この記事では、履歴書を書き間違えたときに修正ペンを使っていいのかを、採用担当者の視点から解説します。結論として、修正ペン・修正液・修正テープはいずれも使えません。書き直すのが面倒で手が止まっている方に向けて、二重線と訂正印を使った正しい直し方、消せるボールペンの可否、提出後にミスへ気づいたときの対処までまとめました。
履歴書に修正ペン・修正液・修正テープは使えない
履歴書は、応募先へ提出する正式なビジネス文書です。金銭のやり取りが発生する契約書などと同じ扱いで、あとから内容を書き換えたと疑われる余地を残してはいけません。修正ペンで上塗りした箇所は「誰が・いつ直したのか」が第三者には分からず、書類そのものの信頼性を落とします。
そのため修正ペンだけでなく、修正液・修正テープ・消せるボールペンも同じ理由でNGです。まずは修正手段ごとの可否を整理します。
| 修正の手段 | 履歴書での可否 | ひとことメモ |
|---|---|---|
| 修正ペン・修正液 | NG | 上塗りは改ざんを疑われる |
| 修正テープ | NG | 剥がれ・跡が残り印象が悪い |
| 消せるボールペン | NG | 熱で文字が消えるため論外 |
| 二重線+訂正印 | △ | 時間がないときの最終手段 |
| 最初から書き直す | ◎ | 原則はこれ |
表のとおり、直し方には正式なやり方とNGなやり方がはっきり分かれています。「バレなければいい」ではなく、採用担当者が何を見ているかを知ると、迷わず判断できるようになります。
採用担当者はここを見ている
- 修正跡から仕事の丁寧さ・確認力を推し量っている
- 正式書類のルールを守れる人か(=入社後の書類仕事も任せられるか)
- 「面倒だから上塗りした」姿勢は志望度の低さと受け取られる
採用担当者が修正ペンをマイナス評価する3つの理由
「たった1文字なら修正ペンでも」と考えてしまいがちですが、採用担当者が引っかかるのは文字の大きさではなく、その裏にある姿勢です。理由は大きく3つに分かれます。
理由1:内容の信頼性が下がる
修正ペンで隠した部分は、元が何だったのか、本人が直したのかが証明できません。生年月日や職歴の年数など、事実を記載する欄で上塗りがあると、記載内容そのものを疑う理由になります。学歴・職歴・資格は選考の土台になる情報なので、ここに曖昧さが残るのは致命的です。
理由2:志望度が低いと見られる
一枚の履歴書を書き上げるのに、多くの人は30分から1時間かけます。書き直しを面倒がって上塗りで済ませた跡は、「この会社に対してその程度の手間しかかけたくなかった」というメッセージに読み替えられます。応募者本人にそのつもりがなくても、そう受け取られてしまうのが書類選考の怖いところです。
理由3:入社後の仕事ぶりを連想させる
正式書類のルールを守れるかどうかは、入社後に契約書・請求書・報告書を正確に扱えるかの予測材料になります。履歴書1枚の処理の仕方が、そのまま仕事の丁寧さのサンプルとして見られていると考えてください。
消せるボールペン(フリクション)も履歴書にはNG
「書き直せるなら消せるボールペンが便利では」と考える人は多いのですが、フリクションなどの消せるボールペンは履歴書に使ってはいけません。理由はインクの仕組みにあります。
- 約60℃前後の熱で無色になる特殊インクのため、郵送中や保管中に文字が消える恐れがある
- 夏場の車内やコピー機の熱でも消えることがある
- 「あとから書き換えられる筆記具」=改ざんできる書類とみなされる
提出した履歴書の文字が届いた時点で消えていた、というトラブルは実際に起こり得ます。履歴書の本文はもちろん、封筒の宛名にも消せるボールペンは使いません。筆記具は油性の黒ボールペンかゲルインクの黒を選んでください。封筒に使うペンの選び方は履歴書の封筒はどのボールペンで書くかを解説した記事にまとめています。

書き間違えたときの正しい直し方【状況別】
修正ペンが使えないと分かったうえで、実際に書き間違えたらどうするか。ここは「時間があるか」「提出前か後か」で最適な動きが変わります。落ち着いて次の順で判断してください。
基本は最初から書き直す
一文字でも書き間違えたら、新しい用紙で書き直すのが原則です。手間はかかりますが、修正跡のないきれいな履歴書は、それだけで丁寧な印象を与えます。書き直し用の予備の用紙を最初から2〜3枚多く用意しておくと、ミスしても心理的に立て直しやすくなります。
時間がないときは二重線+訂正印(正しい手順)
提出直前でどうしても書き直す時間がない、という場合に限り、二重線と訂正印による正式な訂正が認められています。フリーハンドや修正ペンとの違いは「訂正した事実と本人を明示する」点にあります。手順は次のとおりです。
- 間違えた文字の上に、定規を使ってまっすぐな二重線を引く
- 二重線に重ねるように、訂正印(朱肉を使う認印)を押す
- 二重線のすぐ上か横の空いたスペースに、正しい文字を書く
良い例
間違えた1文字に定規で二重線を引き、その線に重ねて認印を押す。上の余白に正しい文字を書く。訂正は履歴書全体で1か所だけに留める。
NG例
二重線をフリーハンドで雑に引く。訂正印を押さず線だけで済ませる。1枚の履歴書に何か所も訂正印があるのもNGで、これは「書き直すべきレベル」と判断されます。
訂正印にシャチハタは使いません。インクが薄れやすく、公的な書類の訂正印としては認められないためです。押すのは朱肉を使うタイプの認印にしてください。なお、二重線による訂正が本当に許容されるのか不安な場合は、履歴書の二重線訂正について採用担当者視点でまとめた記事も参考になります。

「もう間違えてしまった、これは書き直すべきか訂正で済ませるべきか」を具体的に判断したい方は、履歴書を間違えたときの対処法を採用担当者目線で解説した記事で、ミスの深刻度別の基準を確認してください。

提出前にミスを防ぐ5つのコツ
そもそも修正ペンを使いたくなるのは、書き間違えたときです。書く前のひと工夫で、間違い自体を大きく減らせます。今日から実践できるコツを挙げます。
- 鉛筆で薄く下書きしてからペンで清書する(乾いてから消しゴムをかける)
- 志望動機や自己PRは別紙で文章を完成させてから清書する
- 締め切りギリギリではなく、書き直せる余裕を持って作成する
- 使い慣れた同じペンで最後まで書き切る(インク切れの予備も用意)
- 手書き指定がなければパソコンで作成し、印刷前に見直す
特に、手書きの指定がない求人ではパソコン作成が有力な選択肢です。誤字を印刷前に直せるうえ、次回以降の使い回しもしやすくなります。作り方はWordで履歴書を作る手順の記事にまとめています。

修正ペンで出してしまった・提出後に気づいたときの対処
すでに修正ペンで直して提出した、あるいは投函後にミスへ気づいた場合でも、できることはあります。放置して選考に臨むより、自分から動いたほうが挽回できます。
提出後に気づいたときの動き方
- 気づいた時点で、応募先の担当者に電話またはメールで連絡する
- ミスの箇所を正直に伝え、差し替え版を送ってよいか指示を仰ぐ
- 面接に持参する場合は、修正跡のない新しい履歴書を用意して持っていく
連絡のメールは、長い言い訳を書く必要はありません。次のような簡潔な文面で十分です。
連絡メールの文例
先日提出いたしました履歴書につきまして、職歴欄の年月に誤りがございました。大変恐縮ですが、訂正版を改めてお送りしてもよろしいでしょうか。ご指示いただけますと幸いです。
ミスに自分で気づいて申告できる人は、むしろ誠実さや確認力を評価されることもあります。誤字が選考にどこまで響くかを知っておきたい方は、履歴書の誤字が採用に与える影響を解説した記事もあわせて読んでおくと安心です。

まとめ
- 履歴書に修正ペン・修正液・修正テープ・消せるボールペンは使えない
- 採用担当者は修正跡から信頼性・志望度・仕事の丁寧さを見ている
- 書き間違えたら原則は書き直し。時間がないときのみ二重線+訂正印を1か所だけ
- 提出後に気づいたら、自分から連絡して差し替えを申し出る
修正ペンで隠すより、書き直すか正式な訂正で対応するほうが、結果的に印象を守れます。下書きと予備の用紙を用意して、迷わず一枚を仕上げてください。
履歴書の修正ペンに関するよくある質問
- 修正ペンで1文字だけ直したらバレますか?
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光にかざすと下の文字が透けたり、表面の凹凸で修正跡は分かります。仮に気づかれなくても、上塗り箇所は記載内容の信頼性を落とすため、1文字でも修正ペンは避け、書き直すか二重線と訂正印で対応してください。
- 職務経歴書やエントリーシートも修正ペンはダメですか?
-
どちらも正式な応募書類なので、履歴書と同じく修正ペン・修正液・修正テープは使えません。パソコンで作成できる書類であれば、データ上で直して印刷し直すのが最も確実です。
- 訂正印はシャチハタでもいいですか?
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シャチハタは避けてください。インクが薄れやすく、公的な書類の訂正印としては認められないのが一般的です。朱肉を使う認印を用意し、二重線に重ねて押します。
- 修正ペンを使った履歴書を提出してしまいました。取り消せますか?
-
提出済みの書類を取り下げることは基本的にできませんが、担当者に連絡して差し替え版を送ってよいか確認できます。面接に進む場合は、修正跡のない新しい履歴書を持参すると印象を立て直せます。

