この記事では、看護師の転職で使えるWordテンプレートの構成と各項目の書き方を解説します。採用担当者が最初に確認する3か所・NG例・急性期やICU・訪問看護など診療科別の記入例もまとめています。
看護師の職務経歴書 Wordテンプレートの基本構成
職務経歴書のWordテンプレートは、「どの欄があるか」よりも「何を入れる欄なのか」を理解してから使うことが大切です。テンプレートをダウンロードして空欄を埋めるだけでは、採用担当者の印象には残りません。
テンプレートに必要な5つのブロック
看護師の職務経歴書に欠かせないブロックは以下の5つです。どのWordテンプレートを選んでも、この構成が揃っているものを使ってください。
| ブロック | 内容の概要 | 文字数の目安 |
|---|---|---|
| ①ヘッダー(日付・氏名) | 作成日と氏名。提出先が変わるたびに日付を更新する | — |
| ②職務要約 | 「何科で何年・何をやってきたか」を1段落で伝える | 200〜300文字 |
| ③職務経歴 | 勤務先・診療科・病床数・在籍期間・業務内容 | 1施設あたり150〜250文字 |
| ④スキル・資格 | 看護師免許・保有資格・得意な処置・医療機器の操作経験 | 箇条書きで10行前後 |
| ⑤自己PR | 強みと転職先での活かし方をエピソード付きで記載 | 200〜300文字 |
A4用紙2枚以内に収めるための整理のコツ
看護師の転職では職務経歴書はA4用紙2枚以内が基本です。経験が多い方でも3枚を超えると「情報を整理できない人」という印象を与えるリスクがあります。複数の施設で働いてきた場合は、直近5〜7年を優先して記載し、古い職歴は「施設名・在籍期間・診療科」だけを1行でまとめる方法が有効です。
採用担当者はここを見ている
- 「病院名・診療科・病床数」が揃っているか:勤務先の規模感が伝わらないと現場での経験レベルが判断できない
- 「自己PR欄」が職務経歴欄と明確に分かれているか:混在していると読み取れない
- フォントと罫線が統一されているか:複数のテンプレートを使いまわした痕跡は、担当者に「手を抜いた書類」として映る
なお、職務経歴書をスマートフォンで作成したい方向けに、スマホで作成する方法と無料ツールの比較も別記事でまとめています。

採用担当者が最初に確認する3か所と書き方
採用担当者は職務経歴書を受け取った後、すべてを読む前に特定の3か所で書類の評価を始めます。この3か所を押さえているかどうかが、書類選考の通過率を左右するポイントです。
①職務要約:最初の10秒で印象が決まる書き出し
職務要約は職務経歴書の最上部に配置する「自己紹介文」です。採用担当者はここを10秒程度で読み、「詳しく読む価値があるか」を判断します。文字数の目安は200〜300文字。「何科で何年・何をやってきたか・現在の役割」が一段落で伝わる構成にします。
良い例文
急性期病院の外科・消化器内科混合病棟(60床)に6年間勤務しました。術後管理・ドレーン管理・化学療法の副作用対応を主な業務とし、3年目からはプリセプターとして新人指導も担当しています。現在は夜勤リーダーとしてスタッフ5名のマネジメントを行いながら、患者急変時の初期対応チームにも参加しています。
NG例
看護師として6年間働いてきました。主な業務はバイタル測定・注射・点滴管理です。何科・何床の病棟か、どんな患者を担当してきたかが一切伝わりません。採用担当者は「平均的な経験しかない人」として処理してしまいます。
②職務経歴欄:診療科・病床数・業務内容の正しい書き方
職務経歴欄は「施設情報」と「業務内容」の2段構成で書くのが基本です。施設情報を省くと、採用担当者は「この人がどんな規模の現場にいたか」を想像できなくなります。
| 記載項目 | 書き方の例 | 注意点 |
|---|---|---|
| 勤務先名 | ○○総合病院 | 正式名称で記載 |
| 在籍期間 | 2018年4月〜2024年3月(6年間) | 在籍期間の合計年数を添える |
| 診療科 | 外科・消化器内科混合病棟 | 略称を使わず正式な科名で |
| 病床数 | 60床(うち個室8床) | 現場規模が具体的に伝わる |
| 雇用形態 | 正社員(常勤) | 派遣・パートの場合も明記 |
業務内容は「バイタル測定・注射・点滴管理」のような技術の羅列で終わらせてはいけません。採用担当者が確認したいのは「どんな患者に、どんな処置を、どれくらいの量・頻度でやってきたか」です。以下のように数値で表現すると説得力が大きく上がります。
- 担当患者数:1日あたり8〜10名を担当
- 手術件数:年間約200件の術後管理を経験
- 処置内容:胃全摘・大腸切除後のドレーン管理、化学療法(FOLFOX・FOLFIRI)の副作用モニタリング
診療科ごとの書き分け方について詳しく知りたい方は、看護師の職務経歴書における診療科目の書き方と採用担当者が見るポイントもあわせてご確認ください。

③自己PR:「また一緒に働きたい」と思わせる書き方
自己PRは職務経歴書の最後に配置し、200〜300文字が目安です。「責任感があります」「コミュニケーション能力が高いです」という抽象的な表現は避け、「具体的なエピソード+そこから得たスキル+転職先での活かし方」の3点セットで書きます。
採用担当者はここを見ている
- 「その人にしか書けない内容」があるか:過去に実際に経験した具体的な状況・行動が書かれているか
- 転職先の業務につながるエピソードか:「この人は自院でも活躍できるか」の判断材料になる
- 文字数が適切か:短すぎると熱意がなく、長すぎると要約力のない人と判断される
良い例文(自己PR)
急性期病棟での6年間で、「患者急変前の微妙な変化を見逃さない観察力」を培いました。夜勤リーダーとして月平均2〜3件の急変対応を経験し、早期発見・医師への迅速な報告で重篤化を防いだケースが複数あります。貴院のHCU増床に伴う急変対応チームの強化にも、この経験を活かしたいと考えています。
診療科別 看護師の職務経歴書 記入例
以下は、診療科ごとに異なる職務経歴書の書き方と記入例です。Wordテンプレートを埋める際の参考にしてください。
急性期・病棟看護師の記入例
職務要約(記入例)
急性期病院の内科・外科混合病棟(80床)に8年間勤務しました。担当患者は1日8〜12名。入院から退院まで一貫したケアを担当し、5年目からリーダー業務・急変対応チームのサブリーダーとして活動しています。重症患者のモニタリングと家族支援が得意分野です。
業務内容(記入例)
- 内科・外科患者の入退院管理(年間約300件の入退院を担当)
- 術後患者の疼痛管理・ドレーン管理・早期離床支援
- 急変時の初期対応(BLS・AEDの実施経験あり、年間10〜15件)
- 5年目より夜勤リーダー業務(スタッフ5名のマネジメント)
- プリセプター経験:新卒看護師2名の1年間の指導担当
ICU・救急の記入例
職務要約(記入例)
大学病院のICU(16床)に5年間勤務しました。人工呼吸器管理・IABP・CRRTの操作に習熟し、重症患者の集中治療看護を専門としています。3年目から認定看護師補助として急変シミュレーション教育を担当しています。
業務内容(記入例)
- 重症患者(人工呼吸器装着・循環動態不安定)の24時間モニタリング
- IABP・PCPS・CRRT使用患者のデバイス管理
- 医師・理学療法士・栄養士を含む多職種カンファレンスへの参加(週2回)
- 急変シミュレーション教育の企画・実施(年2回、参加者20名)
外来・クリニックの記入例
職務要約(記入例)
整形外科・消化器外科クリニック(1日外来患者数:約150名)に4年間勤務しました。患者対応・処置介助・医師サポートを担いながら、予防接種外来の担当ナースとして接種管理・副反応対応も担当しています。
業務内容(記入例)
- 外来患者の受付・バイタル測定・問診補助(1日平均150名)
- 外科処置介助(創傷処置・関節注射・ギプス固定補助)
- 予防接種の接種管理・副反応モニタリング(月平均200件)
- 検査説明・術前準備・術後患者への退院指導
外来経験をより詳しく職務経歴書に落とし込む方法は、外来看護師の職務経歴書の書き方と採用担当者が評価する例文もあわせて参考にしてください。

訪問看護の記入例
職務要約(記入例)
訪問看護ステーション(スタッフ8名・登録利用者数:約80名)に3年間勤務しました。1日の訪問件数は4〜6件。胃ろう・気管切開・人工呼吸器を使用する医療依存度が高い在宅療養患者を主担当とし、ご家族への指導と緊急時対応も経験しています。
業務内容(記入例)
- 医療依存度が高い在宅患者の訪問看護(胃ろう管理・気管切開ケア・人工呼吸器管理)
- ご家族・介護者への指導(緊急コール対応・痰吸引指導)
- 医師・ケアマネージャーとの連携・カンファレンス参加(月4回)
- 看取り時の看護記録・医師への報告対応(年間8〜10件)
採用担当者が判断に迷う職務経歴書 NG例5選
明らかに「落ちる書類」より厄介なのが、採用担当者が「判断に迷う書類」です。この状態になると後回しにされ、最終的に保留のまま不採用になるケースが多くあります。
- NG①:技術の羅列で終わっている 「バイタル測定・注射・点滴管理」だけでは、どのレベルで・どれくらいの量をこなしてきたかが判断できない
- NG②:診療科が略称になっている 「内科」「外科」では専門性が伝わらない。「循環器内科」「消化器外科」など正式名称で記載する
- NG③:職務要約と自己PRが同内容になっている 職務要約は「経験の要約」、自己PRは「強みと転職先での貢献」。どちらも同じ内容だと、自己認識が浅い人という印象を与える
- NG④:3ページ以上になっている 経験が多くても2枚に収まるよう整理が必要。直近5〜7年を優先し、古い職歴は1行でまとめる
- NG⑤:フォントや罫線がばらばら 複数のテンプレートを使いまわした痕跡は担当者に一目でわかる。全体を1つのWordファイルで管理することが基本
転職回数が多い場合は職務経歴書の構成に工夫が必要です。転職回数が多い看護師向けの職務経歴書の書き方とテンプレートで詳しく解説しています。

まとめ
- 看護師の職務経歴書はWordで作成し、A4用紙2枚以内に収める
- テンプレートには「職務要約・職務経歴・スキル・資格・自己PR」の5ブロックが必要
- 採用担当者が最初に確認するのは「職務要約・職務経歴欄の施設情報・自己PR」の3か所
- 職務経歴には「診療科の正式名称・病床数・担当患者数・手術件数」など数値を必ず入れる
- 自己PRは「具体的なエピソード+得たスキル+転職先での活かし方」の3点で構成する
職務経歴書は、採用担当者に「この人と一緒に働きたい」と思わせるための書類です。Wordテンプレートを入手したら、診療科・病床数・業務の具体的な数値を入れる作業に最も時間をかけてください。その一手間が、書類通過の可否を分けます。
看護師の職務経歴書に関するよくある質問
- 看護師の職務経歴書はWordとExcelどちらがよいですか?
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Wordが一般的です。Excelは採用担当者がファイルを開いた際にレイアウトが崩れる可能性があります。Wordを使うと、フォントや行間を自由に調整でき、印刷イメージ通りに仕上がります。PDFに変換して提出するとレイアウト崩れを防げます。
- 看護師の職務経歴書は何枚が適切ですか?
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A4用紙2枚以内が基本です。経験が少ない方は1枚でも構いませんが、内容が薄くならないよう注意が必要です。3枚を超えると「情報を整理できない人」という印象を与えるリスクがあるため、直近5〜7年の経験を中心に記載し、古い職歴は1行でまとめます。
- ブランク期間がある場合、職務経歴書にどう書けばよいですか?
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ブランク期間は正直に記載します。「育児に専念(20○○年○月〜20○○年○月)」のように期間と理由を簡潔に書き、「復職に向けて感染管理の勉強・施設見学を行った」など前向きな行動を添えると印象が上がります。詳しい書き方はブランクがある看護師の職務経歴書の書き方を参考にしてください。
- 経験1〜2年目の看護師でも職務経歴書は必要ですか?
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必要です。経験が短くても、職務経歴書は「どんな現場でどんな経験を積んだか」を伝える唯一の書類です。経験が少ない場合は1枚でまとめ、学んだこと・成長したことに焦点を当てると採用担当者に好印象を与えます。第二新卒の書き方は看護師 第二新卒の職務経歴書をご確認ください。
- 転職エージェントに職務経歴書の添削を頼んでもよいですか?
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看護師専門の転職エージェントへの登録は無料で、職務経歴書の添削サービスも提供しています。自分で作成した職務経歴書をプロに確認してもらうことで、自分では気づかない表現の弱さや情報の不足を客観的に指摘してもらえます。エージェントへの相談は書類が完成した後でも、書きながらでも構いません。


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