この記事では、介護職の転職・就職活動で使える履歴書テンプレートの選び方と、各項目の書き方を解説します。採用担当者が志望動機・資格欄・職歴欄で実際に確認しているポイントと、施設形態別の志望動機例文も紹介します。
介護職の履歴書テンプレート|選び方の基準
介護職への転職では、どのテンプレートを使うかより「何をどう書くか」のほうが書類選考の結果を左右します。とはいえ、テンプレート選びを誤ると志望動機や自己PR欄が狭すぎて書ききれなかったり、逆に余白だらけになったりする問題が生じます。まず種類を確認し、自分の状況に合ったものを選びましょう。
テンプレートには3種類ある
介護職の転職で使われる履歴書テンプレートは、大きく3種類に分かれます。転職経験の多さや応募方法によって適切な種類が異なります。
| 種類 | 特徴 | 向いている状況 |
|---|---|---|
| JIS規格(一般様式) | 学歴・職歴欄が広く、複数の職歴を書きやすい | 介護施設での転職経験が2社以上ある方 |
| 厚生労働省推奨様式 | 性別欄が任意・通勤時間欄なしなどシンプルな構成 | ハローワーク経由の応募・新規参入者 |
| 転職サービス提供様式 | 志望動機・自己PR欄が広い。スマホ入力にも対応 | 職歴は少ないが志望動機を丁寧に書きたい方 |
採用担当者が評価するフォーマットの条件
テンプレートの種類よりも「志望動機欄の広さ」と「記入内容の密度」が評価に直結します。採用担当者はフォーマット選択よりも、記入の丁寧さと情報量を重視しています。
ひとつだけ確認しておきたいのが志望動機欄のスペースです。介護施設への転職では施設形態・理念・自分の経験を絡めた志望動機が必要で、最低でも4〜5行分のスペースが必要です。市販のコンビニ購入テンプレートは欄が小さいものもあるため、記入前にスペースを確認してください。
採用担当者はここを見ている
- 志望動機・自己PR欄の埋まり具合:余白が多いと「積極性が低い」と判断されやすい
- 修正テープや二重線の痕跡:手書きの場合、修正液・修正テープは不可。二重線+訂正印が原則
- 証明写真の鮮度とサイズ:3ヶ月以内撮影・縦4cm×横3cmが基本
テンプレート選びで迷っている方は、用途別フォーマットの比較も参考にしてください。

採用担当者が最初に確認する3つのポイント
介護施設の採用担当者は、履歴書を手に取ってから30秒以内に「面接に呼ぶかどうか」の仮判断を下します。最初に目が行くのは志望動機欄・資格欄・職歴欄の3か所です。
志望動機で落とされる書き方の共通パターン
介護職の書類選考で落ちる志望動機には、採用担当者が「使い回し」と判断するパターンがあります。最も多いのが「人の役に立ちたい」「高齢者の方が好き」という一文だけで終わる志望動機です。
採用担当者が志望動機で確認しているのは「なぜ他の施設ではなくうちに応募したのか」という点です。介護の仕事が好きという気持ちは大前提として理解していますが、それだけでは「どこでもいい」という印象を与えます。
NG例(書類で落とされやすい志望動機)
「高齢者の方の役に立ちたいと思い、介護職を志望しました。貴施設に入職し、精一杯働きたいと思っています。」この施設でなければならない理由がなく、採用担当者には「どこでもいい」と映ります。
介護職の資格欄NG記載トップ3
資格欄のミスは採用担当者に「細かい確認ができない人」という印象を与えます。介護職特有のNG記載は以下の3つです。
- 「ヘルパー2級」と書く:2013年の制度変更で「介護職員初任者研修」に名称変更済み。旧名称は正式名称として通らない場合がある
- 「介護士」と書く:介護士は職種名であり、資格名ではない。資格名は「介護福祉士」が正式
- 「ケアマネ資格」と略す:「介護支援専門員証 取得」が正式記載。略称での記載は丁寧さに欠ける印象を与える
ブランク・転職回数がある場合の対処法
介護職への転職では、ブランク期間や転職回数の多さを気にする方が少なくありません。ただし採用担当者の視点では、「説明のないブランク」のほうが「長いブランク」よりもマイナスの印象を与えます。
育児・介護・療養・転職活動中などの理由は、職歴欄の末尾に一行で記載するか、志望動機欄で触れることで採用担当者の疑問を先回りして解消できます。ブランク期間中に資格を取得した場合は資格欄に記載するだけで前向きな印象になります。
職歴欄での空白期間の書き方については、状況別の記入例を参考にしてください。

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テンプレートを用意したら、各項目を正確に記入していきます。介護職ならではのルールがある箇所(資格欄・職歴欄)を中心に確認してください。
基本情報欄(日付・住所・写真)
- 日付:提出日を記載(郵送なら投函日、持参なら面接当日)。西暦・和暦は全体で統一する
- 住所:都道府県から正確に記載。マンション名・部屋番号も省略しない
- 証明写真:スーツまたは清潔感のある服装で3ヶ月以内に撮影したものを使用。介護施設では自然な笑顔の写真が好印象になりやすい
履歴書の職業欄への記載方法については、介護職の「職業欄」書き方で詳しく解説しています。

学歴・職歴欄の書き方
学歴は中学校卒業から記載するのが基本です。職歴は入職・退職の順に正確に記入します。介護施設名は法人名から正式名称で記載することが求められます。
職歴欄の正しい書き方
○○年 ○月 社会福祉法人△△会 特別養護老人ホーム□□苑 入職
介護職として入居者の身体介護・生活支援業務に従事
○○年 ○月 一身上の都合により退職
NG例
○○年 ○月 □□苑(特養) 入職
法人名が省略されています。採用担当者には「確認が不十分な人」という印象を与えます。
免許・資格欄|介護系資格の正式名称一覧
介護系資格には正式名称が定められており、略称や旧名称での記載は採用担当者の評価に影響します。以下の表で正式名称を確認してください。取得が複数ある場合は取得年月の古い順に記載します。
| よく使う名称・略称 | 履歴書に記載する正式名称 |
|---|---|
| ヘルパー2級 / ホームヘルパー2級 | 介護職員初任者研修 修了(○○年○月) |
| ヘルパー1級 / 介護職員基礎研修 | 介護職員実務者研修 修了(○○年○月) |
| 介護福祉士 | 介護福祉士(○○年○月 取得) |
| ケアマネ / ケアマネジャー | 介護支援専門員証 取得(○○年○月) |
| 認知症研修 | 認知症介護基礎研修 修了(○○年○月) |
| 福祉用具専門相談員 | 福祉用具専門相談員指定講習 修了(○○年○月) |
取得見込みの資格は「○○年○月 取得見込み」と記載できます。資格取得を目指して研修中の場合は「現在、介護職員初任者研修 受講中」と記載するだけで学ぶ姿勢を伝えられます。
志望動機欄の書き方と施設形態別例文
介護職の志望動機は「なぜ介護の仕事か」と「なぜこの施設か」の2点をセットで書く必要があります。この2点が揃って初めて「使い回しではない」と採用担当者に判断されます。
施設形態によって求められるケアの方向性が異なるため、応募先の施設形態に合わせた文章を用意してください。以下に施設形態別の例文を紹介します。
特別養護老人ホーム(特養)
前職のデイサービスで3年間、認知症ケアを中心に身体介護を担当しました。より長い時間をかけて入居者の方と関われる環境で経験を深めたいと考え、24時間対応の特養への転職を決めました。貴苑は認知症ケア専門士の在籍率が高く、実践的な学びができると判断し志望しました。
デイサービス・通所介護
育児休業を経て介護職に復帰するにあたり、日勤のみで勤務できるデイサービスを選択しました。前職では訪問介護でご利用者の自立支援に携わり、在宅生活を継続するための機能訓練に関心を持ちました。貴施設は機能訓練指導員と協力した個別プログラムの提供に力を入れていると伺い、自身のスキルを活かせると考えております。
訪問介護
施設介護での3年間の経験を通じて、利用者の方が住み慣れた自宅で生活を続けることを支えたいという思いが強くなりました。貴事業所は医療機関との連携体制が整っており、医療的ケアが必要な方への対応も可能な点が、私が目指すケアの方向性と一致すると感じ志望しました。
グループホーム
前職の特養で認知症の方の生活全般を支える業務に5年間従事し、少人数での家庭的なケアに魅力を感じるようになりました。グループホームでは入居者の方一人ひとりのペースに合わせたサポートが実現できると考えており、貴施設の「本人の意思を尊重したケア」という理念に共感して応募しました。
自己PR欄の書き方と例文
自己PRは志望動機と内容が重複しないよう、「自分が現場で何をできるか」「どんな強みを持っているか」に焦点を当てて書きます。具体的な数字・経験年数・担当業務名を入れると採用担当者に伝わりやすくなります。
自己PR例文(介護職経験者)
特別養護老人ホームで5年間、ユニットリーダーとして10名のスタッフをまとめながら身体介護に従事しました。新人スタッフへの業務引き継ぎや夜勤体制の調整も担当し、スタッフ定着率の向上に貢献した実績があります。チームで動く介護現場での調整力を貴施設でも発揮できると考えています。
無資格・未経験でも書類を通過させる書き方
介護職は人手不足のため無資格・未経験でも応募できる求人が多いですが、「人手不足だから誰でも受かる」は誤解です。採用担当者は無資格・未経験の応募者に対しても「続けられるか」「コミュニケーション能力があるか」「成長意欲があるか」の3点を確認しています。
採用担当者はここを見ている(無資格・未経験の場合)
- 続けられる意思があるか:「入職後に資格取得を目指す」と志望動機か本人希望欄に明記されているか
- 人と関わる経験があるか:接客・教育・育児・ボランティアなど、コミュニケーション関連の経歴
- 体力面と勤務条件の整合性:「週5日フルタイム勤務可能」など具体的なシフト希望の明記
未経験の志望動機には「なぜ今このタイミングで介護職を選んだか」という経緯を必ず入れます。「家族の介護経験がある」「施設ボランティアに参加した」など、介護と接点があるエピソードがあれば積極的に活用してください。
未経験志望動機 例文
前職の小売業で10年間、シニア世代のお客様を中心とした接客を担当してきました。体調面でご不安なお客様の相談に乗る機会が多く、生活をより直接的に支える仕事に携わりたいと思うようになりました。入職後は介護職員初任者研修の受講を予定しており、知識と技術を積み重ねながら長期的に貢献できる人材になりたいと考えています。
提出前に必ず確認する5つのポイント
書き終えた履歴書は提出前に以下の5点を確認してください。見落としが多い順に並べています。
- 年号の統一:西暦と和暦が同一書類内で混在していないか
- 施設名の正式記載:職歴欄の施設名が法人名から正確に書かれているか
- 資格の正式名称:本記事の一覧表と照合して旧名称・略称になっていないか
- 志望動機の施設固有性:「なぜこの施設か」が具体的に書かれているか。どこでも使い回せる文章になっていないか
- 写真の貼り付けと捺印:写真欄への貼り忘れ・署名捺印欄への記載漏れがないか
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無料で履歴書・職務経歴書を作成する →まとめ
- テンプレートの種類よりも「志望動機欄の広さ」と「記入内容の充実度」が書類選考の鍵
- 資格欄は正式名称で記載する。「ヘルパー2級」「介護士」「ケアマネ」は旧名称・略称になるため注意
- 志望動機には「なぜ介護の仕事か」と「なぜこの施設か」の2点を必ず含める
- 無資格・未経験の場合は「資格取得予定」と「介護との接点エピソード」を記載することで書類通過率が上がる
テンプレートを入手したら、採用担当者が最初に見る志望動機欄と資格欄から仕上げていくと、書類全体の完成度が上がります。
介護職の履歴書テンプレートに関するよくある質問
- 介護職の履歴書テンプレートはどこで無料ダウンロードできますか?
-
厚生労働省のWebサイト、ハローワークの窓口、転職サービス(doda・マイナビ転職など)からPDF・Word形式でダウンロードできます。介護職専門の転職サイト(カイゴジョブ・きらケア・ジョブメドレーなど)では職種に特化したフォーマットも提供しています。志望動機欄が広いものを優先して選んでください。
- 介護職員初任者研修は「ヘルパー2級」と書いてもいいですか?
-
正式名称は「介護職員初任者研修」です。「ホームヘルパー2級」は2013年の制度変更で廃止された旧名称です。旧名称の資格証をお持ちの場合でも、現在の履歴書には「介護職員初任者研修 修了(○○年○月)」と記載するのが正式です。採用担当者は旧名称でも内容を理解しますが、正式名称を使うほうが丁寧な印象を与えます。
- 無資格・未経験の場合、資格欄には何を書けばよいですか?
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普通自動車運転免許(訪問介護では特に重視される)、普通救命講習修了、BLS(一次救命処置)講習修了などが記載できます。資格が何もない場合は「現在、介護職員初任者研修の受講を検討中」と本人希望欄に記載することで、学ぶ意欲を伝えることができます。
- 介護職の履歴書は手書きとPC作成のどちらがよいですか?
-
どちらでも問題ありません。採用担当者は手書きかPC作成かよりも、内容の充実度と記入の丁寧さを重視しています。複数施設に応募する場合はPC作成のほうが施設ごとの志望動機修正が効率的です。手書きの場合は消せるボールペンの使用は不可です。油性または水性ボールペン(黒)を使用してください。


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