この記事では、Wワーク(ダブルワーク・副業)での応募に使える履歴書の志望動機の書き方と、目的別の例文を解説します。採用担当者が本当に見ているポイントと、書いてはいけないNG例も具体的に紹介します。
採用担当者がWワーク応募者の志望動機で本当に見ているポイント
「本業があることを書いたら不利になるのでは」と考える方は少なくありません。しかし採用担当者の立場から見ると、隠されることのほうがリスクと映ります。まず採用担当者が実際に何を確認しているかを知ることが、採用される志望動機を書くための出発点です。
「シフトに安定して入ってもらえるか」を最重視している
採用担当者がWワーク応募者に対して抱く最大の懸念は、シフトの安定性です。本業の残業や急な業務変更によって「今週やっぱり入れません」が続くと、現場のシフト管理が崩れます。採用にかけたコストと時間が無駄になることも担当者は知っています。
採用担当者はここを見ている
- 本業のスケジュールが具体的に書かれているか(曜日・時間帯が明確か)
- 本業が忙しくなったときにシフトをどう管理するか触れているか
- 長期的に続けてもらえる見込みがあるか
逆に言えば、これらへの答えが志望動機に盛り込まれていれば、採用担当者は安心して選考を進められます。「Wワーク希望だから渋る」のではなく、「この人なら安定して働いてもらえる」と思わせることが採用への近道です。
本業があることは正直に書くべき3つの理由
「正直に書かないほうが通りやすいのでは」と考える方もいますが、開示するほうが採用にも長期就業にも有利になります。
- 入社後のトラブルを防ぐ:隠したまま採用された場合、シフト調整や急な欠勤で「話が違う」という状況が生まれやすく、早期退職につながります。
- 信頼関係をゼロから構築できる:選考段階から状況を正直に伝えておくことで、採用後も条件変更の交渉がしやすくなります。
- Wワーク可の職場では歓迎されることも:最初からWワーク前提で採用している職場では、正直に開示することが「誠実な候補者」という好印象につながります。
採用される志望動機の書き方【4つの鉄則】
Wワークの志望動機には、通常の履歴書以上に「書くべきこと」があります。以下の4つを意識するだけで、読んだ担当者の印象が大きく変わります。
①「なぜこの仕事か」をWワークの目的と絡めて答える
「収入を増やしたい」「スキルを磨きたい」という目的は、どこにでも通じる話です。採用担当者が知りたいのは、数ある求人の中からなぜこの仕事・この会社を選んだのかです。
自分の応募目的と、応募先の仕事内容・環境・条件がどう合致しているかを1〜2文で結びつけることで、「この会社でなければならない理由」が生まれます。
②本業スケジュールと稼働可能日時を具体的に明示する
「土日は働けます」では不十分です。本業の勤務曜日と時間帯、そこから逆算した「稼働可能な時間帯」を具体的に記載してください。
| 本業の勤務形態 | 志望動機への記載例 |
|---|---|
| 月〜金 9〜18時(固定) | 「本業が月〜金9〜18時のため、土日と平日18時以降が稼働可能です」 |
| 週3〜4日のシフト制 | 「本業が週3〜4日のシフト制のため、2〜3週間前には稼働可能日をお伝えできます」 |
| 夜勤専従 | 「本業が夜勤専従のため、日中(10〜17時)は毎日対応可能です」 |
③「長く続けられる理由」を1文添える
採用担当者が「Wワーク希望者はすぐ辞める」と感じる背景には、本業が忙しくなれば副業を切るという経験則があります。それを払拭するために、継続意欲とリスクの低さを同時に伝える一文を添えてください。
たとえば「できれば長期で携わりたいと考えています」「本業のリズムが安定しているため、急なシフト変更は基本的に発生しません」のような一文が有効です。
④本業の繁忙期・急な残業への対処を先回りして書く
採用担当者は「本業が忙しくなったらどうなるか」を必ず想定しています。先回りして触れておくことが誠実さのアピールになります。「3月と9月は本業の決算期で残業が増えますが、それ以外の月は安定して稼働できます」のように具体的に書けば、採用後のトラブルも防げます。
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以下は応募目的別に作成した志望動機の例文です。そのまま使うのではなく、本業の勤務条件や応募先の業種に合わせて修正してください。
収入アップが目的の場合
収入アップを目的とする場合、「お金が必要」で終わらせず、「何のための収入か」という目的を具体的に添えると採用担当者の印象が変わります。住宅ローン・育児費用・将来の目標貯蓄など、具体的な目的があれば積極的に書いてください。
良い例文
現在、○○株式会社で事務職として正社員勤務しています。来年の引越しに向けて計画的に貯蓄を進めたいと考え、平日夜と週末の空き時間を活用できる仕事を探していたところ、貴社の求人に応募しました。本業は月〜金の9〜18時勤務のため、土日と平日18時以降は対応可能です。できれば長期的に携わりたいと考えています。
NG例
現在の給料では生活費が足りないため、収入を増やしたいと思い応募しました。「なぜこの仕事か」への回答がなく、どこにでも応募している印象を与えます。
スキルアップ・新しい経験が目的の場合
スキルアップ目的の志望動機は採用担当者に好印象を与えやすいパターンです。ただし「学ばせてください」という姿勢一辺倒では弱く、「この仕事で何を身につけて、将来どう活用するか」まで踏み込むと説得力が増します。
良い例文
現在、メーカーで製品企画を担当しており、平日は17時退社です。以前からWebライティングに関心があり、実案件に携わることで文章力とSEOの基礎を実践的に習得したいと考えています。本業のスキルとライティングを掛け合わせることで、将来的には自社製品のPRにも応用できると考えています。平日18時以降と週末は問題なく稼働できます。長期でお付き合いできる仕事を探していたため応募しました。
本業のスキルを活かせる仕事に応募する場合
本業と関連するスキル・知識を活かせる仕事への応募は、即戦力として歓迎されやすいパターンです。具体的にどのスキルをどう活かせるかを書くと、採用担当者の「ぜひ採用したい」という気持ちに火がつきます。
良い例文
現職で介護士として5年間勤務しており、平日夜勤専従のシフトで働いています。日中の時間を有効活用したいと考えていたところ、貴社のデイサービス送迎ドライバーの求人を見つけました。現場経験から利用者への声かけや体調観察にも慣れており、即戦力として貢献できると考えています。日中(10〜16時)は毎日対応可能で、長期での就業を希望しています。
本業とは全く違う分野に挑戦する場合
未経験の分野への応募では「経験はないが、なぜこの仕事をやりたいのか」という動機が採用担当者に伝わるかどうかが鍵です。本業とのギャップは「新鮮な視点」として前向きに書くと印象が変わります。
良い例文
現在、ITエンジニアとして週5日・9〜18時で勤務しています。普段はほぼデスクワークのため、体を動かす仕事も経験したいと考え、ケータリングスタッフの求人に応募しました。食べることが好きで、接客にも関心があります。土日は終日、平日も19時以降であれば対応可能です。未経験からのスタートになりますが、覚えながら着実に貢献していきたいと考えています。
育児や家事の合間・空き時間を有効に使いたい場合
育児・家事と本業を両立しながらのWワークは、稼働可能な時間帯の制約が多くなります。しかし制約を正直に伝えることで信頼感が高まります。「入れる時間帯には必ず安定して入ってもらえる」と感じてもらえれば、採用担当者は安心できます。
良い例文
現在、パート勤務(週3日・10〜15時)と育児を両立しています。子どもの送迎後の空き時間(15〜18時)を有効に活用したいと考え応募しました。急な欠席が発生した場合は必ず前日までにご連絡します。就学前の子どもがいるため、夏休みや春休みはシフトに入れない週が出てくる可能性があります。その点はご相談のうえ調整させていただければ幸いです。
採用担当者が落とすNG例文【3つのパターン】
採用担当者が読んで「見送り」にする志望動機のパターンを紹介します。自分の文章に当てはまっていないか確認してください。
NG①:本業への不満が志望動機に滲み出るパターン
NG例
「今の職場は残業が多くて将来が不安なので、別の仕事もしてみたいと思いました。気分転換にもなると考えています。」
本業への不満は「応募先でも同じことをされるリスクがある」と受け取られます。「今の会社が嫌でこちらに来たなら、うちへの不満が出れば辞めるのでは」という判断につながります。現職の状況は事実として伝えても構いませんが、「不満の表明」としてではなく、「だから空き時間をここで活かしたい」という前向きな理由に転換してください。
NG②:「お金のため」だけで終わってしまうパターン
NG例
「収入を増やしたいと思い、応募しました。」
収入アップが目的なのは珍しいことではありませんが、「なぜここか」が一切書かれていないと採用する理由が見つかりません。前述の4つの鉄則を組み合わせることで、収入目的でも採用担当者に響く志望動機になります。
NG③:Wワーク希望を曖昧にして書かないパターン
NG例
「現在は自由な時間が多く、貴社で働かせていただきたいと思い応募しました。」(実際は本業があるが書いていない)
後から「実は本業があって…」と発覚した場合、信頼関係が崩れ採用取り消しのリスクも生まれます。本業があることを隠した場合、入社後の勤務状況(急なシフト変更・欠勤)で矛盾が生まれます。正直に伝えておくことが、自分自身を守ることにもなります。
本人希望欄との連携で採用率が上がる
Wワークの履歴書では、志望動機欄だけで伝えきれない勤務条件の詳細を、本人希望欄で補足することが重要です。2つの欄の内容が一致していることで「整合性のある応募者」という印象を与えられます。
志望動機欄と矛盾しないシフト条件の書き方
志望動機欄に「土日と平日18時以降が稼働可能」と書いた場合、本人希望欄にも同じ条件を明記してください。「在職中のため」という一文を頭に入れておくことで、採用担当者がWワーク希望であることを誤解なく把握できます。
本人希望欄の記載例
在職中のため、勤務希望日は土日・祝日と平日18時以降となります(月〜金9〜18時の本業勤務があるため)。本業繁忙期(3月・9月)は残業が発生する可能性があります。上記以外の期間は安定してシフトに入れます。
Wワーク応募前に確認しておくこと
履歴書を書く前に、以下の2点を必ず確認してください。見落とすと採用後に深刻なトラブルになる可能性があります。
本業の就業規則で副業禁止が定められていないか
会社の就業規則に「副業・兼業禁止」の条項がある場合、Wワークを始めると就業規則違反になります。特に公務員・金融機関・医療機関勤務の方は要注意です。就業規則の「服務規律」または「副業・兼業」に関する条項を確認してください。
2018年以降、政府の「働き方改革」を背景に副業・兼業を認める企業は増えています。ただし会社ごとにルールが異なるため、不安な場合は人事部門に直接確認することをおすすめします。
年間20万円超えで確定申告が必要になる
本業の給与以外の副収入(Wワークの収入)が年間20万円を超えた場合、確定申告が必要です。また、住民税の計算に副業収入が反映されるため、本業の会社に副業がバレるリスクがあります。これを防ぐには、確定申告の際に住民税の納付方法を「自分で納付(普通徴収)」に切り替える方法が有効です。税務上の詳細は国税庁のサイトや税理士に確認してください。
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無料で履歴書・職務経歴書を作成する →まとめ
- Wワークの志望動機では、採用担当者が抱く「シフト安定性」「長期就業の意欲」への懸念を先回りして解消することが大切です
- 本業があることは正直に書くべきで、開示することが入社後のトラブル防止と信頼構築につながります
- 「なぜこの仕事か」「稼働可能日時」「長続きできる理由」の3要素を志望動機に盛り込むと採用率が上がります
- 収入目的自体はNGではありませんが、「なぜここで」「どれくらいの期間」を合わせて書かないと採用担当者には刺さりません
- 本人希望欄は志望動機欄と内容を揃え、勤務可能日時の詳細を補足してください
履歴書を送る前に、本業の就業規則での副業確認と確定申告への影響も必ず確認してください。
Wワーク 履歴書 志望動機に関するよくある質問
- Wワーク希望であることを履歴書に書く必要はありますか?
-
書くことを強くおすすめします。書かずに採用された場合、入社後のシフト変更や急な欠勤で「話が違う」という状況になりやすく、信頼関係が崩れる原因になります。現在の就業状況は職歴欄に記載されるため、志望動機欄でもWワーク希望である旨を合わせて伝えておくのが誠実です。
- 志望動機に「収入を増やしたいから」と書いてもいいですか?
-
収入アップを目的とすること自体はNGではありません。ただし「収入が必要だから」だけで終わらせると、採用担当者には「どこでもよかった」という印象を与えます。「何のために収入を増やしたいのか(具体的な目的)」と「なぜこの仕事・この会社なのか」の2点を合わせて書くことで、説得力が増します。
- Wワークをしていることが本業の会社にバレることはありますか?
-
可能性はあります。主なルートは住民税の増加です。副業収入が年間20万円を超えると翌年の住民税が増え、本業の会社が給与から天引きする特別徴収の金額が変わることで気づかれるケースがあります。これを防ぐには、確定申告の際に住民税の納付方法を「自分で納付(普通徴収)」に切り替えることが有効です。
- 面接でWワークについて聞かれたらどう答えればいいですか?
-
履歴書に書いた内容と一貫した回答を心がけてください。「本業の勤務時間はいつからいつまでか」「繁忙期はいつか」「長期で働ける見込みがあるか」という質問が多いです。履歴書に書いた稼働可能日時と一致した回答ができれば、採用担当者の信頼につながります。継続して働きたいという意欲も忘れずに伝えてください。


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