介護職の履歴書で、資格欄に何をどう書けばいいか迷っている方に向けて、採用担当者目線から正確な書き方を解説します。「初任者研修 取得」「ケアマネ合格」など実は間違いの多い記載方法を整理し、正式名称の使い方と「修了・取得」の違い、廃止されたホームヘルパー2級の書き方、受講中の資格の記載例まで、選考で差がつくポイントを具体的に紹介します。
介護職の資格欄は書類選考のふるい分けポイント
介護施設の採用担当者は、応募書類を受け取ってまず資格欄に目を向けます。介護職は保有資格によって担当できる業務範囲がまったく変わるからです。
身体介護(入浴・排泄・移乗など)は、介護職員初任者研修以上の資格が必要です。無資格者ができるのは生活援助(掃除・洗濯・調理など)に限られます。採用担当者は資格欄を見た瞬間に「この人に何を任せられるか」の判断を始めています。
採用担当者はここを見ている
- 資格の正式名称が正確に書かれているか(基礎知識の有無を判断する)
- 「修了」「取得」の使い分けができているか(業界慣習への理解を確認する)
- 複数資格がある場合、取得順に記載されているか(キャリアの積み重ねが読み取れるか)
- 資格欄が空白になっていないか(空白は「書き方を知らない」と判断されやすい)
資格の正式名称を正確に書けているだけで、「介護の仕事を理解している人」という印象を与えられます。逆に略称や誤った用語を使うと、採用担当者の頭の中に小さな疑問符が残ります。
資格欄以外の記載項目も、採用担当者の視線を意識した書き方が必要です。介護職の履歴書「職業欄」の書き方も合わせて確認しておくと、書類全体の完成度が上がります。

介護職の資格欄 3つの基本ルール
①正式名称で記載する
履歴書の資格欄には、必ず正式名称を書くことが原則です。「初任者研修」「実務者研修」「ケアマネ」などの略称は日常会話では通じますが、履歴書に書くと書類の正確性を疑われます。
「初任者研修」の正式名称は「介護職員初任者研修」であり、履歴書には「介護職員初任者研修課程 修了」と書くのが正解です。この違いを意識するだけで、採用担当者への印象がまったく変わります。
②取得した順(古い順)に書く
資格は取得年月の古いものから順番に書きます。複数の資格を持つ場合でも、時系列で記載するのが採用担当者にとって最も読みやすい形式です。
ホームヘルパー2級から始まり、初任者研修、実務者研修、介護福祉士と段階的に取得してきた場合、その順に書くことで「着実にスキルを積み上げてきた人」として伝わります。
③「修了」「取得」「合格」を正確に使い分ける
介護職の資格欄で最も多いミスが、「修了」「取得」「合格」の混同です。それぞれ意味が異なるため、対象となる資格に合わせて正確に使い分けてください。
| 用語 | 意味 | 対象資格の例 |
|---|---|---|
| 修了 | 研修・課程を修了した | 介護職員初任者研修、介護福祉士実務者研修、認知症介護基礎研修など |
| 取得 | 国家資格・免許を取得した | 介護福祉士、介護支援専門員(ケアマネ) |
| 合格 | 試験に合格した | 資格欄では使用しない |
「合格」は試験結果を表す言葉であり、正式に資格・免許を取得したことを証明する表現ではありません。「介護福祉士 合格」と書くと、登録が完了していないのではないかと思われる可能性があります。資格欄には「取得」または「修了」だけを使ってください。
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介護職員初任者研修
介護職員初任者研修は、介護の入門資格です。以前のホームヘルパー2級に相当しますが、2013年の法改正以降は「介護職員初任者研修」という名称が正式名称になっています。
良い例文
令和○年○月 介護職員初任者研修課程 修了
NG例
令和○年○月 初任者研修 取得
令和○年○月 介護職員初任者研修 合格
「取得」「合格」はどちらも誤りです。研修課程には必ず「修了」を使います。
介護福祉士実務者研修
介護福祉士実務者研修は、介護福祉士国家試験の受験要件に含まれる研修です。「実務者研修」と省略せず、「介護福祉士実務者研修」とフルネームで書きます。
良い例文
令和○年○月 介護福祉士実務者研修 修了
NG例
令和○年○月 実務者研修 修了
「介護福祉士」を省略すると正式名称として認識されません。
介護福祉士(国家資格)
介護福祉士は介護の国家資格です。試験合格後に「社会福祉振興・試験センター」に登録申請を行い、登録証が交付されます。履歴書には登録証に記載された「登録年月日」を記入するのが正確な書き方です。
良い例文
令和○年○月 介護福祉士 取得
NG例
令和○年○月 介護福祉士 合格
令和○年○月 介護福祉士 修了
「合格」は試験結果であり資格取得の証明ではありません。「修了」は研修向けの表現で、国家資格には使いません。
試験合格後、登録申請から登録証が届くまでに1〜2か月かかることがあります。まだ登録証が手元にない場合は「令和○年○月 介護福祉士 登録申請中」と記載すれば問題ありません。
介護支援専門員(ケアマネジャー)
ケアマネジャーの正式名称は「介護支援専門員」です。資格証の名称も「介護支援専門員証」となっています。「ケアマネジャー」「ケアマネ」という通称は履歴書には使いません。
良い例文
令和○年○月 介護支援専門員証 取得
NG例
令和○年○月 ケアマネジャー 取得
通称での記載は正式名称として認められない可能性があります。
認知症介護基礎研修・実践者研修
介護保険法の改正により、無資格で介護業務に就く場合は「認知症介護基礎研修」の受講が義務化されました。保有している場合は資格欄に記載してください。実践者研修・管理者研修なども取得済みなら同様に記載します。
良い例文
令和○年○月 認知症介護基礎研修 修了
令和○年○月 認知症介護実践者研修 修了
廃止された資格の書き方——ホームヘルパー2級は消えない経歴として書く
2013年の法改正でホームヘルパー2級は廃止されましたが、それ以前に取得した資格は今も有効です。廃止された資格を「古い」と思って書かない方もいますが、それは誤りです。
当時の正式名称で記載すれば、採用担当者は「この人は介護職の経験がある」と正確に読み取れます。省略するとむしろ経歴に空白ができたように見えることがあるため、必ず記載してください。
ホームヘルパー2級(訪問介護員2級)
ホームヘルパー2級の正式名称は「訪問介護員2級養成研修課程」です。現在の初任者研修と同等扱いになりますが、取得時の名称で記載するのが正しい書き方です。
良い例文
平成○年○月 訪問介護員2級養成研修課程 修了
NG例
平成○年○月 ホームヘルパー2級 取得
「ホームヘルパー2級」という通称は正式名称ではありません。
旧ヘルパー1級・介護職員基礎研修
旧ヘルパー1級の正式名称は「訪問介護員1級養成研修課程」、介護職員基礎研修は「介護職員基礎研修課程」と書きます。いずれも現行の実務者研修と同等扱いになるため、取得済みなら必ず記載してください。
| 通称 | 正式名称(履歴書記載) | 現行の同等資格 |
|---|---|---|
| ホームヘルパー2級 | 訪問介護員2級養成研修課程 修了 | 介護職員初任者研修相当 |
| ホームヘルパー1級 | 訪問介護員1級養成研修課程 修了 | 介護福祉士実務者研修相当 |
| 介護職員基礎研修 | 介護職員基礎研修課程 修了 | 介護福祉士実務者研修相当 |
取得見込み・受講中の資格の書き方
現在受講中の研修や、試験に合格したがまだ登録手続き中の資格も、正しい書き方で記載すれば選考で評価されます。「まだ完了していないから書かない」のは機会損失です。
受講中・取得見込みの記載例
- 令和○年○月 介護職員初任者研修課程 修了見込み(修了予定月を記載する)
- 令和○年○月 介護福祉士実務者研修 修了見込み
- 令和○年○月 介護福祉士 登録申請中(試験合格後、登録証が未着の場合)
- 令和○年○月 介護支援専門員証 取得予定(更新手続き中の場合など)
「修了見込み」の場合、修了予定の年月を記入してください。半年以上先の予定を書く場合は、面接で確認される可能性があるため、日程を事前に確認しておいてください。
資格なし・無資格で応募する場合の資格欄の書き方
介護施設の求人には「資格不問」「未経験可」の求人も多くあります。介護資格を持っていない状態で応募する場合でも、資格欄を空欄にしてはいけません。
採用担当者は空欄を見ると「書き忘れたのか、本当に何もないのか」判断できず、印象が曖昧になります。資格が何もない場合は「特になし」と明記してください。
資格なしの場合の対応
- 資格欄に「特になし」と書く(空白は避ける)
- 取得に向けて動いている場合は「介護職員初任者研修 受講予定」と書く
- 本人希望欄に取得意欲を書く(「入職後に介護職員初任者研修の取得を予定しています」など)
- 運転免許などの関連資格があれば記載する(訪問介護の求人では有利になる)
無資格でも採用されやすいのは「入職後に資格を取る意欲が伝わっている場合」です。志望動機や本人希望欄で、働きながら資格取得を目指す姿勢を具体的に伝えることが選考突破につながります。
離職期間があった場合や経歴に空白がある場合は、履歴書の空白期間の書き方も確認しておくと、書類全体の説明に一貫性が生まれます。

複数の介護資格がある場合の並べ方と見せ方
複数の介護資格を持つ場合、どの順番で書くかによって採用担当者への伝わり方が変わります。基本ルールは取得年月の古い順ですが、それには理由があります。
採用担当者は資格欄を上から順番に読みます。「初任者研修→実務者研修→介護福祉士」という並びは、段階的にスキルを積み上げてきた軌跡として読み取れます。これが「計画的にキャリアを作ってきた人」という印象に直結します。
複数資格がある場合の記載例
平成○年○月 訪問介護員2級養成研修課程 修了
令和○年○月 介護職員初任者研修課程 修了
令和○年○月 介護福祉士実務者研修 修了
令和○年○月 介護福祉士 取得
令和○年○月 介護支援専門員証 取得
廃止されたホームヘルパー2級(訪問介護員2級養成研修課程)も省かず記載することで、長年のキャリアの積み重ねが伝わります。また、介護職に関連する資格(福祉用具専門相談員、認知症関連の研修など)も持っている場合は、合わせて記載するとスペシャリストとしての幅が伝わります。
介護分野に近接する資格をお持ちの方は、福祉用具専門相談員の履歴書の書き方も参考になります。

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無料で履歴書・職務経歴書を作成する →まとめ
- 採用担当者は資格欄で「この人に何を任せられるか」を即座に判断している
- 「修了」は研修・課程用、「取得」は国家資格・免許用。「合格」は資格欄では使わない
- 略称(初任者研修・ケアマネなど)は使わず、必ず正式名称を記載する
- 廃止されたホームヘルパー2級も取得時の正式名称で記載する(省略は損)
- 受講中・申請中の資格は「修了見込み」「登録申請中」で積極的に記載する
- 無資格の場合は空欄にせず「特になし」と記載し、取得意欲を別欄で補足する
資格欄の書き方を正確にするだけで、採用担当者の第一印象は大きく変わります。正式名称と正確な用語を確認したうえで、記載してください。
介護職の履歴書 資格欄に関するよくある質問
- 介護職員初任者研修と旧ホームヘルパー2級は同じですか?
-
制度上は同等扱いですが、取得時期によって名称が異なります。2013年以前に取得した場合の正式名称は「訪問介護員2級養成研修課程 修了」です。2013年以降に取得した場合は「介護職員初任者研修課程 修了」と記載します。混同しないよう、取得した研修の名称を正確に確認してください。
- 介護福祉士の資格欄に書く日付は試験合格日ですか?登録日ですか?
-
介護福祉士登録証に記載されている「登録年月日」を書くのが正確です。合格発表の日や試験を受けた日ではありません。登録証がまだ手元にない場合は「令和○年○月 介護福祉士 登録申請中」と記載すれば問題ありません。
- 資格が何もない場合、資格欄はどうすれば良いですか?
-
空欄にせず「特になし」と記載してください。空欄は書き忘れと区別がつかないため、採用担当者の印象が曖昧になります。取得を予定している場合は「介護職員初任者研修 受講予定」と書くことで、前向きな姿勢を伝えられます。
- ケアマネジャーの正式名称は何ですか?
-
「介護支援専門員」が正式名称です。資格証の名称は「介護支援専門員証」となっています。履歴書の資格欄には「令和○年○月 介護支援専門員証 取得」と記載してください。「ケアマネジャー」「ケアマネ」という通称は使用しません。


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