この記事では、飲食店アルバイトの履歴書の書き方を、実際に採用を決める店長・採用担当者の視点で解説します。志望動機・本人希望欄・証明写真・未経験の自己PRを業態別の例文つきで紹介し、シフト希望の伝え方や落とされやすいNG例まで具体的にまとめました。
飲食店バイトの履歴書で採用担当者が最初に見る3つのポイント
飲食店のアルバイト採用では、正社員の中途採用のように職歴や実績を細かく見るわけではありません。店長が短時間で確認しているのは、もっとシンプルで現場的な項目です。書き方のルールを覚える前に、まず「何を見られているか」を押さえておくと、どこに力を入れるべきかが一気に明確になります。
採用担当者はここを見ている
- シフトに入れるか:人手が足りない曜日・時間帯に働けるかどうかを本人希望欄で真っ先に確認する
- 清潔感があるか:お客様の前に立つ仕事のため、証明写真の身だしなみと表情で第一印象を判断する
- 長く続けてくれそうか:志望動機や記入の丁寧さから「すぐ辞めなさそうか」を推測する
意外に思われるかもしれませんが、店長が志望動機より先に本人希望欄(シフト)を確認するケースは珍しくありません。募集の多くは「土日夕方に入れる人がほしい」といった具体的な穴埋めが目的だからです。志望動機を磨くのはもちろん大切ですが、シフト欄を空欄や曖昧なまま出すと、内容を読む前に候補から外れてしまうこともあります。
飲食店アルバイトの履歴書|項目別の書き方
ここからは履歴書の各項目を、上から順に埋め方を確認していきます。まず筆記用具は黒のボールペンか万年筆を使い、こすると消えるフリクションペンは公的書類に不向きなため避けます。日付は提出日(郵送なら投函日、持参なら面接日)に合わせ、西暦か和暦のどちらかに全体を統一します。
日付・氏名・住所・連絡先の基本
- 氏名・ふりがな:ふりがなは「ふりがな」ならひらがな、「フリガナ」ならカタカナで欄の表記に合わせる
- 住所:都道府県から番地・建物名・部屋番号まで省略せず記載する
- 連絡先:日中つながる自分の携帯番号を書く。採用連絡はここに来るため書き間違いに注意する
- メールアドレス:応募フォームやメール提出のときは、迷惑メール設定でお店からの返信を弾かないか確認しておく
証明写真の枠が空欄だと印象を大きく損ないます。写真の内容は後半で詳しく触れますが、貼り忘れだけは避けてください。押印欄がある様式なら認印を丁寧に押し、押印欄がない新しい様式ではハンコは不要です。
学歴・職歴欄(高校生・大学生・フリーターの書き分け)
学歴は高校入学から書くのが一般的です(中学卒業から書く形式もあります)。在学中の人は最終行に「現在に至る」ではなく「〇〇高等学校 在学中」と記載します。学校名は「〇〇高校」と略さず、正式名称で書きましょう。
職歴欄は立場によって書き方が変わります。自分の状況に近いものを確認してください。
| 状況 | 職歴欄の書き方 |
|---|---|
| 高校生・大学生で初バイト | 職歴なし。中央に「なし」と記入し、空欄にしない |
| 学生でバイト経験あり | 原則アルバイトは職歴に書かず「なし」。応募先に関連が深い経験のみ、志望動機や自己PRで触れる |
| フリーター(学校卒業後) | 雇用形態を「アルバイト」と明記し、勤務先の正式名称・在籍期間を記載する |
迷いやすいのが「アルバイト経験を職歴に書くか」という点です。学生の応募では基本的にアルバイトは職歴に含めず、飲食や接客に直結する経験だけを自己PR欄で活かすほうがすっきりします。学校を卒業して定職に就いていない期間が長い場合は、逆に空欄が目立つため、続けてきたアルバイトを職歴として書いたほうが誠実な印象になります。アルバイト中心の経歴を整理するコツは職歴欄の書き方をまとめた記事も参考になります。

免許・資格欄と通勤時間
免許・資格は正式名称で書きます。「英検2級」ではなく「実用英語技能検定2級」のように略さないのが基本です。飲食店で評価されやすいのは、普通自動車免許(配達や仕入れに関わる店舗)、食品衛生や調理関連の資格、外国人観光客が多い立地なら語学系の資格です。
特に書ける資格がなければ「特になし」で問題ありません。通勤時間の欄は自宅から店舗までの片道の目安を書きます。近さは「急なシフトにも対応しやすい」というプラス材料になるため、正直に記載して構いません。
受かる志望動機の書き方と業態別の例文
志望動機は、飲食店バイトの履歴書で最も差がつく項目です。多くの応募者が似たような内容を書くため、少し具体性を足すだけで採用担当者の目に留まりやすくなります。逆に、テンプレートの丸写しは読めばすぐに分かるため、かえって不利になります。
「時給・家が近い」でも受かる志望動機にするコツ
「家が近い」「時給がいい」といった本音の理由は、書いてはいけないわけではありません。むしろ長く続けやすい根拠として採用側にはプラスに働きます。ポイントは、条件だけで終わらせず「そのお店で働きたい理由」を一言添えることです。
- 来店した感想を入れる:「利用した際のスタッフの対応が気持ちよかった」など具体的な体験
- 続けられる根拠を示す:「自宅から近く、学業と両立しながら長く働きたい」
- やりたい方向を書く:「接客を通じて丁寧な対応を身につけたい」など成長意欲
NG例
家から近くて通いやすく、時給も良かったので応募しました。条件面しか書かれておらず、どの店でも通用する内容のため、「この店でなくてもいい」と受け取られてしまいます。
良い例文
自宅から近く、学業と両立しながら長く続けられると思い応募しました。以前利用した際にスタッフの方の明るい接客が印象に残り、自分も人と接する仕事で丁寧な対応を身につけたいと感じています。教えていただいたことを早く覚え、忙しい時間帯にもしっかり入れるよう努めます。
接客系の志望動機は、スーパーや小売でも考え方が共通します。書き方の型をもっと知りたい人は接客業の志望動機の例文集も合わせて確認すると、表現の引き出しが増えます。
業態別の志望動機例文(カフェ/ファミレス/居酒屋/ファストフード)
同じ飲食店でも、業態によって求められる人物像は少しずつ違います。応募先のイメージに近い例文を土台に、自分の言葉へ置き換えてください。
カフェ
落ち着いた雰囲気の中で丁寧な接客ができる点に魅力を感じ、応募しました。普段からコーヒーが好きで、お客様がゆっくり過ごせる空間づくりに携わりたいと思っています。ドリンクの提供やレジも一つずつ覚え、常連の方に顔を覚えてもらえる接客を目指します。
ファミレス(ホール)
幅広い年代のお客様が来店する貴店で、テキパキと動く接客を学びたいと考え応募しました。部活動で体力とチームワークには自信があり、忙しい時間帯でも周りと声をかけ合いながら働けます。まずは配膳やご案内を正確に覚え、戦力になれるよう努めます。
居酒屋(ホール)
活気のある雰囲気の中で働きたいと思い応募しました。人と話すことが好きで、大きな声でのオーダー確認や料理提供にも前向きに取り組めます。夕方から夜の時間帯に長く入れるため、忙しい時間の戦力として貢献したいと考えています。
ファストフード
スピードと正確さが求められる環境で、効率よく動く力を身につけたいと思い応募しました。マニュアルを早く覚えることには自信があり、レジ・調理のどちらも任せていただけるよう頑張ります。土日や夕方など人手が必要な時間帯に積極的に入りたいです。
本人希望記入欄でシフト希望を正しく伝える書き方
本人希望記入欄は、飲食店バイトの合否を左右する重要な項目です。ここでシフトの希望を伝えるのですが、書き方を一歩間違えると「条件が多くて採用しにくい」と判断されてしまいます。事実は正直に、そのうえで柔軟さが伝わる書き方を意識します。
採用担当者はここを見ている
- 週に何日・どの時間帯に入れるかが具体的に書かれているか
- お店が人手を必要とする土日や夕方に対応できるか
- 条件を並べるだけでなく、相談に応じる姿勢があるか
NG例
週2日以内、平日のみ、18時まで、時給1200円以上を希望します。一方的な条件を並べるだけだと、人手が必要な時間に入れない印象を与え、内容を読む前に見送られやすくなります。
良い例文
週3〜4日、平日の夕方から夜、土日も勤務可能です。テスト期間などで調整が必要な際は事前にご相談させていただきます。勤務開始日についても、貴店のご都合に合わせられます。
「相談可能」の一言があるだけで、印象は大きく変わります。休みたい日がある場合の伝え方や、勤務可能時間の細かい書き方は休み希望の書き方と希望勤務時間の書き方でそれぞれ詳しく解説しています。

未経験でも通る自己PR・アピールの書き方
飲食店が初めてでも、自己PRで書くことがないと悩む必要はありません。採用担当者は完成された経験ではなく、この人と一緒に働けそうか、教えたことを吸収してくれそうかを見ています。日常や他の経験から、飲食の現場につながる強みを引き出すのがコツです。
- 体力・明るさ:立ち仕事や忙しい時間帯に対応できる根拠になる
- チームワーク:部活・サークルなどで周りと協力した経験
- 接客・コミュニケーション:他業種の接客や日常で人と関わる場面
- 学ぶ姿勢:一日でも早く戦力になりたいという意欲を言葉にする
良い例文(飲食未経験)
私の強みは、明るさと体力です。部活動では毎日の練習を三年間続け、忙しい状況でも周りと声をかけ合って動くことを大切にしてきました。飲食店での経験はありませんが、教えていただいたことを早く覚え、笑顔でお客様に接することで一日も早く戦力になりたいと考えています。
状況別の自己PRの型は、主婦やブランクがある人向けの例文も参考になります。書き出しに迷ったら自己PR例文集から自分の状況に近いものを探してみてください。
証明写真と提出マナー|清潔感で差をつける
飲食店はお客様と接する仕事のため、証明写真の清潔感がそのまま印象に直結します。難しいことは必要なく、身だしなみを整えて明るい表情で写るだけで十分に差がつきます。
| 項目 | 正解の目安 |
|---|---|
| サイズ | 縦4cm×横3cmのカラー写真。3か月以内に撮影したもの |
| 服装 | 襟付きシャツや落ち着いた色のトップスで清潔感を出す |
| 髪型 | 前髪は目にかからないように。長い髪は結ぶと表情が明るく見える |
| 表情 | 口角を軽く上げ、明るく健康的な印象に |
スマホの自撮りをそのまま貼るのは避けます。証明写真機や写真アプリを使えば費用を抑えつつ規格に合った写真が用意できます。過度な加工で実物と印象が大きく変わると、面接でのギャップにつながるため控えめにします。
履歴書の提出マナー
- 手渡し:クリアファイルに入れ、四つ折りにせず持参する。面接時に両手で渡す
- 郵送:折らずに入る封筒を使い、履歴書はクリアファイルに入れる。宛名は略さず正式名称で書く
- メール・応募フォーム:PDFで保存し、件名に氏名と用件を入れる。送信前に添付忘れを確認する
手書きに自信がなくても、Web応募フォームやパソコンでの作成は問題ありません。読みやすさが最優先のため、字が心配な人はパソコン作成も選択肢になります。短期のバイトに応募する場合は、期間の書き方に注意点があるため短期バイトの履歴書の書き方も確認しておくと安心です。
まとめ
- 採用担当者はシフト・清潔感・続けやすさを重視する。本人希望欄は志望動機と同じくらい大切
- 志望動機は「時給・家が近い」だけで終わらせず、来店の感想や続けられる根拠を一言添える
- シフト希望は正直に書きつつ「相談可能」を添えると柔軟な印象になる
- 未経験でも体力・チームワーク・学ぶ姿勢を飲食の強みに変換すればアピールできる
飲食店バイトの履歴書は、完璧な経歴より「一緒に働きたい」と思わせる誠実さで決まります。今日書いた内容を、応募するお店に合わせて少し具体化するところから始めてください。
飲食店アルバイトの履歴書に関するよくある質問
- 飲食店バイトの履歴書は手書きとパソコンどちらがいいですか?
-
どちらでも問題ありません。飲食店バイトでは形式より読みやすさと内容が重視されます。字に自信がない場合はパソコン作成やWeb応募フォームを使うと、誤字や見づらさを防げます。手書きの場合は丁寧に書くことを意識してください。
- アルバイト経験は職歴欄に書くべきですか?
-
学生の応募では、アルバイトは職歴欄に書かず「なし」と記入するのが基本です。応募先に関連が深い経験は、自己PRや志望動機で触れると効果的です。学校を卒業してアルバイト中心に働いてきた場合は、職歴欄に勤務先と期間を記載したほうが空欄が減り印象が良くなります。
- 志望動機に「家が近いから」と書いても大丈夫ですか?
-
書いても問題ありません。通いやすさは長く続けられる根拠になり、採用側にはプラスに働きます。ただし条件だけで終わらせず、来店した感想や接客を学びたいといった「そのお店で働きたい理由」を一言添えると、他の応募者と差がつきます。
- 証明写真はスマホで撮ったものでもいいですか?
-
証明写真アプリで規格(縦4cm×横3cm)に合わせて印刷すれば使えます。ただし自撮りをそのまま貼るのは避け、背景が無地で明るい表情になるよう撮影してください。過度な加工は実物とのギャップにつながるため控えめにします。


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