履歴書の希望職種欄は、書き方ひとつで採用担当者の受け取り方が変わる項目です。この記事では、求人票の職種名の使い方、複数の職種を希望するときや「特にこだわりがない」ときの書き方、採用担当者が評価する状況別の例文までを整理します。希望を伝えながら好印象を残すコツがわかります。
履歴書の希望職種欄とは?本人希望記入欄との関係
希望職種とは、応募先で就きたい仕事の種類のことです。履歴書では独立した「希望職種」欄がある様式と、「本人希望記入欄」の中で希望を伝える様式の2種類があります。まずは自分の使う履歴書がどちらのタイプかを確認してください。
希望職種と「業種」を混同しない
意外と多いのが、職種と業種の取り違えです。職種は「担当する仕事の役割」、業種は「会社が属する事業分野」を指します。希望職種欄に業種を書いてしまうと、募集内容を理解していないと受け取られます。
| 区分 | 意味 | 例 |
|---|---|---|
| 職種 | 担当する仕事の役割 | 営業/経理/販売/エンジニア |
| 業種 | 会社が属する事業分野 | 小売業/製造業/IT業界/金融 |
希望職種欄に書くのは、右の列ではなく「営業」「経理」といった仕事の役割を表す言葉です。求人票に書かれている職種名をそのまま使うのが、いちばん確実な方法です。
独立した希望職種欄がある場合/本人希望記入欄に書く場合
- 独立した希望職種欄がある履歴書:その欄に希望職種を簡潔に記載します
- 本人希望記入欄しかない履歴書:その欄の中で「◯◯職を希望いたします」と伝えます
本人希望記入欄は、希望職種だけでなく勤務地や連絡時間なども書く自由記述の欄です。書ける内容の範囲は広いものの、条件を並べすぎると印象を損ねます。欄全体の書き方は履歴書の希望欄の書き方で状況別に整理しています。

採用担当者が希望職種欄で見ている3つのポイント
希望職種欄は自己PRの場だと思われがちですが、採用担当者はまったく違う目的でここを読んでいます。誤解したまま書くと、意欲を示したつもりが逆に評価を下げてしまいます。
採用担当者はここを見ている
- 入社後のミスマッチが起きないか:希望職種と募集職種がずれていないかを確認しています
- 募集内容を理解しているか:求人票の職種名を正しく使えているかで、応募の本気度を測ります
- 条件が自分本位になっていないか:待遇や勤務地の要望が先に立っていないかを見ています
つまり希望職種欄は、熱意を競う場ではなく「この人はうちの募集職種で長く働けそうか」を確認する場です。ここを理解しているかどうかで、書く内容が大きく変わります。同じ「営業希望」でも、募集職種と一致していれば安心材料になり、ずれていれば懸念材料になります。
履歴書の希望職種の基本の書き方4つのルール
状況が違っても共通して守るべき土台が4つあります。この4点を外さなければ、大きく評価を下げることはありません。
1. 求人票の正式名称で書く
希望職種は、応募先の求人票に記載された職種名をそのまま使います。「事務」を「オフィスワーク」、「営業」を「セールス」のように言い換えると、募集職種と結びつきにくくなります。表記のブレは、細部への注意力が低い印象にもつながります。
2. 簡潔に書く(理由は一言まで)
希望職種欄は長文を書く場所ではありません。「◯◯職を希望いたします」と端的に伝え、理由を添える場合も一文にとどめます。志望動機や自己PRは別の欄で伝えられるため、ここで熱意を語り尽くす必要はありません。
3. 待遇・条件を詰め込まない
給与・役職・勤務地・休日といった条件を希望職種欄に並べると、「仕事内容より条件を優先する人」という印象になります。やむを得ない事情がある場合を除き、条件面の要望は最小限にとどめるのが無難です。
勤務地の希望など、どうしても伝えたい条件がある場合は、伝え方に工夫が必要です。角が立たない書き方は履歴書の希望勤務地の書き方で詳しく解説しています。

4. ポジティブな表現にする
同じ内容でも、後ろ向きな言い回しは避けます。「◯◯以外は避けたい」より「◯◯職で力を発揮したい」と書くほうが、前向きな姿勢が伝わります。空欄や「特になし」だけで終わらせないことも大切です。
【状況別】希望職種の書き方と例文
ここからは、迷いやすい4つの状況別に、そのまま使える書き方を例文で示します。自分の状況に近いものを選んでください。
希望職種が1つに決まっている場合
もっともシンプルなケースです。求人票の職種名で、簡潔に希望を伝えます。
良い例文
営業職を希望いたします。これまでの接客経験を活かし、貴社の提案営業に貢献したいと考えております。
複数の職種を希望する場合
複数の職種で募集がある場合は、優先順位をつけて書きます。順位を示さないと、どの職種でも良いという印象になりがちです。
良い例文
第一希望は営業職、第二希望は販売職です。いずれもお客様と直接関わる仕事に携わりたいと考えております。
「なんでもいい」「特にこだわりがない」場合
もっとも悩むのがこのケースです。ここで注意したいのは、「なんでもいい」とそのまま書くと、意欲が伝わらないという点です。柔軟に対応できる姿勢は、前向きな言葉に置き換えて伝えます。
良い例文
募集職種を希望いたします。配属につきましては、貴社のご判断にお任せいたします。いずれの職種でも意欲を持って取り組みます。
特定の職種で募集している求人なら「募集職種を希望いたします」で十分伝わります。総合職など配属先が入社後に決まる場合は、「貴社の規定に従います」と書いても失礼にはなりません。
希望職種欄がない履歴書の場合
希望職種の欄が独立して用意されていない履歴書もあります。その場合の対処は次の2通りです。
- 本人希望記入欄に書く:「◯◯職を希望いたします」と一文で記載します
- 志望動機の中で触れる:応募職種が明確なら、志望動機の中で希望を自然に示します
落とされる希望職種欄のNG例
書き方の失敗は、内容そのものよりも「印象」で損をするパターンが多く見られます。代表的なNG例を確認しておきます。
NG例
給与25万円以上、土日休み、転勤なしを希望します。職種はなんでも構いません。条件が先に並び、肝心の職種への意欲が伝わらないため、自分本位な印象になります。
- 空欄のまま提出する(意欲がない・記入漏れと受け取られる)
- 「特になし」だけで終わる(考えていない印象になる)
- 募集していない職種を書く(求人内容を読んでいないと判断される)
- 業種を職種として書く(例:「IT業界を希望」)
やってしまいがちなNGパターンと、その回避方法は希望職種でやりがちなNGパターンで具体例とともに解説しています。

バイト・パートの履歴書で希望職種を書くときの注意点
アルバイトやパートの応募でも、希望職種欄の考え方は基本的に同じです。ただし、勤務時間や曜日の希望を伝えたい場面が多い点が異なります。
職種と条件は分けて書くのが基本です。希望職種欄には応募した仕事を、勤務時間や曜日の希望は本人希望記入欄にまとめます。両方を混ぜると読みにくく、条件優先の印象にもなります。
良い例文(アルバイト)
ホールスタッフを希望いたします。平日夕方以降と土日に勤務可能です。
勤務時間の希望を伝えてよいか迷う場合は勤務時間の希望の書き方を、職種ごとの具体例は塾講師バイトの希望職種もあわせて参考にしてください。

まとめ
- 希望職種欄は自己PRの場ではなく、入社後のミスマッチを確認する場
- 求人票の正式名称で、簡潔に・ポジティブに書く
- 複数希望は優先順位をつけ、「なんでもいい」は前向きな言葉に置き換える
- 給与や勤務地などの条件を並べすぎない
希望職種欄は短い項目ですが、募集内容を理解しているかどうかがはっきり出ます。求人票の職種名を軸に、前向きな一文で仕上げてください。
履歴書の希望職種に関するよくある質問
- 希望職種欄は空欄でも大丈夫ですか?
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空欄は記入漏れや意欲不足と受け取られる可能性があるため避けてください。応募した職種を「◯◯職を希望いたします」と一文書くだけでも印象は変わります。特にこだわりがない場合は「募集職種を希望いたします」と記載します。
- 希望職種に「なんでもいい」と書いてもいいですか?
-
「なんでもいい」とそのまま書くと、意欲がない印象になります。柔軟に対応できる姿勢は「募集職種を希望いたします」「貴社の規定に従います」といった前向きな表現に置き換えて伝えるのがおすすめです。
- 複数の職種を希望する場合はどう書きますか?
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優先順位をつけて記載します。「第一希望は営業職、第二希望は販売職です」のように順位を示すと、意思が明確に伝わります。共通する志望理由を一言添えると、一貫性のある印象になります。
- 希望職種欄がない履歴書ではどこに書けばいいですか?
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本人希望記入欄に「◯◯職を希望いたします」と記載するか、志望動機の中で希望職種に触れます。本人希望記入欄では、条件を並べすぎず希望職種を中心に簡潔にまとめてください。


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