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税理士の職務経歴書|採用担当者が落とすNG例と転職先別の書き方

税理士の職務経歴書|採用担当者が落とすNG例と転職先別の書き方

この記事では、税理士・科目合格者が転職活動で提出する職務経歴書について解説します。採用担当者が実際に確認する視点から、担当顧客の数値化・申告税目の書き方・転職先別(税理士法人・一般企業・科目合格者)の書き分け方とNG例を紹介します。

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目次

税理士の職務経歴書で採用担当者が最初に確認すること

税理士業界の採用担当者は、職務経歴書を受け取った最初の10〜15秒で「この人は使えるか」を判断しています。判断に使うのは、業務の「具体性」と「関与度合い」の2点です。

採用担当者が書類から判断しているのは、あなたがどのくらいの規模の顧客を、どのくらいの深さで担当していたかです。「税務申告業務全般を担当」のような書き方では、この2点がまったく伝わりません。

担当顧客の規模を数値で読む

採用担当者がまず見るのは、担当顧客の規模感です。顧客名そのものは守秘義務上書けなくて問題ありませんが、業種・従業員数・売上規模・担当件数の4点は必ず書いてください。これが書かれていない職務経歴書は、採用担当者にとって「相手の顔が見えない書類」になります。

採用担当者はここを見ている

  • 法人顧客の業種・規模(従業員数、売上規模の概算)
  • 担当顧客の総件数(年間申告件数)
  • 年商規模の内訳(中小企業が主体か、個人事業が中心かなど)
  • 担当件数の規模感(引継ぎ・新規開拓の経験も含む)

顧客名は「A社(製造業・従業員30名・売上5億円規模)」のように匿名でも規模は伝えられます。担当件数が多い場合は「法人顧客50社・個人事業主20件を担当」のように書くと、処理能力と業務量が明確に伝わります。

どこまで関与したかで差がつく

申告書の入力補助だけを担当していたのか、クライアントと直接対話して申告方針を組み立てていたのかでは、評価がまったく異なります。特に税理士法人へのステップアップ転職や、一般企業の税務責任者ポジションを狙う場合、この「関与度合い」の明示が合否を分けます。

関与の深さ職務経歴書での表現例
入力補助担当税理士の指示のもと、申告書データの入力・整理を担当
書類作成担当顧客の決算書・申告書を一貫作成(税理士確認前の完成稿まで対応)
直接対応顧客との打合せ・申告方針の協議から申告書完成まで一貫して担当
自己完結クライアントとの折衝・申告書作成・税務調査立会いを単独で完結

自分の関与がどこに当たるかを確認し、誇張せず、ただし過小評価もせずに正確に記載してください。「上司の確認が必要だったが、書類は自分で完成稿まで仕上げていた」なら「担当顧客の申告書を完成稿まで一貫作成(最終確認は上長)」と書けます。

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税理士の職務経歴書の書き方と各項目のポイント

職務経歴書の標準的な構成は「職務要約→職務経歴→資格・スキル→自己PR」の4セクションです。税理士業界では各セクションで業界特有の書き方があります。

①職務要約(3〜5行で転職先に合わせて絞る)

職務要約は職務経歴書の「見出し」です。採用担当者は全文を読む前にここで判断を始めます。3〜5行を目安に、担当税目・顧客規模・関与年数・強みの4要素を凝縮して書いてください。転職先によって前面に出す要素を変えることが重要です(詳細は後述の「転職先別の書き分け」を参照)。

良い例文

会計事務所にて8年間、法人顧客(製造業・小売業・不動産業を中心に30〜50社)の税務申告を担当。法人税・消費税・所得税の申告書を完成稿まで一貫作成し、税務調査の立会い経験も有。顧客との折衝も自分で対応しており、幅広い税目・業種への対応実績を保有しています。

NG例

会計事務所で税務業務全般を担当。様々な業種の顧客に対応してきました。税務申告書作成経験があります。→「全般」「様々」「あります」は読み手に何も伝えない

②職務経歴(申告件数・税目・顧客規模を数値化する)

職務経歴の本体です。ここが曖昧だと採用担当者の頭の中に「何ができる人か」のイメージが立ちません。以下の要素を数値や具体的な言葉で記述してください。

  • 在籍期間(○年○月〜○年○月)
  • 会社名・事業内容の概要(職員数・顧客数・売上規模の概算)
  • 担当顧客の属性(業種・従業員規模・申告件数)
  • 担当税目(法人税・所得税・消費税・相続税・贈与税など)
  • 特記事項(税務調査立会い・相続案件の経験・国際税務など)

守秘義務の観点から顧客名は「A社(食品製造業・従業員50名規模)」のように匿名で書くのが基本です。ただし規模・業種・件数は書けます。これを理由に一切書かない方が多いですが、採用担当者に「想像力で補ってください」と言っているのと同じです。顧客を特定できない形での数値・属性の記載は守秘義務に抵触しません。

なお、税理士の転職では職務経歴書と併せて履歴書も提出します。履歴書の科目合格の記載方法や採用担当者が見るポイントは以下の記事でまとめています。

③資格・スキル欄(科目合格者の書き方含む)

有資格者の場合は「税理士(登録番号:○○○○○号)」と登録番号を添えて正式に記載します。科目合格者の場合は進捗を正確に記載することが、採用担当者への誠実な姿勢になります。

状況資格欄の記載例
5科目合格・登録待ち税理士 ○年○月合格(登録手続き中)
科目合格中(例:3科目)税理士試験 3科目合格(簿記論・財務諸表論・法人税法)
受験中税理士試験 受験中(○○科目合格済、現在△△科目受験準備中・○年合格目標)

「受験中」とだけ書くのは採用担当者に「進捗が不明」という印象を与えます。何科目合格済みで何を勉強しているかを必ず添えてください。合格科目の組み合わせから、採用担当者はあなたが得意とする税目を判断します。

④自己PR(スキル以外の視点で差をつける)

「税務申告の経験があります」「顧客対応に慣れています」のような自己PRは採用担当者に刺さりません。自己PRで問われているのは「この人が来たら事務所(職場)に何をもたらしてくれるか」という具体的なイメージです。根拠のある強みと入所後の貢献イメージをセットで書いてください。

良い例文

顧客折衝から申告書完成まで一貫して担当する中で、クライアントの業種・規模に応じた節税提案を行ってきました。担当顧客の平均在籍期間が3年を超えており、長期的な信頼関係の構築を強みとしています。入所後は相続・事業承継分野で即戦力として貢献したいと考えており、現在相続税法の受験準備も進めています。

「長期的な信頼関係」「節税提案」「即戦力として貢献」という言葉がそれぞれ「担当顧客の在籍期間3年超」「節税提案の実績」「相続税法の受験準備中」という具体的な根拠と組み合わさっています。根拠なしの抽象的な自己アピールは読み手に響きません。

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採用担当者が落とす職務経歴書の3つのNG例

税理士・科目合格者の職務経歴書に繰り返し現れる3パターンのNGを解説します。該当する書き方をしていたら今すぐ修正してください。

NG1:業務内容が「税務申告業務に従事」だけになっている

最も多いNGがこれです。「税務申告業務全般を担当」「記帳代行を担当」という表現では、採用担当者は何もイメージできません。「全般」「など」という言葉は、書き手にとっては便利ですが、読み手にとっては情報ゼロに等しい言葉です。

NG例

税務申告業務全般を担当しておりました。顧客対応も行っておりました。→「全般」「など」は何も伝えていない

改善例

法人顧客(小売業・飲食業・建設業を中心に)30〜45社の法人税・消費税申告書を担当。決算整理仕訳の作成から申告書完成稿まで一貫対応。顧客との直接折衝(月次面談・決算報告)も担当。

NG2:顧客情報がゼロに近い粒度で書かれている

「守秘義務があるから顧客のことは書けない」と考えて、職務経歴書に顧客情報をまったく書かない方がいます。しかし顧客名・住所・売上の具体数字を書く必要はなく、業種・規模・件数は書かなければなりません。「顧客情報は書けません」では採用担当者は評価のしようがなく、書類選考で外れます。

NG例

法人顧客・個人顧客の税務申告を担当。

改善例

法人顧客:製造業・サービス業を中心に25〜35社(売上5,000万〜10億円規模)、個人事業主:不動産オーナー・医療関係者を中心に15〜20件を担当。法人税・消費税・所得税の申告を一貫対応。

「匿名でも規模を書く」という発想の転換が重要です。採用担当者が知りたいのは顧客名ではなく、「あなたがどういう規模・業種の顧客を扱えるか」という能力の証明です。

NG3:科目合格を「受験中」とだけ記載している

科目合格者の職務経歴書でよくあるNGが「税理士試験 受験中」の一行記載です。採用担当者はこれを見て「何科目合格しているか」「どの科目が残っているか」「合格に向けた取り組みを続けているか」が判断できません。曖昧な記載は採用担当者の不安を生みます。

NG例

税理士試験 受験中

改善例

税理士試験 3科目合格(簿記論・財務諸表論・法人税法合格済)。現在、消費税法・相続税法を受験準備中(○年合格目標)。

進捗と目標年度を書くことで、採用担当者は「あと何年で有資格者になるか」の見通しを持てます。また合格科目の組み合わせから「どの税目に強いか」も読み取れます。

転職先別の職務経歴書の書き分けポイント

同じ職歴でも、転職先によって強調すべきポイントが変わります。税理士・科目合格者の主な転職パターンは3つです。

税理士法人・会計事務所への転職(同業他社への転職)

採用担当者はここを見ている

  • どの税目に精通しているか(相続・国際税務・M&Aなど専門性)
  • 担当顧客の規模感(大規模案件の経験があるか)
  • 独立対応の経験(クライアントとの直接折衝・税務調査対応)

同業他社への転職では「何ができるか」の即戦力アピールが最優先です。担当税目・顧客規模・独立対応の有無を前面に出し、「入所初日から動ける人材」であることを職務要約で明示することが採用担当者へのメッセージになります。

一般企業(経理・税務部門)への転職

採用担当者はここを見ている

  • 「事務所目線」から「自社目線」への転換ができるか
  • コミュニケーション能力(他部門との調整・経営陣への説明)
  • 税務以外の経理・管理会計への関心・経験の有無

一般企業の採用担当者(人事部門)は税務に精通していません。「法人税・消費税申告対応」という言葉だけでは評価できないので、「税務調査の対応経験(○年×件)」「グループ会社の連結決算サポート」など成果・規模で表現することが有効です。

また「事務所では外部の立場で複数社を支援していたが、一社に深く関わりたい」という志望理由を職務要約の末尾に一言添えると、転職理由のストーリーが自然になります。

科目合格者が会計事務所に転職する場合

科目合格者の最大の強みは「即戦力として動けること」と「合格へのコミットメント」の組み合わせです。職務経歴書では以下の2点を明確にしてください。

  • 現在の合格科目と残科目数(あと何年で有資格者になるかの見通しを与える)
  • 実務経験の具体的な範囲(どこまで自分で完結できるか)

科目合格者向け自己PR例

現在税理士試験3科目合格(簿記論・財務諸表論・法人税法)、残2科目を○年中に取得予定。現職では法人顧客20〜30社の申告書作成を担当(決算整理から完成稿まで一貫対応)。有資格者として早期に独立対応できる水準に達することを目標に、スタッフの充実した環境での業務拡大を希望しています。

作成した職務経歴書に自信が持てない場合は、転職エージェントの添削サービスや職務経歴書の有料添削を活用することも手段のひとつです。

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まとめ

  • 担当顧客の業種・規模・件数は守秘義務の範囲内で必ず数値化する
  • 業務内容は「税務申告全般」ではなく申告税目・関与段階・顧客との直接対応の有無まで具体的に書く
  • 科目合格者は合格科目・残科目・受験目標年度の3点をセットで記載する
  • 転職先(税理士法人・一般企業・会計事務所)によって強調すべきポイントを変える
  • 職務要約は3〜5行で担当税目・顧客規模・関与年数・強みの4要素を凝縮する

採用担当者が職務経歴書に求めているのは「数字と具体性」です。書き方に迷ったら、まず「数値で表現できるものはないか」という視点で見直してください。

税理士の職務経歴書に関するよくある質問

担当顧客名を職務経歴書に書いてはいけませんか?

顧客名の記載は守秘義務の観点から避けてください。ただし業種・従業員規模・売上規模の概算・申告件数は問題ありません。「A社(製造業・従業員50名規模・売上5億円程度)」のように業種と規模を匿名で示す書き方が一般的です。顧客を特定できない形での属性・数値の記載は守秘義務に抵触しません。

科目合格の段階で一般企業の税務・経理職に転職できますか?

転職自体は可能です。ただし採用担当者は「いつ有資格者になるか」「有資格者になったら事務所に戻るのでは」という点を確認しています。合格目標年度と「一般企業で一社に深く関わりたい理由」を明記することで、この懸念を払拭できます。

職務経歴書はA4何枚が適切ですか?

経験年数に応じてA4 1〜2枚が基本です。経験が5年未満であれば1枚にまとめる方が読みやすく、5年以上ある場合は2枚まで使って職務詳細を丁寧に記載するのが適切です。3枚以上になる場合は情報を絞り込んでください。

キャリアアドバイザー 髙橋承輝 監修者
髙橋承輝
キャリアアドバイザー|履歴書・職務経歴書監修

人材紹介業界で5年間、キャリアアドバイザーとして数百名以上の転職支援に従事。面談を通じて求職者一人ひとりの経験やスキルを丁寧にヒアリングし、それぞれの強みが伝わる履歴書・職務経歴書の作成を数多くサポートしてきました。

この記事を書いた人

30,000名以上の転職支援実績を持つ株式会社レクリー(厚生労働大臣 許可番号 13-ユ-312147)が運営するキャリア情報メディア。
「一人ひとりの転機に、確かな選択肢を」をコンセプトに、全業界・全職種を網羅したエージェント比較や、キャリア形成に役立つ実用的な情報を発信しています。

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