この記事では、在職中の転職活動で履歴書に退社予定(退職予定)を書く方法を解説します。退職日が確定している場合と未定の場合で記入方法が異なるため、それぞれの記入例と本人希望欄の補足の仕方、採用担当者が何を確認しているかをまとめています。
履歴書に書くのは「退職予定」が正解 ─「退社」との違い
在職中の転職活動をしていると、履歴書の職歴欄に「退社予定」と書くか「退職予定」と書くか迷うことがあります。正しくは「退職予定」を使うのが原則です。
「退社」と「退職」は意味が異なる
「退社」という言葉には2つの意味があります。ひとつは「会社を辞める」こと、もうひとつは「その日の業務を終えて会社を出る(帰宅する)」ことです。日常会話では問題ありませんが、履歴書という正式書類では、読み手に一義的に伝わる表現を使うべきです。
一方、「退職」は「勤務先を辞める」という意味だけを持ちます。採用担当者が職歴欄を見るとき、「退職予定日」と書かれていれば入社可能時期をすぐに把握できます。「退社予定日」では一瞬読み返すことが起こり得るため、書類には「退職予定」と明記するのが確実です。
| 表現 | 意味 | 履歴書での適切さ |
|---|---|---|
| 退社予定 | 会社を辞める予定 / 帰宅する予定(二義あり) | 避けることを推奨 |
| 退職予定 | 勤務先を辞める予定(一義) | 推奨 |
採用担当者が退職予定日の記載で確認していること
採用担当者が職歴欄の退職予定日を見るとき、確認しているのは主に次の3点です。
- 入社可能時期の見通し:内定後、何週間・何ヶ月で着任できるかを採用計画に組み込む
- 現在の在籍状況の確認:在職中か退職済みかで面接日程の調整のしやすさが変わる
- 引き継ぎや有休消化の余裕:退職まで余裕があるか、早期着任が可能かを判断する
採用担当者はここを見ている
- 退職予定日の記載 → 内定後の入社日を逆算して採用計画を立てる
- 未記載のまま選考が進むと、内定後に「いつから来られますか?」という調整が必ず発生する
- 「在職中」のみ記載 → 退職日は未定と判断し、内定後に確認する
退職予定日が確定している場合の書き方と記入例
退職日が決まっている場合は、職歴欄の「現在に至る」に続けて退職予定日を付記します。追加する情報は多くなく、1行書き加えるだけです。
職歴欄の書き方(記入例)
職歴欄の現職の最終行には「現在に至る」と書き、その後ろにカッコで退職予定日を記します。「退職予定」は年月日まで書くのが基本で、月のみでは採用担当者が日程を把握しにくくなります。
良い記入例
○○年○月 ○○株式会社 入社
現在に至る(○○年○月○日 退職予定)
以上
NG例
現在に至る
← 退職予定日を記載しない
退職日が確定しているのに書かないと、採用担当者が入社可能時期を把握できず、内定後の調整で余分な手間が発生します。
記入のポイントは3点です。
- 退職予定日は「○年○月○日」と年月日まで書く
- カッコ書きを「現在に至る」の右側または次の行に記載する
- 職歴欄の末尾は必ず右寄せで「以上」と締める
本人希望欄に就業可能日も書くとより確実
退職予定日を職歴欄に書いたうえで、本人希望欄にも就業可能日を記載しておくと、採用担当者が入社可能日を1枚の書類で確認できます。採用計画の立てやすさは、書類選考の評価に間接的に影響します。
本人希望欄の記入例(退職日確定)
○○年○月○日に退職予定のため、○月○日以降の就業が可能です。
ご連絡は平日の12時〜13時、または18時以降にお願いします。
退職予定日が未定の場合の書き方
退職日がまだ決まっていない場合は、職歴欄に退職予定日を書く必要はありません。ただし「いつ入社できるか」を採用担当者に伝える補足を本人希望欄でカバーすることが大切です。
職歴欄は「現在に至る」だけで問題ない
退職日が未定の場合、職歴欄は「現在に至る」または「在職中」で終わらせるのが正しい書き方です。確定していない日付を記入したり、「○月末退職予定(調整中)」のような曖昧な表現を使ったりすると、後で採用担当者との認識に齟齬が生じるリスクがあります。
記入例(退職日未定)
○○年○月 ○○株式会社 入社
現在に至る
以上
採用担当者はここを見ている
- 「現在に至る」のみの記載 → 退職日未定と判断し、内定後に確認する
- 退職日が書いていないこと自体は減点対象にならない
- 問題になるのは「入社可能時期を一切伝えていないこと」
本人希望欄で入社可能時期を補足する
退職日が未定でも、「内定後〇週間〜〇ヶ月で入社できる見込み」という目安を本人希望欄に書いておくと、採用担当者が採用計画を立てやすくなります。目安を示すことで「この人はいつ来られるのか分からない」という採用担当者の不安を解消できます。
本人希望欄の記入例(退職日未定)
内定をいただいた後、現職の引き継ぎを経て1〜2ヶ月での入社を想定しています。
ご連絡は平日の18時以降、または土日にお願いします。
なお、複数の職場を掛け持ちしているケースでは、職歴欄の書き方がさらに複雑になります。ダブルワーク中の職歴の記載方法については、履歴書のダブルワーク書き方も参考にしてください。

在職中の履歴書で忘れやすい3つの記載ポイント
退職予定日の書き方以外にも、在職中の転職活動で見落とされやすい記載ポイントがあります。次の3点は、書いていない応募者が多いにもかかわらず、採用担当者が選考過程で確認する情報です。
連絡可能な時間帯を必ず書く
在職中の場合、業務時間内は電話に出られないことがあります。採用担当者は面接日程を調整するために連絡を試みるため、本人希望欄に連絡可能な時間帯を記載することが選考の円滑な進行につながります。
記載例:「連絡は平日12時〜13時、または18時以降にお願いします。メールでのご連絡も可能です。」
採用担当者は在職中の応募者に電話するタイミングを慎重に選んでいます。電話が繋がらない状態が続くと、選考が停滞する原因になるケースがあります。連絡可能時間を一行書くだけで、配慮が伝わる書類になります。
有給消化中の書き方
すでに退職届を提出し、有給消化期間に入っている場合も、正式な退職日(在籍最終日)を退職予定日として記載します。職歴欄に「有給消化中」という言葉を必ず入れなくてはいけないわけではありませんが、状況を補足したい場合はカッコ内に記すとシンプルに伝わります。
有給消化中の記入例
○○年○月 ○○株式会社 入社
○○年○月○日 退職予定(現在有給消化中)
以上
こう書くことで「退職日は確定しているが、すでに業務からは離れている」という状況を採用担当者が正確に把握できます。有給消化中であれば、早期の面接設定にも応じやすいことを本人希望欄で補足しておくとなおよいです。
会社にまだ退職を伝えていない段階での書き方
転職活動を始めたばかりで、まだ現職の会社に退職の意向を伝えていない段階では、職歴欄に「現在に至る」とだけ書くのが正解です。「退職予定」と書いてしまうと確定していない情報を記載することになり、選考先との認識に齟齬が生じます。
本人希望欄には「内定後、退職手続きを進め1〜3ヶ月での入社を想定しています」のように、見込みとして記載する方法が現実的です。「未定」と「見込み」を使い分けることで、採用担当者に誠実な情報として伝わります。
また公務員など一部の職歴では、退職の正式な表記ルールが異なることがあります。職種ごとの退職表記の書き方については公務員の職歴 履歴書の書き方も参照してください。

まとめ
- 履歴書の職歴欄に書くのは「退社予定」ではなく「退職予定」が正解(「退社」には帰宅の意味もあるため)
- 退職予定日が確定している場合は「現在に至る(○年○月○日 退職予定)」と年月日まで記載する
- 退職予定日が未定の場合は「現在に至る」または「在職中」のみで問題ない
- いずれの場合も本人希望欄に就業可能日・連絡可能時間帯を記載するとスムーズ
採用担当者が退職予定日の欄で確認しているのは「いつから働けるか」という1点です。情報を正確に、かつ明確に伝える書き方を選べば、書類選考で不利になることはありません。
履歴書の退社予定に関するよくある質問
- 退職予定日はどこに書けばいいですか?
-
職歴欄の「現在に至る」の後ろにカッコで「○年○月○日 退職予定」と付記するのが一般的です。本人希望欄に「○月○日以降の就業が可能」と補足記載する方法もあわせて使うと、採用担当者が一枚の書類で情報を確認できます。
- 退職予定日が具体的に決まっていない場合はどうすればいいですか?
-
職歴欄には「現在に至る」または「在職中」とだけ記載し、退職予定日は書かないのが正解です。本人希望欄に「内定後1〜2ヶ月での入社を想定しています」と書いておくと、採用担当者が入社時期の見通しを持てます。
- 履歴書に「退社予定」と書くのは間違いですか?
-
間違いではありませんが、「退社」には「帰宅する」という意味もあるため、書類では「退職予定」の方が意味が一義的に伝わります。採用担当者に誤解が生じるリスクを避けるため、「退職予定」と書くことを推奨します。
- 有給消化中の場合、職歴欄はどう書けばいいですか?
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正式な退職日(在籍最終日)を退職予定日として記載します。「○○年○月○日 退職予定(現在有給消化中)」のようにカッコで状況を補足すると、採用担当者が現在の就業状況を正確に把握できます。


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