この記事では、在職中・勤務中に転職活動をする場合の履歴書の書き方を解説します。職歴欄の「現在に至る」「以上」の正しい記載例から、退職予定日が決まっていない場合の対処法、本人希望欄に書くべき連絡時間帯の書き方まで、採用担当者が実際にNGと判断するパターンと合わせて紹介します。
在職中・勤務中の転職活動で、履歴書に書くべき3つのこと
勤務中に転職活動をする場合、離職後に転職する場合と比べて、履歴書に書き加えるべき内容が3か所あります。書き漏れがあると採用担当者が選考上の判断に困るため、最初に全体像を把握しておいてください。
| 記載箇所 | 書くべき内容 | 補足 |
|---|---|---|
| 職歴欄 | 「現在に至る」+「以上」 | 在職中であることを正しく明示する |
| 退職予定日 | 決まっている場合は「〇月末退職予定」と追記 | 入社可能時期の目安になる |
| 本人希望欄 | 連絡可能な時間帯・面接希望日程 | 在職中ならではの事情を採用担当者に伝える |
「現在に至る」と「以上」の書き忘れは、採用担当者に「記入漏れかもしれない」と判断されるリスクがあります。実際の転職活動では、書き方の細かいミスが書類通過率に影響することがあります。以下で一つひとつ解説します。
職歴欄の書き方|「現在に至る」「以上」の正しい使い方と記載例
「現在に至る」と「在職中」どちらを書くべきか
どちらを使っても採用担当者に問題視されることはありません。ただし、転職活動の履歴書では「現在に至る」が広く使われており、人事担当者にも一般的に認識されているため、迷った場合は「現在に至る」を選ぶのが無難です。
「在職中」という表記は意味としては同じですが、採用担当者によっては「本当に転職する気があるのか」と受け取るケースがあります。「現在に至る」の方が転職意欲を誤解されにくい書き方です。いずれの場合も、次に解説する「以上」のセット記入が必須です。
「以上」の書き方と位置の意味
「以上」は職歴欄の最後、必ず右端に寄せて記入します。この「以上」には「これ以上の学歴・職歴はありません」という宣言の意味があります。
「以上」を書かないでいると、採用担当者は「次のページや続きがあるのか」と判断に迷います。離職中の人が「退職」と書いて「以上」で締めるのと同じように、在職中の人は「現在に至る」と書いてから「以上」で締めます。この2行のセットが、採用担当者が職歴欄を確認するときに最初に見るポイントです。
職歴欄のOK例とNG例
良い記載例(在職中)
20XX年4月 〇〇株式会社 入社
営業部に配属。法人向け営業を担当。
現在に至る
以上
NG例①:「以上」を書いていない
20XX年4月 〇〇株式会社 入社
現在に至る
(欄が終わる)
「以上」がないと採用担当者は「記入漏れかもしれない」と判断することがあります。書き終わりを明示する「以上」は、右寄せで必ず記入してください。
NG例②:括弧書きで「在職中」を入れる
20XX年4月 〇〇株式会社 入社(在職中)
入社の事実と在職状況を括弧でまとめて書くのはNGです。読みにくくなるうえ、「以上」が欠けるケースになりやすい書き方です。在職中であることは「現在に至る」の1行で表現するのが正しいフォーマットです。
退職予定日の書き方|決まっていない場合でも正しく対応できる
在職中の転職活動で、採用担当者がもっとも気にするポイントの一つが「いつ入社できるか」です。退職予定日が決まっているかどうかで書き方が変わります。
退職予定日が決まっている場合の書き方
退職日が確定している場合は、職歴欄の「現在に至る」に続けて退職予定日を書き添えます。
退職予定日あり:記載例
現在に至る(20XX年○月末退職予定)
以上
退職予定日を明記することで、採用担当者は「内定から入社まで何か月あるか」をスケジュール通りに組みやすくなります。採用側が複数の候補者を比較するとき、入社可能時期が明確な候補者は選考が進めやすいため、退職予定日が決まっているなら必ず書いた方が有利です。
ただし、「退職交渉の目安として書いた」状態での記載は避けてください。後で日程が変わると採用担当者との信頼関係に影響します。
退職予定日が決まっていない場合の書き方
転職活動を始めたばかりで、まだ退職の話を会社にしていない状態は珍しくありません。この場合、退職予定日を履歴書に書く必要はありません。職歴欄には通常通り「現在に至る」と書いてください。
退職時期については、本人希望欄または面接時に直接伝える方法を取ります。具体的な書き方の例は次の章で解説します。
NG例:退職予定日が未定なのに日付を書く
現在に至る(20XX年○月末退職予定)
※まだ会社に退職を伝えていない段階で記載した場合
「退職予定」と書いたのに後から「やはり時期を延ばしたい」となると、採用担当者は「話が違う」と感じます。確定していない日程は書かず、本人希望欄に「退職時期については入社2〜3か月前を想定しています」と伝える方が誠実です。
採用担当者が退職予定日から読み取っていること
採用担当者はここを見ている
- 内定を出せば、何か月後に入社できるか
- 現職への引き継ぎ期間を十分に取れる候補者かどうか
- 「急いで辞めたい人」と「計画的に転職している人」の見極め
- 退職予定日を曖昧にしている背景に何かないか(現職でのトラブル等)
多くの企業では内定後1〜3か月での入社を想定しています。「退職予定日が未定」でも、本人希望欄に「貴社の採用スケジュールに合わせて対応いたします」と添えるだけで、採用担当者の不安を大幅に和らげることができます。
なお、入社可能日の具体的な書き方については、在職中・退職済み・日付未定の3パターンをそれぞれ解説した記事もあわせて確認してください。履歴書の入社可能日の書き方と採用担当者が見るポイントで状況別の例文を確認できます。

本人希望欄の書き方|連絡可能時間帯と面接日程の記載方法
在職中の転職活動で、書き方の差がもっとも出る箇所が「本人希望欄」です。何も書かない人が多いため、丁寧に書くだけで採用担当者から「配慮できる候補者」という印象を持たれます。
連絡可能な時間帯の書き方と記載例
在職中は勤務時間中に携帯電話に出られないことがほとんどです。そのまま何も書かないでいると、採用担当者が平日の午前中に電話して「いつかけても出ない」という状況になります。
連絡可能時間帯の記載例
「現在在職中のため、ご連絡は平日12時〜13時または19時以降にいただけますと幸いです。」
昼休みや退勤後の時間を明示することで、採用担当者は「この候補者は在職中で配慮が必要な状況だ」と正しく理解します。これを書かない場合と比べて、連絡のスムーズさは大きく変わります。
面接日程に関する記載例
面接日程は、有休を取得できる状況かどうかで書き方が変わります。それぞれの状況に合わせて記載してください。
有休を取得して昼間の面接に対応できる場合
「面接日程については、平日・休日を問わず調整可能です。事前にご連絡いただければ有給休暇を取得して対応いたします。」
平日昼間の面接が難しい場合
「面接は平日18時30分以降または土曜日をご希望します。ご調整いただけますと幸いです。」
採用担当者の多くは「在職中の候補者の面接調整には慣れている」ため、希望時間帯を素直に記載しても選考上のマイナスにはなりません。むしろ何も書かずに連絡が取れない状態が続く方が、印象を悪化させます。
本人希望欄のNG表現
書き方によっては採用担当者の印象を悪化させるNG表現があります。以下の3パターンは避けてください。
- 「平日の昼間は連絡に対応できません」→ 否定表現は読み手が不快に感じることがある。「〇時以降なら対応できます」と肯定的な表現に変える
- 「退職が決まってから面接を希望します」→ 選考の機会を自分から狭めることになる。面接は選考の入口であり、内定後に入社日を調整するのが一般的
- 「特になし」「貴社の規定に従います」だけで連絡時間帯を書かない→ 在職中の場合は連絡時間帯の記載が事実上のマナー。「特になし」だけでは採用担当者が連絡のタイミングに困る
本人希望欄には勤務時間の希望を書く場合もあります。パートや時短勤務の希望を書くときの注意点は、履歴書の勤務時間の書き方と採用担当者が落とす例で状況別にまとめています。

採用担当者が「勤務中」の履歴書で必ずチェックする4つのNG例
在職中の転職活動では、書類選考の段階で採用担当者が「この候補者は選考を進めてよいか」を判断するポイントがあります。以下の4つは、実際の採用現場でよく見られるNG例です。
NG例①:退職予定日が未確定なのに日付を書く
よくあるNG記載
現在に至る(20XX年3月末退職予定)
※まだ会社に退職を伝えていない段階での記載
書類選考後に面接が進み、採用担当者から「3月末退職とのことでしたが」と確認されたとき、「実はまだ決まっていなくて」となると信頼を大きく損ないます。退職予定日は「確定してから」書くものです。目安の時期は本人希望欄か口頭で伝えるにとどめてください。
NG例②:「現在退職準備中」と書く
よくあるNG記載
現在退職準備中
以上
「現在退職準備中」と書くと、採用担当者は「現職でトラブルがあって追い出されそうなのか」「自分から動いての転職ではないのか」という疑問を持つことがあります。在職中であれば「現在に至る」で十分です。余計な情報を書き加えることで逆効果になります。
NG例③:連絡先に勤務先の電話番号を書く
よくあるNG記載
日中の連絡先:XX-XXXX-XXXX(勤務先代表)
採用担当者が勤務先の番号に電話をかけると、同僚や上司が出る可能性があります。連絡先は必ず個人の携帯電話または自宅の番号を記入してください。日中に出られない旨は本人希望欄に書けば問題ありません。
NG例④:本人希望欄を空白にする
よくあるNG記載
本人希望欄:(空白)
在職中にもかかわらず本人希望欄を空白にしておくと、採用担当者は「いつでも連絡できる」と解釈します。結果として、勤務中の時間帯に電話がかかってくることがあります。連絡可能時間帯の記載は、採用担当者への最低限の配慮です。
採用担当者はここを見ている
- 在職中であることが職歴欄から正しく読み取れるか(「現在に至る」「以上」が揃っているか)
- 連絡先が個人のものか、勤務先の番号が混ざっていないか
- 本人希望欄に連絡可能時間帯の記載があるか
- 退職予定日の記載が「確定した日程」か「見込みを書いたもの」かを内定後の確認として控えている
なお、退職の経緯によっては職歴欄に退職理由を添える場合もあります。会社都合退職の場合の書き方については、会社都合退職の履歴書の書き方と例文もあわせて確認してください。
まとめ
- 在職中の転職活動では、職歴欄に「現在に至る」+「以上」をセットで書くことが最低限のルール
- 「現在に至る」と「在職中」はどちらでも問題ないが、「現在に至る」が一般的で無難
- 退職予定日は確定してから書く。未定の場合は本人希望欄または面接時に伝える
- 本人希望欄には連絡可能な時間帯と面接希望日程を記載することが、在職中の転職活動のマナー
- 連絡先は必ず個人の携帯電話番号を使用する。勤務先の番号は書かない
在職中であることはハンデではなく、計画的に転職を進めている証拠として受け取られることの方が多い状況です。書き方のルールを押さえたうえで選考に臨んでください。
在職中の履歴書の書き方 よくある質問
- 「在職中」と「現在に至る」どちらが正しいですか?
-
どちらを使っても採用担当者に問題視されることはありません。ただし、転職活動の履歴書では「現在に至る」が一般的に広く使われています。迷った場合は「現在に至る」を選ぶのが無難です。いずれの場合も「以上」を右寄せで書き忘れないようにしてください。
- 退職予定日が決まっていない場合はどう書けばいいですか?
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退職予定日が確定していない場合は、職歴欄には書かなくて問題ありません。本人希望欄に「退職時期については貴社のスケジュールに合わせて相談させてください」と一言添えると採用担当者の印象がよくなります。確定していない日程を記入すると、後で変更になった際に信頼を損なうリスクがあります。
- 副業やダブルワークをしている場合の職歴欄はどう書きますか?
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副業やダブルワークをしている場合は、本業と副業を別々に記載するのが原則です。ただし、副業の規模・雇用形態・収入によって書き方が変わります。詳しくは「履歴書のダブルワーク書き方」の記事で状況別の例文を確認してください。
- 在職中であることは選考に不利になりますか?
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在職中の転職活動は不利になりません。採用担当者の多くは「在職中の転職者の方が計画的に動いている」という印象を持つことが多くあります。書き方のルールを正しく守り、連絡可能時間帯を本人希望欄に記載することで、書類選考での不利は回避できます。
副業・ダブルワーク中の転職活動で職歴欄の書き方に迷っている方は、状況別の例文をまとめた記事も確認してください。履歴書のダブルワーク書き方と採用担当者の本音で詳しく解説しています。



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