この記事では、管理栄養士を目指す新卒の方向けに、採用担当者が書類選考で最初に確認する資格欄の書き方(取得見込み3パターン)と、病院・保育所・食品メーカー別の志望動機例文を解説します。書類選考で落とされやすいNG例もあわせて紹介します。
採用担当者が管理栄養士 新卒の履歴書で確認する3つのポイント
管理栄養士として新卒採用を行う現場の採用担当者は、履歴書を受け取ってから最初の30秒でほぼ「会いたいか・会わなくていいか」を判断します。「書き方が正しいかどうか」だけでなく、「この人を採用する理由があるか」を履歴書から読み取ろうとしているのです。
採用担当者はここを見ている
- 資格欄の記載が正確かどうか(取得見込みの表記ミスは第一印象を悪化させる)
- 志望動機に「なぜここの施設なのか」が書かれているか
- 学生時代の実習・研究が職場でどう活きるかが見えるか
①資格欄の「取得見込み」記載ミスで落とされるケースは多い
管理栄養士の新卒採用において、採用担当者が真っ先に確認するのは資格欄の記載です。国家試験の合否が出る前から就職活動が始まる管理栄養士の場合、「取得見込み」の書き方を誤ると、それだけで書類選考落ちになるケースがあります。
「管理栄養士免許(取得予定)」「管理栄養士 勉強中」といった表現は、規定の記載方法ではありません。採用担当者は資格の正式な記載方法を知っているため、曖昧な書き方は「細かいことに気をつけられない候補者」という印象を与えます。
②志望動機の「なぜここか」が薄いと即落選
「栄養を通じて人の役に立ちたい」「食で健康を支えたい」という志望動機は、どの施設への応募にも使えてしまう表現です。採用担当者が志望動機で確認したいのは、なぜ他の施設ではなくこの施設を選んだのかという根拠です。施設の特色・理念・プログラム内容に触れた上で、自分の経験や目標と結びつける必要があります。
③臨地実習の経験がアピール材料として使われていない
管理栄養士養成課程の学生は、複数の施設で臨地実習を経験しています。採用担当者から見ると、臨地実習は職歴のない新卒が持つ数少ない実務に近い経験です。この経験を志望動機や自己PRに具体的に組み込めているかどうかが、書類選考の通過率を左右します。
資格欄の書き方|取得状況別3パターン
管理栄養士の資格欄の書き方は、国家試験の合否状況によって3パターンに分かれます。それぞれの段階で何を記載するかを間違えると採用担当者に不信感を与えるため、自分の状況に合った記載方法を選んでください。
合格発表前(国試前・取得見込み)の書き方
国家試験の合否が出ていない段階で就職活動を行う場合は、「取得見込み」と明記することが必須です。受験年の〇年〇月(合格発表月)を記載し、「管理栄養士免許 取得見込み」と書きます。管理栄養士養成課程の場合は同時に栄養士免許も取得見込みになるため、両方記載します。
良い記載例
○年3月 管理栄養士免許 取得見込み
○年3月 栄養士免許 取得見込み
NG例
管理栄養士免許(取得予定) → 「取得予定」は正式な表記ではありません
管理栄養士 勉強中 → 資格欄には資格名と取得見込み時期のみを記載します
合格後・免許申請中の書き方
国家試験に合格したものの免許証がまだ手元に届いていない段階では、合格の事実を記載したうえで申請中であることを補足します。採用面接時に合格証書のコピーの提示を求められることがあるため、事前に準備しておくことを勧めます。
良い記載例
○年3月 管理栄養士免許 取得見込み(○年3月 合格)
※免許申請中の場合は「申請中」と補足しても問題ありません
管理栄養士免許と栄養士免許、どちらを書くか
状況によって書き方が異なります。以下の表を参考に、自分の状況に合った記載方法を選んでください。
| 状況 | 資格欄に書くもの |
|---|---|
| 管理栄養士養成課程卒業・国試合格済み | 管理栄養士免許のみ(栄養士免許は省略可) |
| 国試受験前・取得見込み段階(養成課程) | 管理栄養士免許(取得見込み)+栄養士免許(取得見込み)両方 |
| 一般養成課程(栄養士資格取得後に国試受験) | 栄養士免許の取得年月を記載のうえ、管理栄養士免許(取得見込み)を追記 |
栄養士免許の正式な名称や取得見込みの詳細な書き方については、以下の記事で詳しく解説しています。

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在学中・卒業見込みの書き方
在学中の段階で就職活動を行う場合、最終学歴の欄には「卒業見込み」と記載します。学部・学科まで正式名称で記載することが必須です。「管理栄養士専攻」「食品栄養学科」など大学によって正式名称が異なるため、在学証明書や学生証で確認してから記載してください。
良い記載例
○○大学 ○○学部 管理栄養士養成課程 卒業見込み(○年3月)
高校から記載を始めるのが一般的なルールです。高等学校は「〜高校」ではなく「〜高等学校」と正式名称で記載します。また、学部名・学科名を省略すると採用担当者が専攻内容を確認できなくなるため、必ず記載します。
職歴欄は「なし」が正解
アルバイト経験や臨地実習の経験があっても、新卒の場合は職歴欄に「なし」と書くのが一般的です。採用担当者は新卒の職歴欄に何も書かれていなくても減点しません。問題になるのは職歴欄を空白のまま何も書かないことで、「なし」と記入して余白を埋める意識を持つことが大切です。
NG例
臨地実習(○○病院)参加 → 臨地実習は正式な雇用関係ではないため、職歴欄への記載は不適切です。採用担当者が「実習を職歴と混同している」という印象を持つリスクがあります。
臨地実習の経験は自己PR欄で活用する
臨地実習は職歴欄に書けませんが、自己PR欄や志望動機欄で積極的に言及できます。「病院の臨地実習で、入院患者の食事制限に合わせた献立作成を担当した経験」のように、施設名・担当業務・気づきを具体的に記述すると、採用担当者の印象に残る自己PRになります。アルバイト経験よりも専門性のある実習経験の方が、管理栄養士の採用選考では評価されます。
管理栄養士 新卒の志望動機の書き方と例文
採用担当者が新卒の志望動機から読み取りたいのは、「この施設で長く働いてくれるか」と「管理栄養士としてどうなりたいか」の2点です。文字数は200〜300文字程度が目安で、「この施設だからこそ志望している理由」が具体的に書けているかどうかが通過率を左右します。
採用担当者が落とす志望動機の3つのパターン
NG例:落とされやすい志望動機の典型パターン
- 「食が好きで管理栄養士を目指した」 → 調理師との差別化ができておらず、管理栄養士を志した理由として弱い
- 「多くの人の健康に貢献したい」 → どの施設にも当てはまる一般論で、応募施設への志望度が伝わらない
- 「○○に力を入れていることを知り、ぜひ働きたいと思いました」 → なぜ自分がその施設に合っているかが書かれていない
病院・クリニック向け志望動機例文
良い例文(病院・クリニック向け)
管理栄養士養成課程の臨地実習で急性期病院の給食管理と栄養指導を経験し、疾患別の栄養管理が患者の回復に直結することを実感しました。貴院は消化器疾患を専門とする施設であり、在学中に取り組んだ腸内環境と食事介入の関係についての研究を実践で活かしたいと考えています。外来栄養指導にも力を入れている点に魅力を感じており、入院中だけでなく退院後も患者の生活を食から支えられる管理栄養士として貢献したいと考え、志望いたしました。
病院・クリニックへの志望動機では、実習で感じた「疾患と栄養の関係」への気づきを起点に、その施設の専門領域と自分の研究・実習内容を結びつけることがポイントです。
保育所・学校給食向け志望動機例文
良い例文(保育所・学校給食向け)
乳幼児期の食習慣が生涯の健康基盤をつくるという考えから、子どもたちの成長を食で支える仕事に就きたいと考えています。貴園は食育活動を積極的に取り組まれており、給食を単なる食事提供の場としてではなく、食を通じて子どもの感受性を育てる環境として捉えている点に魅力を感じました。在学中に学んだ嚥下・咀嚼発達と食形態の関係を活かし、成長段階に合わせた安全で楽しい食の提供に取り組みたいと考え、志望いたしました。
食品メーカー・企業向け志望動機例文
良い例文(食品メーカー・企業向け)
大学での研究テーマである「機能性食品成分と生活習慣病予防」への関心から、科学的根拠に基づいた製品を通じて消費者の健康管理を支える仕事に携わりたいと考えています。貴社は特定保健用食品の研究・開発に長年取り組んでおり、管理栄養士の知識を製品設計の段階から活かせる環境に魅力を感じました。消費者の生活習慣を商品で改善するアプローチを学びながら、根拠に基づいた栄養提案ができる管理栄養士として貢献したいと考え、志望いたしました。
介護施設向け志望動機例文
良い例文(介護施設向け)
高齢化社会が進む中で、食と栄養から高齢者の生活の質を支えることに関心を持ち、介護施設での管理栄養士を志望しています。貴施設は摂食嚥下リハビリテーションと連携した栄養管理に取り組まれており、臨地実習で学んだ嚥下食の種類と形態別の調整方法を実践で活かせる環境だと感じました。利用者の身体状況に合わせた個別栄養ケアを丁寧に積み重ねながら、長く地域に貢献できる管理栄養士として働きたいと考え、志望いたしました。
病院・医療法人系の施設への志望動機をより詳しく知りたい方は、以下の記事も参考にしてください。

管理栄養士 新卒の自己PRの書き方と例文
職歴がない新卒が自己PRで使える材料は、臨地実習の経験・卒業研究のテーマ・大学での学びの3つが中心です。採用担当者は「この人は入職後に何をしてくれるか」を自己PRから推測しているため、経験の紹介で終わるのではなく、「その経験がこの職場でどう活きるか」まで書けているかどうかが評価の分かれ目です。
職歴なしの新卒でも使える自己PRの3つの軸
採用担当者が評価する自己PRの材料
- 臨地実習での実務経験:施設種別・担当業務・気づき・改善への関与
- 卒業研究のテーマ:研究内容・担当した役割・得た知見と業務への応用
- 大学での取り組み:特定保健指導実習・栄養教育実習・学外活動での専門性発揮
実習・研究テーマを活用した例文
良い例文
4年次の病院臨地実習では、糖尿病患者20名の栄養管理記録を担当し、食事記録から摂取カロリーの傾向を分析して食事指導の改善案を担当管理栄養士に提案しました。患者一人ひとりの生活習慣と食事パターンを照らし合わせながら個別に対応することの重要性を実感したこの経験が、臨床栄養管理における私の強みです。病院の管理栄養士として、データに基づいた個別栄養指導に取り組みたいと考えています。
NG例
「勉強熱心で、国家試験に向けて毎日3時間以上取り組んでいます」 → 努力の姿勢は伝わるが、職場での活用イメージがわかないため評価されにくい。自己PRは「私はこういう人間です」ではなく「私はこういう場面でこう動けます」を伝える欄です。
採用担当者が通過させたくなる自己PRのポイント
採用担当者が「会いたい」と感じる自己PRには、3つの条件があります。この条件を満たした自己PRは、同じ管理栄養士の新卒が数十人競合する書類選考でも埋もれにくくなります。
採用担当者が通過させたくなる自己PRの3条件
- 具体的な数字・施設名・担当内容が書かれている(「実習で経験しました」ではなく「○○病院で○名の栄養管理を担当しました」)
- 「その経験がこの職場でどう活きるか」が明示されている(経験の紹介で終わらず、応募先との接続が書かれている)
- 「どんな管理栄養士になりたいか」が短く締めくくられている(将来のビジョンを添えることで採用担当者が採用後のイメージを持てる)
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無料で履歴書・職務経歴書を作成する →まとめ
- 資格欄は取得状況(合格前・合格後・申請中)に応じて3パターンを使い分け、「取得見込み」の正確な表記が採用担当者の第一印象を左右する
- 志望動機は「なぜこの施設か」という根拠を具体的に書くことが書類選考通過の条件で、施設の特色と自分の経験・目標を結びつけることが求められる
- 職歴のない新卒は職歴欄に「なし」と記入し、臨地実習・研究テーマは自己PR欄で具体的に活用する
- 採用担当者が通過させたくなる自己PRは、具体的な経験+職場での活用イメージ+将来のビジョンの3点が揃っている
管理栄養士として新卒採用を目指す過程では、資格欄の記載方法から志望動機の内容まで準備することが多く、手が止まりがちです。この記事のポイントを押さえた上で、応募先の施設研究を組み合わせると、採用担当者の記憶に残る書類になります。
管理栄養士 新卒の履歴書に関するよくある質問
- 管理栄養士の国家試験合格前に就職活動をしても大丈夫ですか?
-
問題ありません。管理栄養士の新卒採用では、合格発表前の3〜4年次から選考が始まることが一般的です。履歴書の資格欄には「管理栄養士免許 取得見込み」と記載し、採用内定後に合格証書を提出するケースがほとんどです。合格発表後に速やかに報告できるよう、連絡手段を確認しておくと安心です。
- 管理栄養士と栄養士の免許は両方資格欄に書く必要がありますか?
-
管理栄養士養成課程を卒業して国家試験に合格している場合は、管理栄養士免許のみの記載で問題ありません。ただし、取得見込み段階で就職活動する場合は、管理栄養士免許と栄養士免許の両方について「取得見込み」と記載することが推奨されています。
- 志望動機の文字数はどのくらいが適切ですか?
-
履歴書の志望動機欄は200〜300文字程度が目安です。スペースが限られている場合でも記入欄の8割以上を埋めることを意識してください。文字が少ないと熱意が伝わらず、採用担当者にマイナスの印象を与えることがあります。文字数より「なぜこの施設か」という具体的な理由が書けているかどうかを優先してください。
- 臨地実習の経験は履歴書に書けますか?
-
臨地実習は正式な雇用関係がないため、職歴欄への記載はできません。ただし自己PR欄や志望動機欄では積極的に言及できます。「○○病院の臨地実習で糖尿病患者の栄養管理記録を担当した」のように、施設種別・担当業務・学んだことを具体的に記述すると、採用担当者の印象に残りやすくなります。


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