この記事では、履歴書の志望動機を状況別・職種別の例文つきで解説します。ただし例文をそのまま写すと、採用担当者にはほぼ確実に見抜かれます。転職・未経験・ブランク・パートなど自分の状況に合う例文を土台にしながら、書き出しから締めくくりまで「通る形」に変える手順までまとめました。
履歴書の志望動機は「例文の写し」が採用担当者に一番バレる
志望動機の例文を探している人の多くは、「良い例文を見つけて、そのまま書き写せば通るはず」と考えています。ところが採用の現場では、この写した志望動機が最も落ちやすいという現実があります。理由はシンプルで、同じ求人には似たような例文を写した応募者が何人も集まるからです。
採用担当者は毎シーズン何十通、多い企業では数百通の履歴書を読みます。だからこそ、どこかで見た定型文はすぐに気づきます。「貴社の理念に共感し」「成長できる環境に魅力を感じ」といった文は、写した瞬間に他の応募者と横並びになり、印象に残りません。
採用担当者はここを見ている
- 「なぜ同業他社ではなくこの会社なのか」が書かれているか
- 応募者の経験と、募集している仕事につながりがあるか
- 入社後に何をしてくれそうか、具体的なイメージが湧くか
裏を返せば、例文は「使ってはいけないもの」ではありません。例文はあくまで文章の型(骨組み)として使い、中身は自分の経験と応募先の情報で埋めるのが正解です。この記事の例文も、そのまま提出するためではなく、自分の言葉に置き換える土台として活用してください。
採用担当者に通る志望動機の3ステップ構成
状況や職種が変わっても、通る志望動機の骨組みは共通しています。「書き出し(結論)→エピソード(根拠)→締めくくり(貢献)」の3ステップです。この順番で組み立てるだけで、伝わり方が大きく変わります。
ステップ1:書き出しで「結論」を先に言い切る
最初の一文で「なぜこの会社を志望するのか」を言い切ります。採用担当者は冒頭の一文で読む姿勢を決めるため、前置きから入ると熱意が薄まります。「貴社を志望した理由は、〇〇だからです」と結論から書き始めてください。書き出しの型については履歴書の志望動機は書き出しで差がつくで詳しく解説しています。
ステップ2:エピソードで結論の根拠を示す
結論の次に、そう思った根拠を自分の経験で裏づけます。ここが例文と最も差がつく部分です。「販売職で3年、リピート率向上に取り組んだ」のように、具体的な職種・年数・成果を入れると、あなただけの志望動機になります。
ステップ3:締めくくりで入社後の貢献を書く
最後に「入社後どう貢献するか」で締めます。「学ばせていただきたい」で終わると受け身に見えるため、「〇〇の経験を活かして△△に貢献したい」と貢献の方向を示してください。履歴書の志望動機欄は200〜300字程度が読みやすい目安です。文字数の考え方は履歴書の志望動機は何文字くらいが正解かも参考にしてください。
良い例文(3ステップで組んだ基本形)
貴社を志望したのは、地域密着で顧客一人ひとりに合わせた提案を続けている点に共感したためです。前職の家電販売では、来店客の生活背景を聞き取る接客を心がけ、担当エリアのリピート率を前年比で高めました。この「相手の事情から提案を組み立てる」経験を活かし、貴社の個人向け営業で長く付き合えるお客様を増やすことに貢献したいと考えています。
結論・根拠・貢献がひと続きになっているのがわかります。基本の型をさらに詳しく知りたい場合は履歴書の志望動機の書き方もあわせて確認してください。

【状況別】履歴書の志望動機 例文
同じ「志望動機」でも、あなたの立場によって採用担当者が知りたいポイントは変わります。ここでは相談の多い4つの状況別に、例文と「どこを自分用に差し替えるか」をセットで紹介します。
転職・キャリアアップの志望動機 例文
転職では、前職の経験を応募先でどう活かすかが問われます。転職理由がネガティブでも、それを「次の会社で実現したいこと」に言い換えるのがコツです。
良い例文(転職・経験を活かす)
法人営業として5年間、既存顧客の課題を掘り下げて追加提案につなげる仕事に取り組んできました。より顧客に近い立場で長期的な関係を築きたいと考えるようになり、担当者が一貫して顧客に伴走する貴社の営業体制に魅力を感じています。前職で培った課題ヒアリングの経験を活かし、貴社でも顧客の継続率向上に貢献したいです。
「〇年間」「〇〇の経験」を自分の職歴に置き換えるだけで使えます。転職向けの例文をさらに見たい場合は転職で使える志望動機の例文にまとめています。
未経験・異業種の志望動機 例文
未経験の場合、採用担当者が不安に思うのは「本当に続くのか」「一から覚える気があるのか」です。この不安を先回りして打ち消す一文を入れると通りやすくなります。
良い例文(未経験・異業種)
前職の接客業で、お客様の要望を正確にくみ取り社内へ橋渡しする役割を担ってきました。この調整力は、未経験ではあるものの事務職でも活かせると考えています。業務知識は入社後にいち早く習得できるよう、簿記の学習を始めています。まずは正確な処理で周囲を支え、任される範囲を広げていくことで貴社に貢献したいです。
採用担当者はここを見ている(未経験)
- 前職の経験を、応募職種に翻訳して説明できているか
- 未経験を埋めるための具体的な行動(学習など)を示しているか
未経験転職の例文パターンは未経験でも差がつく志望動機の例文で職種別に紹介しています。
ブランク・主婦(パート)の志望動機 例文
ブランクがある場合は、空白期間を隠すより「その間に何を意識していたか」「今は働ける状態であること」を前向きに伝えます。家庭との両立を懸念されやすいため、働ける環境が整っている点も添えると安心材料になります。
良い例文(ブランク・主婦)
結婚を機に退職し、約4年間は育児に専念してきました。子どもが小学校に上がり、これまでの事務経験を再び活かして働きたいと考えています。ブランク中も家計管理や地域活動の会計を通じて数字を扱う感覚は保つよう心がけてきました。家族の協力体制も整っており、貴社の勤務時間であれば無理なく長く続けられると考えています。
主婦・パート向けの状況別例文は主婦の履歴書 志望動機の例文にまとめています。
新卒・第二新卒の志望動機 例文
職歴が少ない新卒・第二新卒は、実績の代わりに「学生時代や前職で力を入れたこと」と「入社後にやりたいこと」をつなげます。背伸びした表現より、素直な意欲と行動の裏づけが評価されます。
良い例文(新卒・第二新卒)
大学のゼミで地域商店の集客を支援する活動に取り組み、聞き取りから改善策を提案する過程にやりがいを感じました。貴社が中小企業の販路拡大を一貫して支援している点に強く惹かれています。活動で身につけた課題整理の姿勢を土台に、一日でも早く戦力になれるよう知識を吸収し、担当先の成長に貢献したいと考えています。
新卒の型と例文は新卒の履歴書 志望動機の例文で詳しく解説しています。
【職種別】そのまま土台に使える志望動機の例文
職種によって、採用担当者が重視する資質は異なります。ここでは応募の多い3職種について、そのポイントを押さえた例文を紹介します。太字の部分を自分の経験に差し替えて使ってください。
事務職の志望動機 例文
良い例文(事務職)
前職では受発注のデータ入力と請求書作成を担当し、ミスを防ぐための確認手順を自分で作り、入力誤りを大きく減らしました。正確さと段取りで周囲を支える仕事に手応えを感じています。バックオフィスから現場を支える貴社の体制に共感し、正確な処理と先回りの準備で営業や現場が動きやすい環境づくりに貢献したいと考えています。
事務職は「正確さ」と「支える姿勢」が評価軸です。事務職に特化した例文は事務職で採用担当に刺さる志望動機の例文を参考にしてください。
営業職の志望動機 例文
良い例文(営業職)
前職のルート営業では、既存顧客の困りごとを起点に提案を組み立て、担当エリアの解約を抑えることに力を入れてきました。売って終わりではなく、導入後まで伴走する貴社の営業スタイルに強く共感しています。顧客の課題から逆算して提案する姿勢を活かし、貴社でも長く選ばれる関係づくりで数字に貢献したいです。
販売・接客職の志望動機 例文
良い例文(販売・接客職)
アパレル販売で3年間、来店客の要望を丁寧に聞き取り、押し付けない提案を心がけてきました。その結果、お名前で指名される常連のお客様が増えたことが自分の自信になっています。接客の質で選ばれ続ける貴社の店舗づくりに共感し、一人ひとりに合わせた接客でリピーターを増やすことに貢献したいと考えています。
落ちる志望動機のNG例と直し方
例文をアレンジするとき、無意識にやってしまうNGがあります。ここでは採用担当者が減点する代表的な3パターンと、その直し方をセットで示します。
NG①:待遇・条件だけを理由にする
NG例
自宅から近く、残業も少なそうで働きやすいと感じたため志望しました。条件面だけを理由にすると「条件が良ければどこでもいい人」と受け取られます。
直すときは、条件の話は動機の主役にせず、仕事内容や会社の方針への共感を前面に出します。働きやすさに触れるなら「長く貢献し続けたいから」という文脈に添えるにとどめてください。
NG②:どの会社にも当てはまる内容
NG例
貴社の企業理念に共感し、成長できる環境で自分を高めたいと思い志望しました。社名を他社に変えても成立する文は、企業研究をしていないと判断されます。
直し方は、その会社にしかない事業・サービス・方針を1つ具体的に挙げることです。「どの理念に、なぜ共感したのか」まで踏み込むと、一気に自分だけの動機になります。
NG③:転職理由の不満をそのまま書く
NG例
前職は残業が多く評価もされなかったため、環境を変えたいと思い志望しました。不満をそのまま書くと「またすぐ辞める人」という印象を与えます。
不満は「次の会社で実現したいこと」に翻訳します。「評価されなかった」は「成果が正当に反映される環境で力を発揮したい」に変えると、前向きな志望理由になります。志望動機が浮かばず手が止まっているなら履歴書の志望動機がない人へも読んでみてください。
例文を自分の言葉に変える3ステップ
最後に、この記事の例文を「あなた専用の志望動機」に仕上げる手順をまとめます。この3ステップを通すだけで、写しただけの文章から抜け出せます。
- 骨組みだけ借りる:近い状況・職種の例文から「書き出し/エピソード/締め」の3ステップだけを借りる
- 固有名詞に差し替える:職種・年数・成果と、応募先の事業やサービス名を自分の情報に置き換える
- チェックリストで確認:「この会社である理由」「経験との接点」「入社後の貢献」の3点が入っているか見直す
特に重要なのが3のチェックです。社名を他社に置き換えても成立する文が残っていたら、それはまだ「写した志望動機」です。1文でも自分にしか書けない内容が入っているか、提出前に必ず読み返してください。
まとめ
- 例文の丸写しは採用担当者に最も見抜かれやすく、型として使うのが正解
- 通る志望動機は「書き出し→エピソード→締めくくり」の3ステップで200〜300字
- 転職・未経験・ブランク・新卒など、状況ごとに採用担当者が知りたい点は違う
- 待遇のみ・どの会社でも通る内容・不満の直書きはNG。前向きな貢献に言い換える
例文はゴールではなく出発点です。骨組みを借りて中身を自分の経験で埋めれば、採用担当者の手が止まる志望動機になります。
履歴書の志望動機に関するよくある質問
- 履歴書の志望動機は例文をそのまま使ってもいいですか?
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骨組みを借りるのは問題ありませんが、そのまま提出するのは避けてください。同じ求人には似た例文を写した応募者が集まるため、採用担当者にはすぐ気づかれます。職種・年数・成果と応募先の事業名を自分の情報に差し替え、1文でも自分にしか書けない内容を入れましょう。
- 志望動機は何文字くらい書けばいいですか?
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履歴書の志望動機欄は200〜300字程度が読みやすい目安です。欄の8割ほどが埋まる分量を意識すると、余白が目立たず熱意も伝わります。少なすぎると意欲が薄く見え、詰め込みすぎると要点がぼやけるため、書き出し・エピソード・締めの3要素が入る範囲で調整してください。
- 未経験の職種でも志望動機は書けますか?
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書けます。実務経験がない分、前職の経験を応募職種に「翻訳」して伝えるのがポイントです。あわせて、未経験を埋めるための学習など具体的な行動を添えると、採用担当者の「続くのか」という不安を打ち消せます。
- 志望動機と面接での受け答えは同じ内容でいいですか?
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基本の軸は揃えて構いません。履歴書に書いた内容と面接での説明が食い違うと一貫性を疑われます。履歴書では結論を簡潔にまとめ、面接ではそのエピソードを具体的に掘り下げて話すと、書類と面接が補い合い説得力が増します。


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