この記事では、履歴書への私立大学の書き方を解説します。大学の学歴欄に「私立」が不要な理由と高校との違い、採用担当者が確認するポイント、中退・編入・学校名変更などのケース別例文も紹介します。
私立大学の学歴欄に「私立」は書かなくていい
大学の正式名称に「私立」は含まれない
履歴書の学歴欄に私立大学を記載する際、「私立〇〇大学」と書く必要はありません。大学の正式名称に「私立」は含まれておらず、付けてしまうと正式名称から外れた誤記になります。
国立大学でも「国立〇〇大学」とは書きません。大学は「国立」「私立」を問わず、すべて大学名のみで記載するのが基本ルールです。「早稲田大学 政治経済学部 政治学科」「慶應義塾大学 法学部 法律学科」のように、大学名から書き始めます。
良い例文(私立大学 基本)
20XX年4月 〇〇大学 〇〇学部 〇〇学科 入学
20XX年3月 〇〇大学 〇〇学部 〇〇学科 卒業
NG例
20XX年4月 私立〇〇大学 〇〇学部 〇〇学科 入学 ←「私立」は不要
採用担当者が学歴欄で確認するポイント
採用担当者は学歴欄を通じて、応募者の「書類への向き合い方」を評価しています。「私立」の有無のような書き方の正確さは、社会人としての基本的なマナー意識として判断される箇所です。
採用担当者はここを見ている
- 「高校」ではなく「高等学校」と書いているか(「高校」は略称)
- 学部だけでなく学科まで正式名称で書いているか
- 入学・卒業の年月が正確かどうか
- 和暦か西暦かが履歴書全体で統一されているか
- 最終行に「以上」と記載されているか
これらの基本ルールが守られていれば、採用担当者は「書類を丁寧に作成する人だ」と判断しやすくなります。逆に「私立〇〇大学」のような余分な記載があると、細部への注意が足りないという印象を与えかねません。
私立高校の場合は「私立」が必要
大学と異なり、私立の高校・中学校を記載する際は「私立」を付けるのがマナーです。公立か私立かを明示するためのルールで、公立の場合は何も付けずに学校名だけを書きます。
| 学校種別 | 「私立」の記載 | 書き方の例 |
|---|---|---|
| 私立中学校 | 必要 | 私立〇〇中学校 入学 |
| 公立中学校 | 不要 | 〇〇市立〇〇中学校 入学 |
| 私立高等学校 | 必要 | 私立〇〇高等学校 入学 |
| 公立高等学校 | 不要 | 〇〇高等学校 入学 |
| 私立大学 | 不要 | 〇〇大学 〇〇学部 〇〇学科 入学 |
| 国立・公立大学 | 不要 | 〇〇大学 〇〇学部 〇〇学科 入学 |
中学・高校は「私立か公立か」の区別を明記することが求められますが、大学以降は設置形態に関係なく大学名のみで書くのが基本です。
高校の学歴欄でよくあるNG例
- 「〇〇高校」→「高等学校」が正式。「高校」は略称でNG
- (私立の場合)「〇〇高等学校」→「私立」を省略している
- 「公立〇〇高等学校」→ 公立の場合は「公立」も不要
- 「私立〇〇大学」→ 大学に「私立」は必要ない
大学の学歴欄に書くべき内容
学部・学科・専攻まで正式名称で書く
大学の学歴欄で最も多いミスが学部・学科名の省略です。採用担当者はどの分野を専門に学んだかを確認するため、学部だけでなく学科まで正確に記載することが求められます。
正式名称は卒業証書か大学の公式サイトで必ず確認してください。思い込みで書くとミスが起きやすく、例えば「経営学部」でも「経営情報学科」「ビジネス学科」など大学によって名称が異なります。また、大学院の場合は「卒業」ではなく「修了」と書く点にも注意が必要です。
学科名の書き方 良い例・NG例
良い例:〇〇大学 経済学部 経済学科 入学
NG例:〇〇大学 経済学部 入学 ←学科を省略している
学部のみで学科が存在しない大学の場合は「〇〇大学 〇〇学部 入学」で問題ありません。
大学の学歴欄の書き方全般については、以下の記事でも詳しく取り上げています。
入学・卒業年月の書き方
入学は通常「4月」、卒業は「3月」ですが、留学後の帰国などで時期が異なる場合は実際の年月を書きます。和暦・西暦どちらでも問題ありませんが、履歴書全体で必ずどちらかに統一することが求められます。
学歴欄の最後の行は、職歴欄が始まる前に右端に寄せて「以上」と書いて締めます。これも採用担当者がチェックしている基本マナーの一つです。
状況別の記入例
基本ケース(私立大学 一般)
転職・新卒問わず、中学校卒業から記載するのが一般的です。小学校は通常書きません。
良い例文(私立大学 基本ケース)
20XX年3月 〇〇市立〇〇中学校 卒業
20XX年4月 私立〇〇高等学校 入学
20XX年3月 私立〇〇高等学校 卒業
20XX年4月 〇〇大学 〇〇学部 〇〇学科 入学
20XX年3月 〇〇大学 〇〇学部 〇〇学科 卒業
「私立」は高校には付けますが、大学には付けません。学歴欄の最後の行のあとは右寄せで「以上」と書いて締めます。
中高一貫校からの進学
私立の中高一貫校出身の場合、中学と高校はそれぞれ別々に記載します。同一法人の学校でも、入学・卒業を分けて書くのが正式なルールです。「私立〇〇中学高等学校」のようにまとめて書く記載はNGです。
良い例文(中高一貫校の場合)
20XX年4月 私立〇〇中学校 入学
20XX年3月 私立〇〇中学校 卒業
20XX年4月 私立〇〇高等学校 入学
20XX年3月 私立〇〇高等学校 卒業
20XX年4月 〇〇大学 〇〇学部 〇〇学科 入学
20XX年3月 〇〇大学 〇〇学部 〇〇学科 卒業
大学院・短期大学・専門学校の記入例
| 種別 | 記入例 | 注意点 |
|---|---|---|
| 大学院(修士) | 〇〇大学大学院 〇〇研究科 〇〇専攻 修士課程 修了 | 「卒業」ではなく「修了」 |
| 大学院(博士) | 〇〇大学大学院 〇〇研究科 〇〇専攻 博士課程 修了 | 中退なら「退学」と書く |
| 短期大学 | 〇〇短期大学 〇〇学科 卒業 | 「私立」は不要 |
| 専門学校 | 〇〇専門学校 〇〇学科 卒業 | 「私立」は不要 |
短期大学・専門学校も大学と同じく「私立」は書かないのがルールです。学科まで正式名称で記載してください。
履歴書のフォーマット選びに迷っている場合は、以下の記事も参考になります。

特殊なケースの対処法
大学を中退した場合
中退の事実は履歴書に正直に記載します。隠すと経歴詐称になる可能性があり、採用後に発覚することもあります。「中途退学」と書き、理由はカッコ書きで添えると誠実な印象になります。
良い例文(中退の場合)
20XX年4月 〇〇大学 〇〇学部 〇〇学科 入学
20XX年〇月 〇〇大学 〇〇学部 〇〇学科 中途退学(一身上の都合により)
大学に編入した場合
短大・専門学校・他の大学からの編入の場合、編入前の学歴と編入後の学歴を両方書きます。「3年次編入学」のように編入時の学年を明記するのがポイントです。
良い例文(編入の場合)
20XX年4月 〇〇短期大学 〇〇学科 入学
20XX年3月 〇〇短期大学 〇〇学科 卒業
20XX年4月 〇〇大学 〇〇学部 〇〇学科 3年次編入学
20XX年3月 〇〇大学 〇〇学部 〇〇学科 卒業
学校名が変更になった場合
在学中や卒業後に大学名が変わった場合は、入学時の校名を先に書き、現在の名称を括弧書きで補足します。採用担当者が現在の名称と照合できるようにするための配慮です。
良い例文(学校名変更の場合)
20XX年4月 〇〇大学(現 ▲▲大学)〇〇学部 〇〇学科 入学
20XX年3月 ▲▲大学 〇〇学部 〇〇学科 卒業
海外留学をした場合
在学中に留学した場合、大学の記載に続けて留学先を書きます。留学期間と国名を明示し、休学して留学した場合は休学・復学の時系列がわかるように書くと採用担当者が把握しやすくなります。
良い例文(留学の場合)
20XX年4月 〇〇大学 〇〇学部 〇〇学科 入学
20XX年9月 〇〇大学(米国)〇〇州 留学(20XX年6月まで)
20XX年3月 〇〇大学 〇〇学部 〇〇学科 卒業
まとめ
- 私立大学の学歴欄に「私立」は不要。大学名のみが正式名称
- 私立高校・中学は「私立〇〇高等学校」と書く(「高校」は略称でNG)
- 大学は学部・学科まで正式名称で書くことが求められる
- 入学・卒業年月は和暦・西暦どちらでも可、全体で統一する
- 中退は「中途退学」、大学院は「修了」、編入は学年を明記する
採用担当者は書き方の細部から「書類への向き合い方」を判断します。正式名称で正確に書かれた学歴欄は、それだけで好印象につながります。
履歴書の私立大学の書き方に関するよくある質問
- 私立大学を履歴書に書く際、「私立」はつけなくていいですか?
-
はい、不要です。大学の正式名称に「私立」は含まれません。「〇〇大学 〇〇学部 〇〇学科 入学」のように、大学名のみで書くのが正しいルールです。
- 私立高校の場合、「私立」は必要ですか?
-
はい、必要です。高校・中学の場合は「私立〇〇高等学校」のように「私立」を付けるのがマナーです。大学は不要ですが、高校は公立・私立の区別を明記することが求められます。
- 学部名だけ書いて、学科名を省略してもいいですか?
-
原則として、学科まで書くことが望ましいです。採用担当者はどの分野を専門に学んだかを確認するため、学科を省略すると情報不足になります。学科のない大学であれば学部名のみで問題ありません。
- 和暦と西暦、どちらで書けばいいですか?
-
どちらでも問題ありません。ただし、履歴書全体で必ず統一してください。一部を和暦、一部を西暦で書くと採用担当者の印象を下げます。
- 大学院の場合は「卒業」と書いていいですか?
-
「卒業」ではなく「修了」が正しい表現です。「〇〇大学大学院 〇〇研究科 〇〇専攻 修士課程 修了」のように書いてください。「卒業」と書いた場合、採用担当者に基本的なルールを知らないと判断される場合があります。


コメント