この記事では、電子履歴書をPDF形式で作成・提出する方法を手順ごとに解説します。採用担当者がPDF履歴書を受け取って確認するポイントや、メール送付時のマナーも合わせて紹介します。
電子履歴書(PDF)とは?採用担当者が受け取って確認すること
PDF形式の履歴書が転職活動で求められる場面
電子履歴書とは、PCやスマホで作成し、データとして提出する形式の履歴書です。なかでもPDF形式が最も広く使われており、採用担当者への印象も安定しています。
求人票や企業ページに「書類はメール添付でお送りください」と記載されている場合は、原則としてPDF形式が求められます。転職サービス経由の応募でも、書類アップロード欄にPDF形式での提出を指定しているケースが増えています。
- 企業へのメール添付で提出する場合
- 転職サイトの書類アップロード欄に登録する場合
- 採用管理ツールや応募フォームに直接添付する場合
PDFは「作成した環境に関係なく、受け取る側でも同じ見た目が維持される」という特性があります。採用担当者がWindowsでもMacでも、書類を作った人と同じレイアウトで確認できる点が選ばれる理由です。
手書き・Word・PDFのどれで提出すべきか
提出形式に迷う方は多いですが、判断基準はシンプルです。企業から指定がある場合はそれに従い、特に指定がない場合はPDF形式が最も無難な選択です。
| 形式 | メリット | デメリット | 使うべき場面 |
|---|---|---|---|
| 手書き | 誠意・丁寧さが伝わる | 修正が難しい・時間がかかる | 企業から手書き指定がある場合 |
| Word | テキストのコピーが容易 | 受信環境でレイアウトが崩れることがある | 企業からWord形式での提出を求められた場合のみ |
| レイアウトが崩れない・管理しやすい | 後から編集できない | 電子提出全般(メール添付・アップロード) |
採用担当者の立場からすると、WordよりPDFのほうが管理しやすいという声は多く聞かれます。Wordは開いた瞬間にレイアウトが崩れていることがあり、確認に手間がかかります。指定のない限り、PDFで提出するのが基本と考えておくとよいでしょう。
電子履歴書をPDFで無料で作る方法3選
電子履歴書をPDF形式で作成する方法は大きく3つあります。それぞれの特徴と手順を解説します。
Word・Excelのテンプレートを編集してPDF保存する
最も多くの人が使っている方法です。厚生労働省の公式サイトや転職サービスが無料のWordテンプレートを配布しています。テンプレートをダウンロードして内容を入力し、最後にPDF形式で保存すれば完成です。
WordでPDF保存する手順
- Wordでテンプレートを開き、必要事項を入力する
- 上部メニューの「ファイル」→「名前を付けて保存」を選択
- ファイルの種類で「PDF(*.pdf)」を選択して保存
- 保存後に必ずPDFを開いてレイアウトを確認する
注意点は、証明写真の貼り付け方です。Wordで写真を「リンクとして挿入」した場合、PDFに変換した際に写真が表示されなくなることがあります。「ドキュメントに埋め込む」で写真を挿入するのが正解です。挿入後は必ず確認してください。
利用できる無料テンプレートは用途によって異なります。転職回数が多い方・資格をアピールしたい方・職歴を詳しく書きたい方など、状況に合わせた選び方をまとめた記事があります。

無料Webサービスを使ってPDF出力する
Webブラウザ上で履歴書を作成し、そのままPDF形式でダウンロードできるサービスが増えています。Wordのインストールが不要で、テンプレートを一から探す手間もありません。
「Yagish(ヤギッシュ)」「電子履歴書(rireki.engawa.jp)」「doda履歴書作成ツール」などが代表的なサービスです。ブラウザ上で必要事項を入力するだけでレイアウトが自動で整い、PDF形式でのダウンロードまで完結します。
採用担当者はここを見ている
- Webサービスで作成した履歴書はフォントが均一で読みやすい印象を与えやすい
- 証明写真の挿入精度はサービスによって差があるため、保存前に必ず表示確認をする
- 入力データが次回以降の作成時に引き継げるサービスは複数の企業へ応募する際に便利
Webサービスを選ぶ際の基準や、採用担当者が評価するフォーマットの特徴については次の記事で詳しく解説しています。

スマホアプリで作成してPDF保存する
PCを持っていない方や移動中に作業を済ませたい方には、スマホ完結型のアプリが適しています。証明写真をその場で撮影して貼り付ける機能を搭載したアプリも多く、コンビニ印刷やメール送信もスマホ一台で完結するものがあります。
スマホで作成する際の注意点は、フォントや余白の見え方がPC画面と異なる場合がある点です。提出前はPDFを開いて、A4サイズで正しく表示されているかをスマホ以外のデバイスでも確認してください。

電子履歴書(PDF)を企業へ送る際のマナー
PDF形式で作成できたら、次は送付のマナーです。電子メールで履歴書を送る際には、ファイルの扱い方からメール本文の書き方まで、採用担当者が気にするポイントがあります。
ファイル名の付け方(採用担当者が管理しやすい形式)
採用担当者のもとには毎日多数の応募書類が届きます。ファイル名が「履歴書.pdf」だけでは、受け取った側が誰のものか判断できず、管理に手間がかかります。
ファイル名には必ず自分の氏名を入れるのが基本ルールです。書類種別(履歴書・職務経歴書)も明記しておくと、複数の書類を送った場合でも採用担当者が管理しやすくなります。
良い例
山田太郎_履歴書.pdf
山田太郎_職務経歴書.pdf
NG例
履歴書.pdf / 書類.pdf / 新しいPDFドキュメント1.pdf
ファイル名から誰のものかわからないため、採用担当者の管理作業を増やしてしまいます。ファイルが見つからず、書類の確認漏れにつながるリスクもあります。
メール件名・本文の書き方と例文
メール件名は、受信ボックスを見た瞬間に内容が判断できるよう、シンプルかつ明確に書きます。「応募について」「書類を送ります」といった曖昧な件名は、採用担当者が内容を確認するまでに余計な手間を生じさせます。
件名の例
件名:履歴書・職務経歴書送付の件/山田太郎
メール本文は、宛先・送付の目的・添付ファイルの内容・締めの挨拶の4点を簡潔にまとめます。長文は読む側の負担になるため、要点のみを伝えるスタイルが適切です。
メール本文の例
株式会社〇〇
採用担当者様
お世話になっております。山田太郎と申します。
このたびは求人にご応募いたしました。
以下の書類を添付いたしましたので、ご確認のほどよろしくお願いいたします。
・履歴書(山田太郎_履歴書.pdf)
・職務経歴書(山田太郎_職務経歴書.pdf)
何かご不明な点がございましたら、お気軽にお申し付けください。
よろしくお願いいたします。
山田太郎
メール:xxxx@xxx.com
電話:090-xxxx-xxxx
パスワード設定はするべきか?採用担当者の本音
セキュリティ意識の高まりを背景に、PDFにパスワードを設定して送付する求職者が増えています。しかし採用担当者の立場からすると、パスワードロックがかかったPDFは開くまでに手間がかかり、手軽に確認できないという問題があります。
採用担当者はここを見ている
- 企業から「パスワードを設定してください」と指示がある場合は必ず設定する
- 指示がない場合、パスワード設定は任意。設定する場合は別メールでパスワードを送る
- パスワードを設定したまま手順を案内しない場合、担当者が開けず書類が確認されないリスクがある
パスワードを設定する場合は、メール本文に「本メール送付後に別途パスワードをお送りします」と明記し、すぐに2通目のメールでパスワードだけを送る「2メール方式」が一般的なマナーです。指定がない場合は、パスワードなしで送る選択が現実的です。
採用担当者が電子履歴書(PDF)で確認するポイント
書類を送る前に、採用担当者がどの点を確認しているかを知っておくと、提出前のチェックが具体的になります。
フォントの崩れ・レイアウトの乱れがないか
WordをPDF変換した場合、使用しているフォントが受け取る側の環境にないと、文字が別のフォントに置き換わりレイアウトが崩れることがあります。Windows環境で作成したPDFをMacで開いた際に起きやすい問題です。
これを防ぐには、PDF変換の際に「フォントを埋め込む」設定を選ぶのが有効です。WordからPDF保存する場合は「最小ファイルサイズ」ではなく「標準」または「印刷品質」で保存することで、フォントの埋め込みが適用されます。
フォントの選び方自体にも注意が必要です。Windows・Mac両方に標準搭載されているフォントを使うと、変換後の表示が安定します。

ファイルサイズの目安
証明写真が含まれる履歴書のPDFはファイルサイズが大きくなりがちです。大きすぎると、メールサーバーの制限に引っかかって届かなかったり、採用担当者の端末でダウンロードに時間がかかったりする問題が起きます。
| ファイルサイズ | 評価と対処 |
|---|---|
| 1MB以内 | 最適。メール添付でも問題なし |
| 1〜3MB | 概ね問題なし。写真の圧縮を検討すると安心 |
| 3MB超 | 要圧縮。メールサーバーで弾かれることがある |
サイズが大きい場合は、証明写真をあらかじめJPEGとして圧縮してからWordに貼り付けるか、PDF圧縮ツールでサイズを削減してから送付してください。
提出前のチェックリスト
電子履歴書を送信する前に、以下の項目を確認してください。初めて電子提出する方は、1つずつ確認する習慣をつけておくと安心です。
送信前の確認チェックリスト
- PDFを別のデバイス(スマホ・別PCなど)で開いて表示崩れがないか確認した
- 証明写真が正常に表示されているか確認した
- ファイル名に自分の氏名が入っているか確認した
- ファイルサイズが3MB以内に収まっているか確認した
- メールの件名・宛先・本文が正しく記載されているか確認した
- (パスワードを設定した場合)別メールでパスワードを送る準備ができているか確認した
電子履歴書(PDF)でよくある失敗と対処法
電子履歴書の提出時に起きやすいトラブルと、その対処法をまとめました。事前に知っておくことで、提出直前の慌てを防げます。
WordをPDFに変換したらレイアウトが崩れた
Wordで作成した履歴書をPDFに変換すると、テキストがはみ出したり行間が変わったりすることがあります。主な原因はフォントの埋め込み設定や、OSのバージョンによる変換の差異です。
対処法
- 保存形式を「PDF(最高品質)」または「標準」に変更して再変換する
- Wordの「印刷プレビュー」でレイアウトを確認してからPDF化する
- Google ChromeのブラウザからPDFを印刷する方法に切り替える(別の変換方法として有効)
- Webサービスを使って履歴書を新規作成し直す
写真が表示されない・文字化けした
写真が表示されない場合、Wordへの写真の挿入方法に問題があります。「リンクとして挿入」で貼り付けると、PDF変換時に画像パスが参照されなくなり、白紙になります。必ず「ドキュメントに埋め込む」で写真を挿入してください。
文字化けが起きた場合は、使用しているフォントが特殊なものである可能性があります。游明朝・MSP明朝・メイリオなど、WindowsとMacの両方に標準搭載されているフォントを使うことで解決するケースがほとんどです。フォントを変更した後、再度PDF変換して確認してください。
送った後に誤りに気づいた場合の対応
送信後に誤字や記載ミスを発見した場合は、気づいた時点で速やかに対応するのが基本です。謝罪とともに修正版を再送します。
再送メールの例
件名:【修正版送付】履歴書送付の件/山田太郎
先ほど送付いたしました履歴書に誤りがございました。修正版を添付いたしましたので、こちらをご確認いただけますと幸いです。ご迷惑をおかけしましたことをお詫び申し上げます。
採用担当者は、誤りへの対応の速さと誠実さも見ています。謝罪文を丁寧に書くことも大切ですが、修正版を速やかに送ることが最優先です。件名に「【修正版】」を入れると、担当者が前後のメールを見比べる際に見つけやすくなります。
まとめ
- 電子履歴書はPDF形式が最も推奨される。どの環境でもレイアウトが崩れず、採用担当者が管理しやすい
- 作成方法はWord/Excelテンプレート・Webサービス・スマホアプリの3つが主流
- ファイル名には必ず氏名を入れ、「山田太郎_履歴書.pdf」の形式にする
- メール送付時はパスワード設定について企業の指定を確認する。指定がない場合は設定不要
- PDF変換後は必ず別デバイスで開いて、表示崩れがないか・写真が正常に表示されているかを確認する
電子履歴書の提出で採用担当者に好印象を与えるには、ファイルの品質だけでなく送付マナーも同じくらい重要です。本文に書いた手順とチェックリストを参考に、自信を持って提出してください。
電子履歴書(PDF)に関するよくある質問
- 電子履歴書はPDFとWordのどちらで送るべきですか?
-
特に指定がない場合はPDF形式が推奨されます。WordはWindowsとMacなど環境が異なると表示が崩れる場合があり、採用担当者が正しい内容を確認できないリスクがあります。PDFであれば作成時と同じ見た目を維持できます。企業から「Wordで提出してください」と指定がある場合はWordで提出してください。
- 電子履歴書(PDF)に証明写真は必要ですか?
-
基本的には必要です。メール添付で提出する場合も、オンラインフォームでアップロードする場合も、証明写真を含めた履歴書を提出するのが一般的なマナーです。企業から「写真なしで可」と案内がある場合は不要ですが、指定がない限りは含めてください。
- 電子履歴書のファイルサイズはどのくらいが適切ですか?
-
1MB以内が最適です。証明写真を含む場合でも、画像を適切に圧縮することで1MB程度に収められます。3MBを超えると、メールサーバーの制限に引っかかる場合や採用担当者の受信ボックスに届かないケースがあるため、送付前に必ず確認してください。
- 電子履歴書を送った後に間違いを見つけたらどうすればいいですか?
-
気づいた時点で速やかに謝罪メールと修正版を再送してください。件名に「【修正版】」を入れ、本文に誤りの内容と修正した旨を簡潔に記載します。長文の謝罪文よりも、修正版の迅速な提出を優先することが大切です。対応の速さと誠実さが採用担当者に伝わります。


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