この記事では、車の免許(普通自動車免許)を履歴書に書くときの正式名称と、2017年の法改正による取得時期別の名称の違い、AT限定の書き方、採用担当者が書類選考で実際に確認するポイントを解説します。
車の免許を履歴書に書くときの2つの基本ルール
まず押さえるべきルールは「正式名称で書く」「取得年月は免許証で確認する」の2点です。どちらも当たり前に聞こえますが、採用担当者が書類選考でミスを見つける場所として最も多いのが、この免許・資格欄の記載です。
ルール① 正式名称で書く(略称はNG)
「普通免許取得」「自動車免許取得」と書く人が多いですが、これはどちらも略称です。採用担当者に「書類への注意が足りない」という印象を与えるリスクがあります。
記載形式は以下が基本です。年月日は不要で、取得年月まで記入します。
NG例
20XX年X月 普通免許 取得
20XX年X月 自動車運転免許 取得
「普通免許」「自動車免許」はどちらも略称でNG。
正しい記載例
20XX年X月 普通自動車第一種運転免許 取得
20XX年X月 普通自動車第一種運転免許(AT限定) 取得
ルール② 取得年月は免許証で確認する
取得年月は記憶で書かず、必ず免許証で確認してください。免許証には複数の日付が記載されており、混同しやすいポイントがあります。
| 免許証の記載箇所 | 内容 | 履歴書への使用 |
|---|---|---|
| 交付年月日 | 免許証が交付された日(最初の取得日) | ○ これを使う |
| 有効期限 | 次回更新の期限 | × 使わない |
| 更新年月日(裏面) | 最後に更新した日 | × 使わない |
更新を繰り返していると「最初の取得日」と「最近の更新日」が混同されやすいため、免許証の表面に記載されている「交付年月日」を確認してください。
普通自動車免許の正式名称と取得時期別の対応表
2017年3月の道路交通法改正により、普通自動車免許の種別名称と運転できる車の範囲が変わりました。自分の免許証の取得年月日を確認し、下の表から正式名称を選んでください。
| 取得時期 | 履歴書に書く正式名称 | 運転可能な車(総重量) |
|---|---|---|
| 2017年3月12日以降 | 普通自動車第一種運転免許 | 3.5t未満 |
| 2007年6月2日〜2017年3月11日 | 準中型自動車第一種運転免許(5t限定) | 5t未満 |
| 2007年6月1日以前 | 中型自動車第一種運転免許(8t限定) | 8t未満 |
2017年3月12日以降に取得した場合
現行制度(2017年改正後)の教習所で取得した免許です。正式名称は「普通自動車第一種運転免許」で、運転できる車は車両総重量3.5t未満・最大積載量2t未満の車両に限られます。
記載例(2017年以降取得)
20XX年X月 普通自動車第一種運転免許 取得
2007年6月2日〜2017年3月11日に取得した場合(準中型5t限定)
2017年の法改正前に取得した免許は、制度上「準中型自動車第一種運転免許(5t限定)」として扱われます。免許証の条件欄に「準中型車は準中型(5t)に限る」と記載されていれば、この名称を使用してください。
この時期に取得した人が「普通自動車第一種運転免許」と書いてしまうのが最もよくあるミスです。現行の「普通免許」(3.5t限定)と異なる条件であるため、採用担当者が正確に区別できなくなります。
記載例(2007年〜2017年取得)
20XX年X月 準中型自動車第一種運転免許(5t限定) 取得
2007年6月1日以前に取得した場合(中型8t限定)
2007年以前に取得した「普通免許」は、現在の制度では「中型自動車第一種運転免許(8t限定)」として扱われます。免許証の条件欄に「中型車は中型(8t)に限る」と記載されていれば確認できます。2007年以前取得の場合、普通トラック(4t車相当)が運転可能な点が現在の「普通免許」とは異なります。
記載例(2007年以前取得)
20XX年X月 中型自動車第一種運転免許(8t限定) 取得
AT限定・準中型・二輪…条件・種別ごとの書き方
普通自動車免許以外の種別や、AT限定などの条件がある場合の書き方を整理します。
AT限定免許の書き方(条件は必ず明記)
AT限定(オートマ限定)は必ず正式名称に(AT限定)と明記します。「どうせわかるだろう」と省略すると、MT車も運転できると誤解される可能性があります。特に営業職や介護職では、社用車がMT仕様の場合に採用後のトラブルに発展することがあります。
AT限定の記載例
20XX年X月 普通自動車第一種運転免許(AT限定) 取得
採用担当者はここを見ている
- 営業・介護・配送職では社用車がMT仕様の場合があり、AT限定か否かが採用可否に影響する
- 入社後に「AT限定とは聞いていなかった」という実務上のトラブルを防ぐため、条件は必ず確認する
- AT限定解除を検討中の場合は、本人希望欄や面接で補足しておくと印象がよい
準中型(5t限定)の記載
前述の通り、2007年〜2017年の間に取得した場合は「準中型自動車第一種運転免許(5t限定)」を使用します。この表記は運送・物流業界の採用で特に重要で、積載量の制限が業務範囲に直結するため、採用担当者が真っ先に確認する項目のひとつです。
二輪・原付・大型特殊の書き方
バイクや原付の免許を持っている場合の正式名称は以下の通りです。
| 免許の種別 | 正式名称 |
|---|---|
| 大型バイク(400cc超) | 大型自動二輪車運転免許 |
| 中型バイク(普通二輪) | 普通自動二輪車運転免許 |
| 小型二輪(125cc以下) | 普通自動二輪車運転免許(小型二輪限定) |
| 小型二輪AT限定 | 普通自動二輪車運転免許(小型二輪・AT限定) |
| 原付(50cc以下) | 原動機付自転車運転免許 |
| 大型特殊自動車 | 大型特殊自動車第一種運転免許 |
フォークリフトや農耕用トラクターなど、特定の作業車両を運転するには大型特殊免許や別途の技能講習が必要になる場合があります。取得している場合は、正式名称で記載してください。
フォークリフト資格の正式名称や書き方については、こちらの記事も参考にしてください。
参考:フォークリフト免許の正式名称|技能講習・特別教育の違いと書き方
採用担当者が車の免許欄で確認していること
免許欄は「事実を書く欄」ですが、採用担当者はその記載内容から複数のことを判断しています。書き方ひとつで与える印象が変わるため、以下のポイントを把握しておいてください。
採用担当者はここを見ている
- 業務遂行の可否: 車必須の職種(営業・介護・配送・建設)では免許種別が採用の一次フィルタになる
- 書類の精度: 正式名称で書かれているかどうかを「細かい作業への注意度」の指標として見ることがある
- 条件の一致: AT限定や5t限定が求める業務の要件に合っているかを確認する
職種別に「免許の条件」がどう影響するか
車を使わない職種でも、免許の有無を見る採用担当者は少なくありません。職種ごとに確認されやすいポイントをまとめました。
| 職種 | 確認ポイント | よくある問題 |
|---|---|---|
| 営業職(外回り) | AT限定かどうか | 社用車がMTの場合に運転不可 |
| 介護・ヘルパー | 普通免許の有無 | 運転業務があっても書かない人がいる |
| 運送・物流 | 準中型・中型・大型の種別 | 5t限定で運転できる範囲が変わる |
| 建設・工事現場 | 大型特殊・牽引の有無 | 重機・クレーン操作には別途資格が必要 |
| 事務・デスクワーク | 有無の確認程度 | 書かなくても大きな影響はないが、書いた方が安全 |
やってしまいがちなNG記載例3選
採用担当者が書類選考でよく目にするミスを3つ取り上げます。正しい書き方とセットで確認してください。
NG① 略称で書く
NG例
20XX年X月 普通免許 取得
→ 「普通免許」は略称。正式名称は「普通自動車第一種運転免許」。
正しい書き方
20XX年X月 普通自動車第一種運転免許 取得
NG② AT限定の記載を省略する
NG例
20XX年X月 普通自動車第一種運転免許 取得(AT限定なのに条件を書いていない)
→ MT車も運転できると誤解され、入社後のトラブルの原因になる。
正しい書き方
20XX年X月 普通自動車第一種運転免許(AT限定) 取得
NG③ 法改正前の旧名称で提出する
2007年〜2017年の間に免許を取得した人が、「普通自動車第一種運転免許」とそのまま書いてしまうケースが多く見られます。現行の「普通免許」(3.5t限定)と同じ名称になってしまい、採用担当者が条件を正しく把握できません。
NG例(2007年〜2017年取得者が書きがち)
20XX年X月 普通自動車第一種運転免許 取得
→ 準中型(5t限定)であることが採用担当者に伝わらない。
正しい書き方
20XX年X月 準中型自動車第一種運転免許(5t限定) 取得
免許以外の資格や検定の書き方も確認したい場合は、こちらの記事も参照してください。

複数免許・資格なし・取得予定の書き方
複数の免許がある場合の書き順
複数の免許を持っている場合は、取得年月が古い順に上から記載するのが基本です。ただし、採用する職種に直接関係する免許を上位に記載した方がよい場合もあるため、応募先に合わせて判断してください。
複数免許がある場合の記載例
20XX年X月 普通自動車第一種運転免許 取得
20XX年X月 大型自動二輪車運転免許 取得
20XX年X月 大型特殊自動車第一種運転免許 取得
免許・資格が何もない場合
免許・資格が何もない場合でも、欄を空白にするのはよくありません。「特になし」と記入してください。空白のまま提出すると「記入漏れ」と判断されることがあります。
資格なしの場合の記載例
特になし
取得予定の書き方
現在教習所に通っており、取得予定がある場合は以下のように記載します。
取得予定の記載例
20XX年X月取得予定 普通自動車第一種運転免許
「取得予定」と書く場合、面接で「いつ取得できるか」「費用は自己負担か」を聞かれることがあります。特に免許が必須の職種では、入社前に取得できるかどうかが採用判断に影響することもあるため、明確に回答できるよう準備してください。
免許以外に資格欄に書けるものを探している場合は、こちらの記事も参考にしてください。
履歴書に書ける面白い資格20選|採用担当者が評価するポイントを徹底解説

ペーパードライバーでも車の免許は書くべきか
結論から言えば、ペーパードライバーでも車の免許は記載してください。理由は2点あります。
- 免許の有無は事実の申告であり、運転歴とは別の話です。免許証を保持しているという事実を記載するのに、運転頻度は関係ありません。
- 車を使う業務が生じたとき、「免許があれば研修で対応できる」と判断されることがあります。特に営業や介護などでは、入社後に練習を重ねることで対応可能と判断する採用担当者も少なくありません。
免許を持っているのに書かない方が、採用担当者から「情報の漏れがある」と映るリスクがあります。ペーパードライバーであることが懸念される場合は、本人希望欄や面接で「現在は運転の機会がなく、練習が必要な状況です」と補足するのが適切な対応です。
まとめ
- 車の免許は必ず正式名称で書く(「普通免許」などの略称はNG)
- 取得時期によって正式名称が異なる(2017年・2007年が分岐点)
- AT限定は(AT限定)と正式名称内に明記する
- 免許・資格がない場合は「特になし」と記入する
- ペーパードライバーでも免許は記載する
採用担当者が免許欄で確認しているのは、運転スキルの有無だけではありません。正式名称を使っているかどうかや、AT限定・条件の記載に漏れがないかで、書類への注意度が判断されることもあります。取得年月とともに正確な名称を記載し、書類選考の通過率を高めてください。
車の免許の履歴書への書き方 よくある質問
- 「自動車免許取得」と書いても大丈夫ですか?
-
略称のため、採用担当者への印象が下がる可能性があります。「普通自動車第一種運転免許 取得」と正式名称で記載してください。取得時期が2007年〜2017年の場合は「準中型自動車第一種運転免許(5t限定)」、2007年以前の場合は「中型自動車第一種運転免許(8t限定)」が正しい名称になります。
- ペーパードライバーですが、車の免許は履歴書に書いた方がいいですか?
-
はい、書いてください。免許の有無は事実の申告であり、運転頻度とは別の話です。車が必要な職種では、免許があるだけで「練習を重ねれば対応できる」と判断されることがあります。免許を持っているのに記載しない方が、書類の信頼度を下げるリスクがあります。
- 免許取得予定の場合、履歴書にはどう書けばよいですか?
-
「20XX年X月取得予定 普通自動車第一種運転免許」と記載してください。面接で取得時期や費用負担について聞かれることがあります。車必須の職種では入社前に取得できるかどうかが採用判断に影響する場合もあるため、いつまでに取得できるかを明確に回答できるよう準備しておくことをお勧めします。

