この記事では、管理栄養士の「取得見込み」を履歴書に正しく書く方法を状況別に解説します。国試受験前・合格後・栄養士免許保有者それぞれの正確な記載例と、採用担当者が資格欄で実際に確認するポイントも紹介します。
管理栄養士「取得見込み」を書く前に確認すること
書き方の前に、採用担当者がこの記載から何を読み取るかを知っておく必要があります。採用担当者の判断軸を理解したうえで記載することで、書類選考での評価が変わります。
採用担当者が「取得見込み」から判断していること
「管理栄養士免許 取得見込み」という記載を見た採用担当者は、次の2点を即座に確認します。
採用担当者はここを見ている
- 取得見込みの時期(年月)が書いてあるか:「○○年○月 取得見込み」という形で時期が明確かどうか。特に病院・福祉施設では有資格者として業務に入れる時期が選考に影響する
- 現在の状況が正確に反映されているか:「受験前」「合格後申請中」「免許交付済み」では状態が異なる。この書き分けが書類の信頼性を左右する
採用担当者が「取得見込み」記載で最も気にするのは、「いつ管理栄養士として配置できるのか」という点です。病院・福祉施設・給食会社では入職後のスケジュールを立てるために、取得時期の情報が欠かせません。
2026年の栄養士法改正が書き方に与える影響
2026年4月に施行された栄養士法の改正で、管理栄養士養成施設を卒業した人が管理栄養士国家試験を受験する場合、栄養士免許の取得が不要になりました。
| 対象者 | 改正前(2026年3月まで) | 改正後(2026年4月〜) |
|---|---|---|
| 管理栄養士養成施設の卒業見込み者 | 「栄養士免許 取得見込み」+「管理栄養士免許 取得見込み」の2行記載 | 「管理栄養士免許 取得見込み」の1行のみでOK |
| 既卒・栄養士として就労中の方 | 栄養士免許取得済みのため従来通り | 変更なし |
旧制度の情報をもとに「栄養士免許 取得見込み」も一緒に書こうとしている方は注意が必要です。養成施設の学生は現在、管理栄養士免許の取得見込みのみ記載すれば十分です。既卒の方や栄養士として就労中の方は、この限りではありません。
【状況別】管理栄養士「取得見込み」の正しい書き方と例文3パターン
就活時点での状況によって書き方が変わります。自分がどのパターンに該当するか確認してから記載してください。
パターン①:養成課程在学中・国試受験前の場合
管理栄養士養成施設の4年生で、まだ国家試験を受けていない状態です。新卒の就職活動は国試前から始まるため、このパターンが最も多く該当します。
良い例文(資格欄)
○○年○月 管理栄養士免許 取得見込み
NG例
管理栄養士 取得見込み(年月の記載なし)
→ 採用担当者が「いつ取得できるか」判断できない
「○○年○月」に入れる時期の目安は、国家試験(例年3月第1日曜日)の合格発表(3月下旬)後、都道府県への申請と免許証交付(1〜2ヶ月程度)を合わせると、5月〜6月が現実的な目安になります。都道府県によって交付時期が異なるため、管轄の保健所や県庁窓口に問い合わせると正確な時期がわかります。
なお、2026年4月の栄養士法改正により、養成施設の卒業見込み者は「栄養士免許 取得見込み」を別途書く必要はありません。
パターン②:国試合格後・免許申請中の場合
3月の合格発表後も就職活動を続けているケースです。試験に合格しているものの、都道府県への申請から免許証の交付まで数週間〜1ヶ月程度かかります。このタイミングでの書き方が最も混乱しやすいポイントです。
良い例文(資格欄)
○○年○月 管理栄養士国家試験 合格
管理栄養士免許 申請中
合格後に「取得見込み」のままにしておくと、採用担当者に現在の正確な状況が伝わりません。「合格」と「申請中」を分けて書くことで、試験を突破済みであることと免許証がまだ手元にないことの両方が正確に伝わります。
採用担当者はここを見ている
- 「合格」の文字があると、採用担当者は試験を突破済みと即座に判断できる
- 「申請中」の記載で、免許証の交付時期を逆算できる
- 免許交付まで時間がかかる場合は、都道府県窓口に問い合わせて交付見込み日を把握しておくと面接で聞かれたときに答えやすい
パターン③:栄養士免許保有者が管理栄養士を取得見込みの場合
既に栄養士として就労しており、管理栄養士国家試験の受験を予定している方、または受験後に転職を検討している方が対象です。旧制度下(2026年3月以前)では管理栄養士受験に栄養士免許が必要だったため、既卒の方は栄養士免許取得済みのケースがほとんどです。
良い例文(資格欄)
○○年○月 栄養士免許 取得
○○年○月 管理栄養士免許 取得見込み
取得済みの資格(栄養士免許)を先に記載し、その下に取得見込みの管理栄養士免許を書きます。取得日は正確な日付を、取得見込みの時期は国試受験・合格後の免許交付見込み時期を記入します。
他の医療系国家資格でも「取得見込み」の考え方は共通しています。国家資格の履歴書への記載は「正式名称+時期+取得状況(見込み/申請中/取得)」のセットで考えるのが基本です。

採用担当者が資格欄で確認する3つのポイント
書類選考の現場で、採用担当者が管理栄養士の「取得見込み」記載を見たとき、具体的に何を確認しているかを整理します。
| 確認ポイント | 採用担当者が確認する理由 |
|---|---|
| ①取得見込みの年月が書かれているか | 入職後に資格を使った業務に就けるタイミングを確認するため。病院・福祉施設・給食会社では有資格者として配置できる時期が選考に影響する |
| ②正式名称(○○免許)で書かれているか | 「管理栄養士」のみでは職種名か資格名か判断しにくい。「管理栄養士免許」と書かれていると明確 |
| ③現状に合った表現になっているか | 「受験前」「合格後申請中」は状況が異なる。現状に合っていない記載は書類の正確性への信頼を下げる |
資格欄は採用担当者が書類を見て最初に確認するセクションのひとつです。正確さと読みやすさの両方を意識して書くことが、書類選考通過の第一歩になります。
「取得見込み」でよくある4つのNG記載と正しい書き方
実際の書類選考で見られるNG記載を4パターン紹介します。いずれも「書いた本人は正しいと思っていた」という落とし穴です。
NG①「取得予定」と書いてしまう
NG例
2027年6月 管理栄養士免許 取得予定
「取得予定」は講習修了で確実に取得できる資格(食品衛生責任者など)に使う表現です。国家試験は合否が不確定なため、受験前の段階では「取得見込み」が正確な表現になります。食品会社や給食業界への就職を考えている方は、食品衛生責任者の正確な書き方も合わせて確認しておくと参考になります。
NG②「管理栄養士」のみで正式名称を省略する
NG例
2027年6月 管理栄養士 取得見込み
資格欄には「○○免許」「○○検定○級 合格」のように種別まで書くのが基本です。「管理栄養士」だけでは職種名と混同されるリスクがあります。「管理栄養士免許 取得見込み」と書くことで、資格としての位置付けが明確になります。
NG③年月を書かない
NG例
(年月なし) 管理栄養士免許 取得見込み
年月の記載がないと、採用担当者は「いつ取得できるのか」がわかりません。入職後のスケジュールを立てるために、取得見込みの時期(年月)は必ず記入してください。
NG④合格後なのに「取得見込み」のまま更新しない
NG例(合格後の履歴書)
2027年6月 管理栄養士免許 取得見込み(実際は合格済み・申請中)
合格発表後もそのままにしておくと、採用担当者に現在の正確な状況が伝わりません。合格後は「国家試験 合格/免許 申請中」に更新するのが誠実な書き方です。履歴書は提出のたびに現状を反映した内容に更新することが書類選考での信頼に直結します。
資格欄以外でも「取得見込み」を活かす書き方
「取得見込み」の情報を資格欄だけで終わらせるのはもったいないです。志望動機や本人希望欄でも一貫して伝えることで、採用担当者への説得力が増します。
志望動機での伝え方
「取得見込み」段階での就職活動では、志望動機の中で免許取得後にどんな業務をしたいかまで示すことが採用担当者に刺さります。資格取得自体を目的にした書き方は逆効果です。
良い例文(志望動機内の一文)
「入職後は管理栄養士として患者様一人ひとりの栄養管理に携わることを目標にしています。免許取得見込みは○○年○月であり、それまでの期間は現場の業務フローを把握しながら早期に戦力になれるよう準備します。」
NG例
「まずは管理栄養士の免許を取得し、その後貴社に貢献したいと思います。」
→ 「免許取得が先、入社は後から」という印象を与えてしまう
病院・クリニック・介護施設など医療機関への就職を考えている場合は、医療法人の志望動機の書き方と例文も参考にしてください。職場の種類によって採用担当者が期待することは異なります。

本人希望欄で補足する
取得見込みの時期が入職日からかなり後になる場合、本人希望欄で補足しておくと採用担当者が計画を立てやすくなります。
本人希望欄の記載例
「管理栄養士免許の取得見込みは○○年○月です。取得までの期間は補助業務を通じて実務を習得したいと考えております。」
医療機関への就職を考えている場合は、医療法人の履歴書全般の書き方も確認しておくと、提出書類全体の完成度が高まります。

まとめ
- 「取得見込み」の書き方は状況によって3パターンに分かれる(受験前・合格後申請中・栄養士免許保有者)
- 基本形は「○○年○月 管理栄養士免許 取得見込み」。年月・正式名称・現状の3点を正確に書く
- 2026年4月の栄養士法改正により、養成施設の卒業見込み者は栄養士免許の記載が不要になった
- 合格後は「国家試験 合格/免許 申請中」に切り替え、履歴書を現状に合わせて更新する
- 志望動機でも免許取得後の業務ビジョンを示すと、採用担当者への説得力が上がる
資格欄は数行ですが、採用担当者が専門性と書類の正確性を判断する重要な欄です。自分の状況に合ったパターンを把握したうえで書類を整えてください。
管理栄養士 取得見込み 履歴書に関するよくある質問
- 「取得見込み」と「取得予定」はどちらを書けばいいですか?
-
国家試験を受験予定の段階では「取得見込み」が正しい表現です。「取得予定」は講習修了で確実に取得できる資格に使う表現であり、合否が不確定な国家試験には「取得見込み」が適しています。
- 取得見込みの時期は何月と書けばいいですか?
-
管理栄養士国家試験は例年3月第1日曜日に実施され、合格発表は3月下旬です。その後の都道府県への申請と免許証の交付に1〜2ヶ月かかるため、5月〜6月が現実的な目安になります。正確な交付時期は管轄の保健所・県庁への問い合わせで確認できます。
- 栄養士免許と管理栄養士免許の両方を書く必要がありますか?
-
2026年4月の栄養士法改正以降、管理栄養士養成施設の卒業見込み者は栄養士免許の取得が不要になりました。そのため、養成施設在学中の方は「管理栄養士免許 取得見込み」の1行のみで十分です。既に栄養士免許を取得済みの方(既卒者など)は、栄養士免許を先に記載し、その後に管理栄養士免許の取得見込みを追記してください。
- 国試に合格したら資格欄はどう書き直せばいいですか?
-
合格後は「取得見込み」の記載を「○○年○月 管理栄養士国家試験 合格」「 管理栄養士免許 申請中」に更新してください。免許証が手元に届いたら「○○年○月 管理栄養士免許 取得」に変更します。履歴書は提出のたびに現状を反映した内容に更新することが書類選考での信頼につながります。

コメント