ているのは「読みやすく丁寧に書かれているか」という点です。楷書体で一文字一文字ていねいに書くこと、文字の大きさを均一にすること、行が歪まないように直定規を使うことを意識するだけで印象が大きく変わります。字に自信がない場合は鉛筆で下書きしてから清書する方法が有効です。
- 書き間違えた場合、修正テープを使っても問題ありませんか?
-
事務職への応募では、修正テープ・修正液の使用は避けることを強くお勧めします。採用担当者によっては「書き直す手間を省こうとした」という姿勢が、文書処理の正確さへの疑問につながることがあります。書き間違えた場合は新しい用紙に最初から書き直すことが原則です。本番前にコピー用紙で練習したり、鉛筆で下書きしたりすることで書き損じを防げます。


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