この記事では、履歴書のテンプレートの選び方から各項目の書き方まで、採用担当者の視点でまとめます。どのテンプレートを使うべきか、学歴・職歴・志望動機・写真の記入例と採用担当者がチェックしているポイントを項目別に解説します。
履歴書テンプレートの選び方——用途別と採用担当者の本音
市販・無料ダウンロードを含め、履歴書のテンプレートはWord・Excel・PDFで数十種類が存在します。どれを選ぶかで採用に有利・不利が決まるわけではありませんが、テンプレートの選択ミスが書類通過率を下げるケースは実際にあります。以下の基準を確認して、自分の状況に合った形式を選んでください。
転職・新卒・アルバイトで使うテンプレートの違い
応募先や応募の目的によって、適切なテンプレートは異なります。テンプレートの「項目の配置と余白の割り当て」が異なるため、記入する内容の量や強調したいポイントに合わせて選ぶのが原則です。
| 応募目的 | 推奨テンプレートの特徴 | 理由 |
|---|---|---|
| 転職(社会人経験あり) | 職歴欄・志望動機欄が広い様式 | 職務内容・転職理由を詳しく書く必要があるため |
| 新卒・第二新卒 | 自己PR欄・学歴欄が広い様式 | ポテンシャルと学業・課外活動で差別化するため |
| アルバイト・パート | コンパクトな1枚完結様式 | 長文は不要。勤務希望欄の記入が重要になるため |
採用担当者は職種・雇用形態を問わず、「記入内容が書式の余白に対してバランスよく収まっているか」を確認します。転職者が新卒向けのコンパクトな様式を使うと職歴欄が窮屈になり、逆にアルバイト応募で転職用の大型フォーマットを使うと半分以上が空欄になります。
厚生労働省推奨様式とJIS様式——どちらを選ぶべきか
2021年4月以降、厚生労働省が推奨する履歴書様式が改定されました。JIS規格様式(従来型)との主な違いは、「性別欄・通勤時間欄・扶養家族欄・配偶者欄」が削除・任意化されたことです。
2021年改定の主なポイント
- 性別欄:任意記載(空欄でも不利にならない)
- 通勤時間・扶養家族数・配偶者欄:削除(不必要な個人情報の収集を防ぐため)
- 「続柄」を問う保護者欄:削除
- 障害者手帳の有無を自由記載できる欄を任意設置
企業から様式の指定がない場合、厚生労働省推奨様式が無難な選択です。特段の理由がなければ従来型のJIS様式を選ぶ必要はありません。ただし「弊社指定の様式でご提出ください」という指示がある場合は必ず指定フォーマットを使用してください。
テンプレートのダウンロード先と様式の詳細は、履歴書テンプレート無料おすすめ|採用担当者が教える選び方と注意点で詳しく解説しています。

手書きとPC作成——採用担当者が感じる違い
「手書きのほうが誠意が伝わる」という考え方は一部の企業に残っていますが、採用担当者の多数派は手書きかPC作成かより、内容の質で判断しています。ただし、業種・企業によって明確な傾向の違いがあります。
| 手書き | PC作成 | |
|---|---|---|
| 向く業種 | 金融・不動産・一部製造業など伝統的な業界、企業指定がある場合 | IT・外資・ベンチャー、複数社に応募する場合 |
| 採用担当者の印象 | 丁寧さ・誠実さが伝わりやすい | 読みやすさ・効率性・情報量の多さが強み |
| 注意点 | 修正液の使用は印象を下げる。ボールペンの滲みも要注意 | フォント・サイズの統一が崩れると評価が下がる |
採用担当者はここを見ている
- 手書きの場合、文字の大きさと行のまっすぐさから「几帳面さ・誠実さ」を読み取る
- PC作成の場合、フォントの種類・サイズの統一感から「文書スキル・丁寧さ」を判断する
- どちらの場合も「空欄の有無」を最初に確認する。空欄は記入漏れと判断されるリスクがある
PC作成時のフォント選びは第一印象に影響します。推奨フォントと適切なサイズは履歴書のフォントは明朝体が基本で詳しく解説しています。

テンプレートの入手方法とファイル形式の選び方
テンプレートを入手する場所はいくつかありますが、ファイル形式によって使い勝手と採用担当者への印象が変わります。選択の基準を明確にしておくと、入手後に「書きにくい」「印刷できない」という問題を防げます。
Word・Excel・PDFそれぞれの特徴と選び方
| 形式 | 特徴 | 向いている人 |
|---|---|---|
| Word(.docx) | 文字入力・レイアウト変更が容易。PC作成の主流 | 転職活動で複数社に提出する人、文字量が多い人 |
| Excel(.xlsx) | セルの幅調整で表が整いやすいが、フォント管理が難しい | 表形式の整理が得意な人 |
| レイアウトが崩れない。メール提出に最適 | メール送信での提出が指定された場合 |
メールで提出する場合は、WordやExcelで作成してからPDFに変換して送付するのが基本です。Word・Excel形式のまま送ると、採用担当者の環境によってレイアウトが崩れることがあります。
テンプレート選びで起きやすい失敗と対処法
テンプレートをダウンロードした後、多くの人が次の問題で手が止まります。事前に把握しておくと、スムーズに記入を始められます。
NG例——よくある失敗パターン
- 職歴欄が少ない新卒向けテンプレートを転職で使い、職歴が入りきらなかった
- 「B5」サイズのテンプレートをダウンロードしたが、職務経歴書がA4のため提出書類のサイズがバラバラになった
- 志望動機欄の文字数上限を超えた文章を書いてしまい、欄外にはみ出た
転職用のPC作成であれば、職歴欄が広いA4サイズのWordテンプレートを選ぶのが最も汎用性が高いです。厚生労働省推奨様式に対応したものを1種類ダウンロードすれば、多くの企業への提出に対応できます。
PC作成の履歴書を効率よく作るなら、履歴書作成ツールおすすめ7選も参考にしてください。証明写真の貼り付けや入力補完機能が充実したツールも無料で使えます。

【項目別】履歴書の書き方——採用担当者が見るポイントと記入例
テンプレートの選択よりも採用結果に直結するのが、各項目の記入内容です。以下では項目ごとに、採用担当者が実際にチェックしているポイントとNG例・良い例をまとめます。
日付・氏名・住所・連絡先の書き方
基本情報欄は採用担当者が最初に目を通す箇所です。ここにミスがあると、選考内容以前の問題として判断されることがあります。記入時のルールを確認してください。
- 日付:郵送は投函日、持参・手渡しは面接当日、メール送付は送信日を記入。「令和○年」か西暦(2026年)に統一し、途中で混在させない
- 氏名:戸籍に登録されている正式な漢字で記入。旧字体や外字は正確に
- 住所:都道府県から記入(「東京都」を省略しない)。建物名・部屋番号も省略しない
- 電話番号:日中に連絡がつく番号を記入。スマートフォンの番号が基本
- メールアドレス:プロバイダメールよりGmail等のフリーメールが推奨。「kuma_chan_1990」のような非ビジネス的なアドレスは変更を検討する
証明写真——採用担当者が印象を決める最初の3秒
証明写真は書類の中で唯一、採用担当者が視覚的に応募者のイメージを持てる情報です。写真の印象が悪いと、それだけで「会いたい」という気持ちが下がります。
採用担当者はここを見ている
- 表情と目線:笑顔すぎず、暗すぎない自然な表情。カメラのレンズに向けた視線が基本
- 服装:スーツが基本。ボタンを外したシャツ、よれたジャケットは減点対象
- 背景:白・薄いグレー・薄い青が適切。自室の壁や屋外での撮影は避ける
- 加工:目元・肌の大幅な修正は「実際と違う」という印象を与える。軽微な明るさ調整程度に留める
写真の規格は縦4cm×横3cm、直近3ヶ月以内に撮影したものが原則です。スマホアプリで証明写真を作成する場合は、履歴書写真アプリおすすめ7選で採用担当者が見るNGポイントを事前に確認してください。

学歴欄の書き方——入学・卒業・中退・在学中
学歴欄は中学校を卒業した年(高校の入学年)から書くのが基本です。最終学歴の種類によって表現が変わります。
- 大学・大学院:「○○大学 ○○学部 ○○学科 入学」→「同 卒業」の順
- 在学中(新卒):「○○大学 ○○学部 ○○学科 在学中」または「○年○月 卒業見込み」
- 中退の場合:「○○大学 ○○学部 中途退学」と明記。理由の記載は不要だが面接で確認されることが多い
- 専門学校:「○○専門学校 ○○科 卒業」。正式名称を省略しない
NG例
「○○高校卒業」→ 正式名称ではないため誤り。「○○高等学校 普通科 卒業」が正しい
年号の混在→ 西暦と和暦が混在すると採用担当者に読みづらい印象を与える。どちらかに統一する
職歴欄の書き方——転職・退職理由・現職者の注意点
職歴欄は採用担当者が最も時間をかけて読む箇所の一つです。「会社名・在籍期間・退職理由」の3点は必ず確認されるため、誤りや曖昧な表現は避けてください。
- 会社名:「(株)」ではなく「株式会社○○」と正式名称で記入。社名変更がある場合は「旧○○株式会社」と補足
- 在籍期間:年月まで記入。「2022年3月 入社」「2024年9月 退社」のように具体的に
- 退職理由:「一身上の都合により退職」で統一。具体的な理由は面接の場で話す
- 現在就業中の場合:「現在に至る」と記入し、退社日の欄は空欄にしない
採用担当者はここを見ている
- 在籍期間と退職理由の整合性。1年未満の退職が続いている場合は理由を聞かれる準備が必要
- 3ヶ月以上の空白期間は理由が確認される。「療養のため休職期間を設けた」など簡潔に補足できると安心
- アルバイト・派遣歴の記載漏れ。正社員歴のみだと経歴に断絶が生じ、不信感につながることがある
免許・資格欄の書き方と優先順位
資格欄は正式名称で記入することが絶対条件です。「普通免許」「英語検定」などの略称は、採用担当者に「正確な知識が薄い」という印象を与えます。
- 普通自動車免許 → 「普通自動車第一種運転免許」
- 英検 → 「実用英語技能検定○級 合格」
- 簿記 → 「日本商工会議所主催簿記検定○級 合格」
- TOEIC → 「TOEIC® Listening & Reading Test ○○点」(スコアを明記)
採用担当者はここを見ている
- 資格名の正式表記。略称やスペルミスは「書類作成の丁寧さが足りない」と判断される
- 資格が一つもない場合は「特になし」と明記する。空欄は記入漏れと混同される
- 書く順番は取得年月が古いものから新しいものへが原則。応募職種に直結する資格を最上位に記載することも許容される
志望動機欄——通過率を分ける採用担当者の判断基準
志望動機は採用担当者が最も時間をかけて読み、選考可否を判断する箇所です。「なぜこの会社か」が明確に書かれていない志望動機は、どれほど文章が上手くても通過しません。
NG例——どの会社にも使えてしまう志望動機
「御社のビジネスに興味を持ち、自分のスキルを活かして貢献したいと思い応募しました。チームワークを大切にしながら成長できる環境を求めています。」
→ 「御社」を別の会社名に置き換えても成立してしまう。採用担当者は即見抜く。
良い例——会社固有の理由が書かれた志望動機
「現職では営業として3年間、中小企業向けのシステム提案を担当してきました。その中で、DXに関心はあるが導入後の運用サポートが手薄になるケースを多く経験し、導入後の定着支援に特化した御社の事業モデルに可能性を感じています。入社後は現職で培った課題ヒアリング力を活かし、顧客の定着率向上に貢献したいと考えています。」
志望動機の基本構成は「現職での経験と課題 → 応募先の特徴との接点 → 入社後の具体的な貢献」の3段構成が最も採用担当者に伝わりやすいです。欄の7〜8割程度を文字で埋めることを目安にしてください。
自己PR欄の書き方と構成のコツ
自己PRは「自分の強みを語る場」ではなく、採用担当者が「この人は活躍しそう」と感じる根拠を示す場です。強みを語るだけでは採用担当者に響きません。
- 強みの特定:「責任感が強い」「コミュニケーション力がある」のような抽象的な表現は誰でも言える。「具体的な場面でどう行動したか」で差がつく
- 数字の活用:「売上を20%改善した」「チームメンバー5名のマネジメントを担当した」のように数値を使うと信頼性が上がる
- 応募先との接点:PRの末尾に「この強みを御社の○○業務で活かしたい」という一文を加えると、志望動機との一貫性が出る
採用担当者はここを見ている
- 強みが「過去の事実」に基づいているか。根拠のない自己申告は評価されない
- 自己PRと志望動機の内容が矛盾していないか
- 文字量が欄の7〜8割程度埋まっているか。スカスカでも詰めすぎでもない分量が読みやすい
本人希望欄の書き方
本人希望欄は自分の都合を主張する場ではありません。特段の事情がない限り、「貴社の規定に従います」と記入するのが採用担当者への印象が最も良い対応です。
記入が認められるケース:
- 介護・育児など勤務地・時間帯に制約がある場合(事前に明示することがマナー)
- 現在の在籍先との関係で「入社可能時期:○月以降」と明記する場合
- 職種・部署に指定がある場合(志望動機とセットで理由を説明できる場合のみ)
提出前の最終確認と提出方法のマナー
完成した履歴書は提出前に必ずセルフチェックを行います。作成直後は見落としが発生しやすいため、一晩置いてから確認するか、プリントアウトして目視するのが効果的です。
提出前のセルフチェックリスト
- 日付は提出方法(郵送・持参・メール)に合わせた正しい日付になっているか
- 空欄がないか(「特になし」の記入漏れを含む)
- 氏名のふりがな・住所の都道府県・電話番号の記入に誤りがないか
- 学歴・職歴の年号表記が西暦または和暦で統一されているか
- 会社名が正式名称になっているか(「(株)」の略称を使っていないか)
- 資格名が正式名称で書かれているか
- 証明写真が直近3ヶ月以内のものか
- 志望動機が「この会社でなくても成立する内容」になっていないか
郵送・メール・持参の提出マナー
| 提出方法 | 封筒・形式 | 主な注意点 |
|---|---|---|
| 郵送 | 白い角形2号封筒。「履歴書在中」と朱書き | 折り曲げずに入れる。切手の貼り忘れに注意 |
| メール添付 | PDFに変換して添付 | 件名に「履歴書送付の件」と明記。パスワードは企業指定がある場合のみ |
| 持参・手渡し | クリアファイルに入れて白封筒に | 面接会場で封筒から出して提出するか、そのまま渡すかは場の雰囲気で判断 |
郵送の封筒の選び方と書き方については、履歴書の封筒と印刷|コンビニ手順・折り方・宛名まで解説で手順を詳しく確認できます。

まとめ
- テンプレートは転職・新卒・アルバイトで使い分け、企業指定がなければ厚生労働省推奨様式(2021年改定版)が無難な選択
- 手書きかPC作成かより、記入内容の質が採用担当者の判断を左右する
- 基本情報は正式名称・正確な記入が最優先。空欄は「特になし」と必ず明記する
- 志望動機は「この会社でないと成立しない内容」にすることが書類通過率に最も影響する
- 提出前のセルフチェックを行い、郵送・メール・持参のマナーに合わせた形式で提出する
書類選考の通過率は、テンプレートの見た目よりも「採用担当者が読んで会いたいと感じる内容になっているか」で決まります。各項目のNG例と良い例を照合しながら、一項目ずつ見直してみてください。
履歴書の書き方・テンプレートに関するよくある質問
- 履歴書はどのテンプレートを使えばいいですか?
-
企業から様式の指定がない場合は、厚生労働省推奨様式(2021年4月改定版)が最も無難です。転職者はA4サイズの職歴欄が広い様式、新卒・第二新卒は自己PR欄が広い様式を選ぶと記入しやすくなります。Word形式でダウンロードし、提出時にPDFに変換して送付するのが基本的な流れです。
- 履歴書は手書きとPC作成どちらが良いですか?
-
企業から指定がない限り、どちらでも構いません。採用担当者の多くは手書きかPC作成かより、記入内容の質を重視します。ただし金融・不動産・伝統的な業界では手書きを好む傾向があります。複数社に応募する転職活動ではPC作成が効率的です。
- 志望動機欄は何文字くらい書けばいいですか?
-
テンプレートの欄の7〜8割程度を目安にしてください。A4サイズの標準的な志望動機欄では200〜300文字程度が目安です。文字数より「この会社でないと成立しない内容になっているか」が重要で、スカスカな内容より充実した内容のほうが採用担当者に伝わります。
- 資格がない場合、資格欄はどう書けばいいですか?
-
「特になし」と記入してください。空欄のままにすると記入漏れと判断されることがあります。普通自動車免許を所持している場合は、資格がないと感じていても「普通自動車第一種運転免許」と正式名称で記入しましょう。
- 履歴書の日付は記入日と提出日どちらにすればいいですか?
-
郵送する場合は投函日、持参・手渡しする場合は面接当日の日付、メール添付の場合は送信日を記入します。記入日・投函日・面接日が異なる日付になるケースもあるため、提出方法に合わせて確認してください。


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