この記事では、新卒の履歴書の学歴欄に書く「卒業見込み」の正しい記載方法を解説します。送り仮名なし「卒業見込」がNGな理由と採用担当者の本音、「在学中」「卒業予定」との使い分け、大学院・短大の記入例、卒業見込証明書の取り方も説明します。
新卒の履歴書に「卒業見込み」と書くのが正解
新卒採用の履歴書では、在籍中の最終学歴の最後の行に「卒業見込み」と記載するのが基本です。採用担当者はこの一文から「入社日(4月1日)までに卒業できるか」を確認しています。記載がない場合、卒業できるかどうか不明と判断される可能性があります。
採用担当者はここを見ている
- 「卒業見込み」の記載から、入社日(4月)までの卒業確認をしている
- 記載がない場合は「卒業できるか確認が必要」と書類に注記が入ることも
- 学歴欄の細部への丁寧さが、書類選考の第一印象にも影響する
「卒業見込み」と書ける2つの条件
「卒業見込み」は単に在学中というだけでは書けません。次の2つの条件をどちらも満たしているときに使える表現です。
- 条件①:卒業に必要な単位が取得できている(または取得見込みがある)
- 条件②:留年する可能性がなく、入社日までに卒業できる状態にある
単位の取得状況に不安がある場合は、大学の学務課や指導教員に確認してください。条件を満たしていない状況での書き方は、後述の「状況別:こんな場合はどう書く?」で解説します。
「在学中」「卒業予定」「卒業見込み」の使い分け
この3つの表現は、使うタイミングと状況が明確に異なります。混同して書くと、採用担当者に「基本的なルールを知らない」と判断されることがあります。
| 表記 | 使うタイミング | 主な用途 |
|---|---|---|
| 在学中 | 大学1〜2年生の時期 | アルバイト・インターンの応募 |
| 卒業予定 | 卒業まで期間がある段階 | 大学院試験・一部の早期選考 |
| 卒業見込み | 大学3〜4年生(就活期間) | 新卒採用の履歴書 |
新卒採用の一般的な就活では「卒業見込み」が正解です。「在学中」は卒業に向けた確認が取れていないため、新卒採用用の履歴書には使いません。
採用担当者が落とす「卒業見込み」の3つのNG
学歴欄での書き間違いは、志望動機や自己PRよりも先に採用担当者の目に触れます。「基本的なことが書けない」と判断される前に、次の3つのNGを確認してください。
NG①「卒業見込」(送り仮名なし)
最も多い間違いが、「み」を省略した「卒業見込」です。「見込み」が正式な表記で、「見込」は略式にあたります。採用担当者のなかには、この送り仮名の省略を「日本語の基本的な表記に注意を払えない応募者」と評価する方もいます。
NG例
2027年3月 〇〇大学〇〇学部〇〇学科 卒業見込 ←「み」が抜けているためNG
正しい書き方
2027年3月 〇〇大学〇〇学部〇〇学科 卒業見込み
NG②学校名・学部名を略称で書く
「〇〇大」「理工」「機械工学系」のような略称での記載はNGです。履歴書はすべての項目を正式名称で記入するのが原則です。学校名は「〇〇大学」、学部は「〇〇学部」、学科は「〇〇学科」と正式名称で書きます。
NG例
2027年3月 〇〇大 理工 機械工学系 卒業見込み ←略称はNG
正しい書き方
2027年3月 〇〇大学 理工学部 機械工学科 卒業見込み
学校の正式名称が不明な場合は、公式サイトや学生証に記載されている名称を確認してください。入学許可証にも正式名称が記載されています。
NG③西暦と和暦を混在させる
学歴欄の年号は、西暦(2023年)か和暦(令和5年)のどちらかに統一します。途中で西暦・和暦が混在している履歴書は、採用担当者に「一貫性がない」という印象を与えます。企業から指定がない限りどちらを使っても問題ありませんが、履歴書全体で統一することが重要です。
| 西暦 | 和暦 | 学年のめやす(4年生の場合) |
|---|---|---|
| 2020年 | 令和2年 | 高校入学 |
| 2023年 | 令和5年 | 大学入学(現4年生) |
| 2024年 | 令和6年 | 大学入学(現3年生) |
| 2027年 | 令和9年 | 卒業見込み(現4年生) |
| 2028年 | 令和10年 | 卒業見込み(現3年生) |
※高校・大学ともに4月入学・3月卒業の標準スケジュールの場合
履歴書 学歴欄の書き方ステップ(記入例付き)
学歴欄には3つの基本ルールがあります。記入例と合わせて確認してください。
- 中学校卒業から書き始める:義務教育の最終段階(中学校卒業)から記載するのが一般的です
- 入学・卒業をセットで記載する:各学校の入学年月と卒業年月を1行ずつ記入します
- 最終在籍校の最後に「卒業見込み」を書く:現在在籍している学校の最後の行に記載します
記入例:大学(学部・学科)
記入例(大学4年生の場合)
2020年3月 〇〇市立〇〇中学校 卒業
2020年4月 〇〇県立〇〇高等学校 入学
2023年3月 〇〇県立〇〇高等学校 卒業
2023年4月 〇〇大学〇〇学部〇〇学科 入学
2027年3月 〇〇大学〇〇学部〇〇学科 卒業見込み
学歴欄は「以上」で締めず、そのまま職歴欄に移ります。学歴欄の末尾を「卒業見込み」で終えるのが一般的なフォーマットです。
履歴書テンプレートを使う場合は、学歴欄の項目数が不足しないか事前に確認することをお勧めします。無料で使える履歴書テンプレートの選び方もあわせて参考にしてください。

記入例:大学院は「修了見込み」が正しい
大学院の場合、「卒業」ではなく「修了」が正式な表現です。「卒業見込み」ではなく「修了見込み」と書きます。「卒業見込み」と書いてしまうと、採用担当者から「大学院と大学の違いを理解していない」と判断されることがあります。
記入例(大学院修士課程の場合)
2025年4月 〇〇大学大学院〇〇研究科〇〇専攻 入学
2027年3月 〇〇大学大学院〇〇研究科〇〇専攻 修了見込み
博士課程も同様に「修了見込み」を使います。学部卒業後に大学院に進学した経歴がある場合は、学部の「卒業」→大学院の「修了見込み」の順で記載します。
短大・専門学校の卒業見込みの書き方
短期大学と専門学校の場合も、基本的な書き方は大学と同じです。最終在籍校の最後の行に「卒業見込み」と記載します。
| 学校の種類 | 書き方 | 注意点 |
|---|---|---|
| 短期大学 | 卒業見込み | 「〇〇短期大学〇〇学科」と正式名称で記載 |
| 専門学校 | 卒業見込み | 「〇〇専門学校〇〇科」と学科名まで書く |
| 大学院(修士) | 修了見込み | 「卒業見込み」は誤り。必ず「修了見込み」を使う |
| 大学院(博士) | 修了見込み | 同上 |
専門学校の場合、学校によって正式名称が「〇〇専門学校」か「専門学校〇〇」の順序が異なります。入学許可証や学生証に記載されている正式名称をそのまま使ってください。
卒業見込証明書の取り方と提出タイミング
卒業見込証明書とは
卒業見込証明書は、「この学生は規定の単位を取得しており、卒業できる見込みがある」と大学が証明する公式書類です。企業側が「本当に卒業できるか」を確認するために提出を求めることがあります。履歴書に「卒業見込み」と書いた内容を公的に裏付ける書類です。
提出を求められるタイミング
卒業見込証明書の提出タイミングは企業によって異なります。主な場面を確認してください。
- 書類選考時:履歴書と同時に提出を求める企業もある
- 内定承諾後:内定承諾書と一緒に提出を求めることが多い
- 入社前(翌年2〜3月):卒業が確定してから最終確認として提出を求める場合がある
証明書の発行は大学の学務課(教務課)の窓口またはオンラインで申請します。発行まで数日かかる場合があるため、企業から提出を求められたらすぐに申請することが必要です。
採用担当者はここを見ている
- 卒業見込証明書の提出が遅い場合、「連絡対応が遅い」と評価されることがある
- 書類の提出期限を守れるかどうかも、社会人としての基本姿勢として見られている
- 発行に時間がかかる場合は事前に企業へ連絡する姿勢が、好印象につながる
履歴書の作成と証明書の準備を並行して進めるには、書類作成ツールを活用すると効率的です。採用担当者が本音で選ぶ履歴書作成ツールもあわせて参考にしてください。

状況別:こんな場合はどう書く?
留年・単位不足の場合
留年している場合や単位取得に不安がある場合、安易に「卒業見込み」と書くことはできません。条件を満たしていない状態で記載して卒業できなかった場合、内定取り消しになるリスクがあります。
留年している場合は、実際の卒業見込み年月を変更して記載します。例えば、本来2027年3月卒業予定だったが留年した場合は「2028年3月 〇〇大学〇〇学部〇〇学科 卒業見込み」と記載します。面接で留年の理由を聞かれる可能性が高いため、正直に説明できる準備をしておくことが必要です。
休学・復学歴がある場合
休学歴がある場合は、学歴欄に休学と復学を明記します。休学中は学籍があるため在学期間に含まれますが、卒業年月が変わる場合は正確な年月で「卒業見込み」を記載します。休学の期間と理由は面接で確認されることが多いため、事前に整理しておくことをお勧めします。
記入例(休学・復学がある場合)
2023年4月 〇〇大学〇〇学部〇〇学科 入学
2024年4月 休学
2025年4月 復学
2028年3月 〇〇大学〇〇学部〇〇学科 卒業見込み
編入した場合
別の大学・短大から編入した場合は、編入前の学校の情報と編入後の学校の情報の両方を記載します。短大から四年制大学へ編入した場合は「短大卒業」→「四年制大学に編入学」→「卒業見込み」の順で書きます。「3年次編入学」のように編入した学年も明記すると、採用担当者が在学期間を確認しやすくなります。
記入例(短大から四年制大学へ編入した場合)
2023年4月 〇〇短期大学〇〇学科 入学
2025年3月 〇〇短期大学〇〇学科 卒業
2025年4月 〇〇大学〇〇学部〇〇学科 3年次編入学
2027年3月 〇〇大学〇〇学部〇〇学科 卒業見込み
まとめ
- 新卒の履歴書の学歴欄には「卒業見込み」が正解。「在学中」「卒業予定」との使い分けに注意する
- 送り仮名なしの「卒業見込」は誤り。「卒業見込み」と正確に記載する
- 学校名・学部名・学科名はすべて正式名称で記載し、略称は使わない
- 西暦・和暦は履歴書全体で統一する
- 大学院は「修了見込み」と書く。「卒業見込み」は誤り
- 留年・休学・編入がある場合は、実際の卒業見込み年月を正確に記載する
学歴欄は採用担当者が書類選考で最初に確認する場所のひとつです。正式名称・送り仮名・年号の統一といった基本ルールを守った丁寧な記載が、書類選考の第一関門を通過するための前提条件になります。
履歴書の卒業見込みに関するよくある質問
- 「卒業見込み」の「み」を書き忘れた場合、修正できますか?
-
手書きの場合、修正液は使用できません。書き直して新しい履歴書を用意してください。パソコン作成の場合は修正して印刷し直します。提出後に気づいた場合は、できるだけ早く企業の採用担当者に連絡して修正版を送ることをお勧めします。
- 大学院の場合は「卒業見込み」ではなく何と書きますか?
-
大学院の場合は「修了見込み」と書きます。大学は「卒業」、大学院は「修了」が正式な表現です。「〇〇大学大学院〇〇研究科〇〇専攻 修了見込み」のように記載します。「卒業見込み」と書いてしまうと、採用担当者から基本的な知識がないと判断されることがあります。
- 卒業見込証明書はいつもらえますか?
-
発行時期は大学によって異なりますが、一般的に3年生の秋以降(10〜11月頃)から申請できるケースが多いです。大学の学務課(教務課)の窓口またはオンライン申請で取得できます。発行まで数日かかる場合があるため、企業から提出を求められた段階ですぐに申請することをお勧めします。
- 留年している場合、「卒業見込み」と書いてよいですか?
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卒業に必要な単位が取得できており、入社日までに卒業できる見込みがあれば書けます。ただし、卒業年月は留年後の実際の卒業見込み年月(例:2028年3月)を正確に記載してください。卒業できなかった場合に内定取り消しになるリスクがあるため、確実に卒業できる状態で記載することが重要です。
- 「卒業予定」と「卒業見込み」のどちらを書けばよいですか?
-
新卒採用の一般的な就活では「卒業見込み」を使います。「卒業予定」は卒業まで時間がある時期(大学1〜2年生など)に使うことがある表現で、確実性が「卒業見込み」より低い印象を与えます。企業の応募要件に特別な指定がない限り、就活用の履歴書には「卒業見込み」と書くのが適切です。


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