この記事では、手書きの履歴書を間違えたときに書き直すべきか、修正テープや二重線・訂正印で直していいのかを、採用担当者の視点から整理します。やり直しが必須になるミスの基準や、提出・郵送した後で気づいたときの対処法まで具体的に解説します。
履歴書を間違えたら、まずは「書き直し」が基本
手書きの履歴書で書き間違えたときの正解は、原則として新しい用紙に最初から書き直すことです。厚生労働省が示す履歴書作成の基本でも、修正液・修正テープ・砂消しゴムなどでの修正は避け、書き損じた場合は新しい用紙に書き直すよう案内されています。
「たった1文字なのに全部書き直すのか」と感じる場面ほど、判断が分かれます。ただ、履歴書は採用担当者が応募者に対して最初に受け取る書類です。修正跡があると、内容よりも先に「直した跡」に目が行ってしまいます。数十分の手間で防げるマイナス評価であれば、書き直す方が結果的に得です。
なぜ修正テープ・修正液を使ってはいけないのか
履歴書は職務経歴を証明する公的性格の強い書類です。修正テープや修正液で上書きすると、「元の記載を隠して書き換えた」という改ざんの余地が生まれます。契約書に修正液を使わないのと同じ理由で、履歴書でも避けるのがマナーとされています。
採用担当者はここを見ている
- ミスそのものより、ミスにどう対処したかで仕事の丁寧さを推し量っている
- 修正跡が多い書類は「詰めが甘い」「計画性がない」印象につながりやすい
- 清潔に書き直された履歴書は、それだけで基本動作ができる人として見られる
やってはいけない修正方法の一覧
書き直しを避けたいあまり、手元にある道具でごまかそうとすると、かえって印象を悪くします。次の修正方法は、いずれも採用担当者に気づかれると評価を下げるため使わないでください。
| やりがちな修正方法 | なぜNGか |
|---|---|
| 修正テープ・修正液 | 改ざんの余地が生まれ、書類の信頼性が下がる |
| 消せるペン(フリクション等) | 熱で消えるため改ざんを疑われる。そもそも履歴書の記入に不適 |
| 砂消しゴム・カッターで削る | 紙面が汚れ、削った跡が一目でわかる |
| 訂正印を何か所も押す | 「間違いが多い=雑」という印象が強まる |
NG例
生年月日の数字を1つ書き間違え、フリクションで消して書き直した。一見きれいでも、消せるインクは提出後の温度変化で消えるリスクがあるため、日付や氏名などの重要項目では特に避けるべきです。
どうしても書き直せないときの訂正方法(二重線+訂正印)
提出期限が目前で用紙の予備もない、といったやむを得ない状況に限っては、二重線と訂正印による正式な訂正が認められています。あくまで次善策であり、時間があるなら書き直しが最優先である点は変わりません。
正しい訂正の手順
- 間違えた箇所に、定規を使ってまっすぐ二重線を引く
- 二重線に少し重なるように訂正印(6mm前後の小さな認印)を押す
- 訂正印のそばの余白に、正しい内容を書き添える
- 訂正は1か所までにとどめる。2か所以上になるなら書き直す
二重線だけ、訂正印だけ、のどちらかが欠けていると「訂正の作法を知らない」と受け取られます。両方をセットで行うのが正式なやり方です。訂正方法の詳細は履歴書の二重線訂正はNG?採用担当者が見る正しい直し方でも解説しています。

「やり直し必須のミス」と「セーフなミス」の境界線
すべてのミスが同じ重さではありません。採用担当者が特に厳しく見るのは、応募者本人の正確さや志望度を疑わせる箇所のミスです。どこを間違えたかによって、書き直すべきかの判断が変わります。
| ミスの内容 | 判断の目安 |
|---|---|
| 応募先の企業名・部署名の誤り | やり直し必須。志望度そのものを疑われる最も重いミス |
| 氏名・生年月日・連絡先の誤り | やり直し必須。連絡が取れず選考から外れる恐れ |
| 日付(提出日)の書き間違い | できれば書き直し。使い回しを疑われることも |
| 本文中の一般的な誤字・脱字 | 状況次第。時間がなければ正式な訂正で対応可 |
採用担当者はここを見ている
- 企業名の間違いは「他社の使い回し」と直結して見られ、一発で印象が落ちる
- 連絡先の誤りは、採用したくても連絡できず物理的に選考が止まる
- 逆に本文の軽微な誤字は、丁寧に訂正されていれば大きな減点にはなりにくい
提出日の日付は、間違えやすいうえに使い回しの判断材料にもされます。正しい書き方は履歴書の日付の書き方|提出日はいつ?西暦・和暦と採用担当者が見る点で確認しておくと、そもそものミスを減らせます。

履歴書を間違えたまま提出・郵送してしまったら
すでに手を離れてしまった履歴書でも、気づいた時点での動き方で印象は変わります。ミスを隠さず、速やかに正しい対応を取る誠実さは、むしろプラスに働くことがあります。状況別に対処を整理します。
- 手渡し前に気づいた:迷わず書き直す。まだ間に合う段階での最善策
- 郵送後に気づいた:採用担当者へ電話またはメールで連絡し、指示を仰ぐ
- データ・メール送信後に気づいた:修正版を用意し、お詫びを添えて再送してよいか確認する
連絡すると再提出を認めてもらえる場合があります。認められないこともありますが、その際もミスを申告した姿勢は「隠さない人」という評価につながります。連絡の文面は、事実と謝意を簡潔にまとめるのがコツです。
連絡メールの良い例
「先ほど郵送いたしました履歴書につきまして、志望動機欄に誤りがございました。大変恐縮ですが、修正版を再度お送りしてもよろしいでしょうか。ご確認のほどよろしくお願いいたします。」
ミスの箇所を具体的に示し、どう対応したいかまで書くと、担当者が判断しやすくなります。
二度と間違えないための予防策
書き直しの手間を根本から減らすには、書き始める前の準備が効きます。次のひと手間で、書き損じは大きく減らせます。
- 鉛筆で薄く下書きする:清書後に消しゴムで消せば、いきなり本番より格段にミスが減る
- 予備の用紙を2〜3枚用意する:1枚失敗しても焦らず書き直せる余裕を作る
- 期限ギリギリに書かない:時間に追われるほどケアレスミスは増える
- 使い慣れたペンで書く:にじみやかすれによる書き直しを防ぐ
そもそも手書きにこだわる必要がないケースも増えています。手書き指定がなければパソコン作成にすれば、修正もやり直しも画面上で完結します。どちらを選ぶべきかは履歴書は手書きとパソコンどっち?採用担当者が教える正しい選び方を参考にしてください。項目ごとの正しい書き方は履歴書の書き方を項目別に解説|マイナビ応募でも落ちない見本と例文にまとめています。


まとめ
- 履歴書を間違えたら、原則は新しい用紙に書き直すのが基本
- 修正テープ・修正液・消せるペン・砂消しは改ざんを疑われるため使わない
- やむを得ないときのみ、二重線+訂正印で1か所だけ訂正する
- 企業名・氏名・連絡先のミスは書き直し必須。提出後は隠さず速やかに連絡する
採用担当者が見ているのはミスの有無だけではなく、そこからの立て直し方です。書き直す手間を惜しまず、間違えた後こそ丁寧に対応することが、通過率を守る近道になります。
履歴書の間違いに関するよくある質問
- 1文字だけの間違いでも書き直すべきですか?
-
時間に余裕があれば、1文字でも書き直すのが最も無難です。書き直す時間がどうしても取れない場合に限り、二重線と訂正印による正式な訂正で対応します。ただし氏名・生年月日・連絡先・企業名の間違いは、1文字でも書き直してください。
- 履歴書に修正テープを使ったらすぐに不採用になりますか?
-
修正テープだけで即不採用になるとは限りませんが、書類の信頼性を損ない、丁寧さを疑われる要因になります。他の応募者と並んだときに不利になりやすいため、修正テープは使わず書き直す方が安全です。
- 訂正印は何を使えばいいですか?
-
署名に使う認印で問題ありません。6mm前後の小さめの印鑑があると、訂正箇所からはみ出さずきれいに押せます。シャチハタ(インク浸透印)は正式書類では避けられることがあるため、朱肉を使う印鑑を用意すると安心です。
- 消せるボールペン(フリクション)で書いてもいいですか?
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避けてください。フリクションは摩擦熱で消えるため、郵送中や保管中の温度変化で記載が消えるリスクがあります。改ざんを疑われる原因にもなるため、履歴書は黒のボールペンや万年筆など、消えない筆記具で記入します。
- 郵送した後に間違いに気づきました。どうすればいいですか?
-
気づいた時点で、応募先の採用担当者に電話またはメールで連絡してください。どの箇所を間違えたかを具体的に伝え、修正版を再送してよいか確認します。再提出が認められない場合もありますが、自分から申告する姿勢は誠実さとして評価されることがあります。

