この記事では、手書きの履歴書を書き間違えたときに二重線と訂正印で直していいのかを、採用担当者の視点から整理します。原則として書き直しが正解である理由、時間がないときの正しい訂正手順、修正テープが使えない理由、提出後に気づいた場合の対処までを具体的に解説します。
履歴書の二重線訂正は「できるが原則NG」と考える
履歴書の書き間違いを二重線と訂正印で直すこと自体は、マナー上認められています。ただし、これはどうしても書き直す時間がないときの最終手段です。訂正跡が残った履歴書は、採用担当者に良い印象を与えません。
手書きの履歴書は、1文字でも間違えたら最初から書き直すのが基本です。二重線での訂正は「できる」けれど「できれば避けたい」もの、という温度感をまず押さえてください。
採用担当者はここを見ている
- 訂正跡があると「提出前に見直していない」と受け取られやすい
- 訂正が複数あると「この会社への志望度が低いのでは」と疑われる
- 事務・経理・医療事務など正確性が問われる職種では特に減点対象になりやすい
採用担当者は履歴書の内容だけでなく、書類全体の丁寧さから応募者の仕事ぶりを推測します。書き間違いそのものよりも、それをどう処理したかのほうが印象を左右する、と覚えておいてください。
履歴書を書き間違えたときの正しい二重線訂正のやり方
書き直す時間がなく、二重線で訂正すると決めたなら、作法を守って丁寧に行うことが大切です。雑に線を引いて印を押すと、かえって「マナーを知らない人」という印象を強めてしまいます。
二重線+訂正印の4ステップ
- 間違えた文字の上に、定規を使ってまっすぐな二重線を引く(フリーハンドの斜め線は避ける)
- 二重線に少しかかるように、右上または上部に訂正印を押す
- 二重線のすぐ上か下の空いたスペースに、正しい内容を書く
- 訂正は1か所にとどめる。複数箇所になるなら書き直す
ポイントは、訂正した本人が自分で直したと示すために訂正印を押すことです。二重線だけで印がないと、第三者が勝手に書き換えたのか判別できず、書類としての信頼性が下がります。
訂正印は何を使う?シャチハタ・ゴム印はNG
訂正印には、朱肉を使って押す印鑑を使用します。狭いスペースに押すため、直径6mm程度の小さな印鑑が扱いやすく見た目もきれいです。認印でも問題ありませんが、次のものは避けてください。
| 使える印鑑 | 使えない印鑑 |
|---|---|
| 朱肉で押す認印(6mm前後) | シャチハタ(インク浸透印) |
| 訂正印専用の小さな印鑑 | ゴム印 |
| 本人が普段使う実印以外の印鑑 | 日付や数字が消えやすいスタンプ類 |
シャチハタは経年でインクが薄れやすく、公的な書類の訂正印としては認められないのが一般的です。手元に印鑑がなければ、無理に訂正せず書き直しに切り替えたほうが安全です。
良い例
生年月日の数字を1文字間違えた箇所に、定規で二重線を引き、右上に朱肉の認印を1つ押す。線のすぐ上に正しい数字を書き添える。訂正はこの1か所のみ。
NG例
間違えた箇所をぐしゃぐしゃと塗りつぶし、訂正印なしで横に書き直す。さらに別の欄も同じように直して訂正が3か所に増える。塗りつぶしと訂正印なしは、書き換えを疑われる原因になります。
やってはいけない履歴書の訂正方法
二重線と訂正印以外の方法で間違いを消そうとすると、印象を悪くするだけでなく、書類の信頼性そのものを損ないます。手軽に見える方法ほど落とし穴があります。
修正テープ・修正液が絶対NGな理由
履歴書は、選考に使われる正式な応募書類です。修正テープや修正液で上書きすると、元々何が書かれていたのか、本人が直したのかが判別できなくなります。改ざんと区別がつかず、書類の信頼性が失われるため使用は認められていません。
「たった1文字だから」と修正テープで直したくなる場面もありますが、採用担当者は1文字の処理から仕事の丁寧さを見ています。手間でも二重線+訂正印か、書き直しを選んでください。
消せるボールペン・砂消し・カッターもNG
- 消せるボールペン:摩擦熱で文字が消えるため、真夏の郵送中や保管中に内容が消える恐れがある。改ざんも容易で、公的書類には不向き
- 砂消しゴム・カッターで削る:紙の表面が傷んで削り跡が残り、かえって目立つ。破れる原因にもなる
- 上から濃く塗り重ねる:元の文字が透けたり汚れて見えたりして、印象が悪い
履歴書を書くときは、最初から油性またはゲルインクの黒ボールペンを使うのが基本です。ペンやフォントの選び方は履歴書の書体・フォント選びの記事もあわせて確認しておくと安心です。

二重線で直すか書き直すか|状況別の判断
「二重線で済ませていいのか、書き直すべきか」は、残された時間と間違いの数で判断できます。迷ったときは次の表を目安にしてください。
| あなたの状況 | おすすめの対応 |
|---|---|
| 提出まで時間に余裕がある | 書き直す(最も印象が良い) |
| 提出直前で書き直す時間がない・間違いは1か所 | 二重線+訂正印で丁寧に訂正 |
| 間違いが2か所以上ある | 書き直す(訂正だらけは避ける) |
| 手書き指定がない | パソコンで作り直す |
基本は「時間があるなら書き直す」で判断して問題ありません。書き直しは手間ですが、訂正跡のない履歴書は採用担当者に最も好印象を与えます。書き損じ用に履歴書を2〜3枚多めに用意しておくと、いざというとき慌てずに済みます。
手書き指定がなければ、パソコンで作成する方法も有力です。修正が何度でもやり直せて、氏名や住所などの基本情報欄の書き方で迷ったときも落ち着いて整えられます。印刷する際は片面印刷が基本というルールも押さえておきましょう。

履歴書を提出した後に間違いに気づいたら
すでに郵送・提出した後で間違いに気づいた場合は、放置せず応募先の採用担当者に連絡します。黙って再提出したり、面接で指摘されるまで待ったりするのは避けてください。自分から申し出るほうが、誠実な印象につながります。
- 間違いに気づいたら、できるだけ早くメールまたは電話で連絡する
- どの欄をどう間違えたかを簡潔に伝え、差し替えの可否を確認する
- 担当者の指示に従い、必要なら訂正した履歴書を送り直す
連絡メールの例文
お世話になっております。◯月◯日に履歴書を郵送いたしました、◯◯(氏名)と申します。提出後に、志望動機欄の一部に誤りがあることに気づきご連絡いたしました。差し支えなければ、訂正した履歴書を再提出させていただきたく存じます。お手数ですがご確認のほどよろしくお願いいたします。
連絡する際は、言い訳を並べず事実と対応の希望を端的に伝えるのがコツです。緊急でなければ、相手の時間を奪わないメール連絡が無難です。
履歴書の書き間違いを防ぐ5つのコツ
そもそも書き間違えなければ、二重線で悩む必要もありません。清書の前にひと手間かけるだけで、書き損じは大きく減らせます。
- 鉛筆で薄く下書きしてからペン入れする:文字の配置と改行位置が決まり、はみ出しを防げる(ペン入れ後は下書きを消す)
- お手本や記入例を横に置く:日付の元号や住所の正式表記を確認しながら書ける
- 集中できる環境で一気に書く:途中で中断すると書き間違いや行のズレが起きやすい
- 予備の履歴書を2〜3枚用意する:書き損じても書き直しに切り替えられる
- 手書き指定がなければパソコンで作る:修正が何度でもやり直せる
手書き文字に不安がある場合は、読みやすいフォントで整えられるパソコン作成も検討してください。履歴書のフォントは明朝体が基本というルールを押さえておくと、清潔感のある仕上がりになります。

まとめ
- 二重線+訂正印での訂正はできるが、あくまで書き直す時間がないときの最終手段
- 訂正するなら定規でまっすぐな二重線を引き、朱肉の認印を1か所だけ押す
- 修正テープ・修正液・消せるボールペンは、改ざんを疑われるため使わない
- 時間があるなら書き直す、間違いが2か所以上なら書き直すのが安全
- 提出後に気づいたら、早めに採用担当者へ連絡して指示を仰ぐ
書き損じ用の予備を数枚用意しておけば、当日でも慌てず書き直しを選べます。訂正跡のない一枚が、採用担当者への一番の印象づくりになります。
履歴書の二重線訂正に関するよくある質問
- 二重線で訂正した履歴書は、それだけで不採用になりますか?
-
1か所を作法通りに訂正しただけで、即不採用になることは基本的にありません。ただし訂正が複数あったり、修正テープを使っていたりすると印象は下がります。時間があるなら書き直したほうが安心です。
- 訂正印はシャチハタでもいいですか?
-
シャチハタ(インク浸透印)は避けてください。インクが薄れやすく、公的な書類の訂正印としては認められないのが一般的です。朱肉を使う6mm程度の認印を使いましょう。
- 訂正印が手元にないときはどうすればいいですか?
-
無理に二重線だけで訂正せず、書き直すのが確実です。二重線のみで訂正印がないと、書き換えを疑われる原因になります。予備の履歴書があれば、そちらに書き直してください。
- 数字を1文字間違えただけでも書き直すべきですか?
-
時間があれば書き直すのが理想です。生年月日や電話番号などの数字は、間違いがそのまま連絡ミスにつながるため特に慎重に扱われます。書き直せないときは、二重線+訂正印で正確に直してください。


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