この記事では、事務職の職務経歴書テンプレートの選び方と活用方法を解説します。職種別(一般事務・営業事務・経理事務)の記入例、採用担当者が落とすNG例の改善パターン、実績が出ない場合の書き方まで、具体的な例文とあわせて紹介します。
事務職の職務経歴書テンプレートに含める5つの項目
事務職の職務経歴書は、どのテンプレートを使っても基本的に5つの項目で構成されます。まずこの構成を把握してから、自分の経験をどの項目に入れるかを整理します。
| 項目 | 内容 | 文量の目安 |
|---|---|---|
| ①職務要約 | 経験年数・職種・強みを1〜2文でまとめる | 100〜150字 |
| ②職務経歴 | 在籍会社・期間・担当業務を箇条書きで記載 | 会社ごとに10〜15行 |
| ③スキル・資格 | PCスキル(ソフト名+習熟度)・業務ツール・資格 | 5〜10行 |
| ④自己PR | 採用担当者に響く強み+具体的なエピソード | 150〜200字 |
| ⑤日付・氏名 | 提出日・氏名(フォーマットにより配置が変わる) | 2〜3行 |
事務職の職務経歴書でよく使われるフォーマットは2種類あります。在職歴が1〜2社なら「時系列型(編年体)」、複数社で同じ業務を行ってきた場合は「職能別型(機能別)」が読みやすいと採用担当者に評価されます。
採用担当者はここを見ている
- 職務要約を30秒で読む:ここで「使えそうか」を第一印断。要約が長い・あいまいな書類は詳細を読まれないまま落とされるケースがある
- PCスキルの具体性を確認する:「Excel使えます」ではなく「VLOOKUP・ピボットテーブル」まで書かれているかをチェックしている
- 在職期間の短さや空白期間に注目する:理由が書かれていない短期離職や長期ブランクは、書類段階で懸念材料になる
【項目別】事務職テンプレートの書き方と例文
①職務要約の書き方と例文
職務要約は、採用担当者が最初に読む「自己紹介文」です。「誰が・何を・何年・どのくらいのレベルで経験したか」を100〜150字で伝えます。
書く内容は以下の4点です。
- 職種名(一般事務・営業事務など)と経験年数
- 主に担当した業務(2〜3個)
- 強みとなる経験や実績(1点)
- 応募先で活かせるスキルへの言及(あれば)
良い例文(一般事務)
一般事務として3年間、受発注管理・請求書処理・社内データ管理を担当しました。月次集計レポートのExcel自動化を提案・導入し、集計作業の時間を週あたり3時間削減した実績があります。次のポジションでも業務効率化の経験を活かしたいと考えています。
NG例
〇〇株式会社で一般事務として3年間勤務しました。主にデスクワークを担当し、さまざまな業務に取り組んできました。「さまざまな」「デスクワーク」は何も言っていないに等しい。採用担当者は「この人が何をできるのか」を判断できず、次のページを読まずに終わります。
②職務経歴・担当業務の書き方
担当業務は箇条書きで書くのが基本です。1行に1業務を書き、可能な限り数字を入れます。PCスキルは担当業務の下に「スキル・ツール」として分けて記載します。「Excel使用」だけでなく、使っていた関数や機能の名前まで書くことが採用担当者に評価されるポイントです。事務職の書類選考では、PCスキルの具体性が通過率を大きく左右します。
良い例(担当業務+PCスキルのセット)
【担当業務】
- 受発注管理・納期確認(月80〜100件)
- 請求書・領収書の処理・ファイリング(月150件)
- 来客応対・電話応対(代表番号対応)
- 社内文書・議事録の作成・配布
- 月次集計レポートのExcel作成(自動化提案・導入済み)
【PCスキル】
- Excel:VLOOKUP・IF・SUMIF・ピボットテーブル・マクロ(基礎)
- Word:ビジネス文書・差し込み印刷
- PowerPoint:資料作成・修正
③自己PRの書き方と3パターンの例文
事務職の自己PRで採用担当者が確認するのは「どの業務を任せられるか」と「この人はチームに合うか」の2点です。「仕事に真面目に取り組んでいます」という一般的な文章は何も伝えていないのと同じです。必ず具体的なエピソードを1つ入れることで、他の応募者と差がつきます。以下の3パターンから、自分に近いものをベースにカスタマイズしてください。
パターン①:正確性・丁寧さが強みの人
書類処理の正確性と期日管理を強みにしています。月150件の請求書処理では3年間でミス0件を維持し、上司から「安心して任せられる業務」と評価いただきました。単に正確なだけでなく、処理フローの見直しを提案するなど業務改善にも取り組んでいます。
パターン②:業務改善・効率化の経験がある人
業務の「なぜ」を考え、改善提案につなげることを得意としています。手作業だった月次集計レポートをExcelで自動化し、週あたり3時間の工数削減を実現しました。改善後は他部署にも展開され、部門全体の効率化に貢献した経験があります。
パターン③:他部署との調整・コミュニケーションが強みの人
営業・経理・物流など複数部門をまたぐ調整業務を強みにしています。受注から納品まで関係部署間の情報連絡を一手に担い、「この件はあの人に聞けばわかる」と社内で頼られる存在になりました。コミュニケーションを通じてチームの動きを円滑にすることに貢献できます。
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無料で履歴書・職務経歴書を作成する →採用担当者が通過させる事務職テンプレート記入例【職種別】
以下は、職種別の職務経歴書記入サンプルです。これをベースに自分の経験・数字・ツール名を差し替えて使ってください。職種が複合する場合(例:一般事務+経理補助)は、メインの業務ウェイトが高い方のフォーマットを選びます。
一般事務テンプレート記入例
一般事務テンプレート
【職務要約】
一般事務として〇年間、受発注管理・書類処理・来客対応を担当しました。(1〜2文で強みを追記)
【職務経歴】
会社名:〇〇株式会社 期間:20XX年〇月〜20XX年〇月(〇年〇ヶ月)
業種:〇〇業 規模:従業員〇名
【担当業務】
- 受発注管理・納期確認(月〇件)
- 請求書・領収書の処理・ファイリング(月〇件)
- 来客応対・電話応対
- 社内文書・議事録の作成・配布
- (業務改善・特記事項があれば追記)
【PCスキル】
Excel:(使用する関数・機能名を具体的に記載)
Word:(主な用途)
その他ツール:(使用システムや社内ツール名)
営業事務テンプレート記入例
営業事務は「数字の処理量」と「営業への貢献度」をアピールするのが通過率を上げるポイントです。担当した営業の人数や、処理した見積書・受注書の月間件数を必ず数字で入れましょう。
営業事務テンプレート
【職務要約】
営業事務として〇年間、営業〇名のバックオフィス業務を担当しました。見積書作成・受注処理・顧客対応を月平均〇件処理した経験があります。
【担当業務】
- 見積書・請求書の作成・管理(月〇件)
- 受注処理・納期管理(社内システム:〇〇使用)
- 顧客からの問い合わせ対応(電話・メール)
- 営業会議の資料作成・議事録作成
- 在庫確認・発注手配
【PCスキル】
Excel:VLOOKUP・SUM系関数・ピボットテーブル
使用システム:(Salesforce・SAP・kintoneなど使ったものを記載)
経理事務テンプレート記入例
経理事務は「使ったソフト名」と「業務範囲(仕訳のみか決算補助まで担当したか)」の2点が採用担当者にとっての判断基準です。「経理業務全般」という書き方では判断できないため、具体的な業務名を列挙します。
経理事務テンプレート
【職務要約】
経理補助として〇年間、仕訳入力・月次決算補助・経費精算処理を担当しました。(使ったソフトと習熟レベルを1文追記)
【担当業務】
- 仕訳入力・帳簿管理(使用ソフト:〇〇会計)
- 月次決算補助(試算表作成補助まで/または決算書作成補助まで)
- 経費精算処理(月〇〜〇件)
- 売掛金・買掛金管理
- 給与計算補助(担当した場合)
【PCスキル・ツール】
Excel:SUMIF・VLOOKUP・ピボットテーブル
会計ソフト:弥生会計/freee/MFクラウド会計(使ったものを記載)
資格:日商簿記〇級(取得済みの場合)
テンプレートへの入力に行き詰まった場合は、職務経歴書の自動作成ツールを利用する方法もあります。質問に答えるだけで書類が完成するため、「何を書けばいいかわからない」という状態から抜け出しやすくなります。

採用担当者が即落とす事務職職務経歴書のNG例
採用担当者が書類選考で「次は読まない」と判断するポイントを紹介します。これを知っているかどうかが、同じテンプレートを使っても通過率が変わる理由です。
NG①:業務の羅列だけで「何ができるか」が見えない
NG例
・電話応対 ・書類整理 ・データ入力 ・来客対応
業務名を並べているだけで「その人が何をできるか」が伝わらない。どの業務をどの規模でどのくらいの期間担当したのかが書かれていないと、採用担当者は「この人で本当に大丈夫か」を判断できません。
改善例
- 電話応対(代表番号/1日30〜50件、社外対応含む)
- 書類整理・ファイリング(月150件規模の請求書・契約書)
- データ入力(Excelにて月次受注データの集計・管理)
- 来客応対(受付〜役員応接室への案内まで)
NG②:PCスキルが「使えます」で止まっている
事務職の書類選考でよく見る失敗が「Excel・Word・PowerPoint 使用可能」という記載です。これは採用担当者に「基本操作ができる程度」と解釈されます。事務職の応募者は全員がExcelを使えると申告するため、「何ができるか」を書かない限り差別化にならないのです。
NG → 改善の比較
【NG】 Excel・Word・PowerPoint 使用可能
【改善】 Excel(VLOOKUP・IF・SUMIF・ピボットテーブル、マクロ基礎)、Word(ビジネス文書・差し込み印刷)、PowerPoint(資料作成・60枚超の案件実績あり)
関数名・機能名を書くだけで「実務で使えるレベル」という印象が伝わります。実際に業務で使った関数の名前は自信を持って記載できます。
NG③:誰が書いても同じ自己PR
NG例
コミュニケーション能力が高く、チームワークを大切にして業務に取り組んでいます。事務職の書類の多くにこれと同じ文章が書かれている。採用担当者は「この人でなければならない理由」を探しています。抽象的な美徳の羅列は選考に影響しません。
改善例
3部門(営業・経理・物流)間の情報連絡を一人で担い、確認漏れによるクレームをゼロに抑えた実績があります。月に30〜40件の部門間調整を担うことで、「この案件はあの人に聞けばわかる」と社内で頼られる役割を担いました。
実績がない・数字が出ない事務職の書き方
事務職転職で最も多い悩みが「特別な実績がない」「数字でアピールできない」という声です。売上目標のある営業職と違い、事務職の日常業務は数字が見えにくいのは事実です。しかし採用担当者が事務職に求めているのは、華やかな成果よりも「業務を正確に継続できること」です。「ミスなく継続した事実」も十分な実績になります。
数字が出ない場合でも使えるアピールの切り口を整理します。
| 状況 | アピールの切り口 | 具体的な書き方の例 |
|---|---|---|
| 毎日同じ業務をやってきただけ | 継続性・安定性・ミスのなさ | 「○年間でミス○件を維持」「毎月の締め処理を期日内に100%完了」 |
| 1人で何でもこなしてきた | 業務の広さ・マルチタスク能力 | 「○名規模の営業部門のバックオフィスを一人で担当」「経理・総務・労務の補助業務を兼任」 |
| 特に成果と呼べるものがない | 改善提案の有無 | 「上司に○○の改善を提案し採用された」「マニュアルを作成して引き継ぎを効率化」 |
| 短期間・アルバイト・派遣 | 業務習得の速さ・適応力 | 「入社2週間で独立して業務を担当できた」「複数の派遣先で異なるシステムに適応した」 |
職務経歴書を一から書くのが難しいと感じる場合は、ハローワークの職務経歴書フォーマットを使って書き方の基礎を確認する方法もあります。公的機関のフォーマットをベースに書き始めると、項目の抜け漏れを防ぎやすくなります。

状況別テンプレートの書き方
事務未経験・他職種からの転職
事務未経験で転職する場合、職務経歴書では「事務業務と重なるスキル」を前面に出します。前職が販売・接客・製造職など全く異なる職種でも、以下の経験は事務職でそのまま活かせると採用担当者に評価されます。
- 電話・メール対応の経験:接客業や営業補助で培ったビジネスコミュニケーション
- PCスキル:前職でExcelや業務システムを使っていた場合は必ず記載する
- 正確性・細かい作業の経験:在庫管理・帳票作成・データ入力補助など
- 取得済みの資格:日商簿記・MOS・秘書検定など事務職転職に有利な資格
未経験転職の職務経歴書で最も避けるべきは「前職の詳細説明だけで終わること」です。採用担当者は「なぜ事務職を選んだのか」「何ができるのか」を知りたいため、自己PRで必ずその橋渡しをします。
未経験転職の自己PR例文
前職(販売職)では、レジ業務・在庫管理・発注業務を担当しました。在庫管理にExcelを活用し、発注ミスを月に2〜3件から0件に削減した経験があります。現在はMOS Excel(一般レベル)を取得し、事務職として即戦力になれるよう準備しています。正確に数字を扱う業務に適性があると自負しており、貴社の事務業務で同様の貢献ができると考えています。
パート・派遣経験のみの場合
パートや派遣での事務経験は、正社員と同等に職務経歴書に記載できます。雇用形態を隠す必要はなく、むしろ「複数の職場で環境に適応してきた」こと自体がアピールポイントになります。
職歴の書き方は、「〇〇株式会社(派遣先:△△株式会社)」のように派遣会社名と派遣先を区別して記載するのが正確な方法です。在籍期間は派遣会社との契約期間を記載します。パート・アルバイトの場合は「アルバイト」と明記した上で業務内容を詳述することが誠実な書き方です。
派遣経験の職歴記載例
20XX年〇月〜20XX年〇月 〇〇スタッフィング株式会社(派遣スタッフとして入社)
派遣先:△△商事株式会社 営業部
業務内容:見積書・請求書の作成補助(月50件)、電話応対、データ入力
20XX年〇月 契約満了のため退職
パートでの応募を検討している場合、パート応募時の志望動機の書き方も合わせて確認しておくと、職務経歴書と履歴書の整合が取りやすくなります。
転職回数が多い場合
転職回数が3回以上ある場合、職務経歴書で気をつけるべきは「在籍期間が短い会社の説明」です。3ヶ月未満など極端に短い在籍は、理由を記載しないと採用担当者に懸念されます。一方で、「会社都合の退職・派遣期間満了・体調回復」などやむを得ない理由は正直に書くことで信頼性が上がることがあります。
また、職種が同じ「事務職」であれば転職回数は思うほどマイナスに見られません。むしろ「複数の業界・業種で同じスキルを活かしてきた実績」として、職務要約でまとめて提示するとプラスに変換できます。
転職3回以上の職務要約例文
製造・IT・医療の3業界で計8年間、一般事務・営業事務を担当しました。業界ごとに異なる業務フロー・システムに適応しながら、いずれの職場でも受発注管理・書類作成・電話応対を担当した経験があります。業種を超えて事務スキルを磨いてきた点を強みとしています。
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無料で履歴書・職務経歴書を作成する →まとめ
- 事務職の職務経歴書テンプレートは「職務要約・職務経歴・スキル・自己PR」の4項目が基本。フォーマットより中身の充実度が通過率を決める
- PCスキルは「Excel使えます」ではなく関数名・機能名まで具体的に書く。採用担当者がスキルレベルを判断する最初のポイントになる
- 実績がない・数字が出ない場合は「継続性・マルチタスク・改善提案・業務の広さ」の切り口でアピールできる
- 未経験・パート・転職多数などの状況別に書き方を変えることで、採用担当者の懸念を先回りして解消できる
職務経歴書と一緒に提出する履歴書のテンプレート選びも同時に済ませておくと、準備がスムーズに進みます。完成度に不安が残る場合は、有料添削サービスを利用して第三者の目でチェックしてもらう方法もあります。

事務職の職務経歴書に関するよくある質問
- 事務職の職務経歴書は手書きとPC作成どちらがよいですか?
-
PC作成が標準です。手書きを指定されていない限り、WordやPDFで作成します。事務職の選考ではPCスキルが評価されるため、PC作成すること自体がスキルアピールにもなります。
- 事務職の職務経歴書は何枚(何ページ)が適切ですか?
-
A4用紙1〜2枚が基本です。経験年数が3年未満なら1枚にまとめる方が読まれやすく、5年以上の実績がある場合は2枚で詳細を書いた方が適切です。3枚以上になる場合は内容を絞り込みます。
- 事務職の職務経歴書にExcelのスキルレベルはどこまで書くべきですか?
-
業務で実際に使った関数・機能名を書きましょう。VLOOKUP・IF・SUMIF・ピボットテーブルを使っていた場合は全て記載します。「Excel中級」のような自己評価よりも具体的な機能名の方が採用担当者に正確なスキルレベルを伝えられます。マクロや関数の自作経験があれば特記してください。
- 事務職の職務経歴書に書く「実績」が思いつきません。どうすればよいですか?
-
「月何件処理したか」「何年間ミスなく継続できたか」「どんな規模の部門をサポートしたか」という視点で振り返ると書けることが見つかります。マニュアル作成・業務フローの整理・引き継ぎ資料の作成なども実績として記載できます。実績がゼロでも「継続して任された業務があること」自体をアピールに変えましょう。
- 事務職の職務経歴書を提出する際に履歴書と内容が重複してもよいですか?
-
重複は問題ありません。ただし、履歴書は「事実の証明」、職務経歴書は「スキル・実績のアピール」と役割が異なります。職歴欄に書いた会社名・期間は一致させる必要がありますが、自己PRや業務詳細は職務経歴書でより深く書くことが求められます。


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