この記事では、再就職の履歴書の書き方を職歴欄・退職理由・志望動機・空白期間ごとに解説します。採用担当者がブランク期間をどう見ているかを踏まえた、採用につながる書き方と避けるべきNG例をセットで紹介します。
再就職の履歴書が転職の書き方と異なる3つのポイント
再就職と転職は似ているようで、採用担当者が書類を見る視点がまったく異なります。在職中から次の会社へ移る転職と違い、再就職では「一度就業から離れた経緯」「その期間中に何をしていたか」「なぜ今このタイミングで再就職するのか」が必ず確認される項目になります。
採用担当者が再就職書類で最初に確認すること
採用担当者は履歴書を手にした瞬間、まず職歴欄のタイムラインに目を走らせます。前職の退職時期と現在の日付を照合して「空白期間の長さ」を把握し、次に「その期間の説明があるかどうか」を確認します。
採用担当者はここを見ている
- 空白期間の長さと理由:どのくらいの期間離職していたか、その理由が書いてあるか
- 再就職を希望するタイミングの理由:なぜ今このタイミングで求職活動を始めたのか
- 前職の退職理由と同社での再現リスク:退職の原因が入社後も繰り返される可能性があるかどうか
この3点がクリアに書かれている履歴書は、採用担当者に「説明できる人」という印象を与えます。逆に何も書かれていなければ「疑問が残る人」として書類選考の段階で弾かれやすくなります。
再就職でとくに重視される項目と優先順位
転職の履歴書では学歴欄より職歴欄が重視されます。再就職の場合、さらに「退職理由欄」と「本人希望記入欄」の記載が重要度を増します。採用担当者が書類全体から得たい情報を優先順位で並べると、以下のようになります。
| 優先順位 | 項目 | 採用担当者が知りたいこと |
|---|---|---|
| 1位 | 職歴欄(退職理由含む) | ブランクの経緯と現状 |
| 2位 | 志望動機 | なぜ今・なぜこの会社か |
| 3位 | 自己PR | 空白期間を経たいま何ができるか |
| 4位 | 本人希望記入欄 | 勤務条件・就業可能日 |
| 5位 | 学歴欄・資格欄 | 経歴と最新のスキル |
就業可能日は多くの求職者が空欄のままにしがちですが、「〇月〇日より就業可能」と具体的に書くことで、採用担当者に「準備ができている」という印象を与えられます。
空白期間(ブランク)の書き方|採用担当者が本当に見ていること
履歴書の職歴欄に数ヶ月〜数年の空白がある場合、どう記載するかで採用担当者の印象が大きく変わります。「空白があること」自体はマイナスではありません。問題になるのは、説明のない空白です。
採用担当者がブランクを見て抱く3つの懸念
採用担当者がブランク期間を確認するとき、頭の中では次の3つの疑問が浮かんでいます。
- 働く意欲があるのか:長い空白があると「今も本当に就業する意欲があるのだろうか」という疑問が生じる
- 離職の原因が今も続いているのか:病気・家庭問題・対人関係などが「まだ続いている」場合、入社後に支障が出るリスクを懸念する
- 空白期間中に何かトラブルがあったのか:理由が書かれていないほど、採用担当者の想像は悪い方向に膨らみやすい
逆に言えば、これら3点に対する答えが履歴書に書かれていれば、採用担当者の懸念はほとんど払拭できます。「説明できる人」は信頼されやすいのです。
ブランク期間は「長さ」より「説明の質」が評価を決める
空白期間の長さそのものより、「その期間をどう過ごしたか」「なぜ今求職活動を始めたのか」の説明が採用担当者の判断に影響します。
たとえば空白期間が2年であっても、「親の介護に専念していましたが、施設入所により2025年10月から求職活動を開始しました」と書かれていれば、採用担当者は「状況が変わったのだな」と理解できます。一方、半年のブランクでも何も書かれていなければ「何かあったのかもしれない」と警戒されます。
説明の質を高める3要素
- 理由:なぜ離職・休業したのか(事実を端的に)
- 現状:今はその理由が解消されているか(「現在は回復済み」「子育てが一段落」など)
- タイミング:なぜ今、求職活動を始めたのか(「子どもが小学校に入学したため」など具体的に)
空白期間の長さ別 職歴欄への書き方
一般的に、3ヶ月以上の空白がある場合は理由を職歴欄に記載することが推奨されています。3ヶ月未満であれば転職活動期間と見なされるため、特別な説明は不要です。
| 空白期間の目安 | 対応方針 |
|---|---|
| 3ヶ月未満 | 特に記載不要。転職活動期間として自然に見られる |
| 3ヶ月〜1年 | 職歴欄に1行、理由と現状を添える |
| 1年以上 | 職歴欄に明記+自己PR欄でフォローする |
ブランク期間の書き方で迷う場合は、状況別の例文と採用担当者のコメントをまとめた以下の記事も参考にしてください。

退職理由の書き方|採用担当者が評価する表現と避けるべき表現
職歴欄に退職理由を書く際は、事実を正確に、かつ前向きな言葉で表現することが基本です。ネガティブな感情(「職場環境が悪かった」など)をそのまま書くと、採用担当者に「問題のある人かもしれない」という印象を与えます。
自己都合退職・会社都合退職それぞれの書き方
退職の種別によって、職歴欄の記載方法が異なります。
| 退職の種別 | 職歴欄の記載方法 |
|---|---|
| 自己都合退職(一般) | 一身上の都合により退職 |
| 自己都合退職(育児) | 育児に専念するため一身上の都合により退職 |
| 自己都合退職(介護) | 親族の介護のため一身上の都合により退職 |
| 自己都合退職(健康上の理由) | 健康上の理由により退職(現在は完治) |
| 会社都合退職 | 会社都合により退職(事業縮小・希望退職など) |
会社都合退職(リストラ・事業縮小など)の場合は「会社都合により退職」と明記することで、採用担当者に「本人に問題があったわけではない」と伝わります。自己都合でも事情がある場合は、一文を添えると懸念が解消されます。「一身上の都合により退職」の書き方について詳しく知りたい方は、「一身上の都合により退職」の履歴書の書き方と採用担当者の本音も参考にしてください。
育児・介護・病気療養による退職の伝え方と例文
ライフイベントによる退職は、採用担当者からは「理解できる理由」として受け取られることが多いです。ただし、現在の状況(問題が解消済みであること)を必ず添えましょう。
良い例文(育児ブランク後)
20XX年3月 育児に専念するため一身上の都合により退職
20XX年4月 子どもが保育園入所のため、求職活動を開始
良い例文(介護退職後)
20XX年6月 親族の介護のため一身上の都合により退職
20XX年10月 親族が介護施設に入所し、就労環境が整ったため求職活動を開始
良い例文(健康上の理由による退職後)
20XX年9月 健康上の理由により退職
20XX年4月 治療終了・回復のため、求職活動を開始(現在は業務に支障なし)
NG例
20XX年3月 退職
退職の理由が一切書かれていない。採用担当者は「何かトラブルがあったのでは」と想像し、懸念が膨らむ。
職歴欄の書き方|ブランク中の活動と再就職のタイミングを正確に記載する
職歴欄は履歴書の中で採用担当者が最も時間をかけて読む部分です。再就職の場合、前職の退職から現在までの流れを正確に記載することで、採用担当者に安心感を与えられます。
再就職活動の開始を職歴欄に記載する方法
ブランク期間の最後に「求職活動を開始した」旨を一行記載することで、採用担当者に「現在は就業に向けて動いている」と伝わります。
職歴欄の記載例(育児ブランクの場合)
20XX年3月 株式会社〇〇 退職(育児に専念するため一身上の都合により退職)
20XX年4月〜 育児に専念
20XX年9月 子どもが幼稚園入園のため、現在求職活動中
以上
「育児に専念」「資格取得のため学習」「親族の介護に従事」など、ブランク期間中にどのような活動をしていたかを一言添えると、採用担当者はその期間をよりリアルにイメージできます。
採用担当者が「通過させたくなる」職歴欄の共通点
採用担当者が書類選考で通過させる職歴欄には、共通する特徴があります。
- 時系列が正確:在職期間・退職日・求職開始時期が一致している
- ブランクの理由が明記されている:短くても構わないので「なぜ空白が生まれたか」が読める
- 現在の状況が把握できる:「現在は求職活動中」「就業可能な状態」であることが伝わる
- 前職の業務内容が具体的:「事務職として勤務」より「受発注管理・電話対応・Excel集計業務を担当」など数字や業務名が入っている
出産を機に退職し、育児ブランク後に再就職を目指す方は、以下の記事に退職理由の書き方と例文をまとめています。

志望動機・自己PRの書き方|再就職ならではの伝え方
再就職の志望動機で採用担当者が最も重視するのは「なぜ今このタイミングなのか」と「なぜこの会社なのか」の2点です。これらに明確な答えが書かれていると、採用担当者は「準備ができた状態で来ている人」として書類を通過させやすくなります。
「なぜ今なのか」を志望動機に組み込む3ステップ
再就職の志望動機では、次の3つの要素を盛り込むと採用担当者に伝わりやすくなります。
- ステップ1 ブランクの背景を一言で:「育児(介護・療養)に専念していた」→ 理由を短く
- ステップ2 状況の変化を伝える:「子どもが学校に入学し、就業環境が整った」→ 今は問題なく働ける
- ステップ3 この会社を選んだ理由:「前職での〇〇の経験を活かせる」「〇〇という事業に貢献したい」→ 会社との接点
良い例文(育児ブランク後の志望動機)
前職では営業事務として受発注管理・顧客対応を担当し、5年間勤務しました。出産を機に退職しましたが、子どもが小学校に入学したことで就業環境が整い、再就職を決意しました。貴社の採用業務サポート職では、前職で培ったコミュニケーション力と正確な事務処理能力を直接活かせると考え、志望いたしました。
ブランク中の経験を強みに変える自己PR例文(状況別)
空白期間を「何もしていなかった期間」として隠すのではなく、そこで得たことを前向きに言語化することが重要です。採用担当者は「この期間があったから、この人はこういう強みを持っている」と捉える目線を持っています。
自己PR例文(育児ブランクの場合)
育児を通じて、限られた時間の中でタスクを優先順位をつけながら処理する力が身につきました。PTA役員としてイベント運営に携わった経験では、複数関係者との調整・スケジュール管理を担当し、前職の事務スキルとかけ合わせることで段取り力が一層強化されたと感じています。
自己PR例文(病気療養後の場合)
療養期間中は、体調管理の習慣化とストレス対処法を身につけることに注力しました。現在は完全に回復しており、主治医からも就労可能との診断を受けています。この経験を通じて、健康の優先度を正しく理解した上で仕事に向き合える自信がついています。
自己PR例文(介護退職後の場合)
親族の介護を3年間担当した経験から、相手の状態を観察して的確に対応する力が身につきました。医療機関・行政窓口・介護施設との調整を一手に担った経験は、前職の顧客対応スキルと組み合わせることで、窓口業務や調整役の職種において即戦力として機能すると考えています。
採用担当者が落とすNG志望動機・自己PR
NG例(志望動機)
「御社の事業に興味があり、ぜひ働きたいと思い応募しました。」
「なぜ今なのか」「なぜこの会社なのか」が一切書かれていない。再就職の場合は特に「今」のタイミングの説明が必須。
無職・無業期間がある場合の履歴書の書き方については、採用担当者が実際に確認するポイントと状況別の例文をまとめた以下の記事も参考にしてください。

再就職の履歴書でよくある5つのNG例
採用担当者が書類選考で落とすと決める要因は共通しています。以下の5つに当てはまる場合は、提出前に必ず修正してください。
NG例①:空白期間に何も記載しない
職歴欄の最後の退職日から現在まで、何も記載がない状態は採用担当者に「疑問符」を残します。「その間、何をしていたのか」と面接で必ず聞かれますが、書類の段階で疑念を持たれると書類選考を通過できません。退職から3ヶ月以上が経過している場合は、必ず理由を一行添えましょう。
NG例②:退職理由を「一身上の都合」だけで終わらせる
自己都合退職の場合「一身上の都合」は正式な表現ですが、それだけでは採用担当者に理由が伝わりません。「育児に専念するため」「親族の介護のため」など、理由を一言添えることで採用担当者の不安は大幅に軽減されます。特にブランク期間が半年以上ある場合は必須です。
NG例③:在職期間を実際より長く書く(経歴詐称)
ブランク期間を短く見せようと、前職の退職日を実際より後ろにずらして記載するケースがあります。これは経歴詐称に該当し、発覚した場合は内定取り消し・入社後解雇の対象になります。採用担当者は年金記録や離職票と照合するため、必ず正確な日付を記載してください。
NG例④:ブランク中の活動を一切記載しない
空白期間中に資格取得・ボランティア・PTA活動・家業の手伝いなど、何らかの活動をしていた場合は記載しないのはもったいないです。採用担当者は「この人は空白期間も何かに取り組んでいた」と評価します。活動内容を整理して、自己PR欄に組み込みましょう。
NG例⑤:就業可能日・勤務条件を未記入にする
本人希望記入欄の「就業可能日」が未記入だと、採用担当者は「いつから来られるのか分からない」と判断します。特に再就職の場合は、子育て・介護の都合で勤務時間に制限がある方も多いはずです。正直に「9時〜17時の勤務を希望します(子どもの送迎のため)」と書くほうが、面接でのトラブルを防げます。
会社都合退職後に再就職を目指す方は、リストラ・事業縮小後の履歴書の書き方を詳しく解説した会社都合退職の履歴書の書き方もあわせて確認してください。
まとめ
- 再就職の履歴書では「ブランク期間の理由と現状」を職歴欄に明記することが最優先
- 空白期間の長さよりも「説明の質(理由・現状・タイミング)」が採用担当者の評価を左右する
- 退職理由は「一身上の都合」だけでなく、育児・介護・健康上の理由など具体的な事情を一言添える
- 志望動機では「なぜ今・なぜこの会社か」の2点に明確に答える構成にする
- 経歴詐称(退職日の偽り・在職期間の水増し)は絶対に行わない
再就職の履歴書に必要なのは、採用担当者が抱く「疑問」に先回りして答えることです。空白期間があっても、誠実に・具体的に伝えれば、採用担当者の評価は大きく変わります。
再就職の履歴書に関するよくある質問
- ブランクが2年以上ある場合、履歴書には書かないほうがいいですか?
-
書かないほうがかえって不自然です。採用担当者は職歴欄の時系列からブランク期間を把握しています。理由を記載しないほうが「何かトラブルがあったのでは」と疑念を持たれやすく、書類選考通過が難しくなります。2年以上のブランクがある場合も、理由・現状・求職活動の開始時期を正直に記載し、自己PR欄でブランク中の活動や前向きな姿勢を補足する形が最も効果的です。
- 退職理由を「一身上の都合」だけにしても問題ありませんか?
-
形式的には問題ありませんが、再就職の場合は「一身上の都合」だけでは採用担当者に理由が伝わらず、不安を残す可能性があります。育児・介護・健康上の理由など、理由が説明できる場合は一文添えることで採用担当者の懸念が解消されます。特に空白期間が半年以上ある場合は、簡潔でも理由を記載することをおすすめします。
- ハローワークで使う履歴書と転職エージェントで使う履歴書は同じでいいですか?
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基本的な記載内容は同じで構いませんが、応募先によって一部調整が必要です。ハローワーク経由の求人は厚生労働省推奨の様式を用いることが多く、転職エージェント経由では市販の履歴書やWeb入力フォームを使う場合があります。いずれも「ブランク期間の説明」「退職理由」「志望動機」の内容は応募先企業の事業内容に合わせてカスタマイズしましょう。
- 再就職活動中にアルバイトをしている場合、履歴書に書くべきですか?
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原則として、在職中のアルバイトも職歴欄に記載します。ただし、短期・単発のアルバイトについては記載するかどうか判断が分かれます。長期のアルバイトは「求職活動中、生計を立てながら就職活動を継続していた」という誠実さのアピールになります。記載する場合は「アルバイト」と明記し、在職期間を正確に記入してください。


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