この記事では、エンジニアの職務経歴書サンプルをSE・バックエンド・インフラの職種別に掲載します。採用担当者が30秒で判断する4つのポイントと、技術スタックの羅列では通らない理由もあわせて解説します。
エンジニアの職務経歴書に書く7項目と基本構成
職務経歴書に何を書けばいいか迷ったときは、まず7つの項目を確認してください。どの職種のエンジニアでも共通する基本構成です。
| 項目 | 内容 | 目安の長さ |
|---|---|---|
| ①職務要約 | 経歴と強みを凝縮した要約 | 3〜5行(200文字前後) |
| ②職務経歴 | 在籍期間・会社概要・業務内容 | 会社ごとに1〜2段落 |
| ③プロジェクト経歴 | システム概要・規模・役割・成果 | 1件につき6〜10行 |
| ④スキルシート | 言語・フレームワーク・ツール・経験年数 | 表形式で一覧 |
| ⑤最終学歴 | 学校名・専攻・卒業年 | 1〜2行 |
| ⑥保有資格 | 取得日・資格正式名称 | 箇条書き |
| ⑦自己PR | 強みと今後のキャリア方向性 | 150〜200文字 |
7項目のなかで採用担当者が最も時間をかけて読むのは③プロジェクト経歴です。「○○システムを開発しました」という一行記述は採用担当者に何も伝えません。規模・役割・技術・成果の4点をセットで記述することが、書類通過率を上げる最大のポイントです。
各項目の詳しい書き方は、エンジニアの職務経歴書の書き方ガイドもあわせて参照してください。

エンジニアの職務経歴書サンプル|職種別の記入例
ここからは職種別にサンプルを掲載します。「職務要約」と「プロジェクト経歴」の2つを中心に確認してください。自分の経歴に置き換えてカスタマイズして使えます。
SE(システムエンジニア)の職務経歴書サンプル
採用担当者はここを見ている
- 上流工程の経験有無:要件定義・基本設計まで関われるか、実装だけかで評価が変わる
- チームリーダー経験と意思決定範囲:何名のチームで、何を判断していたか
- 顧客・事業側との折衝経験:非IT担当者との要件調整ができるかどうか
まず職務要約のサンプルを確認してください。採用担当者が最初に読む箇所で、ここが曖昧だと本文まで読まれないケースがあります。
SEの職務要約サンプル
SIer(従業員500名規模)にて8年間、金融・流通系のWebシステム開発に従事。要件定義から運用保守まで一貫して担当した経験を持ちます。直近3年はチームリーダーとして5名の開発チームをまとめ、プロジェクト遅延ゼロを継続中です。Java(Spring Boot)・AWS・PostgreSQLを主軸に、年間2〜3件のシステム刷新を担当。顧客(金融機関の情報システム部)との要件調整も担い、要件定義書の作成から納品まで自走できます。
次にプロジェクト経歴のサンプルです。採用担当者が確認する6項目をすべて埋めることが、書類を通過させる最低条件です。
SEのプロジェクト経歴サンプル
プロジェクト名:インターネットバンキング画面刷新(2023年4月〜2024年2月)
概要:地方銀行向けインターネットバンキングのフロント画面をReactベースにリプレイス。スマートフォン対応とアクセシビリティ向上が目的。
チーム規模・役割:8名構成(自分:チームリーダー/PM補佐、開発メンバー6名、QA1名)
担当フェーズ:要件定義/基本設計/詳細設計/開発/テスト
使用技術:Java 17, Spring Boot 3, React 18, TypeScript, PostgreSQL 15, AWS(EC2/RDS/CloudFront), GitLab CI/CD
業務内容・成果:
- 銀行担当者(非IT)との週次要件ヒアリングを実施し、要件定義書(A4 60ページ)を作成
- リーダーとして6名へのタスク割り振りと週次進捗レビューを担当
- 画面表示速度を改善(First Contentful Paint:3.2秒→0.9秒)
- リリース後3ヶ月でスマートフォンからの利用率が28%増加
バックエンドエンジニアの職務経歴書サンプル
採用担当者はここを見ている
- システムの規模感:月間リクエスト数・ユーザー数など、大規模システムの経験有無
- パフォーマンス改善・障害対応の実績:数値で語れるかどうか
- API設計の思想とドキュメント化:自走力があるか、チームに貢献できるか
バックエンドエンジニアの職務要約サンプル
自社サービス企業(EC・サブスクリプション領域)にてバックエンドエンジニアとして5年間勤務。Python(FastAPI)とAWSを主軸に、決済・在庫・通知の各マイクロサービスを設計・実装した経験を持ちます。月間1,000万リクエストを処理する本番環境でのパフォーマンス改善を担い、API応答時間を平均40%短縮しました。OpenAPIによる仕様書の整備やチーム内コードレビューも日常的に行っており、他メンバーの生産性向上への貢献にも自信があります。
バックエンドエンジニアのプロジェクト経歴サンプル
プロジェクト名:在庫管理APIのリアルタイム化(2024年1月〜2024年9月)
概要:バッチ処理による夜間一括更新だった在庫情報をリアルタイム反映に切り替えるAPI再設計。在庫ズレによる受注ミス(月平均30件)の解消が目的。
チーム規模・役割:3名構成(自分:メイン担当、フロントエンド担当1名、PM1名)
担当フェーズ:設計/実装/テスト/リリース/運用引き継ぎ
使用技術:Python 3.11, FastAPI 0.100, PostgreSQL 15, Redis 7, AWS Lambda, SQS, GitHub Actions
業務内容・成果:
- バッチ処理をイベント駆動型(SQS→Lambda→DB更新)に再設計し、在庫反映遅延を約8時間→数秒に短縮
- RedisによるAPIレスポンスキャッシュ設計でDBへのクエリ負荷を60%削減
- GitHub Actionsによるテスト自動化(カバレッジ85%)とデプロイパイプライン整備
- 在庫ズレによる受注ミスをリリース後3ヶ月でゼロに削減
インフラ・クラウドエンジニアの職務経歴書サンプル
採用担当者はここを見ている
- IaC(Terraform・Ansible等)の活用実績:手作業での構築だけでないか、自動化の経験があるか
- クラウド移行・コスト削減の数値実績:移行経験と成果を具体的に語れるか
- 障害対応・オンコール経験:本番環境の運用責任を担った経験があるか
インフラエンジニアの職務要約サンプル
SIer・自社サービス企業にてインフラエンジニアとして6年間勤務。オンプレミスからAWSへの移行プロジェクトを3件担当し、コスト削減と可用性向上を両立してきました。AWS認定ソリューションアーキテクト(プロフェッショナル)を保有し、インフラ設計から運用自動化(Terraform/Ansible)まで対応可能です。直近の移行プロジェクトではインフラコストを月額35万円削減(移行前比40%減)し、稼働率99.95%を維持しています。障害時のオンコール対応と事後レビューの経験もあります。
インフラエンジニアのプロジェクト経歴サンプル
プロジェクト名:ECサービス基盤のオンプレ→AWS移行(2023年6月〜2024年3月)
概要:老朽化したオンプレサーバー(10台)の全面AWS移行。耐障害性の向上と保守コスト削減が目的。
チーム規模・役割:2名構成(自分:インフラリード、アプリ担当1名と協力)
担当フェーズ:移行計画策定/設計/構築/テスト/ゼロダウンタイム移行/運用設計
使用技術:AWS(EC2/ALB/RDS Aurora/CloudFront/CloudWatch/WAF), Terraform 1.5, Ansible, GitHub Actions, Datadog
業務内容・成果:
- ブルーグリーンデプロイを採用し、サービス停止ゼロでの移行を実現
- TerraformによるIaC化でプロビジョニング作業を70%短縮(手動8時間→2.5時間)
- Auto Scalingの導入でセール期間のトラフィック5倍増にも無障害で対応
- インフラコストを月額35万円削減(移行前比40%減)
サンプルをもとに書き起こした後は、職務経歴書の自動作成ツールを活用して整形することもできます。

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無料で履歴書・職務経歴書を作成する →採用担当者はエンジニアの職務経歴書のどこを見るのか
採用担当者が1通の職務経歴書を見る時間は平均30秒〜2分といわれます。限られた時間で書類を判断する際、注目するポイントは職種を問わず次の4点に絞られます。
- チームの規模と自分の役割:何人のチームで、意思決定にどこまで関わったか
- 技術選定の理由:なぜその言語・フレームワーク・ツールを使ったかを説明できるか
- 数値で表現できる成果:「改善した」ではなく「○%削減」「○秒短縮」と書けるか
- キャリアの一貫性:転職理由・応募理由と経歴の方向性がつながっているか
採用担当者が「会いたい」と感じる瞬間
技術レベルが同程度の2人の書類を並べたとき、最終的に面接に呼ばれるのは「なぜその技術を選んだか」「チームやプロダクトにどう貢献したか」が書いてある方です。採用担当者が技術の詳細を完全に理解できるとは限りません。その前提で「この人は課題を自分で見つけて解決できる」と感じさせる記述が、書類通過の決め手になります。
「成果の数値がない」「実績が少ない」という状況でも、同じ視点で書き方を工夫することは可能です。次のセクションでNG例と改善パターンを確認してください。
採用担当者が落とすNG例と改善パターン
サンプルを参考にしながらも、陥りやすいNGパターンが3つあります。自分の職務経歴書と照らし合わせて確認してください。
NG1:技術スタックを並べるだけの職務要約
最もよく見られるNGパターンです。使える技術を列挙するだけでは、採用担当者は「どの規模で・何年間・どんな成果を出したか」が分かりません。
NG例
Java, Python, JavaScript, AWS, Linux, Dockerを使用した開発経験があります。リーダーとしてのプロジェクト管理経験もあります。「経験がある」では何も説明していない。規模・年数・成果がすべて不明なため判断できない。
改善版
SIerにてJava(Spring Boot)を軸に6年間、金融・流通系のWebシステム開発に従事。直近2年はAWS環境(EC2/RDS/S3)での本番運用も担当し、インフラコストを20%削減した実績があります。チームリーダーとして5名のマネジメント経験もあり、要件定義から納品まで自走できます。
NG2:プロジェクト名と期間だけの職務経歴
複数のプロジェクトを簡潔にまとめようとするあまり、採用担当者に必要な情報が抜け落ちるパターンです。
NG例
2022年4月〜2023年3月 ○○ECサイトリニューアル
使用技術:Java, Spring Boot, MySQLチーム規模・自分の役割・担当フェーズ・成果が何もわからない。採用担当者はこれで判断できない。
改善版
プロジェクト名:○○ECサイトリニューアル(2022年4月〜2023年3月)
概要:月間売上1億円超のECサイトの購入フロー刷新(5名チーム、自分:サーバーサイドリード)
使用技術:Java 17, Spring Boot 3, MySQL 8, Redis, Jenkins
成果:カート離脱率を22%→15%に改善。リリース後3ヶ月で売上が前年比8%増加。
NG3:「担当しました」で終わる業務記述
「担当した」「対応した」という表現は、どのエンジニアでも書ける言葉です。自走力も貢献度も伝わらず、採用担当者の記憶に残りません。
NG例
APIの設計・実装を担当しました。バグ修正も対応しました。コードレビューも行いました。主語が「担当した」「対応した」だけで、なぜその業務をしたのか・何を考えたのかが一切見えない。
改善版
注文管理APIの設計・実装を担当(エンドポイント12本)。当初仕様書が不明確だったためPMと協議して要件を再定義し、OpenAPIによる仕様書を自ら作成しました。コードレビューでは教育的なフィードバックを意識し、チームのレビュー指摘件数を月20件→8件に削減しました。
実績を数値で表現しにくい場合の書き方は、職務経歴書で実績がない場合の例文集も参考になります。

状況別の書き方対処法|若手・スキル薄・転職多数
サンプルの通りに書けない状況も多いはずです。ここでは経験・スキル・転職回数の3パターンに分けて対処法を解説します。
経験2〜3年目・実績が少ない場合
経験が浅い場合、「成果がないから書けない」と感じる方がほとんどです。しかし採用担当者が若手エンジニアに見るのは成果の大きさではなく、「課題に対してどう考え、どう行動したか」というプロセスです。
若手エンジニアのプロジェクト経歴記述例
プロジェクト名:社内業務システムの一部機能改善(2024年4月〜2024年9月)
役割:開発メンバー(10名チームの一員、フロント担当)
業務内容・行動:
- 検索ページの描画遅延の原因調査を自発的に提案し、不要なAPIコールを削減(表示速度1.8秒改善)
- コードレビューで受けた指摘を社内Wikiにまとめ、チームの共有知識として蓄積
「10名のうちの1人」でも、自分が主体的に動いたことを具体的に書けば評価されます。指示を待つだけでなく提案・行動した事実があれば、それが差別化ポイントになります。
スキルが古い・レガシー技術しかない場合
COBOLやVBなど、現在の主流から外れた技術しか書けない場合は、技術そのものより「問題解決の経験」と「学習意欲」を前面に出す書き方が有効です。
レガシー技術経験者の職務要約例
メインフレーム系システムの保守・開発に12年従事。COBOL・PL/Iを用いた基幹系バッチ処理の設計・実装経験を持ちます。近年はJavaの独学を進めており、個人プロジェクトでSpring Bootを用いたREST APIをGitHub上に公開済みです。バッチ処理の設計思想と大量データの処理最適化の考え方は、現代のシステム開発においても応用できると考えています。
GitHubや個人プロジェクトへの言及は学習意欲を示す有効な方法です。ただし応募先の求める技術スタックを確認したうえで記述してください。
転職回数が3回以上の場合
転職回数が多い場合、採用担当者は「また短期で辞めないか」という点を確認します。対策は転職の理由を一本の「ストーリー」として見せることです。各転職が無計画ではなく、キャリア上の理由があったことを職務要約の冒頭で示します。
転職回数が多い場合の職務要約例
受託開発→自社サービス→スタートアップという流れで3社を経験し、現在8年目のエンジニアです。各転職はより上流工程・よりプロダクトインパクトの大きい環境を求めてのステップアップでした。結果として、要件定義から本番運用まで一気通貫で対応できる経験と、ウォーターフォール・スクラム双方への対応力を身につけています。
複数社の職歴を1枚の書類に整理する方法は、職務経歴書に複数社を書く方法もあわせて確認してください。

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無料で履歴書・職務経歴書を作成する →まとめ
- エンジニアの職務経歴書は「規模・役割・技術・成果」の4点をプロジェクトごとに記述する
- 採用担当者が見るのは技術の羅列ではなく、課題発見・問題解決のプロセス
- SE・バックエンド・インフラで評価されるポイントが異なるため、職種に合わせて記述を調整する
- 経験が浅い・スキルが古い・転職回数が多い場合でも、状況に合った書き方がある
書き上げた職務経歴書の完成度に不安がある場合は、転職エージェントへの添削依頼も選択肢のひとつです。無料で受けられる職務経歴書の代行・添削サービスも参考にしてください。

エンジニアの職務経歴書サンプルに関するよくある質問
- 職務経歴書のページ数はどれくらいが適切ですか?
-
エンジニアの場合は2〜3ページが標準です。プロジェクト経歴が多い場合でも、「直近5年以内で応募先に関連するもの」を中心に整理すると読みやすくなります。4ページを超える場合は要注意です。採用担当者は長すぎる書類を最後まで読まないため、重要な情報が埋もれるリスクがあります。
- スキルシートはどのように書けばいいですか?
-
言語・フレームワーク・インフラ・ツールの4カテゴリに分け、各技術の経験年数と習熟度(実務使用・業務レベルなど)を表形式で記載するのが基本です。採用担当者が確認したいのは「現在の職場で即戦力になれるか」という点なので、直近2〜3年で実際に使っている技術を前面に出してください。使ったことのない技術や独学だけのものは習熟度に正直な表記を心がけてください。
- エンジニアの職務経歴書に自己PR欄は必要ですか?
-
必要です。自己PRは「この人がうちのチームに入ったらどう活躍するか」を採用担当者がイメージするための欄です。技術スキルの補足ではなく、仕事の進め方・チームへの貢献の仕方・今後のキャリア方向性を150〜200文字で書いてください。「コミュニケーション能力があります」のような抽象的な表現より、「仕様が不明確な場面でも要件を自ら整理して前進させてきました」のように具体的な行動スタイルを示すほうが採用担当者の記憶に残ります。
- 職務経歴書のフォーマットに決まりはありますか?
-
法的な決まりはなく、WordやGoogleドキュメントで自由に作成できます。エンジニア職の場合は手書きではなくPC作成が原則です。スキルシートや表形式の経歴を手書きで整理するのは現実的でなく、採用担当者も読みにくいと感じます。提出はPDF形式が標準で、ファイル名には氏名と「職務経歴書」を含めてください(例:山田太郎_職務経歴書.pdf)。


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