この記事では、履歴書と職務経歴書を手書きとパソコンのどちらで作成すべきかを、採用担当者352人の調査データをもとに解説します。それぞれの判断基準と、採用担当者の印象が下がる書類のパターンも紹介します。
【結論】採用担当者の本音:履歴書・職務経歴書はパソコン作成が有利
「手書きの方が誠意が伝わる」「パソコンで作れば見やすい」——この問いへの答えは、採用担当者への調査ではっきりしています。
採用担当者352人調査:PC作成派が多数
マイナビ転職が中途採用担当者352人に実施した調査によると、「パソコン作成の方が良い」と答えた採用担当者は履歴書で46.9%、職務経歴書では50.9%となっています。「手書きの方が良い」はどちらも2割前後にとどまります。
| 書類の種類 | PC作成が良い | 手書きが良い | どちらでも良い |
|---|---|---|---|
| 履歴書 | 46.9% | 23.3% | 29.8% |
| 職務経歴書 | 50.9% | 18.8% | 30.4% |
出典:マイナビ転職 中途採用担当者352人調査
別の調査(553名対象、2024年6月)では「パソコン作成の履歴書が良い」との回答が68.7%に達しており、近年ほどPC作成を支持する採用担当者が増えています。
「どちらでも良い」という回答が落とし穴になる理由
調査では「どちらでも良い」と答えた採用担当者が約30%います。これを「どっちで出しても問題ない」と解釈するのは危険です。
採用担当者が「どちらでも良い」と答えるのは、選考基準として作成方法を判断材料にしていないという意味です。しかし、実際に書類を受け取った後の印象は、その書類の読みやすさと完成度で決まります。字が読みにくい・レイアウトが崩れている・修正箇所が目立つ——こうした問題は手書きの書類で起きやすく、第一印象を大きく下げます。
採用担当者はここを見ている
- 書類を開いた瞬間の読みやすさ(第一印象)
- 文字の均一さと視認性
- 情報の整理とレイアウトの完成度
- 修正箇所の有無(手書きは特に目立つ)
履歴書 パソコン作成 vs 手書き|採用担当者が評価する基準
履歴書の作成方法について、採用担当者がどの観点で判断しているかを整理します。
パソコン作成が選ばれる3つの理由
採用担当者がパソコン作成の履歴書を支持する背景には、実務的な理由があります。
- 読みやすさが安定している:採用担当者が1日に確認する書類は複数に上ります。手書きの字には個人差があり、読み取りに時間がかかる書類は無意識に評価が下がりやすい傾向があります。
- 基本的なPCスキルのアピールになる:事務職・営業職・IT関連職など多くの職種では、パソコン作成の書類提出が「PC操作ができる」ことの証明として機能します。
- 複数応募での修正が容易:転職活動では複数企業へ同時に応募するケースが多く、応募先に合わせた志望動機の修正もパソコン作成なら短時間で対応できます。
採用担当者が「手書きの方が良い」と感じるケース
「手書きの方が良い」と答えた採用担当者(約23%)の主な理由は、「丁寧に書かれた字から人柄や誠意が伝わる」という点でした。手書きが有利に働く場面は、実際には以下の2つに絞られます。
手書きが選択肢になる条件
- 企業から「手書きで提出」と明示されている場合:指定がある場合は必ず従ってください。無視してパソコン作成で提出すると、指示に従えない人物と判断されます。
- 字が美しく読みやすさに自信がある場合:整った字であれば、手書きの書類は「他の応募者と差がつく強み」になります。字に自信がない場合はパソコン作成の方が確実です。
「誠意を見せたいから」という理由だけで手書きを選ぶのは得策ではありません。字の読みやすさに自信がなければ、パソコン作成の方が確実に良い印象を与えられます。
職務経歴書の手書きは不利?採用担当者の本音
職務経歴書をパソコン作成にすべき理由
職務経歴書は、履歴書以上にパソコン作成が「事実上の標準」になっています。理由は、職務経歴書に求められる情報量と構成の複雑さにあります。
職務経歴書には、職務要約・職歴・スキル・自己PRなど多くの情報を整理して記載する必要があります。手書きでこの情報量を美しく整理するのは非常に難しく、採用担当者に「情報を構造化する力が弱い」という誤った印象を与えるリスクがあります。
また、転職活動では複数企業への同時応募が一般的であり、応募先ごとに内容を微調整する必要があります。これをすべて手書きで対応するのは現実的ではありません。パソコン作成なら、職務経歴書の作成支援ツールを活用することでさらに効率が上がります。
職務経歴書の自動作成ツールを使えば、基本情報を入力するだけで採用担当者に読みやすい書類が完成します。

手書きの職務経歴書を受け取った採用担当者の反応
現在の転職市場で手書きの職務経歴書を提出するケースは非常に少なくなっています。受け取った採用担当者は「なぜ手書きなのか」という疑問を持つことがあります。
特に注意が必要なのは、以下の2点の印象リスクです。
- パソコンスキルへの不安視:オフィスワーク系の職種では、手書き提出だけで「PC操作が得意でないのでは」という先入観を持たれる可能性があります。
- 情報整理力の評価への影響:手書きでは情報の整理と視覚的なまとまりが出しにくく、採用担当者が重視する「分かりやすく伝える力」の評価に影響します。
採用担当者の印象が下がる手書き書類の5つのパターン
手書きで提出する場合に注意すべきポイントを、採用担当者が「印象が下がった」と感じるパターンで解説します。
NG例:採用担当者の印象が下がるパターン
- 修正液・修正テープの使用:履歴書への修正テープ使用は原則NGです。書き損じた場合は最初から書き直してください。「一度で仕上げる丁寧さがない」という印象を与えます。
- 不適切な筆記具の使用:鉛筆・シャープペン・消えるボールペンはNGです。黒または青の油性ボールペンが基本。特に「消えるボールペン」は摩擦で消えてしまうため、公式書類には使用できません。
- 文字の大きさ・間隔のばらつき:一行内での文字の大小や行間のばらつきは読みにくさの原因になります。枠内の余白に合わせて文字サイズを統一する意識が必要です。書き始める前に文字数を計算してから書くのが確実です。
- 略字・俗字の使用:「渡辺」を略字体で書くなど、正式な字体で統一してください。企業名・学校名などの固有名詞は特に正確に。
- 志望動機欄の文章が途中で切れる:手書きの場合、書ける内容に物理的な制限が出ます。特に志望動機・自己PR欄は、事前に原稿を書いて文字数を計算してから書き始めてください。
パソコン作成で採用担当者に評価される書き方のコツ
パソコン作成の履歴書・職務経歴書が採用担当者から評価されるかどうかは、フォントやレイアウトの選択で大きく変わります。
採用担当者が評価するフォントと文字サイズ
履歴書のパソコン作成で迷いやすいのがフォントの選択です。採用担当者が読みやすいと感じる基本は、明朝体(游明朝・ヒラギノ明朝など)の10.5〜11ptが標準です。
| 項目 | 推奨 | NG |
|---|---|---|
| フォント種類 | 明朝体(游明朝、MS明朝など) | 装飾フォント、太ゴシック |
| 文字サイズ | 10.5〜11pt | 9pt以下(読みにくい)・12pt以上(大きすぎる) |
| 文字色 | 黒(自動) | グレー・カラー文字 |
職務経歴書は履歴書よりも自由度が高く、ゴシック体を使用するケースもあります。ただし、一つの書類内でフォントを統一することが最低条件です。フォント選びの詳細は、PC・手書き別の書体選びガイドも参考にしてください。

書類の「使い回し」で起きる致命的なミス
パソコン作成の最大の落とし穴が、志望動機や自己PRの「使い回し」です。前の応募先の社名がそのまま残っているケースは、採用担当者に即座に気づかれます。
採用担当者はここを見ている
- 志望動機欄に別の会社名が混入していないか(最も多いミス)
- 応募職種と書類内に記載した職種が一致しているか
- 提出先と書類内の表現(貴社・御社など)に矛盾がないか
提出前に「応募先の会社名」「職種」「志望動機の内容」が現在の応募先と一致しているかを必ず確認してください。この確認作業は手書きでは起きにくい、パソコン作成特有のリスクです。
職種・業界別:手書きかパソコンかの正しい選び方
基本的にはパソコン作成が推奨されますが、職種・業界によって判断基準があります。
パソコン作成が特に重視される職種
| 職種・業界 | 理由 |
|---|---|
| 事務・経理・総務 | 日常業務でExcel・WordなどのOffice操作が必須 |
| IT・エンジニア | PCスキルが業務の前提条件 |
| 営業(BtoB) | 提案書・報告書をPC作成する業務と同様の姿勢が求められる |
| 医療事務・クリニック事務 | 電子カルテ・レセプトなどのシステム操作が必要 |
| ライター・編集・デザイナー | デジタルツールの習熟度がそのまま業務遂行能力に直結する |
手書きが求められる場面と正しい対処法
手書きの履歴書が求められるケースは、現在では次の場面が中心です。
- アルバイト・パート応募で書式が指定されている場合:コンビニや飲食店など一部の求人では、市販の履歴書を手書きで提出するよう指定されることがあります。
- 老舗・伝統業界での採用:一部の企業では手書きの書類に価値を置くケースがあります。求人票に「手書き」の記載があれば、それに従いましょう。
- 企業から明示的に「手書き」を求められた場合:迷わず手書きで提出してください。その際は前のH2で解説した注意点を必ず守ること。
手書き・パソコンを問わず、採用担当者が最終的に評価するのは書類の「内容の充実度」と「読みやすさ」です。履歴書の作成方法に迷っているなら、まず採用担当者に通じる履歴書作成サービスを活用する方法もあります。

まとめ
- 採用担当者の約47〜51%がパソコン作成を好む。「どちらでも良い」派も実際の書類の読みやすさで判断している
- 手書きが有利なのは「企業に手書きを指定された場合」と「字が美しく読みやすい場合」の2ケースに限られる
- 職務経歴書はパソコン作成が事実上の標準。情報量の多さと整理の観点からも、手書きでは不利になりやすい
- パソコン作成時は「書類の使い回しによる社名ミス」に要注意。提出前に応募先と内容が一致しているか確認する
- 手書きの場合は修正液・消えるボールペンを使わず、文字の均一さを意識して仕上げる
作成方法を決めたら、次は書類の内容を仕上げることに集中してください。
履歴書・職務経歴書の手書き・パソコン作成に関するよくある質問
- 履歴書は絶対にパソコンで作らないといけませんか?
-
絶対ではありませんが、採用担当者の約47%がパソコン作成を好むため、特別な理由がない限りパソコン作成を選んでください。企業から「手書きで提出」との指定がある場合は、必ずそれに従ってください。
- 職務経歴書は手書きでも書類選考を通過できますか?
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可能性はゼロではありませんが、現在の転職市場で手書きの職務経歴書を提出する応募者は非常に少数です。情報量が多く整理が必要な職務経歴書は、パソコン作成の方が採用担当者に読みやすい書類を作りやすいため、特別な事情がない限りパソコン作成を推奨します。
- パソコン作成した履歴書を印刷するときに気をつけることはありますか?
-
A4サイズで印刷し、文字が薄くなっていないか確認してください。写真は必ず実際に印刷して貼り付ける必要があります。スマートフォンで撮影した写真をデータに埋め込んで印刷した場合、鮮明さが不十分になることがあります。
- スマートフォンで履歴書や職務経歴書を作成しても問題ありませんか?
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問題ありません。現在はスマートフォンで作成・提出できる履歴書・職務経歴書サービスが複数あります。ただし、印刷する場合は品質を確認し、提出前に内容を読み直して誤字や情報の使い回しミスがないかチェックしてください。


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