この記事では、履歴書の書き方を全項目の見本・記入例付きで解説します。日付・写真・学歴・職歴・志望動機など各欄の正しい書き方と、採用担当者が書類選考で実際に落としているNG例、転職・パート・空白期間ありなど状況別の対処法まで網羅します。
採用担当者が履歴書で最初に見る3つのポイント
書き方の細かいルールに入る前に、採用担当者の視点を知っておくことが重要です。どれほど丁寧に書いた履歴書でも、採用担当者が「引っかかる」ポイントを押さえていなければ、書類選考は通過できません。
採用担当者はここを見ている
- ① 基本情報の正確さ:氏名・住所・連絡先に誤字脱字や記入漏れがないか。年号が西暦・和暦で統一されているか
- ② 写真の第一印象:清潔感があるか。服装・背景・表情が採用基準を満たしているか。これは5秒以内に判断される
- ③ 志望動機の具体性:「御社の〇〇に魅力を感じ」のような汎用文で使い回しをしていないか。応募企業固有の内容が書かれているか
採用担当者は1枚の履歴書を30秒前後で判断します。この30秒で「会ってみたい」か「見送り」かを振り分けています。書き方の正確さはその前提であり、採用担当者が「引っかかり」を感じた瞬間に審査の目が厳しくなります。
【見本あり】基本情報欄の書き方
日付の書き方と年号の統一ルール
履歴書の日付欄には、提出する日(郵送なら投函日、手渡しなら面接当日)を記入するのが原則です。作成した日ではありません。
年号は西暦・和暦のどちらでも構いませんが、履歴書全体で統一することが必須です。学歴欄を和暦で書いたのに日付欄を西暦で書くと、採用担当者は「細部への注意力がない」と判断します。
良い例
令和7年6月25日(履歴書全体を和暦統一している場合)
2025年6月25日(履歴書全体を西暦統一している場合)
NG例
学歴欄「平成〇年」→ 日付欄「2025年」のように、年号が混在している状態は採用担当者が「確認不足」と判断するNG例です。
氏名・住所・連絡先の正確な記入方法
氏名はふりがなの欄が「ふりがな」なら平仮名で、「フリガナ」ならカタカナで記入します。この読み方の指定ルールは意外と見落とされやすいポイントです。
| 項目 | 書き方のポイント |
|---|---|
| 氏名 | 戸籍上の正式な氏名を記入。通称名・旧姓は使用しない |
| ふりがな | 「ふりがな」→平仮名、「フリガナ」→カタカナ |
| 住所 | 都道府県から番地・マンション名・部屋番号まで省略なく記入 |
| 電話番号 | 確実に連絡がとれる番号を記入。携帯番号が望ましい |
| メールアドレス | 就職・転職専用のアドレス推奨。プロ印象のないアドレスはNG |
住所は丁目・番地・号を省略せず記入します。「3-5-12」のように数字のみで書いてもかまいませんが、「〇〇区○○3丁目5番12号」と正式表記にする方が丁寧です。
証明写真のサイズと採用担当者が落とす撮り方
証明写真は、履歴書の中で採用担当者が最も先に目にする視覚情報です。写真の第一印象が書類審査の結果を左右することを、多くの応募者は理解していません。
一般的な履歴書の写真サイズは縦40mm×横30mm(縦長)です。スピード写真とスタジオ撮影のどちらでも構いませんが、以下の点を必ず確認してください。
証明写真の基本チェックリスト
- 背景:白・グレー・薄青のいずれか。柄や人物が写り込んだ背景はNG
- 服装:スーツ着用が基本。ノーネクタイやカジュアルウェアは業界・職種で判断
- 表情:口を閉じて自然な微笑み。無表情・疲れた表情は避ける
- 撮影時期:3ヶ月以内に撮影した写真を使用する
- 裏面記入:写真の裏に氏名・ふりがなを記入する(剥がれた際の対策)
スマホアプリで証明写真を作成する場合は、過度な加工・明るさ補正に注意が必要です。実物との乖離が大きいと、面接時に採用担当者が違和感を持ちます。詳しい選び方は履歴書写真アプリの選び方をご覧ください。

【見本あり】学歴・職歴欄の書き方
学歴・職歴欄は、採用担当者が「この人のキャリアを把握する」ための最重要セクションです。記入ミスや省略が多い欄でもあり、書き方の正確さが書類通過率に直結します。
学歴は中学卒業から・正式名称で書く理由
学歴欄は「学歴」と書いた行を1行設け、その下から中学校卒業を起点に記入します。小学校は不要ですが、中学から書くのが慣例です。
学歴欄の記入見本
学歴
○○市立○○中学校 卒業
○○県立○○高等学校 普通科 入学
○○県立○○高等学校 普通科 卒業
○○大学 ○○学部 ○○学科 入学
○○大学 ○○学部 ○○学科 卒業
学校名は略称を使わず必ず正式名称で書きます。「高校」ではなく「高等学校」、「大学院」は専攻・研究科まで省略せずに記入します。学科・専攻名まで書くことで、採用担当者が専門性を把握しやすくなります。
NG例
「○○高校卒」(略称使用)、「○○大学入学・卒業」(入学と卒業を1行にまとめる)のように記入すると、採用担当者が詳細を確認できず丁寧さの欠如と判断されます。
職歴の入社・退社・現在に至るの書き方
職歴欄は学歴欄の後に「職歴」と1行書き、入社から退社の順で記入します。現職がある場合は最後に「現在に至る」と書き、その次の行に「以上」と締めます。
職歴欄の記入見本
職歴
令和〇年4月 株式会社○○ 入社
○○部 ○○課に配属。法人営業を担当
令和〇年3月 一身上の都合により退職
令和〇年6月 株式会社△△ 入社
○○事業部にて△△業務を担当
現在に至る
以上
退職理由は「一身上の都合により退職」「会社都合により退職」の2種類です。リストラ・倒産などで会社都合となった場合は「会社都合により退職」と正直に書いても問題ありません。会社都合退職の書き方について詳しくはこちらの記事もご覧ください。
採用担当者はここを見ている
- 入社・退社の日付が抜けていないか(記入漏れは信頼性を下げる)
- 在籍期間が異常に短い場合、理由を察知しようとする(隠しても調査される)
- 「以上」の記載があるかどうか(ない場合は書き忘れか確認する)
空白期間・転職回数が多い場合の書き方
空白期間や転職回数の多さは、多くの人が「書きにくい」と感じるポイントです。しかし採用担当者が問題視するのは「空白や転職回数の数字そのもの」ではなく、「説明なく空欄にしていること」や「職歴欄と面接での説明が矛盾すること」です。
空白期間がある場合の記入例
令和〇年4月 株式会社○○ 退職
令和〇年4月〜令和〇年8月 家族の介護のため休職
令和〇年9月 転職活動を経て現職に就く
(空白期間の理由を一行で補足するだけで、採用担当者の不安は大幅に軽減されます)
転職回数が多い場合は、職歴欄を省略せず全件記載したうえで、志望動機欄でキャリア観を補足説明する構成が有効です。「〇回の転職を経て、現在は〇〇の領域に注力しています」のように文脈をつなげることで、採用担当者の懸念を先回りして解消できます。
【見本あり】免許・資格欄の書き方
書くべき資格・書かなくていい資格の判断基準
免許・資格欄は「関係のない資格を並べればいい」という認識で書く人が多いですが、採用担当者の視点では逆効果になるケースがあります。
| 書くべき資格 | 書かなくていい(書かない方が無難な)資格 |
|---|---|
| 業務に直接関係する資格(業務独占資格、応募職種に必須の資格) | 難易度が低すぎる資格(英検5級・珠算3級以下など) |
| 国家資格・公的資格 | 取得目的が不明確な趣味系の資格(趣味・特技欄に書く方が適切) |
| 普通自動車運転免許(業務で使わない場合でも記載が一般的) | 内定後に取得予定のものは「取得見込み」で記載 |
資格は取得年月日の古い順に記載します。正式名称で書くことが必須で、「英検2級」ではなく「実用英語技能検定2級」が正しい表記です。採用担当者は正式名称の正確さからも、仕事の丁寧さを判断しています。
資格欄の記入見本
平成〇年6月 普通自動車第一種運転免許 取得
令和〇年11月 日本商工会議所主催 簿記検定試験2級 合格
令和〇年3月 TOEIC Listening & Reading Test スコア730点 取得
取得見込み・合格見込みの書き方
試験に合格済みで免許証未交付の状態、または現在学習中で取得を目指している場合は「取得見込み」と記載します。
取得見込みの記入例
令和〇年〇月 宅地建物取引士 取得見込み(令和〇年10月試験合格、現在登録申請中)
「見込み」と書く際は、具体的な取得予定時期を添えると採用担当者の信頼感が上がります。「2026年10月取得予定」のように明示することで、計画性のある候補者という印象を与えられます。
【見本あり】志望動機・自己PR欄の書き方
採用担当者が30秒で判断するポイント
志望動機欄は、採用担当者が最も「この人に会いたいかどうか」を判断する欄です。ここで「他社でも使い回せる文章」と判断された瞬間、選考は終わります。
採用担当者はここを見ている
- ①「なぜこの会社か」が書かれているか:業界や職種への熱意だけでは不十分。この会社固有の理由(事業内容・社風・商品・実績)に触れているか
- ②「自分が何を貢献できるか」が書かれているか:「〇〇を学びたい」「成長したい」という受け身の文章は評価されにくい
- ③ 具体的なエピソードや数字があるか:「営業成績で〇〇%を達成した経験を活かして」のように根拠がある文章は信頼性が高い
NG例(使い回し文)
「御社の社風に魅力を感じ、ぜひ貢献したいと思い応募いたしました。〇〇の経験を活かして成長できると考えています。」
→ どの企業にも当てはまる文章で、採用担当者は即座に「使い回し」と判断します。この内容では選考に進めません。
良い例(企業固有の内容あり)
「〇〇業界で5年間、法人営業を担当し、新規顧客獲得率を年間20%改善した経験があります。貴社が注力されている△△事業において、この経験を直接活かして貢献できると考え、応募いたしました。特に、貴社の〇〇という強みが、私が前職で課題と感じていた△△の解決策に重なると感じています。」
状況別(転職・パート・新卒)の書き方の違い
志望動機の書き方は、応募者の状況によって押さえるポイントが異なります。自分の状況に当てはめて構成を整えてください。
| 状況 | 押さえるべきポイント |
|---|---|
| 転職(同業種) | 前職で培ったスキル・実績を具体的に示し、それをどう活かすか。転職の理由を前向きに言語化する |
| 転職(異業種) | なぜ異業種に転換するのかの必然性と、前職から転用できるスキルを明示する |
| パート・アルバイト応募 | 勤務可能な日時・希望条件だけでなく、「この職場で何ができるか」を添える。本人希望欄と内容を整合させる |
| 新卒・第二新卒 | 実績がない代わりに学業・部活・ゼミでの取り組みを具体的に書く。入社後の成長意欲より「この会社でやりたいこと」を先に書く |
パートや主婦の方が「履歴書 パート 書き方 見本」を調べるケースでは、ブランク期間の説明と「現在は家庭と両立できる状態にある」ことを志望動機内に自然に織り込むと、採用担当者の懸念を先回りして解消できます。
本人希望欄・家族構成欄の書き方
本人希望欄は「特になし」と書く人が多いですが、採用担当者の目線では「条件や要望が一切ない」=「入社への熱意が薄い」と受け取られる場合があります。
一方で、過度な条件を羅列するのも逆効果です。「貴社の規定に従います」を基本としつつ、本当に必要な条件だけを一つ記入するのが最適です。
本人希望欄の記入見本
貴社規定に従います。
なお、育児のため週2日(火・水曜日)は17時退社が必要です。その他は柔軟に対応可能です。
家族構成欄について(旧様式と新様式の違い)
2021年4月に厚生労働省が推奨する履歴書様式が改訂され、「家族構成」「通勤時間」「健康状態」欄が削除されました。現在販売されている最新の履歴書用紙の多くはこの新様式を採用しています。
旧様式の履歴書に「家族構成」欄がある場合は、続柄(配偶者・子など)と人数を正確に記入します。企業が家族構成を尋ねること自体は現在も合法ですが、就職差別に繋がる可能性があるとして、最新様式では削除されています。
家族構成欄がある旧様式の記入例
配偶者:有(または無)
扶養家族数(配偶者を除く):〇名
配偶者の扶養義務:有(または無)
履歴書提出前の最終チェックリスト
書き終えた履歴書を提出する前に、以下のチェックリストで必ず確認してください。採用担当者が「引っかかり」を感じるミスは、事前確認で防げるものがほとんどです。
提出前 最終チェックリスト
- □ 年号が西暦または和暦で全体を通じて統一されているか
- □ 氏名・住所に誤字・脱字がないか(特に番地・マンション名)
- □ 証明写真が3ヶ月以内に撮影したものか、正しいサイズで貼付されているか
- □ 学歴の正式名称が略称になっていないか
- □ 職歴の「以上」が記載されているか
- □ 資格の正式名称が正しく書かれているか
- □ 志望動機が応募企業固有の内容になっているか(使い回しでないか)
- □ 空欄がないか(記入不要の欄は「なし」「特になし」と記入する)
- □ 手書きの場合、消えるボールペン・鉛筆を使用していないか
- □ 修正液・修正テープを使用していないか(間違えた場合は最初から書き直す)
PCで作成する場合のフォント選びについては履歴書フォントの選び方、テンプレートの選び方については履歴書テンプレート無料おすすめもあわせてご覧ください。


まとめ
- 採用担当者は30秒で「会いたいか」を判断する。写真の第一印象・基本情報の正確さ・志望動機の具体性が合否を左右する
- 学歴は中学卒業から・正式名称で記入。職歴は入社から退社まで全件記載し「以上」で締める
- 空白期間や転職回数は隠さず、一行の補足説明を加えることで採用担当者の懸念を先回りできる
- 志望動機は「使い回し文」を避け、応募企業固有の内容と自分が貢献できることを明記する
- 家族構成欄は2021年以降の厚生労働省推奨様式では削除されている。旧様式を使う場合のみ記入が必要
履歴書は「正確に書くこと」が最低条件で、「採用担当者の視点で差別化すること」が通過の決め手です。見本・記入例を参考にしながら、この記事のポイントを一つ一つ確認して仕上げてください。
履歴書の見本・書き方に関するよくある質問
- 履歴書は手書きとPC作成のどちらが良いですか?
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採用担当者の多くは手書きかPC作成かよりも、内容の正確さと誠実さを重視します。ただし、「手書き指定」がある求人ではその指定に従ってください。PC作成の場合は、フォントを明朝体またはゴシック体に統一し、文字サイズは10.5〜11ptが読みやすいとされています。
- 履歴書の志望動機欄が小さくて書ききれない場合はどうすればいいですか?
-
履歴書の志望動機欄に収まらない内容は、別紙「自己紹介書」や「職務経歴書」の書き添え欄に記載し、「詳細は別紙参照」と書いておく方法が有効です。また、志望動機は200〜300文字程度に絞り、最も重要なポイントだけを履歴書欄に記入するのが基本です。
- 履歴書に書く資格がない場合、資格欄はどうすれば良いですか?
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資格欄に記載できる資格が何もない場合は「特になし」と記入します。空欄のままにしてはいけません。ただし、普通自動車運転免許を持っている場合は必ず記載してください。また、現在取得に向けて学習中の場合は「〇〇 勉強中(取得予定:〇年〇月)」と書くことで、採用担当者に向上心をアピールできます。
- 履歴書を書き間違えた場合、修正テープを使って良いですか?
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手書き履歴書では修正テープ・修正液の使用は原則NGです。採用担当者は「雑な仕事をする人」と判断します。書き間違えた場合は最初から書き直すのが基本です。PC作成の場合は印刷し直すだけで対応できるため、PC作成に切り替えることも一つの選択肢です。
- パートの応募でも履歴書の書き方は正社員と同じですか?
-
基本的な書き方の原則は同じです。ただしパート応募では、本人希望欄に「勤務可能な曜日・時間帯」を明記することが特に重要です。また、志望動機は「なぜこの職場で働きたいのか」と「自分が提供できる価値(経験・スキル)」を簡潔に組み合わせると採用担当者に好印象を与えられます。学歴・職歴欄の書き方は正社員応募と変わりません。

