この記事では、履歴書の転職における志望動機の書き方と、状況別に使える例文を紹介します。例文をそのまま書き写すのではなく、自分の経験に置き換える手順と、採用担当者が実際に落とすNGパターンも解説します。
履歴書の転職志望動機の基本構成|書き出し・エピソード・締めくくり
転職の志望動機は、書き出し・エピソード・締めくくりの3つで組み立てると、読み手に伝わりやすくなります。文字数の目安は200〜300字です。
200〜300字に収める型
| 構成 | 目安文字数 | 書く内容 |
|---|---|---|
| 書き出し | 60〜80字 | 結論として、なぜこの会社を志望するのか |
| エピソード | 100〜150字 | その結論に至った経験・スキルの根拠 |
| 締めくくり | 60〜80字 | 入社後にどう貢献したいか |
この3つを順番通りに書くだけで、話の筋が通った志望動機になります。エピソードの部分では、職務経歴書に書いた実績と矛盾しない内容を選んでください。
採用担当者はここを見ている
- 「What(何に魅力を感じたか)」より「Why(なぜそう感じたか)」が書けているか
- 職務経歴書の実績と志望動機のエピソードが矛盾していないか
- 入社への本気度が伝わり、早期離職のリスクを感じさせない内容か
例文をそのまま使うと危険な理由|自分の言葉に変換する3つのコツ
ネットの例文を検索している段階で、多くの人が同じ文章を目にしています。丸写しに近い形で提出すると職務経歴書の内容と噛み合わなくなり、面接で深掘りされたときにボロが出やすくなります。
NG例
貴社の企業理念に共感し、成長できる環境で自分自身のスキルアップを図りたいと考え志望いたしました。前職で培った経験を活かし、貴社に貢献してまいります。具体的なエピソードがなく、どの企業にも使い回せる内容になっている点がNGです。
良い例
前職で新規顧客への提案資料作成を担当し、資料の分かりやすさを見直したことで受注率が向上した経験があります。貴社が掲げる「顧客に伝わる提案」を大切にする姿勢に共感し、この経験を活かして貢献したいと考え志望いたしました。
例文を土台にする場合は、以下の3点を自分の情報に置き換えてください。
- 数字や固有名詞を入れる:「頑張った」ではなく「担当件数を月20件から30件に増やした」のように具体化する
- その会社にしか書けない一文を作る:求人票や採用ページの文言をそのまま引用せず、自分の言葉で言い換える
- 職務経歴書との整合性を確認する:志望動機で語った経験が、職務経歴書のどこに書いてあるか説明できるようにする
志望動機が書けないときの原因別チェックリスト
志望動機の欄で手が止まる場合、原因はいくつかのパターンに分かれます。当てはまるものを確認してみてください。
- 転職で実現したいことが整理できていない:転職理由(不満)と志望動機(希望)を混同していないか見直す
- 企業研究が不足している:採用ページだけでなく、社員インタビューや中期経営計画にも目を通す
- 経験の棚卸しができていない:職務経歴書に書いた実績を、応募先の仕事にどう活かせるか言語化できているか確認する
- 完璧な文章を書こうとしすぎている:最初から100点を狙わず、まず箇条書きで要素を洗い出してから文章にする
採用担当者はここを見ている
採用担当者が最も気にしているのは、入社後にすぐ辞めてしまわないかという点です。志望動機に多少ぎこちなさがあっても、自分の言葉で書かれた具体性があれば、その姿勢は採用担当者にも伝わります。
【状況別】転職の志望動機 例文集
状況別に例文を紹介します。自分に近いケースを参考に、経験や数字を自分のものに置き換えて使ってください。
未経験職種へ転職する場合の例文
未経験職種への転職では、前職の経験がどう活きるかを具体的に書くことが重要です。「未経験だから頑張ります」だけでは根拠が伝わりません。
良い例文
前職の販売職では、来店客の要望をヒアリングし最適な提案をすることでリピーターを増やしてきました。この傾聴力と提案力を活かし、貴社の法人営業として顧客の課題解決に貢献したいと考え志望いたしました。
医療業界のように専門知識が求められる業種への未経験転職では、業界特有の言い回しを押さえることも大切です。医療法人の志望動機の書き方では、理念共感を具体化する方法を職種別に紹介しています。

同業界・同職種へ転職する場合の例文
同業界・同職種への転職では即戦力性が期待される一方、「なぜ今の会社ではなく転職先なのか」を明確にしないと、条件だけの転職に見えてしまいます。
良い例文
現職の人事採用担当として、年間120名の中途採用に携わってきました。今後はより上流の採用戦略設計に携わりたいと考え、採用マーケティングに力を入れている貴社を志望いたしました。
専門職ならではの実績の伝え方は職種によって変わります。動物系の専門スキルが問われる職種の例文はトリマーの志望動機の書き方で詳しく紹介しています。

ブランク・離職期間がある場合の例文
離職期間があると、志望動機よりも先に「その間何をしていたか」を気にされがちです。ブランクの理由を簡潔に説明したうえで、志望動機につなげると自然な流れになります。
良い例文
家族の介護のため約1年間離職しておりましたが、その間もオンライン講座で簿記2級を取得し、経理職への復帰に備えてまいりました。学んだ知識を活かし、貴社の経理業務に貢献したいと考え志望いたしました。
ブランク期間の書き方は職種によって注意点が異なります。看護職でブランクがある場合は看護師の職務経歴書 ブランクありも参考にしてください。

転職回数が多い場合の例文
転職回数が多いと定着性を疑われやすいため、これまでの転職に一貫した軸があることを示すと説得力が増します。
良い例文
これまで一貫して法人営業に携わり、業界を変えながらも提案営業のスキルを磨いてまいりました。貴社では長期的にIT業界の営業として専門性を高めたいと考え、腰を据えて貢献する覚悟で志望いたしました。
転職回数の伝え方をさらに詳しく知りたい方は看護師の転職回数が多くても通過する職務経歴書の書き方も参考になります。

採用担当者が落とす志望動機のNGパターン5選
採用担当者への取材や公開情報をもとに、実際に評価を下げやすいパターンを5つにまとめました。
| NGパターン | 採用担当者が抱く印象 |
|---|---|
| 抽象的で具体性がない | 本気度が伝わらず、テンプレートの使い回しに見える |
| 待遇・条件面が中心 | 他社でも良いのでは、と定着性を疑われる |
| 受け身の姿勢 | 成長させてもらう意識が強く、主体性を感じない |
| 前職への不満・批判が中心 | 同じ理由で辞めるのではと懸念される |
| 退職理由と志望動機が矛盾 | 話の一貫性がなく、信頼性を疑われる |
NG例
前職は残業が多く、給与も見合っていなかったため転職を決意しました。貴社は福利厚生が充実していると伺い、応募いたしました。不満の解消のみが動機になっている点がNGです。
採用担当者はここを見ている
採用担当者が最も懸念しているのは、内定後の活躍よりも早期離職です。不満を書くこと自体は問題ではなく、その不満をどう解決したいかまで書くと印象が変わります。
志望動機と退職理由の整合性を確認する方法
面接では、履歴書の志望動機と職務経歴書・面接での退職理由の説明に矛盾がないか必ず確認されます。提出前に次の点をチェックしてください。
- 退職理由(現職の不満)と志望動機(転職先への期待)が対になっているか
- 「なぜこの会社なのか」の理由が、応募先固有の情報に基づいているか
- 職務経歴書に書いた実績と、志望動機のエピソードが同じ内容を指しているか
- 面接で「その話をもう少し詳しく」と聞かれても答えられる具体性があるか
この4点を確認するだけで、書類選考から面接までの説明に一貫性を持たせられます。
まとめ
- 志望動機は「書き出し・エピソード・締めくくり」の3構成で200〜300字にまとめる
- 例文は数字・固有名詞・自社ならではの一文で自分の言葉に変換する
- 退職理由と志望動機の一貫性を提出前に必ず確認する
状況別の例文を土台にしながら自分の経験を具体的に落とし込んでいくことで、書類選考の通過率を高められます。
履歴書の転職志望動機に関するよくある質問
- 志望動機は何文字くらいで書けばいいですか?
-
履歴書の志望動機欄は200〜300字が目安です。書き出し・エピソード・締めくくりの3構成に分けると、指定の枠内でも過不足なくまとめられます。
- 志望動機と自己PRは同じ内容でもいいですか?
-
役割が異なるため分けて書くのが基本です。志望動機は「なぜこの会社か」、自己PRは「自分の強みをどう活かすか」を中心に構成すると重複を避けられます。
- 志望動機に転職理由をそのまま書いてもいいですか?
-
不満をそのまま書くのは避けてください。転職理由(現状の課題)と志望動機(転職先で実現したいこと)をセットで書くと、一貫性のある内容になります。
- 履歴書と面接で志望動機の内容を変えてもいいですか?
-
大きく変える必要はありません。書類の内容を軸にしながら、面接ではエピソードの具体性を補足する形で伝えると、一貫性を保ちながら深掘りにも対応できます。


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