この記事では、履歴書と職務経歴書のテンプレートを選ぶ基準を解説します。無料でダウンロードできる形式別の特徴、採用担当者がNGと判断するフォーマットの落とし穴、転職・就職・アルバイト別の選び方まで紹介します。
履歴書と職務経歴書のテンプレートをセットで準備すべき理由
転職活動で履歴書と職務経歴書を提出する際、多くの人が「それぞれ別々に準備する」という発想で動きます。しかし、採用担当者は封筒を開けた瞬間、2枚の書類をセットとして視覚的に評価しています。
採用担当者が書類セットを見て最初に確認すること
採用担当者が書類を手にしてから最初の数秒で判断するのは、書かれた内容よりも先に「この人は書類の準備に時間をかけているか」という印象です。
書類の準備への姿勢が伝わる要素は次の3点です。
- フォントと文字サイズが書類全体で統一されているか
- 余白のバランスが揃っているか(A4の場合、上下左右20mm前後)
- 証明写真と書類の雰囲気が合っているか
採用担当者の手元には同時期に複数の応募書類が届きます。同じ条件の候補者が2人いた場合、書類の整え方が「準備を大切にする人か」の判断材料になることがあります。
テンプレートをバラバラに選んだときに起きる問題
異なるサービスやサイトからテンプレートを入手すると、次のような問題が起きます。
- フォントが揃わない:履歴書はMSゴシック、職務経歴書は游明朝、といった組み合わせになり、セットとして並べたときに違和感が出る
- 用紙サイズが混在する:履歴書がB5、職務経歴書がA4といったサイズ違いは、印刷・封入時にも混乱の原因になる
- 余白のバランスが崩れる:テンプレートごとに余白設定が異なるため、全体的にちぐはぐな印象になる
採用担当者はここを見ている
- 書類のフォントと文字サイズが統一されているか
- 証明写真の規格(縦4cm×横3cm)と貼り付けの丁寧さ
- 内容の整合性(履歴書の職歴と職務経歴書の記述に矛盾がないか)
採用担当者が評価する履歴書テンプレートの選び方
標準形式:厚生労働省推奨の様式を使う理由
履歴書のテンプレートはさまざまな種類がありますが、転職活動では厚生労働省が推奨する様式が最も使いやすい選択肢です。
厚生労働省様式は2021年4月に改訂されています。主な変更点は「性別欄」の扱いで、それまでの「男・女」選択式から「任意記載欄」に変わりました。この変更により、あらゆる企業・業界で使えるニュートラルな書類になっています。
コンビニや文具店で販売されている市販の履歴書用紙の一部には、2021年の改訂以前のJIS様式(性別欄が旧仕様のもの)が残っています。外資系や多様性に配慮した企業への応募では、最新版のテンプレートを使うほうが無難です。
転職・就職・アルバイト別のテンプレート選択基準
履歴書テンプレートは用途に合わせて選ぶことで、採用担当者に伝わる情報の優先順位が整います。
| 用途 | 推奨テンプレート | 選ぶ理由 |
|---|---|---|
| 転職(正社員) | 職歴欄が多い形式 or 標準様式 | 複数の職歴と実績を整理して記載するため |
| 新卒就活 | 志望動機・自己PR欄が大きい形式 | 実績より意欲・ポテンシャルをアピールするため |
| アルバイト・パート | 1枚の簡易形式 | 採用担当者の確認時間が短く、読み取りやすい |
| 専門職・スキル重視 | 資格・スキル欄が多い形式 | 免許・資格・スキルを見やすくまとめるため |
採用担当者がNGと判断するテンプレートの特徴
テンプレートの選び方だけで書類選考の印象が変わることがあります。採用担当者が見てNGと判断しやすいフォーマットは次の3つです。
NG例
- デザイン特化テンプレート(Canva等):欄のサイズや配置が標準様式と大きく異なり、採用担当者が情報を探しにくくなる。特に大手・伝統的な企業では「規格外」と判断される場合がある
- 旧JIS様式の市販履歴書:性別欄が「男・女」のチェック形式のまま。外資系・スタートアップ企業では古い印象を与えることがある
- 欄が小さすぎる省スペース型:志望動機欄が2〜3行しか書けない設計のテンプレートは、採用担当者が読める情報量が限られてしまう
無料でダウンロードできる履歴書テンプレートの種類と選び方については、採用担当者が教える履歴書テンプレートの選び方でまとめています。

無料でダウンロードできる履歴書テンプレートの種類と特徴
Word/Excel形式:編集の自由度が高いテンプレート
Word・Excel形式のテンプレートは、パソコンで自由に編集できるため転職活動で最も広く使われています。
Word形式は文章の書き換えが直感的で、フォントや文字サイズを細かく調整できます。複数企業に応募する際に志望動機欄だけ書き換えやすく、転職活動全般で使い回しやすい形式です。
Excel形式は表のセルに情報を入力する仕組みで、学歴・職歴の行が自動で揃うメリットがあります。ただし文字数がセル幅をオーバーする際の調整が必要なため、レイアウト操作に不慣れな場合はWordから始める方がスムーズです。
PDF形式:印刷品質が安定するテンプレート
PDF形式のテンプレートは、印刷した際のレイアウト崩れが起きないため、手書きで記入する場合に適しています。Web上で閲覧し、印刷してそのまま書き込む使い方です。
PC上での文字入力に対応していないPDFも多いため、「手書き履歴書を提出したい」「印刷品質を安定させたい」という場合に選ぶ形式です。提出先の企業が手書きを求めている場合は、厚生労働省の公式サイトから最新版のPDFを入手することで、様式の信頼性も担保されます。
Web・アプリ形式:スマホで完結するテンプレート
PC環境がない場合でも、スマホだけで履歴書を作成できるWebサービスやアプリが複数あります。フォームに情報を入力するだけでPDFが自動生成され、コンビニでの印刷やメール添付にも対応しているサービスが多いです。
- PCが不要でスマホのみで作成から出力まで完結する
- 厚生労働省推奨の最新様式に対応しているサービスが多い
- コンビニ印刷(セブン・ファミマ・ローソン)やメール添付に対応しているサービスもある
各サービスの機能・特徴の比較については、履歴書作成ツールのおすすめ比較でまとめています。

採用担当者が評価する職務経歴書テンプレートの選び方
職務経歴書は履歴書と異なり、決まった様式(規定フォーマット)が存在しません。形式が自由だからこそ、テンプレートの選び方が書類全体の印象に直結します。
職務経歴書の3つの形式と使い分け
職務経歴書のテンプレートは大きく3つの形式に分かれます。自分のキャリアの特徴に合わせて選ぶことが、採用担当者に伝わりやすい書類を作る第一歩です。
| 形式名 | 職歴の記載順 | 向いている人 |
|---|---|---|
| 編年体 | 古い経験 → 新しい経験 | 転職回数が少なく、キャリアの一貫性を見せたい人 |
| 逆編年体 | 新しい経験 → 古い経験 | 直近の経験が最大の強みになる人 |
| 機能別(キャリア別) | スキル・職種ごとにまとめて記載 | 転職回数が多い人・職種が複数にわたる人 |
多くの転職者にとって使いやすいのは逆編年体です。直近の経験から先に読まれるため、採用担当者が現在のスキルレベルを把握しやすくなります。転職回数を多く見せたくない場合も、最新の職歴から始まる逆編年体が有効です。
採用担当者が「内容が薄い」と感じるテンプレートの特徴
テンプレートの設計によっては、丁寧に記入しても採用担当者に「内容が薄い」と感じさせてしまうことがあります。
NG例
- 業務内容の記載欄が箇条書き専用で狭いテンプレート:具体的な実績を文章で書けず、担当業務の羅列で終わりやすい
- 実績・成果欄のないテンプレート:「何をやったか」は書けても「どんな成果を出したか」を示す欄がない設計になっている
- 自己PR欄が省略されたテンプレート:採用担当者が最も知りたい「この人はどんな強みを持っているか」を書く場所がない
採用担当者はここを見ている
- 担当業務の具体的な記述(「〇〇の管理業務」ではなく「月次で〇件の△△を処理」)
- 定量的な実績(数字・金額・件数・比率)が含まれているか
- 職歴全体がA4で2枚以内に収まっているか(3枚以上は情報整理能力を疑われる場合がある)
転職回数・経験年数別のテンプレート選択基準
- 転職3回以上の経験者:機能別(キャリア別)形式で、職種別・スキル別に整理して見せる
- 1〜2社で長く働いた人:編年体 or 逆編年体で在籍期間の長さとキャリアの深さをアピールする
- 未経験職種への転職者:逆編年体で直近の経験を前面に出し、転職先の職種との接点を強調する
- 第二新卒(職歴が浅い):業務内容よりポテンシャルを示す自己PR欄が大きい形式を選ぶ
無料でダウンロードできる職務経歴書テンプレートの入手方法
職務経歴書には決まった様式がないため、テンプレートの入手先は複数あります。信頼性と使いやすさの観点から、入手先の特徴を把握してから選ぶことが時間の節約につながります。
公式・定番の入手先と形式の特徴
- ハローワーク(公共職業安定所):無料で入手できる公的機関の様式。業界・職種を選ばない汎用性の高さが特徴。ハローワーク窓口での受け取りのほか、厚生労働省のWebサイトからもダウンロードできる
- 転職情報サービス(doda・リクナビNEXT等):職種別・状況別のテンプレートが複数提供されており、Word・Excel・PDF形式で無料ダウンロードできる。使用実績が多く、企業の採用担当者にとっても見慣れたフォーマット
- コンビニ・文具店:すぐに入手できる反面、欄の設計が変更できないため手書き用途に限定される。Adobe Acrobatなどを使ったPDF入力には対応していないものが多い
入手方法の選択に迷う場合は、職務経歴書テンプレートの入手場所と選び方で詳しく比較しています。

転職エージェントを使えば作成サポートが無料で受けられる
テンプレートを入手しても「何を書けばいいかわからない」「自分の経験をどう表現すればいいか迷う」という場合は、転職エージェントの書類作成サポートを利用するのが最も効率的です。
転職エージェントは無料で利用でき、担当者が職歴の整理から実績の言語化、フォーマット選びまで個別にアドバイスしてくれます。テンプレートの入手と書き方のサポートがセットで受けられるため、書類作成にかかる時間を大幅に短縮できます。
職務経歴書の作成代行・添削サービスについては、職務経歴書の代行・添削サービスの比較でまとめています。

まとめ
- 履歴書と職務経歴書のテンプレートは、フォントや余白の統一感を意識してセットで選ぶ
- 履歴書は2021年改訂の厚生労働省推奨様式が、あらゆる企業・業界で使いやすい
- 職務経歴書の形式は編年体・逆編年体・機能別の3種類。転職回数と経験の特徴に合わせて選ぶ
- テンプレートはあくまで「型」。書類選考を通過するには、採用担当者の視点から各欄の内容を整える必要がある
テンプレートを正しく選んだ後は、各欄の内容を採用担当者の目線で見直すことが書類通過への近道です。
履歴書・職務経歴書テンプレートに関するよくある質問
- 履歴書と職務経歴書のテンプレートは同じシリーズで揃える必要がありますか?
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完全に揃える必要はありませんが、フォントの種類・サイズ、余白のバランスを合わせると書類全体の統一感が生まれます。採用担当者は書類セットを一括で確認するため、見た目の整合性は第一印象に影響します。
- 職務経歴書テンプレートはWordとExcelどちらが書きやすいですか?
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文章で実績を伝えることが多い職務経歴書には、Word形式が書きやすい傾向があります。Excel形式はセル幅の調整が必要なため、レイアウト操作に慣れていない場合はWordから始める方がスムーズです。
- 厚生労働省の推奨様式と市販の履歴書用紙、採用で有利なのはどちらですか?
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書類選考の通過率はフォーマットではなく記入内容で決まります。ただし、2021年以降の厚生労働省推奨様式は性別欄が任意記載に変更されており、多様性に配慮した企業では最新版を使う方が無難です。旧JIS様式(性別欄が「男・女」のチェック形式)は現在も市販されているため、購入時に様式の日付を確認してください。
- テンプレートをダウンロードするだけでは不十分ですか?
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テンプレートはあくまで書類の「型」です。書類選考で採用担当者が確認するのは、志望動機・職歴・実績の具体性です。テンプレートを入手したら、各欄の内容を採用担当者の視点から見直すことが書類通過への鍵になります。内容の書き方で迷う場合は、転職エージェントの無料添削サービスを利用する選択肢もあります。


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