この記事では、パソコンで履歴書を作成する際の正しい書き方と、採用担当者が実際にチェックしているNGポイントを解説します。手書きとパソコンのどちらが有利かという疑問にも、採用担当者の調査データをもとに明確に回答します。フォントの選び方から印刷・PDF提出の注意点まで、書類選考を通過するための具体的な方法をまとめました。
パソコンで作った履歴書は手書きより不利?採用担当者の本音
「パソコン作成の履歴書を送ると失礼にならないか」と心配する方は少なくありません。結論から言えば、パソコン作成の履歴書は採用担当者から広く受け入れられています。応募書類の読みやすさや情報整理の面で、むしろ好意的に見る採用担当者も多いのが実態です。
採用担当者の実態調査で分かったこと
採用担当者を対象とした調査では、「パソコン(またはスマホ)で作成されたほうが良い」と回答した割合が42.7%で最多という結果が出ています。「手書きのほうが良い」という回答は少数派にとどまり、特に指定がなければパソコン作成が現在の主流です。
採用担当者がパソコン作成を好む理由として、現場からは次の声が挙がっています。
採用担当者はここを見ている
- 読みやすさ:フォントが均一で揃っていると、書類確認に必要な時間が短くなる
- 情報の正確さ:誤字・脱字が手書きより少なく、数字や日付のミスが減りやすい
- フォーマットの統一感:全体のレイアウトが崩れておらず、必要な情報がすぐ見つかる
書類選考で採用担当者が一枚の履歴書に費やす時間は平均30秒以内とも言われます。パソコン作成で「読みやすい書類」を用意することは、それだけで内容を見てもらうための最低条件を満たすことになります。
手書きが有利になる例外的なケース
ただし、業界・職種によっては手書きのほうが好印象を与えるケースがあります。
- 求人票に「手書き指定」がある場合:応募要項に明示されているときは必ず従う。無視して提出すると選考対象外になることがある
- 伝統を重視する職種:書道・茶道・日本舞踊などの伝統文化関係、一部の伝統的な職人系業界
- 一部の老舗企業・中小企業:採用担当者の方針によって異なるため、迷うときは事前に確認するのが確実
求人票に指定がない場合は、パソコン作成を選んで問題ありません。
パソコンで作る履歴書のメリットとデメリット
パソコン作成を選ぶ前に、特性を整理しておきます。
| 項目 | メリット | デメリット(対処法) |
|---|---|---|
| 読みやすさ | フォントが均一で採用担当者が読みやすい | 個性や手書きの温かみが出にくい(内容で補う) |
| 修正のしやすさ | 入力ミスをすぐに修正でき、何度でも見直せる | ツールの操作に不慣れだと時間がかかる(Webツール利用で解消) |
| 使い回し | 保存しておけば次の応募にそのまま流用できる | 内容を使い回しすぎると志望動機が形式的になるリスク(都度更新が必要) |
| 提出形式 | PDF化してメール送信できる。電子送付にも対応 | 印刷・PDF変換の手順を誤るとレイアウトが崩れる(手順確認で防げる) |
デメリットはほとんどが「作業手順の問題」であり、正しい手順を知っていれば回避できます。次のセクションで具体的なNGポイントを確認してください。
採用担当者が見ているパソコン履歴書のNGポイント5つ
パソコン作成の履歴書で書類選考に落ちる場合、原因の多くは「内容の薄さ」ではなく「見た目と形式のミス」です。採用担当者が実際に目にするNGパターンを5つ紹介します。
NG① フォントの乱用・過剰な装飾
パソコン作成の履歴書でもっとも多いミスが、フォントの使いすぎと装飾の入れすぎです。履歴書は正式なビジネス文書であり、デザイン性より読みやすさが優先されます。
NG例
- 本文は游明朝10.5ptなのに見出しだけ「HGゴシックBold」にしている
- 志望動機の一部に太字・下線・カラーテキストを混在させている
- セル内に「★」「●」「▶」などの装飾記号を入れている
採用担当者は履歴書に「センスの発揮」を求めていません。フォントは全体で1種類に統一し、装飾は原則使わないのが基本です。
フォントの具体的な選び方については、履歴書のフォントは明朝体が基本でサイズ・種類と採用担当者が見るポイントをあわせて解説しています。

NG② 証明写真の貼り忘れ・サイズ違い
パソコン作成の履歴書で意外と多いのが、証明写真欄に写真が入っていないまま提出してしまうケースです。テンプレートのプレースホルダー画像をそのままにして送ってしまったり、画像サイズを調整せず貼り付けたりするミスが発生しやすくなっています。
採用担当者はここを見ている
- 証明写真のサイズは縦40mm×横30mmが標準(印刷後に必ず確認する)
- 郵送・持参の場合は印刷後に写真を貼付するのが最も安全(デジタル貼付は縮小時にズレやすい)
- 背景色・服装・表情が採用担当者に与える第一印象に直結する。スマホ撮影でも採用担当者に伝わる違和感がある
スマホで証明写真を撮影・加工する方法については、履歴書写真アプリおすすめ7選で採用担当者が見るNGポイントとあわせて確認できます。

NG③ 余白や文字量のバランスが崩れている
Wordのテンプレートを使っているつもりでも、文字を入力するうちに余白が詰まったり行がはみ出したりすることがあります。採用担当者が受け取った際に「窮屈な印象」を与え、読む気が削がれます。逆に内容が少なく欄が空白だらけなのも問題です。
- 1枚に収めようと文字サイズを8pt以下まで下げるのはNG(内容が読めない)
- 欄が空白だらけだと「志望度が低い」と判断される原因になる
- 印刷プレビューで全体のバランスを確認してから提出するのが鉄則
NG④ Word形式のままメール送信する
メールで履歴書を送る際、Word形式(.docx)のまま添付する応募者がいます。採用担当者側のWordバージョンや環境によってレイアウトが崩れる可能性があり、「相手への配慮が足りない」という印象につながります。
メール提出の場合は必ずPDF形式に変換してから送付するのが基本です。WordからPDFへの変換は「ファイル → エクスポート → PDF作成」から対応できます。変換後は別の端末やAdobe Acrobat Readerで開いてレイアウトが崩れていないか確認してください。
NG⑤ 一般的なWordテンプレートを使う(標準様式を使わない)
インターネット上にはデザイン性の高い独自レイアウトの履歴書テンプレートが多く出回っています。しかし採用担当者は「必要な情報がどこにあるか」を素早く確認したいと考えており、見慣れないレイアウトは情報を探す手間を増やします。
転職の場合は厚生労働省が公表しているJIS規格様式(A4×2枚)か、doda・マイナビなどの大手求人サイトのテンプレートを使うのが安全です。採用担当者も見慣れているため、内容の確認がスムーズに進みます。
フォーマット選びで迷っている方は、履歴書テンプレート無料おすすめで採用担当者が選ぶ基準をあわせて確認できます。

パソコン履歴書の正しい作り方
NGポイントを把握したうえで、実際の作成手順を確認します。
テンプレートの選び方(Word・Webツール)
パソコンで履歴書を作成する際は、以下のいずれかのテンプレートを使います。
- Word/Excel:厚生労働省の公式サイトから無料でダウンロードできる様式か、doda・マイナビなどの大手求人サイトのテンプレートが信頼性の面で安心
- Webツール(推奨):ブラウザ上で入力してPDFを直接出力できるサービス(Yagish・電子履歴書・doda履歴書作成ツールなど)。Word操作に不慣れな方に特に有効で、フォント設定の手間が不要
Wordより操作が簡単なWebツールについては、履歴書作成ツールおすすめ7選で採用担当者の視点から詳しく比較しています。

フォントと文字サイズの正解
フォントと文字サイズの設定が、採用担当者の「読みやすさ」に直結します。
| 項目 | 推奨値 | NG例 |
|---|---|---|
| フォント(Windows) | 游明朝・MS明朝 | HGゴシック・游ゴシック混在 |
| フォント(Mac) | ヒラギノ明朝・游明朝 | Osaka・丸ゴシック |
| 本文サイズ | 10.5〜11pt | 8pt以下(読めない)・13pt以上(欄がはみ出す) |
| フォントの種類数 | 1種類のみ | 本文と見出しで別フォントを使う |
明朝体はビジネス文書の標準であり、採用担当者が受け取り慣れているフォントです。「ゴシック体のほうが読みやすいのでは」と感じる方もいますが、履歴書では明朝体を使うのが原則です。ゴシック体は履歴書では重く見え、装飾的な印象を与えることがあります。
証明写真の取り込み方
Word/Excelで作成する場合、証明写真の取り込みと位置調整で手間取る方が多くいます。以下の手順を参考にしてください。
- 「挿入 → 画像」から写真ファイルを挿入し、縦40mm×横30mmに手動でサイズ調整する
- 画像の「文字列の折り返し」を「行内」に設定すると、ずれずに配置できる
- PDF化した後に写真のサイズと位置が変わっていないか必ず確認する
郵送・持参の場合は、印刷後に実際の証明写真を欄に貼付する方法が最も安全です。デジタル貼付よりも写真の質と位置が安定します。
印刷・PDF変換の注意点
完成した履歴書の印刷・変換では、次の4点を必ず確認してください。
- 用紙サイズ:A4を指定する(環境によってB5になる場合がある)
- 用紙の種類:上質紙か履歴書専用紙を使う(コンビニのコピー用紙は薄く透けやすく、採用担当者に安っぽさが伝わる)
- PDF化:Wordは「ファイル → エクスポート → PDF作成」で保存する(「印刷 → PDFに保存」では画像が劣化することがある)
- 印刷プレビュー確認:全ページの余白・写真位置・文字の切れがないか目視確認してから印刷する
提出方法別の注意点(郵送・持参・メール)
パソコンで作成した履歴書の提出方法によって、準備と注意点が異なります。
郵送・持参の場合
- A4サイズで印刷し、折り曲げずに角形2号封筒に入れる
- 証明写真は印刷後に貼付する(はがれないよう写真専用のりかのり付きタイプを使う)
- 封筒の表に「履歴書在中」と赤字で書く(印刷・スタンプも可)
- 日付は郵送なら投函日、持参・面接時なら当日の日付を記入する
メール・Web提出の場合
オンラインでの応募が増えた現在、メールやWebフォームで提出するケースが多くなっています。
- ファイル形式はPDF:Word・Excelのまま送らない。採用担当者の環境によってレイアウトが崩れる
- ファイル名は「氏名_履歴書.pdf」:「履歴書.pdf」のままでは複数の応募書類と混同される(例:山田太郎_履歴書.pdf)
- メール本文に一言添える:「履歴書を添付しています。ご査収のほどよろしくお願い申し上げます」を忘れない
- 送信前に添付確認:送信後に「添付し忘れました」は採用担当者に悪印象を与える。送信前の確認を習慣にする
Web上で完結する履歴書サービスについては、web履歴書おすすめ9選で採用担当者が書類を見るポイントとあわせてまとめています。

まとめ
- 採用担当者の42.7%がパソコン作成を好む。特に指定がなければパソコン作成で問題ない
- NGポイントは「フォントの乱用」「写真の貼り忘れ」「Word形式のままメール送信」など内容より形式面のミスが多い
- フォントは明朝体1種類に統一し、文字サイズは10.5〜11ptを守る
- 郵送・持参はA4印刷+写真貼付。メール・Web提出はPDF変換が必須
- テンプレートは厚生労働省様式か大手求人サイトの無料フォーマットを使う
形式のミスで書類選考から脱落しないよう、提出前に本記事のNGリストと照らし合わせて確認してください。
パソコン履歴書に関するよくある質問
- 履歴書はパソコンで作っても手書きと同じ評価をしてもらえますか?
-
企業から特に指定がない限り、パソコン作成と手書きは同等に扱われます。採用担当者への調査ではパソコン作成を好む回答が最多であり、読みやすさの面でも評価されています。「手書き指定」のある求人票には必ず従ってください。
- WordとExcel、どちらで作るのがおすすめですか?
-
一般的にはWordが推奨されます。Excelはセルの調整が細かくできる一方、印刷設定を誤るとレイアウトが大きく崩れるリスクがあります。Wordの操作に不慣れな方は、Webサービスのテンプレートを使ってPDF出力する方法が確実です。
- パソコンで作った履歴書をコンビニで印刷しても問題ありませんか?
-
コンビニ印刷でも提出は可能ですが、用紙の質に注意が必要です。コンビニのコピー用紙は薄く透けやすいため、採用担当者に安っぽさが伝わる場合があります。可能であれば上質紙や履歴書専用紙を別途用意して印刷することを勧めます。急ぎの場合はコンビニ印刷でも問題はありません。
- メールで履歴書を送るときのファイル名はどうすれば良いですか?
-
「(氏名)_履歴書.pdf」の形式が標準です(例:山田太郎_履歴書.pdf)。「履歴書.pdf」のままでは採用担当者が複数の応募書類を管理する際に混同されます。会社名をあわせて入れる場合は「山田太郎_○○株式会社_履歴書.pdf」でも問題ありません。


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