この記事では、履歴書の学歴欄における「卒業見込み」の正しい書き方を解説します。「在学中」「卒業予定」との使い分け、記載ルール4つ、大学院・短大・専門学校の記載例、卒業できなくなった場合の対処法まで、採用担当者の視点を交えながら説明します。
「卒業見込み」「在学中」「卒業予定」を正しく使い分ける
新卒採用の履歴書では「卒業見込み」が基本
就職活動中の学生が履歴書の学歴欄に書く表現は、「卒業見込み」が原則です。これは「卒業する見込みがある」という意味で、大学3〜4年生が新卒採用に応募するときに使います。
新卒採用では、入社予定日(4月1日)の時点で大学を卒業していることが一般的な条件です。採用担当者は学歴欄の「卒業見込み」を確認することで、「この人は予定通り卒業できそうか」を判断しています。
「在学中」を使うのはバイト・インターンの応募
「在学中」は、卒業が選考条件になっていないアルバイトやインターンシップの応募で使います。大学1〜2年生がバイトに応募する場合、卒業時期が選考に影響しないため「○○大学 ○○学部 在学中」と書けば十分です。
就活の本選考で「在学中」と書くのはNGです。採用担当者から「この人は卒業できるのか?」と疑問を持たれる可能性があります。
「卒業予定」は基本的に使わない
「卒業予定」という表現は、就活の履歴書では基本的に使いません。「見込み」が「〜できる可能性がある」というニュアンスであるのに対し、「予定」は「〜するつもりだ」という意思に近い表現です。日本の就活習慣では「卒業見込み」が標準の表現として定着しており、迷ったときは「卒業見込み」を選んでください。
| 表現 | 使うタイミング | 対象者 |
|---|---|---|
| 卒業見込み | 就活の本選考(新卒採用) | 大学3〜4年生 |
| 在学中 | アルバイト・インターンシップ応募 | 大学1〜2年生 |
| 卒業予定 | 基本的に使わない | — |
「卒業見込み」と書ける2つの条件
履歴書に「卒業見込み」と書くためには、2つの条件をどちらも満たしている必要があります。自分の状況を確認してから記載してください。
条件①:卒業に必要な単位が取得できる見込みがある
就活中の段階では、まだ在学中です。そのため「現時点で単位がすべて揃っている」必要はありませんが、予定通り履修を進めれば卒業に必要な単位を取得できる状態にあることが条件です。単位が大幅に不足していたり、必修科目を落とすと卒業が危ういという状況では、「卒業見込み」と記載するのは誠実ではありません。
条件②:入社日までに卒業できる
新卒採用の入社日は通常4月1日です。その日までに大学を卒業できる見込みがあることが2つ目の条件です。留年が確定している場合や、卒業論文の提出が大幅に遅れそうな場合は、この条件を満たしません。
採用担当者はここを見ている
- 「卒業見込み」と書いてあっても、選考過程で「卒業見込証明書」の提出を求めることがある
- 内定後に単位不足や留年が発覚した場合、内定取り消しになるケースがある
- 記載条件を満たしていない状態で「卒業見込み」と書くのは、経歴詐称とみなされるリスクがある
【記載例付き】学歴欄の正しい書き方と4つのルール
「卒業見込み」と書くべきことがわかったら、次は学歴欄全体の書き方を確認します。採用担当者が最初に目を通す部分のひとつですので、基本ルールは正確に押さえておきましょう。
ルール①:中学校卒業から書き始める
学歴欄は中学校の卒業から書き始めるのが標準です。小学校は記載不要です。中学・高校・大学のすべてで入学と卒業(または卒業見込み)を別行に分けて記載します。
記載例(大学4年生の場合)
2019年 3月 〇〇市立〇〇中学校 卒業
2019年 4月 〇〇県立〇〇高等学校 普通科 入学
2022年 3月 〇〇県立〇〇高等学校 普通科 卒業
2022年 4月 〇〇大学 〇〇学部 〇〇学科 入学
2026年 3月 〇〇大学 〇〇学部 〇〇学科 卒業見込み
ルール②:学校名は正式名称で書く
履歴書では略称を使わないのが原則です。「高校」ではなく「高等学校」、大学も正式名称(例:〇〇大学)で記載します。高校の学科名も省略せず、卒業証書に記載されている名称をそのまま使いましょう。
NG例
2022年 4月 〇〇高校 入学
「高校」は略称です。「高等学校」と書くのが正解。学校名の略称は「書類を雑に扱う人」という印象につながることがあります。
ルール③:年号は西暦か和暦に統一する
1行は「2022年 4月」(西暦)、次の行は「令和4年 3月」(和暦)のように混在させるのはNGです。書類全体を通じて西暦または和暦のどちらかに統一してください。就活では西暦を使う企業・求職者が多い傾向があります。
ルール④:「卒業見込」ではなく「卒業見込み」と書く
送り仮名を省いた「卒業見込」はよくあるミスです。正式な表記は「卒業見込み」と「み」を入れることです。小さなミスでも採用担当者の目には止まります。提出前に必ず確認してください。
採用担当者はここを見ている
- 「卒業見込」「卒見」などの略記は、書類作成の丁寧さへの疑問を生む
- 年号の混在は「細かい確認ができない人」という印象を与える
- 学校名の正式名称は、卒業証書または学校の公式サイトで必ず確認する
大学院・短大・専門学校の「卒業見込み」の書き方
大学院・短大・専門学校に在学している場合は、記載方法が一部異なります。学校種別に応じて正しい表現を使いましょう。
大学院は「修了見込み」を使う
大学院の場合、「卒業」ではなく「修了」という表現が正式です。そのため「卒業見込み」ではなく「修了見込み」と記載します。博士課程・修士課程ともに同じルールです。
記載例(大学院修士課程)
2024年 4月 〇〇大学大学院 〇〇研究科 〇〇専攻 修士課程 入学
2026年 3月 〇〇大学大学院 〇〇研究科 〇〇専攻 修士課程 修了見込み
短大・専門学校の書き方
短期大学と専門学校は、大学と同じく「卒業見込み」を使います。短大は正式名称(〇〇短期大学)で記載し、専門学校も「〇〇専門学校」と正式名称で書きましょう。学科・専攻名も省略しません。
| 学校種別 | 使う表現 | 記載例 |
|---|---|---|
| 大学(学部) | 卒業見込み | 〇〇大学 〇〇学部 〇〇学科 卒業見込み |
| 大学院(修士) | 修了見込み | 〇〇大学大学院 〇〇研究科 修士課程 修了見込み |
| 大学院(博士) | 修了見込み | 〇〇大学大学院 〇〇研究科 博士課程 修了見込み |
| 短期大学 | 卒業見込み | 〇〇短期大学 〇〇学科 卒業見込み |
| 専門学校 | 卒業見込み | 〇〇専門学校 〇〇科 卒業見込み |
採用担当者が見ている書き方の落とし穴
「卒業見込み」の書き方そのものは理解できても、採用担当者が実際に何を確認しているかを知らないと、細かいミスで印象を下げることがあります。
「卒業見込み」を書いた後に卒業できなくなったら
内定後や選考途中に単位不足・留年が判明した場合は、できるだけ早く企業の採用担当者に連絡するのが原則です。隠しておいて入社直前に発覚するケースが最もリスクが高く、内定取り消しや信頼の大幅な損失につながります。
留年・単位不足が判明した場合の対処法
- 内定前の選考中の場合:選考を継続するか、その企業への応募を一旦取り下げるかを判断する。継続する場合は正直に報告した上で、入社時期の調整が可能かを相談する
- 内定後に発覚した場合:速やかにメールまたは電話で採用担当者に連絡する。入社時期の変更(翌年4月入社)や、留年が確定しない可能性がある場合は状況を正確に説明する
- 卒業論文・研究が遅れている場合:提出の見通しを学校の指導教員に確認し、卒業可否が明確になった時点で企業に報告する
採用担当者はここを見ている
- 卒業できないことよりも「報告が遅い」「隠していた」という不誠実さが内定取り消しの主な理由になる
- 速やかに連絡した場合、入社時期の変更で対応してもらえる企業もある
- 「大丈夫だろう」と放置するのが最もリスクが高い選択
卒業見込証明書・成績証明書の準備方法
企業によっては、「卒業見込み」の根拠として証明書の提出を求めることがあります。就活が本格化する前に、どこで・どうやってもらえるかを把握しておきましょう。
卒業見込証明書はいつ・どこでもらう?
卒業見込証明書は大学の学務課・教務課の窓口で発行してもらえます。多くの大学ではオンライン申請も可能です。発行に数日かかる大学もあるため、企業から提出を求められてから慌てないよう、就活シーズンが始まる前に発行方法を確認しておきましょう。
- 発行場所:学務課・教務課の窓口、またはオンライン申請
- 発行タイミング:大学3年生の後半〜4年生の前半が目安(大学によって異なる)
- 費用:無料〜数百円程度(大学によって異なる)
- 有効期限:発行日から3ヶ月程度が一般的(提出先企業に確認が必要)
成績証明書の入手と提出タイミング
成績証明書も卒業見込証明書と同様に、学務課・教務課で発行してもらえます。企業によっては卒業見込証明書と合わせて成績証明書の提出を求めることもあります。選考途中や内定後の提出を求められるケースが多いため、複数枚まとめて発行しておくと便利です。
まとめ
- 新卒採用の本選考では「卒業見込み」を使う:「在学中」はバイト・インターン用、「卒業予定」は基本使わない
- 書ける条件は2つ:①卒業に必要な単位が取れる見込みがある、②入社日までに卒業できる
- 表記は「卒業見込み」と送り仮名を入れる:「卒業見込」は誤り
- 学校名は正式名称で、年号は統一する:「高校」ではなく「高等学校」、西暦・和暦は書類全体で統一
- 大学院は「修了見込み」:「卒業見込み」ではないので注意
- 卒業できなくなったら即連絡:隠すことが最大のリスク。速やかな報告が信頼を守る
学歴欄の書き方ひとつで採用担当者の印象は変わります。正式名称・年号の統一・送り仮名の確認を徹底した上で提出してください。
履歴書の学歴・卒業見込みに関するよくある質問
- 「卒業見込み」と「卒業予定」はどちらを使えばいいですか?
-
就活の本選考では「卒業見込み」を使うのが標準です。「卒業予定」でも大きな問題はありませんが、日本の就活において「卒業見込み」が定着した表現のため、迷ったら「卒業見込み」を選んでください。
- 大学院生は「卒業見込み」と書いていいですか?
-
大学院の場合は「卒業見込み」ではなく「修了見込み」と書くのが正しい表現です。大学院は「卒業」ではなく「修了」という言葉を使います。修士課程・博士課程ともに「修了見込み」を使用してください。
- 内定後に単位が足りなくなりそうです。どうすればいいですか?
-
できるだけ早く企業の採用担当者に連絡してください。発覚が遅れるほど対応が難しくなります。入社時期の変更(翌年4月入社)で対応してもらえる企業もあります。黙っているよりも正直に早めに報告する方が、信頼を維持できる可能性が高いです。
- 卒業見込証明書はいつ用意すればいいですか?
-
企業から提出を求められたタイミングで準備するのが一般的です。大学の学務課・教務課で発行してもらえます。発行に数日かかる場合もあるため、就活シーズン前に発行場所・手続き方法を確認しておくと安心です。有効期限(多くは発行から3ヶ月程度)にも注意してください。
- 履歴書の学歴はどこから書き始めるのが正しいですか?
-
中学校の卒業から書き始めるのが標準です。小学校は記載不要です。中学・高校・大学それぞれで入学と卒業(または卒業見込み)を別行に分けて記載します。学校名は必ず正式名称を使ってください。


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