この記事では、履歴書の資格欄に保育士資格を書く際の正式名称と記載例を解説します。取得済み・取得見込み別の書き方から、幼稚園教諭とのセット記載、採用担当者が実際に確認するポイントまで紹介します。
保育士資格の正式名称と資格欄の書き方
保育士の資格を持っていても、履歴書の資格欄への書き方で手が止まる方は少なくありません。「正式名称は何か」「取得見込みはいつの時点からどう書くのか」という疑問は、書類選考でも直接影響するポイントです。
「保育士免許」は間違い——正しい名称と採用担当者への印象
保育士は「免許」ではなく「資格」です。資格欄に「保育士免許」と記載するのは誤りで、採用担当者に「資格の名称を正確に把握していない」という印象を与えてしまいます。
採用担当者はここを見ている
- 「保育士免許」という表記は、資格の性質を確認しないまま書いたと受け取られる
- 「保母資格」は1999年に廃止された旧称。現役保育士がこの表記を使うことはほぼないが、ベテランの方は注意
- 資格欄の正確さは「書類全体への丁寧さ」を判断する材料になる
医師や看護師が持つのは「免許」、弁護士や公認会計士、そして保育士が持つのは「資格」です。この区別は社会人として知っておきたい基本的な知識です。採用担当者が必ずチェックするポイントではないものの、誤った記載は書類全体の信頼性を下げる要因になります。
取得済みの場合の書き方と記載例
取得済みの場合は、取得した年月と「取得」を明記します。年月は保育士証に記載されている登録年月を記載してください。
良い例文
令和3年3月 保育士資格 取得
NG例
令和3年3月 保育士免許 取得
→「免許」ではなく「資格」が正しい名称です。
資格名と「取得」の間はスペースを1マス空けると読みやすくなります。保育士証が手元にない場合は、養成校の卒業証明書や資格取得証明書で年月を確認してください。登録番号の記載は不要です。
取得見込みの場合の書き方(在学中・国試合格後)
卒業と同時に資格取得予定の場合は「取得見込み」と記載します。記載のタイミングによって表現が異なるため、状況に合わせて選んでください。
| 状況 | 記載例 |
|---|---|
| 養成校在学中(卒業と同時に取得予定) | 令和7年3月 保育士資格 取得見込み |
| 国家試験合格済・保育士証申請中 | 令和7年3月 保育士資格 取得見込み(申請中) |
| 国家試験受験予定(未合格) | 令和7年3月 保育士資格 取得予定 |
「取得見込み」と「取得予定」は意味が異なります。合格後に申請中であれば「取得見込み」、まだ試験を受けていなければ「取得予定」と記載するのが正確です。採用担当者は入社時点での資格保有状況を把握するために確認しています。
保育士資格の書き方に悩んでいる方は、同じ子育て支援系の資格欄の記載例も参考になります。

幼稚園教諭免許と保育士資格の両方を持つ場合の書き方
認定こども園や幼保連携型の施設では、幼稚園教諭免許と保育士資格の両方を求めるケースが増えています。両方の資格を持つ場合の記載方法を整理します。
2つの資格の記載順序と書き方の基本
複数の資格は取得年月の古い順に書くのが基本です。どちらを先に書くかで採用に直接影響することは少ないですが、慣習として古い順が正確な記載方法です。
| 取得順の例 | 記載例 |
|---|---|
| 幼稚園教諭免許を先に取得した場合 | 令和3年3月 幼稚園教諭二種免許状 取得 令和3年3月 保育士資格 取得 |
| 保育士資格を先に取得した場合 | 令和2年10月 保育士資格 取得 令和3年3月 幼稚園教諭二種免許状 取得 |
| 同年同月に取得した場合 | どちらを先に書いても問題ない |
幼稚園教諭一種・二種・専修——正しい正式名称と記載例
幼稚園教諭の免許には3種類あり、取得した学歴によって異なります。「幼稚園教諭免許」とだけ書かず、必ず種別まで記載することが正確な書き方です。
| 種別 | 正式名称 | 取得できる学歴 |
|---|---|---|
| 第一種 | 幼稚園教諭一種免許状 | 4年制大学卒業 |
| 第二種 | 幼稚園教諭二種免許状 | 短期大学・専門学校(2年制以上)卒業 |
| 専修 | 幼稚園教諭専修免許状 | 大学院(修士課程)修了 |
採用担当者はここを見ている
- 「一種」か「二種」かは学歴とも紐づく。職歴・学歴欄との整合性を確認する
- 幼稚園教諭免許には10年ごとの更新研修が必要。有効期限が切れている場合は採用担当者から確認が入るケースがある
- 「幼稚園教諭免許」とだけ書いた場合、種別の確認ができず印象が下がる
良い例文
令和3年3月 幼稚園教諭二種免許状 取得
令和3年3月 保育士資格 取得
NG例
令和3年3月 幼稚園教諭免許 取得
→種別(一種・二種・専修)の明記がなく不正確です。
採用担当者が資格欄のセット記載で見るポイント
両方の資格を持っていることを明記するだけでなく、採用担当者が確認するポイントを押さえておくと書類選考での印象が変わります。
- 認定こども園では幼稚園教諭免許と保育士資格の両方を持つ方が評価される場面が多い
- 幼稚園教諭免許の有効期限(発行から10年)が過ぎていないか事前に確認する
- 両方の取得年月が実際の学歴と合致しているか見直す
特に幼稚園教諭免許の更新が必要な状況にある場合は、面接時に確認されることがあります。書類提出の前に自身の免許状の有効期限を確認しておくと安心です。
採用担当者が資格欄でチェックしているポイント
保育士の採用担当者が資格欄で見ているのは「正式名称が合っているか」だけではありません。書類選考の場面で実際に確認されるポイントを整理します。
採用担当者が落とす資格欄のNG例3選
採用担当者はここを見ている
- 資格欄の誤りは「採用後の書類作成でも不正確になりやすい」という懸念につながる
- 採用担当者が最も多く目にするNG表記が「保育士免許」
- 「取得見込み」の時期が曖昧な場合、入職タイミングの確認が必要になり選考が遅れることがある
実際に採用担当者が落とすNG例は次の3パターンに集約されます。
- 正式名称の誤り:「保育士免許」「保母資格」など。名称の意味を理解していない印象を与える
- 取得年月の記載漏れ:取得年月がないと、資格を持っているかの確認に余計な工数がかかる
- 取得済みか見込みかが不明:入職時点で資格を保有しているかが判断できず、選考が止まる
関連資格の書き方と優先順位
保育士資格以外にも、保育の現場で活用できる資格を持っている方がいます。これらは保育士資格の後に、取得年月順で記載します。
| 資格名 | 正式名称の例 | 採用担当者の評価 |
|---|---|---|
| 食育インストラクター | 食育インストラクター○級 取得 | 食育活動が充実した施設では評価される |
| 子育て支援員 | 子育て支援員資格 取得 | 認可外・地域型保育事業での評価あり |
| 普通自動車第一種運転免許 | 普通自動車第一種運転免許 取得 | 送迎が必要な施設では必須の場合も |
自動車免許は取得年月が最も古い場合、資格欄の一番上に来ることが多いです。保育士資格は運転免許の次に記載するのが一般的な流れです。
食育インストラクターの履歴書への書き方については、以下の記事で詳しく解説しています。

採用担当者が「この候補者は丁寧だ」と感じる書き方
資格欄で採用担当者が「丁寧に作られた書類だ」と感じるポイントは、正式名称の正確さだけではありません。細部の統一感が全体の印象を左右します。
- 資格名と「取得」の間のスペースが統一されている
- 年号が「令和」か「西暦」かどちらかに統一されている(混在はNG)
- 幼稚園教諭の種別(一種・二種など)が明記されている
- 「取得見込み」の場合は時期が具体的に書かれている
特に年号の統一(令和・西暦の混在を避ける)は意外と見落とされがちなポイントです。学歴欄が「令和」なのに資格欄が「2021年」という書類は、採用担当者の目に雑然とした印象を与えます。
保育士の履歴書全体で差がつく書き方
資格欄の正確な記載は書類選考を通過するための最低条件です。採用担当者の目に止まるためには、志望動機・自己PR・職歴欄の書き方も重要です。
志望動機で採用担当者の目に止まるポイント
保育士の志望動機で採用担当者が最も多く目にする表現は「子どもが好きだから」です。この一文だけでは他の候補者と差別化できません。
採用担当者はここを見ている
- 「なぜこの園(施設)なのか」が具体的に書かれているか
- 前職の経験をどう活かすのかが明記されているか
- 応募する施設の特徴(認可保育園・小規模・企業内など)に合わせた内容になっているか
良い例文
○○保育園が地域に密着した少人数保育を実践されていることを知り、子ども一人ひとりに向き合う環境で保育士として成長したいと考えました。前職の○○保育園では0〜2歳児のクラスを3年間担当し、低年齢の子どもたちとの関わりに経験を積んでいます。
NG例
子どもが好きで、保育士として働きたいと思ったからです。「なぜこの園か」「自分の経験をどう活かすか」が全くない状態では選考で落とされます。
自己PRで保育士ならではの強みを伝える
自己PRは「保育士として何が得意か」を具体的に伝える場所です。「子どもと接するのが好き」「コミュニケーション力がある」という一般的な内容では印象に残りません。
保育士ならではの強みとして伝えやすいポイントは次のとおりです。
- 担当クラスの年齢(0〜2歳、3〜5歳など)と担当年数の実績
- 保育計画の立案経験(月案・週案の作成など)
- 保護者対応・連絡帳の記載への取り組み
- 行事の企画・運営に関わった経験
- 特定のスキル(ピアノ・英語・食育活動など)
志望動機と自己PRの書き方については、子育て支援員の例文も参考になります。子育て支援の現場で求められる視点は保育士と共通している部分が多いです。

職歴欄——施設タイプ別の書き方と採用担当者の見方
職歴欄は施設の正式名称と施設タイプを明記することが重要です。採用担当者は「どんな環境で保育経験を積んできたか」を職歴欄から読み取っています。
| 施設タイプ | 職歴欄の書き方の例 |
|---|---|
| 認可保育園 | 社会福祉法人○○会 ○○保育園 保育士 |
| 認定こども園 | 学校法人○○学園 ○○認定こども園 保育士 |
| 企業内保育所 | 株式会社○○(○○保育所) 保育士 |
| 小規模保育施設 | 有限会社○○ ○○保育室(小規模保育事業) 保育士 |
施設の正式法人名と施設名をセットで記載するのが正確な書き方です。「○○保育園」とだけ記載すると、採用担当者が施設の規模や運営主体を把握しにくくなります。法人名を省略せず、正式名称で記載することが職歴欄の基本です。
まとめ
- 保育士資格の正式名称は「保育士資格」——「保育士免許」は誤り
- 取得済みなら「保育士資格 取得」、見込みなら「保育士資格 取得見込み」と記載する
- 幼稚園教諭免許は種別(一種・二種・専修)まで明記する
- 複数の資格は取得年月の古い順に記載する
- 資格欄の正確さは採用担当者が「書類全体の丁寧さ」を判断する材料になる
- 志望動機は「なぜこの園か」と「自分の経験をどう活かすか」を具体的に書く
保育士の資格欄は採用担当者が必ず目を通す項目です。正式名称を正確に書き、取得状況を明記するだけで、書類全体の印象が変わります。
保育士の履歴書・資格欄に関するよくある質問
- 保育士資格は「保育士」とだけ書いてもいいですか?
-
「保育士資格 取得」と書くのが一般的です。「保育士」とだけ書くと資格名として認識されにくいため、「保育士資格」と明記したうえで「取得」または「取得見込み」を添えるのが適切です。
- 保母資格を持っている場合、そのまま書いていいですか?
-
「保母資格」は1999年に廃止された旧称です。現在は「保育士資格」に統一されているため、履歴書に書く場合は「保育士資格」と記載してください。取得年月は保母資格を取得した年月をそのまま使えます。
- 幼稚園教諭の更新が切れている場合、資格欄に書いてもいいですか?
-
有効期限が切れている場合でも資格欄に記載できます。「令和○年○月 幼稚園教諭二種免許状 取得(更新手続き中)」のように現状を添記すると、採用担当者への説明として丁寧です。入職までに更新が見込める場合は、面接でもその旨を伝えましょう。
- 取得見込みは、いつから記載できますか?
-
養成校在学中は卒業予定時期を「令和○年3月 保育士資格 取得見込み」と記載できます。国家試験の場合は合格後に申請中の段階から「取得見込み(申請中)」と書けます。まだ試験を受けていない段階では「取得予定」とするのが正確です。
- 保育士資格と他の資格の順番はどうすればいいですか?
-
資格は取得年月の古い順に記載するのが基本です。多くの場合、普通自動車運転免許が最初に来て、その後に保育士資格、幼稚園教諭免許の順になります。同年同月に複数の資格を取得した場合は順番を問いません。


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