この記事では、履歴書の希望職種欄のNGパターン5選と採用担当者が評価する正しい書き方を解説します。空欄・名称ずれ・複数記入など、気づかずやってしまいがちなミスの対処法も状況別に紹介します。
履歴書の希望職種欄とは?採用担当者が実際に見るポイント
希望職種欄は、履歴書の「本人希望記入欄」に設けられている項目で、応募者がどの職種を希望しているかを採用担当者に伝えるための欄です。転職・就活・アルバイト問わず、多くの履歴書に設けられています。
「どうせ面接で話せばいい」と軽く考えがちですが、採用担当者は書類選考の段階でこの欄を必ず確認しています。記入の丁寧さや内容から、応募者の真剣度と企業理解を測る判断材料として活用されます。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 欄の名称 | 希望職種欄 / 本人希望記入欄(履歴書の様式による) |
| 書く内容 | 応募する職種の正式名称、複数ある場合は優先順位をつけて記載 |
| 空欄の扱い | 「記入漏れ・意欲不足」と判断されるリスクがある |
| 採用側の活用方法 | 職種のミスマッチ防止・応募者の企業理解度の確認 |
採用担当者が希望職種欄でチェックする3つのポイント
- 応募への本気度:記入の有無・内容の丁寧さから、入社意欲を判断している
- 求人票との一致:募集職種と希望職種がかけ離れていると、志望意図に疑問を持たれる
- キャリアの一貫性:職歴・スキルと希望職種がつながっているかを確認する
履歴書の希望職種で「やばい」と思われる5つのNGパターン
採用担当者が実際に目にする希望職種欄のミスには、典型的なパターンがあります。いずれも「書き忘れ」「誤解」「キャリアの軸のなさ」という印象を与え、書類選考の通過率を下げる原因になります。
①空欄のまま提出してしまうケース
希望職種欄を空欄にする最大の問題は、「意欲がない・準備していない」という印象を与えてしまうことです。応募者本人は「どの職種でもお役に立てます」という姿勢を伝えたいつもりでも、採用担当者にはまったく逆に映ります。
書類選考では、1日に数十〜数百件の履歴書を確認することもあります。そのなかで希望職種欄が空欄の書類は、「記入漏れ」と判断されてスルーされるケースも少なくありません。どうしても希望職種が定まらない場合でも、「貴社規定の職種に従います」と一言添えるだけで、白紙よりはるかに良い印象を残せます。
②求人票と異なる名称で書いてしまうケース
希望職種の書き方で意外と多いミスが、求人票に記載されている正式な職種名を確認せずに書いてしまうことです。たとえば求人票に「営業職」と記載があるのに「セールス」と書いたり、「Webデザイナー」の募集に「デザイン職」と書いたりするケースが該当します。
採用担当者の立場から見ると、職種名が異なると「本当にうちの求人をきちんと読んでいるのか」という疑問につながります。特に複数の職種を募集している会社では、どの職種に応募する意思があるのかが曖昧になり、書類選考のマイナスポイントになります。履歴書を書く前に、必ず求人票の職種名を確認・照合する習慣をつけましょう。
③無関係な複数職種を並べてしまうケース
「少しでも可能性を広げたい」という気持ちから、関連性の薄い複数の職種を並べてしまうケースがあります。たとえば「営業職・総務職・企画職・経理職」のように、異なる部門の職種をいくつも列挙するのは逆効果です。採用担当者には、「キャリアの軸がない・何でもいいと思っている人」という印象を与えます。
複数の職種を書く場合は、関連性のある職種を2〜3つまでに絞るのが基本です。たとえば「営業職・マーケティング職」など、同じスキルベースの職種なら関連性があると判断してもらえます。どれも同じくらい興味があるという場合は、優先順位を明示したうえで「いずれも対応可能です」と補足するのが効果的です。
④略称・通称で記入してしまうケース
業界では当たり前に使われている略称も、履歴書という公式文書では避けるべきです。「SE」「PM」「DE」「HR」のように、業界の略称や英略称を使って希望職種を記入するのは正式な書き方ではありません。求人票に記載の正式名称をそのまま書くのが原則です。
よくある略称と正式名称の対応表
| NG(略称) | 正式名称の例 | ポイント |
|---|---|---|
| SE | システムエンジニア | 求人票に「SE」表記があれば「システムエンジニア(SE)」と書く |
| PM | プロジェクトマネージャー | マネジャー・マネージャーの表記は求人票に合わせる |
| HR | 人事職 / 人事・採用 | 「HR」は採用側が使う略語。求人票の職種名で書く |
| デザイナー(曖昧) | Webデザイナー / グラフィックデザイナー | 「デザイン系」などの曖昧な書き方は避ける |
| エンジニア(曖昧) | ソフトウェアエンジニア / インフラエンジニア | 専門分野まで具体的に書く |
⑤「なんでもいいです」という表現を使ってしまうケース
「貴社に貢献できればどの職種でも構いません」「何でも対応できます」という表現を希望職種欄に書いてしまうのも、採用担当者に良い印象を与えません。一見謙虚に見えますが、採用担当者には「職種に対するこだわりや目的意識がない」と伝わるリスクがあります。
希望職種欄は「意思表明の場」です。柔軟性をアピールしたい場合でも、「○○職(貴社の状況に応じて柔軟に対応可能です)」のように、まず希望職種を明示したうえで補足する形にするのが正解です。希望がまったく定まっていない場合は「貴社規定の職種に従います」と書きましょう。
履歴書のフォーマット自体を見直したい場合は、無料テンプレートの選び方も参考にしてください。

採用担当者が評価する希望職種の書き方・良い例
NGパターンを把握したうえで、採用担当者が「きちんと書いている」と評価する正しい書き方を確認しましょう。基本は「正式名称・明確・簡潔」の3つです。
求人票の正式名称をそのまま使う
希望職種欄の最も基本的なルールは、応募する企業の求人票に記載されている職種名をそのまま使うことです。企業によって「営業職」「営業スタッフ」「セールス」など、同じ職種でも呼び方が異なることがあります。
求人票の職種名をそのまま書くことで、「応募先の求人をきちんと確認した」という姿勢を示せます。採用担当者が書類を整理する際にも、どの募集枠への応募かが一目でわかるため、選考がスムーズに進みます。
職種名の書き方 Good例・NG例
| NG例 | Good例(求人票に合わせる) | ポイント |
|---|---|---|
| 営業 | 法人営業職 | 求人票に「法人営業職」と記載があれば完全一致で書く |
| SE | システムエンジニア(SE) | 正式名称+括弧書きで略称を補足してもOK |
| デザイン系 | グラフィックデザイナー | 「系」などの曖昧な表現は使わない |
| どこでも可 | 貴社規定の職種に従います | 本当に希望がない場合はこの表現が無難 |
履歴書全体をスマートに仕上げたい方は、無料で使える履歴書作成ツールの活用も一つの選択肢です。

複数職種がある場合の正しい書き方
複数の職種に応募している場合、または1社で複数の職種を募集している場合の書き方にもポイントがあります。最大でも2〜3つまでに絞り、関連性のある職種をまとめるのが鉄則です。
複数職種がある場合の書き方例
- 優先順位を明示:「第1希望:法人営業職、第2希望:営業企画職」のように順位を付ける
- 関連性を補足:「営業職・マーケティング職(前職の営業経験を活かしたいため)」のように一言理由を添える
- 欄が狭い場合:「法人営業職(詳細は志望動機欄をご確認ください)」と誘導する
希望が特にない場合の書き方
どの職種でも構わないと本当に思っている場合や、1職種のみの募集であることが明らかな場合は、「貴社規定の職種に従います」と記載するのが定番の書き方です。この表現は謙虚かつ前向きに聞こえ、採用担当者への印象も良好です。
応募する職種が1つに決まっているなら、その職種名をそのまま書きましょう。「貴社規定に従います」はあくまで「希望が特にない場合」の書き方であり、明確な希望がある場合は具体的な職種名を書くほうが評価されます。
状況別・ケース別 希望職種の記入例
転職・就職・アルバイトなど、シーンによって希望職種欄の書き方には違いがあります。それぞれの状況に合わせた書き方を確認しておきましょう。
転職活動中の場合
転職活動では、前職の経験をどう活かすかを簡潔に添えると効果的です。採用担当者は希望職種と職歴の一致度を確認しているため、「前職経験と希望職種をつなぐ一言」があると書類通過率が上がります。
転職活動 希望職種の記入例
- 前職:IT営業 → 「法人営業職(IT業界での営業経験を活かしたいと考えております)」
- 前職:人事 → 「人事・採用職(採用業務の経験を活かせるポジションを希望しております)」
- 職種変更を希望 → 「Webマーケティング職(前職の営業経験を活かしつつ、マーケティング分野へのキャリアチェンジを希望します)」
新卒就職活動の場合
新卒の就職活動では、志望職種を具体的に伝えることで「自分のやりたいことが明確な学生」という印象を与えられます。企業研究をしっかり行い、総合職で複数配属を想定している場合でも「第1希望」を明示しておくと好印象です。
新卒就活 希望職種の記入例
- 総合職採用(配属希望あり) → 「総合職(第1希望:営業職 第2希望:企画職)」
- 特定職種の募集 → 「エンジニア職(バックエンド開発)」(求人票に合わせる)
- 希望が定まっていない → 「貴社規定の職種に従います(どの部門でも全力で取り組みます)」
アルバイト・パート応募の場合
アルバイト・パートの場合、募集職種が一つに限定されていることが多いため、希望職種欄には求人に記載されているとおりの職種名を書くのが基本です。「なんでもいいです」と書いてしまう人が多いジャンルでもあるため、しっかり書くだけで他の応募者と差別化できます。
アルバイト・パート 希望職種の記入例
- 飲食店 → 「ホールスタッフ」(求人票に「ホールスタッフ」と記載がある場合)
- コンビニ → 「販売・接客スタッフ」(求人票の表記に合わせる)
- 複数職種募集のファミレス → 「キッチンスタッフ(調理に興味があるため)」
本人希望欄の書き方全般については、パート履歴書の本人希望欄の書き方もあわせて確認しておくと安心です。

希望職種欄の書き方で迷わない人・迷いやすい人
希望職種欄を自信を持って書ける人とそうでない人には、それぞれ特徴があります。自分がどのタイプかを把握して、事前に対策を取りましょう。
希望職種欄の書き方で迷わない人の特徴
迷わない人の特徴3つ
- 応募前に求人票を精読する習慣がある人:職種名・業務内容を確認してから書くため、名称のズレが生まれにくい
- やりたいキャリアが明確な人:「なぜその職種を希望するか」が言語化できているため、一言添えた書き方が自然にできる
- 転職エージェントを活用している人:応募書類のレビューを受けているため、記入漏れや名称のミスを未然に防げる
希望職種欄の書き方で迷いやすい人の特徴
迷いやすい人の特徴3つ
- はじめて転職・就活をする人:履歴書のルール自体を知らないため、空欄のまま提出してしまうケースが多い
- 複数の職種・業界を検討中の人:軸が定まっていないため、どれを書けばいいか迷い、結果として空欄か過剰記入になりがち
- 職種変更・キャリアチェンジを考えている人:前職と希望職種が異なるため、どう書けば伝わるか悩みやすい
履歴書の書き方でお悩みなら転職エージェントへ
希望職種欄をはじめ、履歴書の書き方に不安がある方は、転職エージェントへの相談が最も確実な方法です。書類添削は無料で受けられるサービスも多く、書類選考の通過率を上げる近道になります。
面接の結果を待っている間も、郵送で送った履歴書の 到着確認をするのがマナーです。履歴書郵送後の報告メールの書き方も合わせて確認しておきましょう。
まとめ
履歴書の希望職種欄は、採用担当者が「応募の本気度・企業理解・キャリアの軸」を読み取る重要な項目です。
希望職種欄の書き方 5つのポイント
- NG①空欄:「意欲・準備不足」と判断される。「貴社規定に従います」と一言書くだけでOK
- NG②名称ずれ:求人票の正式名称をそのまま転記する。略称・通称は使わない
- NG③複数乱記:関連性のある職種に絞り、優先順位を明示する。最大2〜3つまで
- NG④略称:「SE」→「システムエンジニア」など、正式名称に直す
- NG⑤何でも可:「なんでも可」より「貴社規定の職種に従います」が正解
書き方に迷ったときは転職エージェントへの相談も一つの選択肢です。本人希望欄に記入できる内容は希望職種だけではありません。本人希望欄の書き方全般についても確認しておくと、書類選考の通過率を上げる準備が整います。

履歴書の希望職種に関するよくある質問(FAQ)
- 履歴書の希望職種欄は空欄でも大丈夫ですか?
-
空欄は避けることをおすすめします。希望職種が特にない場合でも、「貴社規定の職種に従います」と記載することで、採用担当者に意欲と準備の丁寧さを伝えられます。空欄のままでは「記入漏れ」「準備不足」と判断されるリスクがあります。
- 希望職種を複数書いてもいいですか?
-
複数書くこと自体は問題ありませんが、関連性のある職種を最大2〜3つに絞り、優先順位を明示することをおすすめします。無関係な職種をいくつも並べると「キャリアの軸がない」という印象を与えます。「第1希望:○○職、第2希望:○○職」の形式が伝わりやすいです。
- 希望職種欄に給与や勤務条件を書いてもいいですか?
-
希望職種欄への給与・勤務条件の記載は、基本的に避けるべきです。給与・勤務時間・休日の希望は「本人希望記入欄」が別に設けられている場合はそちらに記入します。希望職種欄はあくまで「どの職種を希望するか」を書く場所として使いましょう。
- 募集職種が1つだけの場合、希望職種欄には何と書けばいいですか?
-
募集職種が1つの場合は、求人票に記載されている職種名をそのまま記載するのが最も適切です。「貴社規定に従います」でも問題ありませんが、職種名を明示することで「求人をきちんと読んでいる」という印象を与えられます。


コメント