この記事では、日商簿記の正式名称と履歴書への正しい書き方を、採用担当者の視点でまとめます。「簿記検定」とだけ書くと評価を下げてしまう理由、1級から3級までの記入例、何級から書けるのか、ネット試験で合格したときの日付の扱いまで、資格欄で手が止まりがちなポイントを解決できます。
日商簿記の正式名称は「日本商工会議所簿記検定試験」
「日商簿記」の「日商」は、試験を主催する日本商工会議所の略です。普段はこの略称で呼ばれますが、履歴書の資格欄にそのまま書くのは避けます。書類選考では、正式名称で書けているかどうかがビジネス文書の基本として見られています。
履歴書に書く正式名称と最も厳密な名称
正式名称は場面によって表記の長さが変わります。履歴書では、最も長い厳密な名称まで書く必要はありません。
| 場面 | 表記 |
|---|---|
| 履歴書の資格欄 | 日本商工会議所簿記検定試験○級 合格 |
| 最も厳密な正式名称 | 日本商工会議所および各地商工会議所主催 簿記検定試験 |
| 日常的な略称(記載はNG) | 日商簿記/簿記検定 |
履歴書では「日本商工会議所簿記検定試験○級 合格」と書けば十分です。○には取得した級の数字を入れ、末尾に「合格」を添えます。
「日商簿記」「簿記検定」の略称がNGな理由
簿記の検定は日商簿記だけではありません。主催団体の異なる試験が複数あり、それぞれ難易度や出題範囲が違います。「簿記検定2級」とだけ書くと、採用担当者はどの試験なのか判断できず、正確な実力が伝わりません。
| 通称 | 主催団体 | 履歴書での正式名称 |
|---|---|---|
| 日商簿記 | 日本商工会議所 | 日本商工会議所簿記検定試験 |
| 全商簿記 | 全国商業高等学校協会 | 全国商業高等学校協会主催簿記実務検定試験 |
| 全経簿記 | 全国経理教育協会 | 全国経理教育協会簿記能力検定試験 |
3種類は名前が似ていますが、社会的な認知度も評価も同じではありません。一般に転職・就職で評価されやすいのは日商簿記です。全商簿記を取得している場合は全商簿記の正式名称と履歴書での書き方を確認してください。簿記全体の基本的な書き方は簿記検定の履歴書への書き方にまとめています。

【級別】日商簿記の履歴書への書き方と記入例
1級・2級・3級のどれを書く場合も、形はまったく同じです。正式名称のあとに級の数字を入れ、「合格」で締めます。等級ごとに書き方を変える必要はありません。
良い例文(級別の記入例)
- 日本商工会議所簿記検定試験1級 合格
- 日本商工会議所簿記検定試験2級 合格
- 日本商工会議所簿記検定試験3級 合格
履歴書の資格欄は、左に取得年月、右に資格名を書く形式が一般的です。年月は合格証書に記載された日付を転記します。実際の記入イメージは次のとおりです。
| 年月 | 免許・資格 |
|---|---|
| 2024年6月 | 日本商工会議所簿記検定試験2級 合格 |
| 2022年11月 | 日本商工会議所簿記検定試験3級 合格 |
複数の級を持っている場合は、上位の級だけを書けば問題ありません。ただし取得の流れを見せたいときは、3級・2級を古い順に並べて記載しても構いません。3級単体の書き方や採用担当者の受け止め方は日商簿記3級の履歴書への書き方で詳しく解説しています。

日商簿記は何級から履歴書に書くべきか
3級から書けて、2級以上は経理職で有利
日商簿記は3級から履歴書に書けます。3級は簿記の基礎知識の証明になり、職種を問わず「数字に強い」という印象につながります。応募先が経理・会計職の場合は、2級以上があると実務レベルの評価を受けやすくなります。
- 3級:基礎知識の証明。事務・営業・販売など幅広い職種でプラスに働く
- 2級:商業簿記・工業簿記まで対応。経理・会計職では実務レベルとして重視される
- 1級:会計のプロレベル。税理士試験の受験資格にもつながる高難度資格
採用担当者はここを見ている
- 応募職種と級のバランス(経理なら2級以上を期待する場面が多い)
- 級の記載漏れや団体名の誤りがないか(正確さ=仕事の丁寧さと見る)
取得に向けて勉強中の場合の書き方
合格前でも、学習中であることを書けば意欲のアピールになります。受験予定の時期まで添えると、計画的に取り組んでいる印象が伝わります。
良い例文(学習中の書き方)
日本商工会議所簿記検定試験2級 取得に向けて勉強中(2026年11月受験予定)
取得日・合格日の正しい書き方(統一試験・ネット試験)
資格欄の年月には、合格証書に記載された日付を書きます。自己採点の日やWeb発表を見た日ではありません。受験方式によって確認する場所が変わるため、次の点を押さえてください。
- 統一試験(ペーパー):紙の合格証書に記載された合格年月日を転記する
- ネット試験(CBT方式):試験後に発行されるデジタル合格証・スコアレポートの日付を使う
- 西暦・和暦は履歴書全体で統一する(学歴・職歴とバラバラにしない)
ネット試験で合格した場合も、統一試験と資格の価値は同じです。書き方も変わらず「日本商工会議所簿記検定試験○級 合格」で問題ありません。「ネット試験合格」などと補足する必要はありません。なお1級はネット試験がなく、統一試験のみで実施されています。
NG例
簿記検定2級 取得(2024年6月)
団体名がなく級だけの記載のため、どの簿記か伝わりません。「取得」より、合格証書に沿った「合格」を使う方が正確です。
履歴書の資格欄で採用担当者が見ているポイント
資格欄は「何を持っているか」だけでなく、「正確に書けているか」も見られています。正式名称で丁寧に書けているかは、応募者の仕事の進め方を推測する材料になります。
採用担当者はここを見ている
- 正式名称・級・「合格」がそろっているか
- 合格証書と日付が一致しているか(面接で確認される場合がある)
- 応募職種で活かせる級かどうか
良い例と避けたい例
良い例:日本商工会議所簿記検定試験2級 合格
避けたい例:日商簿記2級/簿記2級取得
書けるほどの級を持っていない、資格がまだないという場合でも、書類選考で通過する方法はあります。資格欄が空欄になりそうなときは資格なしの履歴書の書き方を参考に、学習中の資格や実務スキルで補いましょう。

まとめ
- 履歴書には「日本商工会議所簿記検定試験○級 合格」と正式名称で書く
- 「日商簿記」「簿記検定」だけの略称は、全商・全経と区別できずNG
- 3級から書け、経理・会計職では2級以上が有利
- 取得年月は合格証書(ネット試験はデジタル合格証)の日付を転記する
正式名称で正確に書くだけで、資格欄の印象は変わります。手元の合格証書を見ながら、級と日付をそろえて記入してください。
日商簿記の正式名称に関するよくある質問
- 日商簿記2級の正式名称は何ですか?
-
「日本商工会議所簿記検定試験2級」です。履歴書には「日本商工会議所簿記検定試験2級 合格」と書きます。「日商簿記2級」は略称のため、資格欄では正式名称を使いましょう。
- ネット試験(CBT方式)で合格した場合も同じ書き方でいいですか?
-
同じ書き方で問題ありません。ネット試験と統一試験は資格の価値が同じで、履歴書でも区別しません。「日本商工会議所簿記検定試験○級 合格」と書き、日付はデジタル合格証やスコアレポートの合格日を使います。
- 簿記3級は履歴書に書かない方がいいですか?
-
書いて問題ありません。3級は簿記の基礎知識の証明になり、事務や営業など幅広い職種でプラスに働きます。経理・会計職に応募する場合のみ、2級以上を求められることがあります。
- 資格欄には「合格」と「取得」のどちらを書きますか?
-
簿記検定は「合格」を使います。合格証書にも「合格」と記載されるため、それに合わせるのが正確です。免許のように付与される資格は「取得」を使いますが、検定試験は「合格」が適切です。


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