この記事では、学生向け履歴書テンプレートの選び方を就活・アルバイト・インターン別に解説します。採用担当者が書類選考で実際に何を確認しているかも踏まえ、選んだテンプレートを使いこなすための記入のコツを具体的に紹介します。
学生向け履歴書テンプレートが社会人用と異なる3つの理由
社会人用の履歴書と学生向けの履歴書は、見た目こそ似ていますが、欄の設計がまったく異なります。どちらを選ぶかを誤ると、採用担当者に「書くことが少ない人」という印象を与えてしまうことがあります。まず、学生向けテンプレートが持つ3つの特徴を確認しておきましょう。
①職歴欄がコンパクトに設計されている
社会人用テンプレートでは職歴を詳細に記入するための欄が多く設けられています。学生の多くはアルバイト以外に職歴がないため、職歴欄が小さく設計された学生向けテンプレートを使うことで、スペースを持て余すことなく書類をまとめられます。
なお、アルバイト経験は「職歴」として記入できます。「○○店 アルバイトとして勤務」の形式で職歴欄に記載しても問題ありません。むしろ記入しておくことで、社会経験があることを採用担当者に伝えられます。
②自己PR・志望動機欄が充実している
学生のアピールポイントは職務実績ではなく、学業・課外活動・アルバイト経験です。これらを伝えやすいよう、学生向けテンプレートでは自己PR欄と志望動機欄が広めに設計されています。
採用担当者がここで確認するのは「自分の言葉でどれだけ具体的に書けているか」です。欄が大きいからといって内容が薄い場合は評価が下がるため、充実した内容を記入することが前提になります。
③得意科目・課外活動欄など学生専用の記入欄がある
学生向けテンプレートには「得意科目」「学業成績」「課外活動・サークル」など、社会人用にはない欄が設けられています。これらは学生の人物像を採用担当者に伝えるための重要な情報源です。
- 得意科目欄:得意な教科だけでなく、なぜ得意なのか・どのように学んだかを伝える場として機能する
- 課外活動欄:サークル・部活・ボランティアの経験で、コミュニケーション力・継続力をアピールできる
- 学業成績欄:正直に記入したうえで、高成績を収めた科目や取り組んだ研究内容をアピール材料にできる
就活・アルバイト・インターン別:テンプレートの選び方
学生が履歴書を使うシーンは主に3つあります。それぞれで求められる情報量・フォーマットが異なるため、シーンに合ったテンプレートを選ぶことが書類選考の第一歩です。
| シーン | 推奨テンプレート | ポイント |
|---|---|---|
| 就職活動(新卒) | 一般用または厚生労働省様式 | 学校指定がある場合は指定様式を優先 |
| アルバイト・パート | シンプルな一般用 | 記入時間が短く、複数社への応募に対応しやすい |
| インターンシップ | 就活用と同じ | 企業によっては正式な評価対象になるため就活と同格で準備する |
就職活動(新卒採用)なら厚生労働省様式または一般用
新卒採用の書類選考では、厚生労働省が2021年に改訂した「履歴書の様式例」が現在の標準フォーマットです。性別欄の任意記載、通勤時間・扶養家族欄の省略など、時代に即した様式になっています。
企業から指定様式の案内がある場合は必ず従いましょう。指定がない場合は以下の基準で選べます。
- JIS規格対応:標準的な項目が揃っており、公務員・金融・メーカーなど堅い業界向け
- 厚生労働省様式:2021年改正後の最新標準。ほぼすべての業界で通用する
- 自己PR欄充実型:クリエイティブ職・ベンチャー企業では個性を伝えやすい
学校から指定様式が配布されている場合はそちらを優先します。学校名入りの様式は、採用担当者への信頼感にもつながります。
テンプレートの種類と選び方についてさらに詳しく知りたい方は、履歴書テンプレートの種類別の選び方と注意点も参考にしてください。

アルバイト・パート応募なら記入量が少ないシンプルな様式
アルバイト応募では、企業が確認したい情報は志望動機・希望条件・基本スペックが中心です。記入項目が少なくシンプルな構成のテンプレートを選ぶことで、複数社への応募も効率的に進められます。
採用担当者はここを見ている(アルバイト採用)
- 空欄なく記入されているか(記入への誠実さを判断する)
- 志望動機が「近いから」だけでなく少し具体的か
- 希望シフトが応募先の求める条件とミスマッチしていないか
高校生がはじめてアルバイトに応募する際も、記入ルールは大学生と基本的に同じです。保護者の署名欄が設けられているテンプレートを選ぶと、提出時に困らずに済みます。
インターンシップなら就活と同レベルの書き込みが必要
インターンシップへの応募で使う履歴書は、就職活動と同格に扱われることが増えています。使用するテンプレートは就活用と同じものを選び、記入内容も手を抜かないことが基本です。
採用担当者の中には、インターン参加時の書類を本採用選考に持ち越して参考にするケースもあります。「インターンだから簡略化してもいい」という考え方は避けてください。
Word・Excel・PDF・手書き:形式別の選び方と注意点
テンプレートのファイル形式は、作成環境と提出方法によって選びます。採用担当者が提出書類の形式そのものを評価することはほぼありませんが、印刷の仕上がりが乱れると「注意力が低い」と見られることがあります。
| 形式 | 特徴 | 向いている人 |
|---|---|---|
| Word | 自由に編集・修正しやすい | PCで作成し、印刷またはPDF変換で提出したい人 |
| Excel | 表形式で複数枚を管理しやすい | 複数社に提出する書類をまとめて管理したい人 |
| PDF(手書き) | 印刷品質が安定する | 手書き指定がある場合や、自筆にこだわりたい人 |
Word・Excel形式:パソコンで入力して提出したいなら
最も一般的な形式です。テキスト入力・修正が自由にでき、完成後はPDFに変換してメール提出または印刷提出が可能です。スマートフォンのアプリから作成できるサービスも増えています。
注意点はフォントと文字サイズの統一です。既定のフォントが環境によって変わることがあるため、明朝体(游明朝・ヒラギノ明朝など)・10.5〜11ptに設定したうえで印刷確認を行います。
フォントの詳しい選び方は履歴書のフォントは明朝体が基本|サイズ・種類と採用担当者が見るポイントを参考にしてください。

PDF形式・手書き:印刷して手書き記入する場合
手書きで履歴書を作成する場合は、PDF形式のテンプレートを印刷します。ボールペン(黒)または万年筆で記入し、修正液・修正テープの使用は避けます。書き直す場合は新しい用紙に一から書くのがマナーです。
採用担当者が手書き履歴書で見るのは「字の美しさ」よりも「丁寧に書かれているかどうか」です。崩し字・薄い筆跡・消えかけた文字は、誠実さへの評価に影響します。
手書きが必要なケースとは
- 企業から「手書きで提出してください」と明示されている
- 学校から配布された指定様式が印刷済みの用紙形式になっている
- 接客・対人サービス職で字の丁寧さを採用基準のひとつにしている企業
指定がない場合はパソコン入力と手書きのどちらを使っても問題ありません。ただし、同一企業へ複数書類を提出する際は、統一した形式にすることをおすすめします。
採用担当者が実際にチェックしているテンプレートの「使い方」
テンプレートを正しく選んだとしても、使い方が間違っていれば書類選考は通りません。採用担当者が学生の履歴書で最初に目を向けるポイントを整理します。
採用担当者はここを見ている
- 空欄が多くないか(「記入を省略した」という姿勢の読み取り)
- 各欄が意図通りに使われているか(自己PR欄に志望動機が書かれているなどの混乱がないか)
- 学生時代の活動が具体的な内容で書かれているか(「コミュニケーション力を養った」では不十分)
空欄が多い履歴書がなぜ不利になるのか
履歴書の空欄は「記入する情報がない」という意味ではなく、採用担当者には「記入を省略した」と受け取られます。特に学生向けテンプレートに設けられた「得意科目」「課外活動」などの欄を空白のままにすることは、次のような印象につながります。
NG例
得意科目欄・課外活動欄をすべて空白のまま提出
→ 採用担当者には「書類選考に本気でない」「自己分析が不十分」という印象を与えるリスクがあります。
「書くことがない」と感じる場合でも、以下の考え方で記入できます。
- 得意科目欄:好き・得意だったと感じるものは必ずあるはず。なぜ好きか・どう学んだかを1文添えるだけで充実する
- 課外活動欄:アルバイト・趣味・地域活動でも「活動」として記入できる
- 資格欄:運転免許・英検・TOEIC・簿記など、学生のうちに取得した資格はすべて記入対象
学生しか書けない欄を最大限に活用する方法
社会人の履歴書には存在しない「得意科目」「学業成績」「課外活動」の各欄は、学生だけが持つ情報を採用担当者に伝えるための専用スペースです。ここを手薄にすることは、他の学生と差をつけられるポイントを自ら捨てることと同義です。
| 記入欄 | 書くべき内容 | 採用担当者が確認していること |
|---|---|---|
| 得意科目 | 得意な理由・学び方まで1〜2文で | 学習への主体性・探究心 |
| 課外活動 | 役割・期間・具体的な成果 | チームワーク力・継続力 |
| 自己PR | アルバイト・ゼミ経験を「行動→結果」で | 問題解決力・自己分析力 |
| 志望動機 | 企業名・事業内容と自分の経験を結ぶ | 企業研究の深さ・入社意欲 |
テンプレートを選んだ後:採用担当者に響く記入ポイント
自己PR欄:学生時代の経験を「行動→結果」で書く
学生の自己PRで最も評価される書き方は「何をしたか(行動)→どうなったか・何を学んだか(結果・気づき)」の構成です。職務実績がない代わりに、アルバイト・ゼミ・サークル活動から得た経験を具体的に描写します。
良い例文(アルバイト経験を活かした自己PR)
「大学2年から2年間、カフェスタッフとして勤務しました。繁忙期にはシフトリーダーとして7名のスタッフの業務調整を担当し、顧客の待ち時間を平均15分から10分に短縮した経験があります。この経験から、チーム全体の動きを把握したうえで行動する習慣が身につきました。」
NG例
「接客業のアルバイトを通じて、コミュニケーション力を身につけました。」
→「コミュニケーション力」という抽象表現だけでは、どんな経験から何を学んだかが採用担当者に伝わりません。
志望動機欄:「なぜこの企業なのか」を具体的に書く
採用担当者が志望動機で最初に確認するのは「なぜほかの企業ではなく当社なのか」という点です。企業名・事業内容・採用ページで語られた理念と、自分自身の経験・関心を結びつけた内容でなければ、通過率は上がりません。
- 企業の具体的な事業・商品・理念に言及する
- 自分の経験・学びとの接点を具体的に示す
- 入社後に何をしたいかまで1文添える
良い例文(就活生・新卒向け)
「貴社の地域中小企業支援事業が全国に展開していることを説明会で知り、強い関心を持ちました。大学ゼミで地域経済を研究してきた経験と重なり、地方の事業者と連携した支援業務に関わりたいと考え、志望しました。」
得意科目・学業成績欄:「なぜ得意か」まで書いて差をつける
得意科目欄に「英語」とだけ書いてしまうと、採用担当者には情報として意味を持ちません。なぜ得意なのか・どのように取り組んだのかを1〜2文で添えることで、学習への姿勢が伝わります。
良い例文(得意科目欄)
「経営学(ゼミ:中小企業のマーケティング戦略)。教授の指導のもと実際の企業へのヒアリング調査を行い、3年次には学科発表会でベストプレゼンテーション賞を受賞しました。」
学業成績が特別高いわけではない場合でも、特定科目で高評価を得たゼミや、研究テーマへの姿勢を具体的に記入することで、採用担当者にマイナスに見られることを避けられます。
履歴書作成ツールを使うと、各欄の記入例を参照しながら入力できます。詳しくは履歴書作成ツールおすすめ7選をご覧ください。

まとめ
- 学生向けテンプレートは職歴欄が小さく、自己PR・得意科目など学生特有の欄が充実している
- 使うシーンによって選ぶテンプレートが異なる。就活には厚生労働省様式または一般用、バイトはシンプルな様式、インターンは就活と同格
- 採用担当者は空欄の多さ・各欄の具体性・学生時代の活動内容を重視している
- 自己PR・志望動機・得意科目欄は「具体的なエピソード+そこから得た学び」で書くことが書類通過に直結する
テンプレートを選ぶことは出発点に過ぎません。各欄を丁寧に埋め、採用担当者に「この学生に会いたい」と思わせる内容を作ることが、書類選考を突破するうえでの実質的な勝負です。
学生向け履歴書テンプレートに関するよくある質問
- 学生向けと社会人向け、どちらのテンプレートを使えばいいですか?
-
学生の場合は学生向けテンプレートを選んでください。職歴欄が小さく、自己PR・得意科目など学生が持つ情報を書きやすい欄が充実しています。社会人向けを使うと職歴欄が大きすぎて空白が目立ち、採用担当者に見づらい印象を与えます。
- Word・Excel・PDFのどの形式を選べばいいですか?
-
パソコンで作成して印刷提出またはメール提出する場合はWord形式が扱いやすいです。完成後にPDFに変換することで、フォントの崩れを防いで提出できます。手書きで作成したい場合はPDF形式を印刷して記入します。
- 企業から指定様式の案内があった場合はどうすればいいですか?
-
必ず企業指定の様式を使ってください。「当社の指定様式をご利用ください」という案内があるにもかかわらず別のテンプレートを使用すると、採用選考の前の段階で指示の読み取り能力を判断されることがあります。指定様式が見当たらない場合は採用窓口に確認することをおすすめします。
- 得意科目欄に書くことが思いつかない場合はどうすればいいですか?
-
学業の中で「他の科目より点数が良かった」「授業を積極的に受けた」という科目があれば、それが得意科目の候補です。記入する際は科目名だけでなく「なぜ取り組んだか・何を学んだか」を1〜2文添えると、採用担当者への印象が大きく変わります。


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