この記事では、美容師として就職・転職する際の履歴書の書き方を解説します。採用担当者が最初に確認する3つのポイント、美容師免許の正式な資格欄の書き方、志望動機・自己PRの状況別例文(新卒・サロン経験者・未経験転職)を取り上げます。
美容師の履歴書で採用担当者が最初に見ること
美容師の採用担当者が履歴書を開いた瞬間から確認を始めるのは、志望動機や自己PRよりも前の部分です。多くの書類を限られた時間で見るため、最初の数秒で「この人を面接に呼ぶかどうか」の仮判断をしています。
採用担当者が30秒で確認する3つのポイント
書類審査の場で採用担当者が実際に最初に見ているのは、次の3点です。
- 写真の印象:清潔感があるか、サロンのコンセプトに合った雰囲気か
- 美容師免許の記載有無と正式名称:略称・誤記があると「基本的なルールを知らない」と判断される
- 志望動機の冒頭一文:「なぜこのサロンか」という意志が伝わるかどうか
採用担当者はここを見ている
- 写真を見た瞬間に「サロンの雰囲気に合うかどうか」を判断している
- 資格欄に「美容師資格」「美容師国家試験合格」のような誤記があると書類の信頼性が落ちる
- 志望動機の冒頭が「美容師になりたかった理由」から始まっている書類は後回しにされやすい
手書きかPC作成か:採用担当者の本音
美容師の履歴書は手書きでもPC作成でもかまいません。採用担当者の視点では、どちらを選ぶかより「誰が読んでも読みやすい書き方になっているか」の方が重視されます。
| 作成方法 | メリット | 注意点 |
|---|---|---|
| 手書き | 丁寧さ・熱意が伝わりやすい | 誤字があった場合は書き直しが必要。ボールペン(黒)で楷書体で記入 |
| PC作成 | 修正が容易・文字が均一で読みやすい | フォント選びが重要。明朝体または游明朝が基本。サイズは10.5〜11pt |
PC作成の場合、フォントの選び方が印象を大きく左右します。ゴシック体と明朝体の混用や、過度にデザイン性の高いフォントは採用担当者に「雑な印象」を与えることがあります。履歴書のフォント選びの詳細はこちらで確認できます。

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写真欄:清潔感と個性のバランス
美容師の履歴書における写真は、採用担当者が「このサロンで接客できるか」を判断する最初の材料になります。美容師という職業柄、おしゃれな外見は評価されますが、「清潔感」の優先度はセンスよりも高いです。
- サイズ:縦40mm × 横30mm(3ヶ月以内に撮影したもの)
- 服装:スーツ、または清潔感のあるオフィスカジュアル
- 髪型:顔が見えるようにまとめる(前髪で目が隠れている写真はNG)
- 表情:自然な笑顔または落ち着いた印象。目線はカメラに向ける
採用担当者はここを見ている
- ハイトーンカラーや個性的なスタイルは、応募先サロンのコンセプトと一致しているかで評価が分かれる。カジュアルなサロンなら個性的な写真が好印象になる場合もある
- 証明写真をスマホアプリで作成する場合でも、過度な加工(美肌補正でのっぺりした印象)はNGとされることが多い
- 背景は白か淡い色が原則。カフェや屋外で撮影した写真を使う応募者は、採用担当者に「就活慣れしていない」と受け取られやすい
スマホアプリで証明写真を作成する場合は、コンビニ印刷対応のアプリを活用すると手軽に準備できます。採用担当者が見るNGポイントも含めた写真アプリ選びの基準はこちらでまとめています。

資格・免許欄:美容師免許の正式名称と書き方
美容師免許は、美容師法に基づく厚生労働省管轄の国家資格です。資格欄への正しい記載方法は次のとおりです。
正しい記載例
令和○年○月 美容師免許 取得
採用担当者が見る書類の中でも、資格欄の誤記は「準備不足」と判断される典型的な失敗パターンです。以下のNG例は実際によく見られます。
| NG例 | 問題点 | 正しい表記 |
|---|---|---|
| 美容師資格 取得 | 「資格」は誤り。正式名称は「免許」 | 美容師免許 取得 |
| 美容師国家試験 合格 | 試験合格と免許取得は別。免許証交付後は「取得」と記載 | 美容師免許 取得 |
| 美容師(見込み) | 合格後に免許証が届くまでの期間は「取得見込み」と表記 | 美容師免許 取得見込み |
アロマテラピー検定・日本化粧品検定・ネイリスト技能検定など、美容関連の資格を複数持っている場合は取得年月順に記載してください。採用担当者は複数の資格を持つ応募者を「美容への専門性が高い」と評価する傾向があります。
学歴・職歴欄の書き方
学歴欄では、専門学校名を略称を使わず正式名称で記載してください。「○○美容専門学校 美容科 入学」「○○美容専門学校 美容科 卒業」と入学・卒業を1行ずつ記入するのが基本です。
職歴欄の書き方は就業状態によって異なります。
- 正社員・パート採用の場合:「株式会社○○ ○○サロン 入社(スタイリストとして勤務)」→「一身上の都合により退職」
- 業務委託・フリーランスの場合:「業務委託として○○サロンにてスタイリスト業務に従事」と記載。「退職」ではなく「業務委託契約終了」が正確な表現
- 複数サロン経験がある場合:時系列順にすべて記載。省略すると職歴詐称と見なされるリスクがある
採用担当者はここを見ている
- 転職回数よりも、各サロンでの在籍期間の長さと短期離職の理由に注目している
- フリーランス経験がある場合、「自己管理ができる人材」と評価される一方、「チームワークへの適応」が確認ポイントになる
- 「一身上の都合により退職」と書いた場合、面接で理由を必ず聞かれると想定して準備しておくこと
美容師の志望動機の書き方と例文3パターン
美容師の志望動機で採用担当者が最も確認しているのは、「なぜ数あるサロンの中でここを選んだのか」という理由の明確さです。技術への情熱や「お客様を笑顔にしたい」という気持ちは多くの応募者が書いていますが、採用担当者にとって決め手にはなりません。
採用担当者が落とす志望動機のNG例
まず、書類選考で実際に落とされやすい志望動機のパターンを確認しておきます。
NG例
「美容師になりたいという夢を持ち続け、専門学校で技術を身に付けました。お客様に喜んでいただける美容師になりたいと考え、貴社に応募しました。」
「なぜこのサロン」が一切書かれていない。どのサロンへの応募にも使い回せる内容で、採用担当者に熱意が伝わらない。
NGパターンに共通するのは「応募者自身の感情や夢」が中心になっていることです。採用担当者が見たいのは「このサロンに何をもたらしてくれるか」です。
例文①:新卒・専門学校卒業予定
良い例文
「専門学校在学中に○○サロンのサービスを体験し、カウンセリングで顧客の悩みを深く聞き出してから施術に入るスタイルに強く惹かれました。在学中はケアカラーの技術を集中的に磨いており、ダメージレスな提案力を持ったスタイリストとして、貴サロンのコンセプトに貢献したいと考えています。」
採用担当者はここを見ている
- 「なぜこのサロンか」に具体的な根拠がある(来店・見学・体験など一次情報)
- 在学中に磨いてきた技術が示されており、「採用後すぐに活かせる準備がある」と伝わる
- 「貢献したい」という言葉に根拠がついている(自分の技術とサロンのコンセプトの接点)
例文②:サロン経験者・転職
良い例文
「前サロンでは5年間スタイリストとして、カット・カラーを中心に月60〜80名のお客様を担当してきました。貴サロンの『トレンドを常に提案できるスタイリスト育成』という方針が、自分が強化してきたトレンドヘアへの技術対応力と一致すると感じています。新しい技術と知識を吸収できる環境で、担当客数のさらなる拡大に貢献したいと考えています。」
経験者の場合、「何人担当していたか」「どの技術が得意か」の具体的な数字が志望動機の信頼性を高めます。サロンを変える理由(スキルアップ・コンセプトの一致など)もポジティブな言葉で表現してください。
例文③:他業種からの未経験転職
良い例文
「前職の接客業(6年間)を通じて、お客様の潜在的な要望を引き出して提案する力を身に付けました。現在、美容師免許の取得に向けて専門学校に在籍しており、資格取得後すぐにアシスタントとして勤務できる体制を整えています。貴サロンの丁寧な新人育成プログラムと、前職で培ったコミュニケーション力を組み合わせることで、早期に担当を持てるスタイリストへ成長したいと考えています。」
他業種からの転職では、前職でのスキルを美容師業務にどう活かせるかを具体的に示すことが求められます。「接客経験」「コミュニケーション力」「手先の器用さ」など、サロン業務と接点のあるスキルを言語化してください。
美容師の自己PRの書き方と例文
採用担当者が評価する自己PRの3要素
自己PR欄は志望動機と混同されやすいですが、役割は明確に異なります。志望動機が「なぜここで働きたいか」であるのに対し、自己PRは「自分がここで何を提供できるか」を示す欄です。
採用担当者が自己PRで確認する3要素
- 具体的な技術・スキルの記載:「カラーが得意」ではなく「ハイライトカラーの指名月平均○名」のような具体性
- 数字で表現できる実績:月間担当客数・リピート率・物販売上など、技術力を客観的に証明できる数値
- サロンへの貢献可能性:技術力だけでなく、チームへの影響・後輩指導・接客力など複合的なアピール
例文①:経験者(スタイリスト)
良い例文
「スタイリスト歴4年、カラーリングを強みとして月平均75名のお客様を担当してきました。特にハイライトを使った透明感カラーの指名が多く、3ヶ月後のリピート率は約68%を維持しています。後輩アシスタントへの技術指導も1年間担当しており、サロン全体の技術底上げに貢献できる動き方を意識してきました。貴サロンでもカラーの専門性を深めながら、チームのスキルアップに寄与できる存在になりたいと考えています。」
NG例
「美容師として4年間、カットやカラーを担当してきました。お客様に喜んでいただけるよう、常に技術向上を心がけています。貴サロンでもしっかりと貢献したいと思っています。」
「しっかりと」「常に」など曖昧な表現ばかりで、採用担当者が「選ぶ理由」を見つけられない。
例文②:未経験・アシスタント応募
良い例文
「専門学校では技術試験でクラス上位10%を維持し、特にシャンプーとヘッドスパの実技評価を高く評価していただきました。アシスタント期間を最短で終えるため、授業外での自主練習も継続しています。前職のカフェアルバイト(2年間)では常連のお客様への声がけや好みを覚えての接客を実践しており、美容師として担当を持った際にもお客様の好みと要望を引き出す接客に活かせると考えています。」
未経験・アシスタント応募では「即戦力」を証明するのではなく、「早期に成長できる素地と意欲がある」ことを具体的な行動で示すことが効果的です。アルバイト・前職での経験も、美容師業務との接点を示せれば有効なアピール材料になります。
履歴書の提出方法とマナー
履歴書の完成度に関わらず、提出方法のマナーが採用担当者に見られています。郵送・手渡し・メールそれぞれの基本を押さえておきましょう。
| 提出方法 | 封筒サイズ | 日付の書き方 | 注意点 |
|---|---|---|---|
| 郵送 | 角形2号(A4が折らずに入る) | 投函日 | 「履歴書在中」を赤字で左下に記入。切手は過不足なく |
| 手渡し | 角形2号(封筒に入れた状態で持参) | 面接当日 | 「よろしくお願いいたします」と一言添えて両手で渡す |
| メール | — | 送信日 | PDF形式で添付。ファイル名は「履歴書_氏名.pdf」 |
メールで提出する場合、Wordファイルのまま送るとレイアウトが崩れる可能性があります。必ずPDF形式に変換してから添付するのが基本マナーです。無料の履歴書テンプレートを活用する場合は、PDF出力に対応しているサービスを選ぶと手間が省けます。

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無料で履歴書・職務経歴書を作成する →まとめ
- 採用担当者が最初に見るのは写真・美容師免許の記載・志望動機の冒頭の3点
- 美容師免許の正式な記載は「令和○年○月 美容師免許 取得」。「美容師資格」や「国家試験合格」は誤記になる
- 志望動機は「なぜこのサロンか」という具体的な理由がなければ採用担当者の目に止まらない
- 自己PRは技術を抽象的に書くのではなく、月間担当客数・リピート率など数字で示すことで差がつく
- 転職経験者は職務経歴書もセットで準備すると書類通過率が上がる
履歴書は「書類として提出するもの」ではなく、「採用担当者へのプレゼンテーション」として作成することが、書類選考を通過する最短ルートです。転職経験者の場合は、職務経歴書の書き方と合わせて準備することで、採用担当者に実力をより正確に伝えられます。

美容師の履歴書に関するよくある質問
- 美容師免許は資格欄に何と書けばいいですか?
-
「令和○年○月 美容師免許 取得」と記載してください。「美容師資格」や「美容師国家試験合格」は正式名称ではないため、採用担当者に準備不足と判断される可能性があります。美容師免許証が届く前の段階(試験合格後、免許申請中)は「美容師免許 取得見込み」と記載します。
- 手書きとPC作成のどちらが採用に有利ですか?
-
採用の有利・不利は作成方法ではなく内容で決まります。手書きは丁寧さが伝わる反面、誤字があった場合は書き直しが必要です。PC作成は修正が容易で文字が均一ですが、フォント選びが重要になります。どちらを選ぶ場合も「誰が読んでも読みやすい書き方になっているか」を最優先に確認してください。
- 転職の場合、職務経歴書は必ず必要ですか?
-
求人票に「職務経歴書不要」と明記されていない限り、転職経験がある場合は職務経歴書を添えるのが一般的です。特に美容師の場合、スタイリスト歴・担当客数・得意技術など、採用担当者が履歴書だけでは把握できない情報を伝えられます。履歴書で「どんな人か」を示し、職務経歴書で「どのレベルの技術者か」を証明する、という役割分担を意識して作成してください。
- ブランク期間がある場合、履歴書にどう書けばいいですか?
-
ブランク期間は空白のままにせず、職歴欄に理由を一行添えてください。「出産・育児のため」「体調不良により療養」「キャリアチェンジのための学習期間」など、事実に基づいた理由を簡潔に記載します。ブランク中に取得した資格や技術習得があれば資格欄や自己PR欄で補足すると、採用担当者の不安を和らげられます。


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