この記事では、管理栄養士取得見込みの状態で書く履歴書の書き方を解説します。資格欄の正式名称・記載例から、栄養士免許との書き分け、志望動機の例文まで、採用担当者が書類選考で実際に見ているポイントをもとに紹介します。
管理栄養士「見込み」の書き方―資格欄の結論から
管理栄養士の国家資格は、養成校を卒業し、国家試験に合格して初めて免許が交付されます。在学中や国試合格直後で免許証がまだ手元にない場合でも、資格欄には「取得見込み」として記載するのがルールです。ただし、置かれている状況によって書き方が異なります。
養成校在学中(卒業前・国試受験前)の書き方
管理栄養士養成校の在学中で、卒業・合格を控えている段階での書き方です。管理栄養士養成校を卒業すると同時に栄養士免許も取得できるため、「栄養士免許」と「管理栄養士免許」の2つをそれぞれ「取得見込み」として記載します。
| 年月欄 | 免許・資格欄の記載内容 |
|---|---|
| 令和○年3月 | 栄養士免許 取得見込み |
| 令和○年4月 | 管理栄養士免許 取得見込み |
※栄養士は卒業月(3月)、管理栄養士は国試合格後に申請できる翌月(4月)が目安
採用担当者はここを見ている
- 「管理栄養士免許」と「栄養士免許」の2つが漏れなく書かれているかを確認している
- 取得見込み時期が卒業・国試スケジュールと整合しているかを見て、書類の信頼性を判断している
- 管理栄養士が先・栄養士が後という記載順は、取得の順序を理解できていないサインとして見られることがある
国試合格後・免許申請中の書き方
国家試験に合格し、免許証の交付申請を済ませているが、まだ手元に届いていない状態では、以下の2通りの書き方があります。
| 状況 | 記載例 |
|---|---|
| 合格後・申請済み(免許証未着) | 令和○年○月 管理栄養士免許 取得見込み |
| 合格後・申請済み(現状を明示する場合) | 令和○年○月 管理栄養士免許 申請中 |
どちらの書き方でも採用担当者に状況は伝わります。「申請中」と明記するほうが現在の状態をより正確に伝えられるため、面接でスムーズに確認が取れるという利点があります。
「受験資格取得見込み」との違いを正しく理解する
「管理栄養士受験資格取得見込み」という書き方をしてしまうケースがありますが、採用担当者に誤解を与える表現です。
NG例
令和○年4月 管理栄養士受験資格取得見込み
正しい書き方
令和○年4月 管理栄養士免許取得見込み
「受験資格」は国家試験を受ける資格のことです。採用担当者が確認したいのは「管理栄養士免許を取得できる見込みがあるか」であり、「試験を受けられる見込み」ではありません。書き間違えると、合否に関係なく「受験するだけの状態」として受け取られる可能性があります。
資格欄の正式名称とよくある記載ミス
採用担当者が資格欄で最初に確認するのは、正式名称が正確に書かれているかどうかです。管理栄養士の書類でよく見られるミスを整理します。
正式名称は「管理栄養士免許」
国家資格としての正式名称は「管理栄養士免許」です。以下の表でよくある書き方の正誤を確認してください。
| 書き方 | 正誤 | コメント |
|---|---|---|
| 管理栄養士免許 取得見込み | ○ | 正式名称。この書き方が正解 |
| 管理栄養士 取得見込み | △ | 「免許」が抜けている。意味は通じるが正式名称ではない |
| 管理栄養士資格 取得見込み | ✕ | 「資格」は正式名称ではない |
| 管理栄養士免許証 取得見込み | △ | 「証」は不要。「免許」で十分 |
栄養士免許と管理栄養士免許の記載順序と取得時期
管理栄養士養成校の卒業者は、卒業時に栄養士免許を、国試合格後に管理栄養士免許を取得します。両方を資格欄に記載する際は、取得時期の古い順(栄養士免許→管理栄養士免許の順)に書くのが基本です。
| 免許の種類 | 取得時期(目安) | 備考 |
|---|---|---|
| 栄養士免許 | 令和○年3月(卒業時) | 養成校卒業と同時に取得 |
| 管理栄養士免許 | 令和○年4月(国試合格後) | 合格発表後に申請、数週間〜数ヶ月で交付 |
一方、栄養士として勤務経験を積んでから管理栄養士国家試験を受験した場合(既卒ルート)は状況が異なります。すでに取得済みの栄養士免許は「取得見込み」ではなく取得年月で記載し、管理栄養士免許のみを「取得見込み」として記載するのが正しい書き方です。
栄養士免許の正式名称と書き方については、こちらの記事も参考にしてください。

年月欄は和暦(令和)で統一する
履歴書全体の年号表記は和暦か西暦かを統一することが基本です。学歴欄に和暦を使っている場合は資格欄も和暦で統一してください。現在の元号は「令和」のため、2026年3月であれば「令和8年3月」と記載します。西暦で統一している場合はすべて西暦に揃えてください。
採用担当者が資格欄で実際に確認していること
採用担当者が資格欄を見る際、正式名称の正確さだけを確認しているわけではありません。
採用担当者はここを見ている
- 正式名称の正確さ:「免許」「資格」「証」などの使い分けを見て、書類作成への注意力と誠実さを確認している
- 取得見込み時期の整合性:記載した時期が卒業時期や国試スケジュールと一致しているかを確認する。ズレがある場合は面接で確認されることがある
- 栄養士免許の記載有無:管理栄養士養成校卒であれば栄養士免許も同時取得のはず。管理栄養士のみ記載している場合、記入漏れか、養成校ルートではないかを確認することがある
病院・クリニック・福祉施設など医療・福祉系の職場では、採用担当者が管理栄養士の資格取得プロセスを理解していることが多いです。資格欄の記載ミスは「確認が甘い」という第一印象につながるため、提出前に必ず正式名称と取得見込み時期を見直してください。
志望動機の書き方と例文(見込み者向け)
履歴書の志望動機は、採用担当者が「なぜこの職場を選んだのか」を判断する重要な項目です。管理栄養士として就職を目指す見込み段階では、資格をまだ取得していない状態をどう表現するかがポイントになります。
採用担当者に響く志望動機の3要素
- 管理栄養士を目指した原点:なぜ管理栄養士でなければならないのか、個人の経験に基づいた具体的な動機
- この施設・職場を選んだ理由:「在宅高齢者の栄養管理を行いたい」「急性期の臨床栄養に携わりたい」など、施設の方針や強みに紐づいた理由
- 入職後のビジョン:学校での実習・研究・学びから得た知識をどう活かすか、具体的なスキルや貢献のイメージ
「管理栄養士免許取得見込みの状態」であることを言い訳にせず、実習・研究・学びから得た具体的な経験を根拠に志望動機を組み立てることが合否を分けます。
新卒(養成校卒業予定)向け志望動機の例文
以下は管理栄養士養成校在学中の学生が病院に応募する場合の例文です。
良い例文
大学4年間を通じて栄養管理の基礎を学び、3年次の病院実習では急性期患者の栄養アセスメントを経験しました。実習中に低栄養状態の患者が栄養介入後に回復していく過程に立ち会い、臨床栄養の現場で働くことへの意欲が高まりました。貴院は急性期・回復期の両方を担う体制を整えており、幅広い病態の患者に対する栄養管理に携わることができる環境だと感じています。令和○年4月に管理栄養士免許を取得する見込みであり、即日業務に携われるよう現在も国家試験の準備に取り組んでいます。
NG例
管理栄養士になるために大学で栄養を勉強してきました。貴院で食事を通じて患者様の回復をサポートしたいと思っています。
「食事が好き・栄養に興味があった」だけでは動機が浅く、「なぜこの病院か」という理由もなければ採用担当者の印象に残りません。実習経験や具体的な学びを欠いた志望動機は書き直しが必要です。
既卒・転職者向けの志望動機
栄養士として勤務しながら管理栄養士国家試験を受験している場合は、現職の経験と管理栄養士取得後のキャリアビジョンを組み合わせた志望動機が効果的です。
良い例文(既卒・転職者)
保育施設で栄養士として3年間、園児の給食管理と保護者への食育支援を担当してきました。業務の中でアレルギーを持つ子どもや発達段階に応じた栄養指導の必要性を強く感じ、管理栄養士の専門的な知識を得ることを決意しました。令和○年4月に管理栄養士免許の取得を見込んでいます。貴院の小児科外来に在籍する管理栄養士の業務に関心があり、これまでの現場経験と新たに得る専門知識を組み合わせて、こどもとその家族を食の面から支えていきたいと考えています。
医療機関での志望動機の書き方と採用担当者が通過させる文章の組み立て方は、こちらも参考にしてください。

まとめ
- 養成校在学中は「栄養士免許 取得見込み(3月)」と「管理栄養士免許 取得見込み(4月)」の2つを資格欄に記載する
- 正式名称は「管理栄養士免許」。「管理栄養士資格」や「管理栄養士」のみの記載はNG
- 「受験資格取得見込み」は誤り。「管理栄養士免許取得見込み」が正しい表現
- 国試合格後・申請中の場合は「取得見込み」または「申請中」のいずれかで記載する
- 志望動機は「管理栄養士を目指した原点」「この施設を選んだ理由」「入職後のビジョン」の3点を具体的に書く
資格欄の記載ミスは書類選考で不利になるだけでなく、採用担当者に「確認が甘い」という印象を与えます。正式名称と取得見込み時期を正確に記載し、志望動機で具体的な根拠を示せば、管理栄養士としての意欲と準備が伝わる書類になります。
管理栄養士の履歴書「見込み」に関するよくある質問
- 「管理栄養士免許取得見込み」と「管理栄養士取得見込み」、どちらが正しいですか?
-
「管理栄養士免許取得見込み」が正しい書き方です。「免許」を省いた「管理栄養士取得見込み」は意味が伝わることもありますが、正式名称の記載ではありません。採用担当者が書類の正確さを確認する場合に備え、「管理栄養士免許」と正式名称を必ず明記してください。
- 国家試験に合格しましたが、まだ免許証が届いていません。どう書けばいいですか?
-
「令和○年○月 管理栄養士免許 取得見込み」または「令和○年○月 管理栄養士免許 申請中」と記載してください。免許証の交付には合格後数週間から数ヶ月かかる場合があります。面接で状況を聞かれることもあるため、取得見込み時期をあわせて正確に記載しておくことが大切です。
- 栄養士免許と管理栄養士免許、どちらを先に書くべきですか?
-
原則として取得時期の古い順(栄養士免許→管理栄養士免許の順)に記載します。ただし、管理栄養士として採用される職場に応募する場合は、管理栄養士免許を上に書いてアピールしても問題ありません。どちらの書き方でも採用担当者に内容は伝わります。
- 「管理栄養士国家試験合格見込み」と「管理栄養士免許取得見込み」は違いますか?
-
意味が異なります。「管理栄養士国家試験合格見込み」は試験に合格できる見込みがある状態を指し、「管理栄養士免許取得見込み」は免許を取得できる見込みがある状態を指します。採用担当者が確認したいのは免許を取得できるかどうかのため、資格欄には「管理栄養士免許取得見込み」と記載するのが正確です。
- 栄養士として働きながら管理栄養士を目指している場合、履歴書の職歴欄はどう書きますか?
-
栄養士としての職歴は通常通り職歴欄に記載します。資格欄には「取得済みの栄養士免許(取得年月)」と「管理栄養士免許 取得見込み(見込み年月)」の2行を分けて書くのが正確です。現職に在籍中であれば「現在に至る」の記載も忘れないようにしてください。


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