この記事では、大学生が履歴書を書く際に迷いやすい学歴欄・職歴欄・証明写真・志望動機の書き方を、採用担当者視点で解説します。バイト応募か就職活動かで「在学中」と「卒業見込み」の使い分けが変わる点や、採用担当者が実際に落とすNG5例まで、例文つきで紹介します。
大学生の履歴書の基本|用紙・形式・筆記用具のルール
用紙サイズはA4・B5どちらを使うか
履歴書の用紙サイズはA4とB5の2種類があります。現在の主流はA4サイズです。企業が指定している場合はその指定に従い、指定がなければA4を選ぶのが無難です。
B5は昔から使われてきた規格で、市販の履歴書用紙には今もB5規格のものが存在します。ただし書類管理のしやすさからA4を好む採用担当者が多く、指定がなければA4一択と考えて問題ありません。
- 企業から「A4で提出」と指定されている場合は必ずA4を使う
- 「どちらでも可」の場合はA4を選ぶ
- B5の用紙しか手元にない場合は、就活用に買い直すことをすすめる
手書きとPC作成、採用担当者の本音
「手書きとPCどちらで作成すべきか」は、大学生が最初に迷うポイントです。結論として、企業が指定していない限りどちらでも選択できます。
| 手書き | PC作成 | |
|---|---|---|
| 向いている場面 | 中小企業・地元の店舗への応募 | 大手企業・IT系・外資系 |
| メリット | 誠意・丁寧さが伝わる | 読みやすく修正が容易 |
| デメリット | 時間がかかる・修正液NG | 温かみが薄いと感じる担当者もいる |
手書きの場合、修正液・修正テープの使用は絶対にNGです。誤字があれば最初から書き直す必要があります。PCで作成する場合はフォントを明朝体またはゴシック体10〜11ptで統一すると読みやすくなります。
採用担当者が最初に確認する3つのチェックポイント
採用担当者は多数の履歴書を短時間で確認します。読む前に以下の3点をチェックし、この時点でミスがあると「ビジネス文書の基本が身についていない」という印象を持たれます。
採用担当者はここを見ている
- 基本情報(日付・氏名・住所・連絡先)の正確さと記入漏れがないか
- 学歴欄の大学名・学部・学科が正式名称で書かれているか
- 証明写真の印象(清潔感・スーツ着用・正面を向いているか)
学歴欄の書き方|「いつから・何を書く」の疑問を解決
学歴欄は中学校卒業から書くのが基本
学歴欄には中学校卒業から記入するのが一般的なルールです。「なぜ中学から?」と疑問に思う方もいますが、「〇〇中学校 卒業」から始めることで、採用担当者が学歴の流れを確認しやすくなります。
- 〇〇市立〇〇中学校 卒業(年号を記入)
- 〇〇高等学校〇〇科 入学・卒業(学科名も記入)
- 〇〇大学〇〇学部〇〇学科 入学(学部・学科名の正式名称で)
- 〇〇大学〇〇学部〇〇学科 卒業見込み(または在学中)
なお、「小学校・中学校の記入不要」と指定がある場合は高等学校から始めても構いません。ただし指定がなければ中学校卒業から記入するのが基本です。
大学名・学部・学科の正式名称と書き方ルール
大学名・学部・学科は必ず正式名称で記入します。略称を使うと「ビジネス文書の基本を知らない」という印象を与えます。大学の公式サイトか学生証に記載されている名称をそのまま転記してください。
| NG(略称・省略) | OK(正式名称) |
|---|---|
| 〇〇大 | 〇〇大学 |
| 経済(学部) | 経済学部経済学科 |
| 理工 | 理工学部情報工学科 |
学部名と学科名は入学時に配布されたシラバスや大学の公式サイトでも確認できます。「文学部文学科」と「文学部日本文学専攻」のように、学部と学科・専攻が異なる場合はどちらも省略せずに記入してください。
大学名・学部・学科の書き方は、履歴書の大学の書き方の記事で詳しく解説しています。
「在学中」と「卒業見込み」の使い分け|就活・バイト別
大学生が最も迷うのが「在学中」と「卒業見込み」の使い分けです。この2つは応募目的によって使い分ける必要があります。間違えると採用担当者に「書き方を知らない」と判断されるため、必ず確認してください。
| 応募先 | 最終学歴の記入 | 理由 |
|---|---|---|
| アルバイト | 〇〇大学〇〇学部 在学中 | 在学しながら働くため |
| 就職活動(新卒) | 〇〇大学〇〇学部 卒業見込み | 卒業後に入社するため |
アルバイト応募では現在も在学している事実を示す「在学中」を使います。一方、新卒の就職活動では入社時に卒業していることを証明する「卒業見込み」を使います。就活の履歴書に「在学中」と書いたままにすると、「本当に卒業できるのか」と疑念を持たれることがあります。
アルバイト応募における「在学中」の詳しい書き方は、バイト履歴書の「在学中」の書き方の記事もあわせてご確認ください。

浪人・留年・休学があった場合の書き方
浪人・留年・休学は履歴書に正確に記入する必要があります。事実と異なる記入は「経歴詐称」にあたるため、事実をそのまま記入することが大原則です。
- 浪人の場合:卒業年と入学年の間に空白が生じますが、事実の年号でそのまま記入します。「浪人」と特別な記載を加える必要はありません。
- 留年の場合:卒業年が通常より遅れていても、実際の卒業見込み年号で「卒業見込み」と記入します。留年期間の年を空欄にするだけで問題ありません。
- 休学の場合:「〇〇大学〇〇学部 休学(〇年〇月〜〇年〇月)」と記入し、復学している場合は「復学」も続けて記入します。
採用担当者は履歴書の年号の並びから浪人・留年に気づきます。空欄のままにするより正直に書いたうえで、面接で理由を説明できるよう準備しておくほうが好印象です。
生年から逆算した履歴書の年号確認には、2003年生まれの履歴書の書き方(年号早見表付き)も参考になります。

職歴欄の書き方|大学生は「なし」でいいのか
正社員経験なし:「なし」の正しい書き方
正社員経験がない大学生は、職歴欄に「なし」と記入するのが正しい書き方です。空白のままにするのは避けてください。採用担当者が記入漏れと判断することがあります。
NG例
職歴欄をすべて空白のままにする。空白は「記入漏れ」と受け取られるリスクがあります。
正しい書き方
職歴欄の最初の行に「なし」と記入し、最終行に「以上」と書いて締めくくります。記入欄が複数行あってもこの形で問題ありません。
アルバイト・インターン経験はどこに書く
アルバイト経験は原則として職歴欄には記入しません。ただし、応募する職種と関連性が高いアルバイト経験は、自己PR欄や備考欄でアピールできます。
- 職歴欄:正社員・契約社員・派遣社員の経験のみ記入(大学生のほとんどは「なし」)
- 自己PR欄:関連性の高いアルバイト経験や具体的な実績を記述
- 備考欄:特筆すべきアルバイト経験を1〜2行で追記
インターンシップについても同様で、職歴欄には記入せず自己PR欄でアピールします。ただし、長期インターンシップ(3か月以上かつ週3日以上勤務など)は職歴に準じて扱う企業もあります。応募企業の指定がある場合はそれに従ってください。
ゼミでの研究・実験経験を自己PR欄に書きたい場合は、履歴書のゼミ欄の書き方も参考にしてください。

部活・サークル活動をアピールしたい場合は、履歴書のクラブ活動欄の書き方もあわせて読んでおくと役立ちます。

証明写真の選び方|採用担当者がチェックする3つのポイント
写真のサイズと撮影時期のルール
履歴書に貼る証明写真のサイズは縦4cm×横3cmが標準です。貼り付け欄のサイズに合わせて切り取り、のりで貼り付けます。
- サイズ:縦4cm×横3cm(正面・上半身・脱帽)
- 撮影時期:応募前3か月以内に撮影したものを使用(服装・髪型が現在と大きく異なる場合は撮り直す)
- 写真の裏面:油性ペンで氏名を記入しておく(剥がれた際の紛失防止)
スマートフォンアプリで証明写真を撮影・印刷するサービスも普及していますが、就職活動本番では写真館や駅構内の証明写真機の利用をすすめます。背景の均一さや画質が、面接前の第一印象に影響します。
スマートフォンアプリで証明写真を撮りたい場合は、履歴書写真におすすめのアプリの記事で詳しく比較しています。

服装・髪型のNG例
採用担当者はここを見ている
- 証明写真で最初に確認するのは「スーツ着用かどうか」と「清潔感」
- 私服での撮影は就職活動ではマイナスになることが多い
- 前髪が顔にかかっている、表情が暗いといった点も第一印象に直結する
避けるべき写真のNG例
- 私服・カジュアルな服装での撮影
- 前髪が目や眉毛を隠している
- 無表情・口を開けた表情
- フラッシュにより顔が白飛びしている
- 背景が白以外(カラフルな壁・カーテンなど)
志望動機・自己PRの書き方|職歴なし大学生が差をつけるコツ
採用担当者が通過させたくなる志望動機の条件
大学生の志望動機で採用担当者が「通過させよう」と思う文章には、3つの共通点があります。
- 「なぜこの会社か」が具体的に書かれている:「御社の商品が好きだから」ではなく「〇〇という商品の△△という点に興味を持ち」という具体性が必要です
- 応募者の経験・強みとの接続がある:「〇〇で得た□□というスキルを、御社の△△業務に応用したい」という形で自分の経験とつなげる
- 入社後の貢献イメージが描かれている:採用担当者は「この学生が入ったらどう活躍するか」をイメージしたい
アルバイト応募の場合は「なぜこの店・この職種か」に焦点を絞り、2〜3文で簡潔にまとめます。志望動機欄が狭い場合でも、「なぜここか」の答えを1文は必ず入れることが通過率を上げるポイントです。
職歴なしでも通る自己PRの書き方
職歴がない大学生が自己PRで陥りがちな失敗は、「頑張りました」で終わる文章です。採用担当者が見たいのは「行動→結果→学び」のストーリーです。行動の結果として何が変わったかを具体的な数字や事実で示すことが、他の応募者との差につながります。
良い例文
「大学3年間、飲食店のアルバイトリーダーとして12名のシフト管理を担当しました。繁忙期にスタッフが不足するという課題に対し、1か月前からシフト調整とヘルプ依頼を仕組み化した結果、当日欠員ゼロを3か月継続できました。この経験から、問題を事前に予測して動く習慣が身につきました。」
NG例
「アルバイトでは責任感を持って取り組みました。困難なことも諦めずに頑張りました。この経験は社会でも活かせると思います。」「頑張った」「諦めなかった」は誰でも書けるため、差別化になりません。
研究課題や卒業論文のテーマも自己PRの材料になります。履歴書の研究課題欄の例文も参考にしてください。

採用担当者が落とす大学生の履歴書NG5例
書き方の基本を押さえていても、以下の5つに該当すると通過率が下がります。採用担当者が実際に「この時点で評価を下げた」と挙げるパターンです。
- NG①:和暦と西暦を混在して記入している
学歴欄は和暦(令和・平成)か西暦のどちらかに統一します。混在すると「細部への注意力がない」と判断されます。 - NG②:学校名・学部名を略称で書いている
「〇〇大」「経済」など正式名称以外の表記はNGです。一度も略さず記入するルールと覚えてください。 - NG③:「在学中」と「卒業見込み」を間違えている
就活の履歴書に「在学中」と書くと、卒業予定があるのか不明と判断されます。応募目的に合わせた表記を使ってください。 - NG④:証明写真が3か月以上前のもの・私服で撮影されている
採用担当者が写真から受ける第一印象は、内容を読む前に形成されます。写真の印象が選考基準に影響することを忘れないでください。 - NG⑤:志望動機・自己PRの内容がどの企業にも使い回せる
「貴社の成長性に魅力を感じました」のような汎用フレーズは、採用担当者に「何も調べていない」と伝わります。企業名・事業名・商品名など具体的な固有名詞を1つ以上含めてください。
採用担当者はここを見ている
- NG①②は「書類チェックの時点で候補者リストから外す」という採用担当者もいる
- NG③はバイトと就活を並行している大学生に多い典型的なミス
- NG⑤は「御社の〇〇という事業」を1つ以上具体的に書くことで回避できる
まとめ
大学生が履歴書を書く際のポイントをまとめます。
- 用紙はA4が基本。企業指定がある場合はそれに従う
- 学歴欄は中学校卒業から記入し、大学名・学部・学科は正式名称で書く
- バイト応募は「在学中」、就職活動(新卒)は「卒業見込み」で使い分ける
- 浪人・留年・休学は事実のまま記入し、面接で説明できる準備をしておく
- 職歴なしの場合は「なし」と記入し、自己PR欄でアルバイト・ゼミ経験をアピールする
- 志望動機・自己PRは「なぜここか」「行動→結果→学び」の構造で具体的に書く
- 和暦・西暦の混在、学校名の略称、写真の古さはNG
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大学生の履歴書に関するよくある質問
- バイトと就活で履歴書の書き方は変わりますか?
-
基本的な書き方は共通ですが、最も異なるのは学歴欄の最後の記入です。バイト応募では「在学中」、就職活動(新卒)では「卒業見込み」と使い分けます。志望動機の内容もアルバイトでは職種や職場環境への関心を中心に、就活では企業の事業や将来性への関心を中心に書くと自然な文章になります。
- 浪人した場合、履歴書にどう書けばいいですか?
-
浪人の事実は特別な記載なしで問題ありません。高校卒業の年と大学入学の年の間に1年の空白が生じますが、事実の年号でそのまま記入します。「1浪」などの注記は不要です。採用担当者は年号の間隔から状況を把握できるため、正直に年号を記入したうえで、面接で聞かれた場合に答えられる準備をしておけば十分です。
- 志望動機はどのくらいの文字数で書けばいいですか?
-
一般的な履歴書の志望動機欄は200〜300文字程度が目安です。アルバイト応募であれば3〜5文(100〜150文字)でも十分です。文字数よりも「なぜここか」「自分の経験とどうつながるか」が明示されているかどうかのほうが重要です。企業名・商品名・具体的なエピソードを1つ以上入れるだけで、使い回しでない文章として伝わります。
参考:高校生の履歴書の書き方


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