この記事では、保育士資格を履歴書の免許・資格欄に正しく記載するための方法を解説します。正式名称のルール、取得済み・取得見込み別の書き方、幼稚園教諭免許と併記する場合の順番、採用担当者が実際に確認するポイントをまとめています。
保育士資格の正式名称と履歴書への書き方
履歴書の免許・資格欄に記載する際、保育士資格の正式名称は「保育士資格」です。「保育士免許」「保育士証」「保育士資格証明書」はいずれも誤記です。まずこの点を押さえてから、記載ルール全体を確認してください。
正式名称は「保育士資格」——「保育士免許」と書いてはいけない
保育士の資格は「免許」ではなく「資格」の区分に属します。そのため「保育士免許」という表現は制度上存在しません。採用担当者の側から見ると、「保育士免許」と書かれた書類は資格制度の基本を把握していないサインと判断される可能性があります。
「保育士証」についても注意が必要です。保育士証は都道府県知事から交付される書類の名前であり、「資格そのもの」の名称ではありません。「保育士証取得」と書いても採用担当者には正確に伝わらず、「保育士資格を持っている人なのか不明」と読まれるリスクがあります。
採用担当者はここを見ている
- 「保育士資格」「幼稚園教諭免許状」など正式名称が正確に書けているか
- 「免許」「資格」「証明書」の区分を正しく使い分けているか
- 「取得」「取得見込み」の記載が現在の状況と一致しているか
取得済みの場合:「保育士資格 取得」と記載する
保育士資格をすでに取得している場合、履歴書の資格欄には以下のように記載します。資格名と「取得」の間には、1文字分のスペースを入れるのが一般的なマナーです。
良い記載例
令和〇年〇月 保育士資格 取得
NG例
令和〇年〇月 保育士免許 取得
「免許」は誤記。「資格」が正しい表現です。
資格取得年月は、保育士試験の合格通知書や養成校の卒業年月日をもとに記載してください。保育士試験で資格を取得した場合は、保育士証に記載されている「登録年月日」が確認しやすい目安になります。
取得見込みの場合:「保育士資格 取得見込み」と記載する
保育士養成校に在学中で、卒業と同時に資格を取得する予定がある場合は「取得見込み」と書きます。国家試験の受験前に就職活動をしている場合も同様です。
良い記載例(取得見込み)
令和〇年3月 保育士資格 取得見込み
取得見込みの日付は卒業予定月、または試験合格後に資格登録が完了する見込み月を記載します。在学中の場合、卒業年度の3月が一般的です。内定後に資格を取得した際は、採用担当者への報告を忘れないようにしてください。
和暦・西暦は履歴書全体で統一する
学歴・職歴欄で「令和6年」と和暦を使っているなら、資格欄も和暦で統一します。西暦を使うなら「2026年」と統一してください。和暦と西暦が混在していると書類全体の丁寧さが損なわれます。
| 記載方法 | 記載例 |
|---|---|
| 和暦で統一する場合 | 令和〇年〇月 保育士資格 取得 |
| 西暦で統一する場合 | 20〇〇年〇月 保育士資格 取得 |
採用担当者が資格欄で実際に確認していること
保育士の資格欄は「書いてあれば問題ない」という感覚で済む箇所ではありません。採用担当者は資格欄を通じて、応募者の基本的な注意力とルールへの理解度を判断しています。
「保育士免許」「保育士証」と書くと採用担当者にどう映るか
「保育士免許」という書き方は、保育業界内では一般的に使われる口語表現です。しかし履歴書はビジネス文書であり、正式な制度名称を使う場面です。誤記があると「業務上の書類確認が甘い人」という印象を持たれることがあります。
採用担当者が書類を確認する時間は1通あたり数十秒から数分程度とされています。その短時間で正式名称が正確に書かれているかどうかは、他の応募者との差になるポイントです。
採用担当者が実際に感じること
- 「保育士免許」→ 正式名称を調べていない・書類作成の丁寧さが不足と判断
- 「保育士証」→ 資格と証明書の区別がついていないと読まれる
- 「保育士資格 取得」→ 正確。資格の有無が明確に伝わり印象が良い
認定機関(都道府県知事)の記載は必要か
保育士資格は都道府県知事が認定機関です。一部のマニュアルでは「都道府県知事認定 保育士資格 取得」と記載することを推奨しているものもありますが、実務上は認定機関の記載は省略しても問題ありません。
採用担当者が重視するのは正式名称であり、認定機関の有無では評価は変わりません。資格欄にスペースがあれば添えても構いませんが、複数の資格を記載するケースでは省略するほうが整理された印象になります。
保育士証の登録番号は記載しない
保育士証には登録番号が記載されていますが、履歴書の資格欄に登録番号を書く必要はありません。採用担当者が確認するのは「保育士資格を保有しているかどうか」であり、番号の記載を求めるケースはほとんどありません。
登録番号が必要な場面は、採用後の施設への届け出や行政手続きの際です。書類選考の段階で登録番号を記載しても選考上のプラスにはなりません。むしろ情報量が増えて読みにくくなるため、通常の履歴書では省略してください。
複数の資格がある場合の書き方と並べ方
保育士として就職・転職活動をする場合、保育士資格のほかに幼稚園教諭免許や運転免許、民間資格を保有しているケースは珍しくありません。複数の資格を資格欄に記載するときの並べ方にもルールがあります。
基本の原則は「取得した年月の古い順」です。ただし、運転免許は取得時期にかかわらず最初に書くのが一般的な慣習です。この順番を守るだけで、採用担当者に「書類の作法を理解している人」という印象を与えられます。
幼稚園教諭免許と保育士資格の両方を持つ場合
幼稚園教諭免許は「免許状」の区分に属し、正式名称は取得した種類によって異なります。
| 取得コース | 正式名称 |
|---|---|
| 2年制短大・専門学校卒業 | 幼稚園教諭二種免許状 |
| 4年制大学卒業 | 幼稚園教諭一種免許状 |
| 大学院修了 | 幼稚園教諭専修免許状 |
幼稚園教諭免許と保育士資格の両方を持つ場合は、取得した年月の古い順に記載してください。多くの養成校では両資格を同時期に取得するため、その場合は「幼稚園教諭→保育士資格」の順が一般的です。
良い記載例(幼稚園教諭と保育士資格を両方持つ場合)
令和〇年3月 幼稚園教諭二種免許状 取得
令和〇年3月 保育士資格 取得
保育関連の資格を複数持つ方の履歴書の書き方については、子育て支援員の履歴書の書き方も参考になります。保育系の複数資格の記載ルールを解説しています。

運転免許がある場合の記載順番
運転免許は取得時期にかかわらず、資格欄の先頭に書くのが慣例です。その後に幼稚園教諭免許、保育士資格の順に記載します。保育所や認定こども園には車での送迎業務がある施設も多く、運転免許の有無が採用判断の参考にされることがあります。
良い記載例(運転免許あり)
平成〇年〇月 普通自動車第一種運転免許 取得
令和〇年3月 幼稚園教諭二種免許状 取得
令和〇年3月 保育士資格 取得
食育インストラクターなど民間資格がある場合
チャイルドマインダーや食育インストラクターなどの民間資格は、国家資格である保育士資格の後に記載します。民間資格は認定機関によって名称の書き方が異なるため、取得時に交付された認定証や修了証に記載されている正式名称をそのまま書いてください。
例えば食育インストラクターの場合は「NPO日本食育インストラクター協会認定 食育インストラクター〇級 取得」のように、認定機関名を頭につけて記載するのが正式な書き方です。
食育インストラクターの正式名称と記載例については、食育インストラクターの履歴書の書き方で詳しく解説しています。

【状況別】保育士資格の記載例
保育士資格の書き方は、就職活動の段階(新卒・転職・資格転換)によって変わります。自分の状況に合った記載例を確認してください。
新卒・在学中の場合(取得見込みの書き方)
保育士養成校に在学中で、卒業と同時に資格を取得する予定がある場合は「取得見込み」と記載します。就職活動のタイミングでは、まだ資格を取得していないケースがほとんどです。
採用担当者は「取得見込み」の記載を見て、いつ実際に資格を取得できるかを確認しています。取得予定の月が明確に書いてあると、入職時期の調整がしやすくなり採用担当者に好印象を与えます。
良い記載例(新卒・在学中)
令和〇年3月 幼稚園教諭二種免許状 取得見込み
令和〇年3月 保育士資格 取得見込み
NG例
保育士免許 取得予定
正式名称が誤り + 「取得見込み」ではなく「取得予定」という独自表現を使用している点がNG。
転職者の場合(取得済みの書き方)
保育士として勤務経験があり、すでに資格を取得している場合は「取得」と明記します。資格取得年月は保育士証や取得通知書を確認し、正確に記載してください。
良い記載例(転職者)
令和〇年〇月 保育士資格 取得
保育士試験で資格を取得した場合、「試験合格」と「保育士証の交付(登録)」は時期が異なります。履歴書には保育士証に記載されている「登録年月日」を記載するのが正確です。養成校卒業で取得した場合は卒業年月を記載してください。
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保母資格から切り替えた場合(旧資格保有者)
2003年(平成15年)11月29日の改正児童福祉法施行以前に「保母資格」として取得した方は、現在は「保育士資格」として自動的に切り替えられています。履歴書には「保育士資格 取得(旧:保母資格)」と記載することで、採用担当者に正確に伝わります。
良い記載例(保母資格から転換)
平成〇年〇月 保育士資格 取得(旧:保母資格)
保育士証の登録手続きをまだ行っていない場合は、管轄の都道府県に問い合わせて現在の資格状況を確認してから記載してください。平成15年11月以前に取得した保母資格は、手続きなしで保育士資格として有効です。
まとめ
- 保育士の正式名称は「保育士資格」。「保育士免許」「保育士証」は誤記
- 取得済みなら「保育士資格 取得」、在学中・受験前なら「保育士資格 取得見込み」と書く
- 複数の資格は「運転免許→国家資格→民間資格」の順に、取得年月の古い順で記載する
- 幼稚園教諭免許も持つ場合、免許の種類(一種・二種・専修)を正確に書く
- 認定機関や登録番号の記載は省略して問題ない
- 和暦・西暦は履歴書全体で統一する
正式名称を正確に書くだけで、採用担当者に「書類に対して丁寧に向き合っている人」という印象を与えられます。
保育士の資格を履歴書に書く際のよくある質問
- 「保育士免許」と書いてしまったら不合格になりますか?
-
それ一点で不合格になるケースはまれですが、採用担当者に「書類への注意力が不足している」という印象を与えるリスクがあります。他の応募者が正確に書いている中では目立つ形になるため、正式名称「保育士資格」に修正して提出することをおすすめします。
- 取得年月がわからない場合はどうすればよいですか?
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保育士証に「登録年月日」が記載されているため、まず保育士証を確認してください。保育士証を紛失した場合は、保育士証を交付した都道府県の窓口に問い合わせることで再確認できます。保育士試験で取得した方は合格通知書の日付も参考になります。
- 幼稚園教諭免許と保育士資格は、どちらを先に書くべきですか?
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取得した年月が古い方を先に書くのが基本ルールです。同時期に取得した場合は「幼稚園教諭免許状→保育士資格」の順が一般的です。運転免許を持っている場合は、取得時期にかかわらず先頭に記載してください。
- 認定こども園や幼稚園に応募する場合も同じ書き方でよいですか?
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保育所・認定こども園・幼稚園いずれの応募でも、正式名称と記載ルールは同じです。ただし認定こども園では保育士資格と幼稚園教諭免許の両方を求める求人が多いため、両方持っている場合は必ず両方記載してください。片方だけ書くと「もう片方の資格は持っていない」と判断される場合があります。


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