履歴書をワードで書くときの結論は、白紙から作らずテンプレートを開いて中身を打ち替えることです。ゼロから罫線を組もうとするとレイアウトが崩れやすく、時間もかかります。この記事では、テンプレートの選び方からフォント設定、証明写真の挿入、提出前のPDF変換まで、採用担当者が実際に見ているポイントを踏まえて手順どおりに解説します。
履歴書のワードでの書き方|結論は「テンプレート編集」の5ステップ
結論:テンプレートを開いて中身を埋めるだけで完成する
ワードで履歴書を作る際に多くの人がつまずくのは、白紙から表組みを自作しようとすることです。実際の作成は、完成済みのテンプレートをダウンロードして氏名や学歴などの中身を打ち替えていく流れが基本になります。テンプレートは表の枠があらかじめ固定されているため、文字を入力しても崩れにくい構造になっています。
5ステップの全体像
| STEP | 作業内容 |
|---|---|
| ①テンプレート入手 | 厚生労働省様式や転職サイトの無料テンプレをダウンロード |
| ②フォント・文字サイズ設定 | 明朝体10.5〜11ptに統一 |
| ③各項目の入力 | 学歴・職歴・志望動機などを正確に記入 |
| ④証明写真の挿入 | 縦40mm×横30mmでズレなく配置 |
| ⑤PDF変換 | 提出前に変換し、レイアウト崩れを最終確認 |
この5つを順番どおりに進めれば、ワード操作に慣れていなくても迷わず完成できます。各STEPの詳しい手順は、このあと順番に解説していきます。
状況別に選ぶテンプレートの種類
テンプレートは全部同じではありません。応募状況に合わせて選ぶと、欄が余ったり足りなかったりする失敗を防げます。書式指定がない場合は厚生労働省の規格に沿った履歴書テンプレートを基準にすると無難です。
- 転職活動中で職歴が多い人は転職用の履歴書テンプレート
- 就職活動中で職歴欄が不要な人は新卒用の履歴書テンプレート
- 企業から「JIS規格で」と指定された場合はJIS規格に沿った履歴書テンプレート
迷ったときは、自分の職歴・学歴の分量とテンプレートの欄の広さを見比べてから選んでください。欄が空白だらけになるテンプレートを使うと、内容が薄い印象を与えてしまいます。
Wordで作った履歴書は本当に評価されるのか|採用担当者の本音
「ワードで作った履歴書は手抜きに見えないか」という不安から検索する方は少なくありません。この不安の多くは、作成方法そのものではなく、別のところに原因があります。
パソコン作成を支持する採用担当者は約4割
転職サービスが採用担当者に行った調査では、履歴書の作成方法についておおむね次のような回答が出ています。手書きを積極的に求める声は、思われているほど多くありません。
| 採用担当者の見解 | おおよその割合 |
|---|---|
| パソコン作成のほうが良い | 約42〜47% |
| どちらでも良い | 約30〜42% |
| 手書きのほうが良い | 約16〜23% |
「どちらでも良い」と合わせると、7割以上がパソコン作成を許容している計算です。多くの人がこの数字を知らないまま、必要以上に手書きへのこだわりを持ってしまっています。
多くの人がワード履歴書で失敗する本当の理由
採用担当者が実際に低い評価をつけるのは、ワードで作ったこと自体ではなく、フォントの混在やレイアウト崩れ、証明写真のズレといった「確認不足の跡」です。作成方法を気にする前に、仕上げの精度を疑ったほうが評価は上がります。
採用担当者はここを見ている
- IT・事務・企画などパソコン操作が前提の職種は、ワード作成のほうがむしろ自然な印象になる
- 「手書き歓迎」「自筆で」と募集要項にある場合は指示に従うほうが安全
- 作成方法そのものより、誤字・レイアウトの乱れ・使い回しの跡のほうが評価に響く
作成方法で迷う時間があるなら、その分を仕上げの確認に回したほうが通過率は上がります。
フォント・文字サイズ・レイアウトの正しい設定
テンプレートを開いたら、まず整えるのはフォントと文字サイズです。採用担当者は書類を開いた瞬間の見た目で読みやすさを判断するため、設定を最初に固めておくと以降の入力がぶれません。
| 項目 | 推奨設定 |
|---|---|
| フォント(Windows) | MS明朝/游明朝 |
| フォント(Mac) | ヒラギノ明朝 |
| 本文の文字サイズ | 10.5〜11pt |
| 氏名など見出し | 本文より少し大きめ・太字 |
| 用紙サイズ | A4で統一 |
ポイントは1枚の書類でフォントを混在させないことです。コピー&ペーストを使うと異なるフォントが混入しやすいため、「Ctrl+A」で全選択してから一括でフォントとサイズを指定し、そのあと見出し部分だけを個別に調整すると崩れません。
良い例
本文は游明朝10.5pt、氏名は12pt太字で統一。学歴・職歴・資格欄まで同じフォントで揃っており、印刷しても文字サイズがバラつかない。
NG例
他サイトからコピーした志望動機だけゴシック体になっている。1カ所でもフォントが違うと、それだけで雑な印象を与えてしまう。
用紙はA4縦向きが標準です。「レイアウト」タブ→「ページ設定」→「サイズ」でA4を選び、印刷の向きを「縦」に設定してください。日付は提出日を書きます。郵送なら投函日、持参なら面接日、メール添付なら送信日が基準で、作成した日ではない点に注意が必要です。
証明写真の挿入とズレ対策
証明写真の挿入は、ワード履歴書で最もつまずきやすいポイントです。写真サイズの規格と、ズレを防ぐ操作手順を確認しておきましょう。
写真のサイズは縦40mm×横30mmが基本
履歴書の証明写真は縦40mm×横30mmが標準サイズです。3カ月以内に撮影した写真を使うのが基本ルールで、スマートフォンで撮った写真でもこのサイズに合わせてトリミングしてから貼り付けてください。
「前面」設定でズレを防ぐ
ワードで画像を挿入すると、初期設定では文字列の折り返しが「行内」になっています。この状態では写真が文字と同じ扱いになり、他の文字を編集するたびに位置がずれてしまいます。
- 写真を選択し、右上の「レイアウトオプション」から「前面」を選ぶ
- 右クリック→「図の書式設定」→「サイズ」で高さ4cm・幅3cmを数値入力する
- 写真欄の枠に合わせてドラッグで位置を調整する
「前面」に変更しても位置がずれる場合は、アンカーの固定やPDF変換後の表示確認が必要になります。ズレが直らないときの詳しい対処法はワードで履歴書の写真がずれる原因と直し方で手順ごとに解説しています。

採用担当者はここを見ている
- 写真が枠内に正確に収まっているか(ズレていると「雑な人」という第一印象になりやすい)
- 印刷やPDF変換後でもレイアウトが崩れていないか
- データ提出が難しい場合は、写真欄を空白にしてワードを送り、印刷後に手貼りする方法も認められる
各項目の入力ルール|学歴・職歴・志望動機
フォーマットが整ったら、各欄の内容を正確に記入します。記入方法を誤ると、丁寧に作成したレイアウトの効果が薄れてしまいます。
学歴・職歴欄の書き方
- 「学歴」「職歴」「以上」はそれぞれ独立した行で中央に記載する
- 学校名・会社名は省略せず正式名称を記入する(「株式会社」の前後も正確に)
- 在職中の場合は最後の行に「現在に至る」と記入する
志望動機欄の書き方
志望動機欄は、採用担当者が履歴書の中で最も注目する項目です。「どの経験を・どう活かして・何をしたいのか」の3点を盛り込んだ構成が基本になります。
良い例
前職での5年間の営業経験を活かし、貴社が展開する法人向けサービスの拡大に貢献したいと考え応募しました。既存顧客との関係構築で培った提案力を、貴社の新規開拓の場面で発揮したいと考えています。
NG例
貴社の社風に共感したため応募しました。前職での経験を活かし貢献したいと思います。何の経験をどう活かすのかが書かれておらず、採用担当者には何も伝わりません。
年号は和暦か西暦のどちらかに統一し、学歴・職歴・日付欄で混在させないようにしてください。学歴欄は西暦、職歴欄は和暦といったバラつきは、確認不足の印象を与えて減点対象になります。
提出前のPDF変換とファイル名マナー
ワード形式のまま提出すると、受信側のワードのバージョンやOS環境によってレイアウトが崩れる可能性があります。メール送付時は必ずPDF形式に変換することが原則です。
- 「ファイル」→「名前を付けて保存」を選ぶ
- ファイルの種類(形式)で「PDF」を選択する
- 保存後、PDFを開いて文字化けやレイアウトのずれがないか目視で確認する
ファイル名は「日付+書類名+氏名」の形式が最も管理しやすく、採用担当者にも親切です。WordとExcelでの変換手順やスマホでの対処法まで含めた詳しい流れは履歴書をPDF・Wordに変換する方法で確認できます。

良い例
20260813_履歴書_山田太郎.pdf(書類名+日付+氏名で、担当者が管理しやすい)
NG例
履歴書.pdf(誰のファイルか分からず、担当者の管理の手間を増やしてしまう)
Wordの履歴書でよくある失敗と直し方
採用担当者が書類を開いた最初の数秒で気づく失点ポイントを整理しました。いずれも防ごうと思えば防げるミスです。
| NGパターン | 対処法 |
|---|---|
| フォントの混在 | Ctrl+Aで全選択後に一括でフォントを統一する |
| Word形式のままメール送付 | PDF変換後に送付する |
| 証明写真の貼り付けなし・ずれ | 「前面」設定にしてから枠内に合わせる |
| 表のセル幅が入力後に崩れる | 余分な空行を削除し、外枠をドラッグで動かさない |
表のセルに長い文章を入れると、セルの高さや幅が変わって全体が1ページに収まらなくなることがあります。編集記号(段落マーク)を表示して余分な空行やスペースを削除し、文章が長い欄は改行を減らすか文字サイズを0.5pt下げて調整してください。
使用しているテンプレートの様式そのものに疑問がある場合、たとえば市販の履歴書でよく見る「JIS規格」は2020年に様式例が廃止されましたが、現在も使用自体は問題ありません。様式選びで迷ったときの詳しい判断基準は履歴書テンプレートword JIS規格は廃止済みにまとめています。

まとめ
- ワードの履歴書は白紙から作らず、テンプレートを編集する5ステップで完成させる
- 採用担当者の7割以上がパソコン作成を許容しており、作成方法自体が不利になることはほぼない
- フォントは明朝体10.5〜11ptに統一し、証明写真は「前面」設定でズレを防ぐ
- 年号は和暦・西暦のどちらかに統一し、提出前は必ずPDFに変換して確認する
作成方法で迷うより、テンプレートを開いて仕上げの精度を上げるほうが評価につながります。フォント統一と写真固定、PDF変換の3点を押さえれば、見た目で損をする履歴書にはなりません。
履歴書のワードでの書き方に関するよくある質問
- 履歴書をワードで作ると手書きより不利になりますか?
-
不利にはなりにくいです。採用担当者への調査では、パソコン作成を支持・許容する声が7割を超えています。手書き指定がある場合や、丁寧さを特に見る職種では手書きが向くこともありますが、多くの応募ではワード作成で問題ありません。
- ワードの履歴書に使うフォントと文字サイズは何が正解ですか?
-
MS明朝や游明朝などの明朝体が基本で、本文の文字サイズは10.5〜11ptが読みやすい目安です。1枚の書類の中でフォントを混在させず、必ず1種類に統一してください。氏名などの見出しだけ少し大きめの太字にするとメリハリがつきます。
- ワードで作った履歴書はWord形式のまま送っていいですか?
-
企業から形式の指定がない限り、PDFに変換して提出するのが基本です。Word形式のままだと相手の環境でフォントが置き換わり、レイアウトが崩れる可能性があります。内容を書き換えられるリスクも避けられるため、PDF化してから送りましょう。
- 証明写真がうまく貼り付けられません。どうすればいいですか?
-
写真を選択して「文字列の折り返し」を「前面」に変更し、サイズを高さ4cm・幅3cmで数値入力すると位置が安定します。それでもずれる場合はアンカーの固定やPDF変換後の表示確認が必要です。詳しい対処法は本文中で紹介した記事も参考にしてください。

