この記事では、履歴書の「原本」がコピーとどう違うのか、提出時に避けるべきNG行為と採用担当者が実際に見ているポイントを解説します。返却の交渉方法・郵送マナー・コピーが認められるケースも合わせてまとめています。
履歴書の「原本」とはどういう意味?コピーとの違いを整理する
「原本を提出してください」と言われて、何を指しているのか迷う方は少なくありません。履歴書の「原本」とは、本人が直接作成した(または印刷した)正式な提出書類のことです。手書きの場合は自筆で記入した用紙そのもの、PC作成の場合は自分で作成して印刷した用紙が「原本」に該当します。
| 種類 | 内容 | 原本として扱われるか |
|---|---|---|
| 手書き履歴書 | 応募者本人が直筆で記入した用紙 | ◎ 原本 |
| PC作成・印刷 | 自分で作成し、直接印刷したもの | ◎ 原本扱いOK |
| 手書きのコピー | 直筆の原本を複合機でコピーしたもの | ✗ コピー(NG) |
| 印刷済みのコピー | 印刷済みをさらにコピーしたもの | ✗ コピー(NG) |
履歴書の原本・コピーの分類(編集部作成)
PC作成の履歴書は、印刷するたびに「原本」が完成します。同じファイルから複数枚印刷しても、それぞれが原本として扱われます。「コピー」と「複数枚印刷」は全く別の概念という点が重要です。
- 原本:応募者本人が作成・印刷した正式な提出書類。手書きの場合は自筆用紙そのもの
- コピー:原本を複合機・スキャナーなどで複製したもの。提出用としては原則NG
- 複数印刷(PC作成):同じファイルから複数枚印刷したもの。それぞれが原本として扱われる
履歴書の原本で「やばい」と思われる5つのNG行為
書類選考の段階で採用担当者が受け取る履歴書は、内容だけでなく書類の状態・扱い方・作成方法も評価の対象になっています。以下の5つのNG行為は、無意識にやってしまいがちですが、選考結果に直接影響することがあります。
手書き履歴書をコピーして複数社に使い回しているため
手書きで作成した履歴書を複合機でコピーし、複数社に使い回す行為は、「この会社に来たいと思っているのか」という疑問を採用担当者に抱かせる原因になります。コピーと原本は、紙の白さ・字のかすれ・質感の微妙な違いで気づかれる場合があります。
また、手書き履歴書の場合、志望動機欄や自己PR欄を企業ごとに書き換えるのが本来の姿です。コピーを使い回せば、内容が他社向けのままになるリスクも生じます。「面倒だから」という理由でコピーを選んだことが、書類審査の通過率を下げていることは珍しくありません。
市販の履歴書用紙を無断コピーして使用しているため
市販されている履歴書用紙の多くには、著作権が設定されています。用紙に「複写禁止」や「©」マークが記載されている場合、その用紙をコピーして使用することは著作権侵害にあたる可能性があります。
採用担当者の中には、印刷物の品質やレイアウトのわずかな違いから市販品のコピーを見分けられる方もいます。「コンプライアンス意識に欠けている人材」という判断につながりかねないため、市販の用紙をコピーして使い回す行為は避けるべきです。無料でダウンロードできる履歴書テンプレートを活用することで、この問題は簡単に回避できます。
代替策として、履歴書の無料テンプレートを活用することで、著作権を気にせず必要な枚数を印刷できます。

汚れ・折れ目のある原本をそのまま提出しているため
内容が正確に書けていても、書類の状態が悪ければ採用担当者に悪印象を与えます。履歴書はかばんの中で折れやすく、荷物の圧力で汚れがつきやすい。その状態のまま提出する行為は「書類の扱い方=仕事の丁寧さ」と判断されるリスクがあります。
特に、郵送やビニール袋への入れ方が不十分で水濡れが生じたケース、クリアファイルを使わずに直接かばんに入れて折れ目がついたケースは、採用担当者に強い違和感を与えることがあります。面接への持参時は必ずクリアファイルに入れ、郵送時は厚紙やダンボールを同封して折れを防ぐことが基本です。
修正液・修正テープで訂正した原本を提出しているため
手書き履歴書で誤字が発生した場合、修正液・修正テープで上書きして提出するのは絶対NGです。履歴書の訂正に修正液・修正テープの使用は認められておらず、書き直しが必須とされています。
誤字が発覚した場合の対処は以下のとおりです。
- 最初から書き直す(唯一の正解):時間はかかるが、これが唯一の正しい方法
- 修正液・修正テープはNG:「ごまかした」という印象を与え、改ざん疑惑にもつながりかねない
- 二重線+訂正印は基本NG:契約書等では認められるが、採用書類では原則として認められていない
- PC作成への切り替えを検討:誤字修正のリスクがゼロになり、品質も安定する
書き直しの手間を避けたいなら、PC作成に切り替えるのが現実的です。誤字があっても修正・再印刷が一瞬で完了するため、書類の品質を一定に保てます。履歴書作成ツールを使えば、スマホだけで原本を完成させることもできます。

証明写真を剥がして別の履歴書に貼り直しているため
証明写真はコストがかかるため、一度貼った写真を剥がして別の履歴書に再利用するケースがあります。しかし、剥がした跡・糊の残り・傾きの変化は見る人には明らかにわかるため、印象を著しく下げる原因になります。
採用担当者は多くの書類を扱うため、証明写真の貼り方の不自然さには気づきやすいです。また、服装や表情が現在のものと一致していない古い写真を使い回すことも、悪印象につながります。証明写真の撮影コストを抑えるには、スマホアプリを使ったコンビニ印刷という方法が現在は一般的です。
履歴書の原本を正しく扱うメリット・採用担当者の本音
NG行為を避けるだけでなく、原本を正しく扱うことで書類選考の通過率と採用担当者の印象の両方をプラスにできます。採用担当者目線から見えてくる「原本対応がきちんとできている応募者」の特徴を整理します。
一社一書きが入社意欲の高さを採用担当者に直接伝えられる
手書きで毎回書き直した履歴書は、採用担当者に「この会社のために時間をかけてくれた」という印象を与えます。採用担当者は多くの応募書類を審査するため、一社一書きかどうかは書き方の自然さや内容のフィット感で伝わることが多いです。
書き直しの過程で、その企業に合わせた志望動機・自己PRへ自然に内容が絞り込まれます。コピーを使い回すと、他社向けの内容が混入するリスクがゼロになりません。面倒でも一社一書きを続けることが、最終的に選考通過率の向上につながります。
PC作成なら印刷=原本になるため作業負担を大幅に減らせる
PC作成の履歴書は、印刷するたびに新しい原本が完成します。手書きのように「1枚書くのに1時間かかる」という状況がなくなり、志望動機や自己PRの変更が必要な箇所だけ修正して印刷すれば、数分で次の企業向け原本が完成します。
手書きへのこだわりがある業種(書道関連・筆記用具メーカーなど)を除き、PC作成の履歴書が書類選考で不利になることは一般的にありません。むしろ読みやすさの面では有利になるケースが多く、採用担当者からも肯定的に見られています。
自分用コピーを保管しておくと転職活動が効率化する
提出用としてのコピー使用はNGですが、自分用の控えとしてコピーを保管しておくことは必須の習慣です。面接時に「履歴書の内容と違うことを話した」というミスを防ぐだけでなく、次の企業向け履歴書を書く際の参考資料としても活用できます。
PC作成の場合はデータをそのまま保存できますが、手書きの場合はスキャンしてPDF保存するか、印刷前にコピーを1枚取っておくと確実です。応募先ごとにフォルダ分けして管理すると、複数社受ける場合の情報管理が格段に楽になります。
面接の結果を待っている間も、郵送で送った履歴書の 到着確認をするのがマナーです。履歴書郵送後の報告メールの書き方も合わせて確認しておきましょう。
履歴書の原本に関する3つのよくある疑問(返却・郵送・コピー条件)
履歴書の原本についての疑問として特に多いのが、返却・郵送・コピーが許可されるケースの3点です。それぞれの実態を整理します。
採用後に原本を返却してもらえるか?
提出した履歴書は、採用・不採用に関わらず基本的に返却されません。企業は応募書類を一定期間保管した後、個人情報保護の観点からシュレッダーで廃棄するのが一般的です。
返却を希望する場合は、応募書類の送付時に返信用封筒(切手貼付済み)を同封し、一筆添えて返却を依頼する方法が最も確実です。ただし、企業の方針によって返却に応じてもらえないケースもあります。不採用通知と合わせて書類が戻ってきた場合は、その通知内で対応方針が示されていることが多いです。
- 返信用封筒を同封する:A4用紙が折らずに入るサイズ(角形2号)に切手を貼り、自分の宛名を記入する
- 添え状で返却を依頼する:応募書類と一緒に「不採用の場合は書類をご返却いただけますと幸いです」と一文添える
- 電話・メールでの返却依頼は非推奨:選考中の再連絡は企業側に負担をかけるため、書面同封が最も自然な方法
郵送で原本を送るときの3つの注意点
郵送で履歴書の原本を送る場合、書類の状態を保つための梱包が不可欠です。以下の3点を必ず守ってください。
| 注意点 | 具体的な対応 |
|---|---|
| ①折れ・曲がりを防ぐ | クリアファイルに入れた上で、厚紙(ダンボール等)で挟む。A4サイズの封筒(角形2号)を使い折らずに封入する |
| ②水濡れを防ぐ | クリアファイルへの封入が基本。天気が悪い場合はビニール袋に入れてからさらに封入する |
| ③封筒の宛名に敬語を使う | 担当者名が不明な場合は「採用担当者様」、担当者名がわかる場合は「〇〇様」とする。「御中」と「様」の混在に注意 |
郵送時の梱包チェックリスト(編集部作成)
コピー提出が許されるケースはあるか?
基本的には原本提出が原則ですが、企業が明示的に「コピー可」と指定している場合や、PC作成の印刷物はコピーではなく原本として扱われるため問題ありません。
また、派遣会社・アルバイト採用など、正規採用以外の選考では企業によってコピー提出を認める場合もあります。不明な場合は、事前に「書類の形式についてご確認させてください」と企業に問い合わせるのが最も確実な方法です。先方の方針に従うことが、一番の失礼のない対応です。
履歴書の原本準備でつまずきやすい人・つまずかない人
原本に関するNG行為を避け、正しく書類を準備できるかどうかは、準備の習慣と作成方法の選択が大きく左右します。自分がどちらに当てはまるか確認してみてください。
履歴書の原本準備でつまずかない人
- PC作成を選択している人:印刷するたびに原本が完成するため、コピー・書き直しの問題が発生しない
- 証明写真を十分に準備している人:5〜6枚まとめて撮影・印刷しておくことで写真の使い回しリスクがゼロになる
- クリアファイルへの封入が習慣になっている人:持参・郵送ともに書類の状態を維持できる
- 控えを必ず保存している人:面接前に内容を確認でき、次の書類作成の参考にもなる
履歴書の原本準備でつまずきやすい人
- 手書きにこだわりがある人:複数社受ける場合に毎回書き直しが必要なため、時間的・体力的な負担が大きい
- 時間が取れずコピーに頼ってしまう人:「一社くらいなら大丈夫」と思いがちだが、積み重なると選考結果に影響する
- 写真のコストを節約しようとする人:剥がしての再利用は跡が残るため逆効果。スマホアプリ+コンビニ印刷での低コスト対応が現実的
- 修正液で済ませようとしてしまう人:誤字発覚時に修正液ではなく書き直し(またはPC印刷)を選択する習慣を身につける必要がある
履歴書の原本対応を丁寧にサポートしてくれる転職エージェント
履歴書の原本作成・書類全体の質向上は、転職エージェントのサポートを活用すれば大幅に効率化できます。担当アドバイザーが書類添削・企業ごとの作成アドバイスまで無料でサポートしてくれます。
まとめ
履歴書の「原本」とは本人が作成・印刷した正式な提出書類です。ここまで解説した5つのNG行為と対策を振り返ります。
- コピーの使い回しはNG:手書き原本をコピーして複数社に送るのは志望度の低さを印象づける
- 市販用紙の無断コピーは著作権問題あり:無料テンプレートを使えば完全に回避できる
- 書類の状態管理は必須:クリアファイルへの封入を習慣にして折れ・汚れを防ぐ
- 修正液・修正テープは使用禁止:誤字が出たら書き直し(PC作成への切り替えが最も現実的)
- 写真の貼り直しは跡が残る:証明写真はまとめて用意し、使い回さない
- PC作成が最も効率的な原本対策:印刷=原本のため複数社対応でも品質が安定する
原本の扱い方ひとつで採用担当者の印象は変わります。PC作成と適切な保管習慣を組み合わせれば、書類作成のミスを大幅に減らすことができます。
履歴書の原本に関するよくある質問(FAQ)
- 履歴書の「原本」とコピーの違いは何ですか?
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「原本」とは本人が直接作成・印刷した正式な提出書類のことです。手書きの場合は自筆用紙そのもの、PC作成の場合は自分で印刷したものが原本に当たります。「コピー」は複合機等で複製したもので、提出用としては原則NGとされています。PC作成の場合、同じファイルから複数枚印刷してもそれぞれが原本として扱われます。
- 手書き履歴書のコピーを提出すると必ず書類選考で落ちますか?
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必ず落ちるとは言えませんが、採用担当者に「他社でも使い回している可能性がある」「当社への志望度が低いのかもしれない」という印象を与えるリスクがあります。コピーか原本かを紙の白さや字のかすれで見分ける採用担当者も一定数います。特に転職活動で複数社受ける場合、こうした積み重なりが通過率に影響することがあります。
- PC作成の履歴書を印刷したものは原本として扱われますか?
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はい、PC作成した履歴書を自分で印刷したものは「原本」として扱われます。同じファイルから複数枚印刷した場合も、それぞれが原本として有効です。手書きのコピーとは異なり、複数社への提出においても問題ありません。ただし、印刷後に証明写真の貼り忘れや印刷不具合がないか確認してから提出してください。
- 採用後に履歴書の原本を返却してもらうことはできますか?
-
返却を求めることはできますが、企業の方針によっては断られるケースもあります。返却を希望する場合は、応募書類を郵送する際に返信用封筒(切手・宛名記入済み)を同封し、添え状で「不採用の際は書類のご返却をお願いできますと幸いです」と一文添えるのが一般的な方法です。選考中の電話やメールでの返却依頼は相手に負担をかけるため、書面での依頼が無難です。
参照・参考元
応募書類マスター|履歴書の「原本」とは?企業に提出する履歴書の扱い方と注意点を解説
リクルートエージェント|履歴書をコピーして使い回すのはだめ?コピーがだめな理由から活用法まで紹介


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