この記事では、在職中の履歴書に「退職予定」をどう書くかを解説します。退職日が未定でも使える職歴欄の書き方、採用担当者が入社日確認のために見ているポイントを例文つきで紹介します。
職歴欄に「退職予定」を書く基本ルール
在職中に転職活動をするとき、履歴書の職歴欄の書き方は2つのパターンに分かれます。退職日がすでに確定しているケースと、まだ日付が決まっていないケースです。どちらも使う言葉と配置が異なるため、自分の状況に合わせて確認してください。
退職予定日が決まっている場合の書き方と記入例
退職日が確定している場合は、職歴欄の現在の会社の記載の最後に「○○年○月 退職予定」と書き、その下に「以上」で締めます。「現在に至る」は使わず、「退職予定」に置き換えることがポイントです。
採用担当者はここを見ている
- 退職予定日が書かれていると、内定から入社まで何ヶ月かかるかが一目でわかる
- 部署の補充計画や繁忙期と入社日が合うかどうかを確認している
- 「以上」で締めることで、職歴欄が正式に完結していると判断する
職歴欄の記入例を見てみましょう。
記入例(退職予定日が決まっている場合)
20××年○月 ○○株式会社 入社
20××年○月 ○○部 配属
20××年○月 退職予定
以上
NG例
20××年○月 ○○株式会社 入社
現在に至る
20××年○月 退職予定
以上
「現在に至る」と「退職予定」を両方書くのは誤り。在籍中であることを示す「現在に至る」と、退職日を示す「退職予定」は役割が重複します。退職日が確定した時点で「現在に至る」は削除してください。
「現在に至る」との使い分け
「現在に至る」と「退職予定」はよく混乱しやすいですが、使う場面が明確に異なります。
| 状況 | 職歴欄の書き方 |
|---|---|
| 退職日が確定している | 「○○年○月 退職予定」→「以上」 |
| 退職日が未定 | 「現在に至る」→「以上」+本人希望欄で補足 |
| 内定後に退職日を調整する予定 | 「現在に至る(○月以降入社可能)」→「以上」 |
退職日がまだ確定していない段階では、「現在に至る」を使うのが基本です。本人希望欄に入社可能時期を書き添えることで、採用担当者への情報提供を補えます。
退職予定日が未定のときの書き方
退職日が決まっていない状態で転職活動を進めている方は少なくありません。この場合は「入社可能時期」を基準にした書き方を使うことで、採用担当者が必要な情報を把握できます。
入社可能時期を軸にした表現方法
退職予定日が未定の場合は、職歴欄の最後を「現在に至る(○○年○月以降入社可能)」と書くことで、入社できる最短のめどを伝えることができます。「内定後に退職日を調整したい」という方には、次の形式が有効です。
記入例(退職日未定の場合)
20××年○月 ○○株式会社 入社
20××年○月 ○○部 配属
現在に至る(20××年○月以降入社可能)
以上
「○月以降入社可能」という形で入社できる最短時期を具体的に示すことが肝心です。「できるだけ早く」「なるべく早い時期に」のような表現では、採用担当者が入社時期を判断できず、確認の手間が生じます。
本人希望欄で補足する書き方
「現在に至る」で職歴欄を締めた場合は、本人希望欄(または特記事項欄)に入社可能時期を書いて補足します。
本人希望欄の記入例
入社可能時期:20××年○月以降(現在在職中のため、退職手続きに2〜3ヶ月を要する見込みです)
職歴欄と本人希望欄のどちらかに入社可能時期が書かれていれば、採用担当者は確認できます。両方に書いておくと「段取りを把握している候補者」という印象を与えられます。
なお、ダブルワーク(副業・掛け持ち)しながら転職活動している場合は、複数の在籍状況の書き方に別途注意が必要です。詳しくはダブルワーク中の履歴書の書き方を参考にしてください。

採用担当者が退職予定日を確認する理由
退職予定日の記載が選考に影響するかどうかを不安に思う方もいますが、採用担当者が確認するのはネガティブな判断のためではありません。純粋に「いつ入社できるか」を把握するための確認です。
採用担当者が退職予定日から確認していること
- 入社日の調整可否:部署の増員計画や繁忙期のタイミングと合うか
- 選考スケジュールの設計:内定から入社まで通常1〜3ヶ月のリードタイムが必要で、その見通しが立つか
- 引き継ぎ期間の見積もり:役職・業務内容によって引き継ぎに要する期間が異なるため、余裕があるかを判断している
退職予定の記載がないと、採用担当者は面接で改めて確認する手間が生じます。選考が進んでから「入社まで半年かかります」と判明するケースより、書類の時点で見通しが示されている候補者のほうが、採用担当者にとって計画が立てやすい状態です。
また、退職予定日が書かれた履歴書は「転職活動を計画的に進めている」という印象を与えます。書類を整えることで、無意識に候補者としての信頼感が生まれます。
やってしまいがちなNG例と改善策
退職予定の記載で陥りやすい書き方のミスを3つ紹介します。採用担当者が実際に選考で目にする書き方を改善するだけで、書類の印象が変わります。
NG例①「近日退職予定」と書く
「近日」「近々」「まもなく退職予定」のような表現は、入社できる時期が全く判断できません。採用担当者は具体的な日付を求めているため、「○月退職予定」または「○月以降入社可能」という形で書き直してください。
NG例②退職予定日を完全に空欄にする
退職予定日の欄を空白のまま提出すると、採用担当者が面接で改めて確認する手間が生じます。本人希望欄に「入社可能時期:○月以降」と一行書き添えるだけで、採用担当者の確認コストを大幅に減らせます。
NG例③まだ在職中なのに「退職済み」と書く
選考を有利に進めようと「退職済み」と誤記するのは厳禁です。面接や入社後に事実と異なることが発覚した場合、信頼を失います。在職中であれば正直に「現在在籍中」と書くことが、長期的に信頼される書き方です。
履歴書全体で避けるべき表現については、履歴書のNGワード一覧も合わせて確認しておくことをお勧めします。

状況別の書き方パターン
会社にまだ退職を伝えていない場合
現在の会社にまだ退職の意思を伝えていない段階で転職活動を進めること自体は、何ら問題ありません。ただし、この段階では退職日が確定していないため、「現在に至る」を使い、本人希望欄で入社可能時期を補足する書き方が適切です。
記入例(会社にまだ伝えていない場合)
【職歴欄】
20××年○月 ○○株式会社 入社(在籍中)
現在に至る
以上
【本人希望欄】
入社可能時期:20××年○月以降(現在在職中のため、内定後に退職時期を調整させていただきます)
「在職中のため内定後に退職時期を調整する」と書いておくことで、採用担当者は「今の会社に話が済んでいないが、内定後に動く意思がある」と把握できます。こうした正直な記載は、採用担当者にとって段取りのよい候補者という印象につながります。
パート・アルバイトの場合
パートやアルバイトの退職予定も、正社員の記載ルールと基本的に同じです。在職中であることに変わりはないため、退職日が確定していれば「○月 退職予定」、未定なら「現在に至る」で処理し、本人希望欄で補足します。
記入例(パート・アルバイトの場合)
20××年○月 ○○株式会社 パートとして入社
現在に至る(20××年○月以降入社可能)
以上
「パートとして入社」と雇用形態を明示しておくことで、採用担当者は職歴の状況をすぐに把握できます。週の勤務時間などの補足は、本人希望欄か面接で伝えれば十分です。
まとめ
- 退職日が確定している場合:「○月 退職予定」を職歴欄に記入し「以上」で締める
- 退職日が未定の場合:「現在に至る(○月以降入社可能)」と書くか、本人希望欄で入社可能時期を補足する
- 採用担当者は入社日の調整・選考スケジュール設計のために退職予定を確認している
- 「近日退職予定」「退職済み」など事実と異なる・曖昧な表現は避け、具体的な時期を示すことが選考通過につながる
- 会社にまだ退職を伝えていない段階でも、「内定後に調整予定」と正直に書くことで採用担当者に信頼される
履歴書の書き方が固まったら、提出前に全体フォーマットも確認しておきましょう。無料で使える履歴書テンプレートで正しいフォーマットを確認してから記入すると、書き直しのリスクを減らせます。

履歴書の退職予定に関するよくある質問
- 退職予定日が変わった場合、履歴書を出し直す必要はありますか?
-
書類選考中であれば、変更が確定した段階でメールなどで採用担当者へ連絡し、履歴書を修正して再送するのが誠実な対応です。内定後に変更が生じた場合は、採用担当者に速やかに相談してください。多くの企業では、退職日の多少のずれは調整できます。
- 有給消化中でも「在職中」として書いてよいですか?
-
はい、有給消化中でも雇用関係は継続しているため「在職中」として書いてください。退職予定日には最終出勤日ではなく、有給消化終了後の正式な退職日(雇用終了日)を記入します。
- 試用期間中に転職活動をしている場合はどう書きますか?
-
試用期間中でも在職中であることに変わりはないため、「現在に至る」または「○月 退職予定」と記入します。試用期間という表記は履歴書の職歴欄には不要です。本人希望欄で入社可能時期だけ補足しておけば十分です。
- 退職予定日が3ヶ月以上先でも書いてよいですか?
-
書いてください。ただし入社まで3ヶ月以上かかる場合は、採用担当者が即戦力採用を優先する企業では選考に影響する可能性があります。面接で「引き継ぎの状況次第で早められる可能性もある」などの補足ができると、印象が変わるケースがあります。
- 「退職予定」と「退職見込み」は使い分けが必要ですか?
-
一般的な転職の履歴書では「退職予定」が標準的な表現です。「退職見込み」は意味としては同じですが、「予定」のほうが確度が高い印象を与えます。どちらを使っても選考上の問題はありませんが、「退職予定」を使うほうが無難です。

