パートの応募でも職務経歴書の提出を求められ、手書きにすべきか迷う方は少なくありません。この記事では、採用担当者が手書きとパソコンをどう見ているか、手書きで書くときのペン・用紙・訂正のルール、職歴が少ない人やブランクがある人が1枚でうまく見せる方法までを、例文つきで整理します。
パートの応募で職務経歴書は手書きで出していい?
職務経歴書は手書きでもパソコンでも、どちらで作成しても選考で不利になることはありません。採用担当者が見ているのは書式そのものではなく、これまでの経験やスキルが応募先の仕事に結びつく形で分かりやすく伝わるかどうかです。とはいえ、パート応募ならではの判断基準もあります。
まず確認すべきは「企業の指定」
求人票や応募要項に「手書きで郵送」「Wordで作成」といった指定がある場合は、その指示に必ず従ってください。指定を無視すると、内容を読む前に「募集要項を確認していない人」という印象を持たれます。次の場所に指定がないか、応募前に必ず目を通しておきましょう。
- 求人サイトの応募要項・提出書類の欄
- 企業から届いた応募後のメール・案内文
- 店頭やハローワークの募集票の備考欄
採用担当者はパソコンをやや好む傾向がある
指定がない場合にどちらが有利かは、採用担当者の受け止め方から判断します。中途採用の担当者に作成方法の好みを聞いた調査では、評価は次のように分かれています。
| 採用担当者の評価 | 割合 |
|---|---|
| パソコンのほうがよい | 50.9% |
| どちらでもよい | 30.4% |
| 手書きのほうがよい | 18.8% |
※中途採用担当者への調査より
半数がパソコンを支持する一方で、「どちらでもよい」「手書きのほうがよい」を合わせると約半数を占めます。手書きが決定的に不利になるわけではありません。ただしパートの選考は短時間で判断されることが多く、読みやすさが結果を左右します。手書きを選ぶなら、丁寧に書くことが前提になります。
採用担当者はここを見ている
- 経験やスキルが、応募先の仕事に結びついているか
- A4用紙で短時間に読み切れる分量にまとまっているか
- 誤字や修正跡がなく、丁寧に作られているか
手書きを選ぶべき人・パソコンが無難な人の分かれ目
「どちらでもよい」と言われても、自分はどちらにすべきか迷います。判断は好みではなく、応募先の仕事内容と自分の状況で決めます。次のどちらに当てはまるかで選んでください。
手書きが向いているケース
手書きが向いている人
- 少人数の店舗や個人経営など、人柄や丁寧さが重視されやすい職場に応募する
- 調理補助・清掃・接客など、パソコンをほとんど使わない仕事に応募する
- 字を書くことに苦手意識がなく、丁寧に書ける
パソコンが無難なケース
パソコンが無難な人
- 事務・データ入力など、パソコン操作が業務に含まれる仕事に応募する
- 職歴が多く、手書きだと1枚に収まりきらない
- 複数の職場に応募し、内容を少し変えながら効率よく作りたい
- 字に自信がなく、読みにくさが不安
パソコン操作が業務に関わる求人で手書きを提出すると、「パソコンが使えないのでは」と受け取られることがあります。逆に、地域密着の小さな職場では手書きの丁寧さがそのまま好印象につながる場合もあります。応募先がどちらを求めているかを基準に選んでください。
パートの職務経歴書を手書きで書くときの基本ルール
手書きを選んだら、書式やペンのルールを押さえておきます。ここを外すと、内容が良くても「基本ができていない人」と見られてしまいます。用紙・ペン・訂正の3点を確認しましょう。
用紙はA4・分量は1枚が理想
職務経歴書はA4サイズが基本です。パート応募では、採用担当者が短時間で内容を把握できるよう、1枚に収めることを目指してください。職歴が多い場合でも2枚までにとどめます。用紙は次のどれでも問題ありません。
- 市販の職務経歴書用紙(文具店・100円ショップで購入できる)
- A4のコピー用紙(無地でも可)
- まっすぐ書けるか不安なら、薄い罫線入りの用紙
ペンは黒のボールペン0.5〜0.7mm
筆記具は黒のボールペンを使います。細すぎると弱々しく、太すぎるとにじむため、0.5mmか0.7mmが読みやすい太さです。ゲルインクのボールペンは発色がよく、かすれにくいため書きやすさの面でも向いています。次のペンは避けてください。
- フリクションなど消せるボールペン:熱で文字が消え、正式な書類として認められない
- 万年筆・水性ペン:にじみやすく、こすれると汚れる
- 青など黒以外のインク:ビジネス書類では黒が基本
書き間違えたら原則「書き直し」
手書きで最も多い失敗が、書き間違えたときの処理です。修正液や修正テープの使用は避けてください。採用担当者に「修正した書類をそのまま出す人」という印象を与えます。一文字でも間違えたら、面倒でも最初から書き直すのが基本です。
書き間違いを防ぐには、鉛筆で薄く下書きをしてからペンで清書する方法が有効です。どうしても時間がない場合に限り、間違えた文字に黒のボールペンで二重線を引き、訂正印(朱肉で押す印鑑)を押して正しい文字を書きます。ただしパート応募では、書き直したほうが印象は良くなります。
NG例
「一箇所だけだから」と修正テープで直して提出する。採用担当者は修正跡にすぐ気づき、丁寧さや応募の本気度を疑ってしまう。焦らず書き直すか、時間がなければパソコンで作り直すほうが安全です。
手書き職務経歴書に何を書く?構成と各項目の書き方
職務経歴書に決まった様式はありませんが、パート応募では次の項目をこの順で書くと読みやすくまとまります。上から順に見ていきます。
- 日付・氏名
- 職務要約
- 職務経歴
- 活かせる経験・スキル・資格
- 自己PR
日付・氏名
右上に提出日(郵送なら投函日、持参なら持参日)を書き、その下に氏名を記入します。日付は「2026年7月5日」のように西暦か和暦で統一し、履歴書と表記をそろえてください。バラバラだと確認不足の印象になります。
職務要約(2〜3行)
冒頭に、これまでの職務を2〜3行で要約します。応募先で活かせる経験を中心にまとめると、続きを読んでもらいやすくなります。長く書きすぎず、最初の数行で「何ができる人か」が伝わるようにします。
良い例文(職務要約)
スーパーマーケットで5年間、レジと品出しを担当してきました。混雑時間帯のレジ対応やお客様からの問い合わせ対応を通じて、正確さと丁寧な接客を身につけています。
要約の型がつかみにくい場合は、状況別の例文をまとめた職務要約の書き方と例文もあわせて確認すると、自分の経歴に当てはめやすくなります。
職務経歴(社名・雇用形態・期間・業務内容)
勤務先ごとに、会社名・雇用形態・在籍期間・主な業務内容を書きます。パートやアルバイトの経験も、雇用形態を明記したうえで正式な職歴として記載して問題ありません。業務内容は箇条書きにすると、採用担当者が短時間で把握できます。
- 2018年4月〜2023年3月 〇〇ストア(パート)
- レジ業務、品出し、発注補助、新人スタッフへの業務説明
アルバイト経験をどこまで書くか迷う場合は、アルバイトの職務内容の書き方で具体的な表現を確認できます。
採用担当者はここを見ている
- 応募先の仕事に近い経験が含まれているか
- 担当業務が具体的に書かれているか(「接客」だけでなく何をしたか)
- ブランクや雇用形態が正直に書かれているか
活かせる経験・スキル・資格
応募先で役立つスキルや資格をまとめます。パソコンの基本操作、接客経験、普通自動車免許などは、具体的なレベルとあわせて書くと伝わります。持っている資格をすべて並べる必要はなく、応募先に関係するものを選んでください。資格の書き方の注意点もあわせて押さえておくと安心です。
自己PR
最後の自己PRで、経験から得た強みを応募先の仕事に結びつけます。家事や育児で培った段取り力や継続力も、仕事に活かせる形で書けば十分なアピールになります。
良い例文(自己PR)
前職の飲食店では、開店準備から締め作業まで、限られた時間で段取りよく進めることを心がけていました。家庭と両立しながら3年間欠勤なく勤務した継続力を、御社でも活かしたいと考えています。
自己PRの言い回しに迷ったら、自己PRの例文集から自分の状況に近いものを探すと書きやすくなります。
職歴が少ない・ブランクがある人の書き方
パート応募でつまずきやすいのが、「書くことがない」「ブランクをどう書けばいいか分からない」という悩みです。どちらも書き方を変えれば、マイナスにはなりません。
アルバイト経験しかない・職歴が少ない場合
正社員の経験がなくても、アルバイトやパートの経験は立派な職歴です。期間が短い仕事でも、担当した業務と身についたことを具体的に書けば、働く姿勢は十分に伝わります。書くことが少ないときは、経験を数で並べるより、一つを深く掘り下げるほうが印象に残ります。
良い例文(職歴が少ない場合)
カフェでのホールスタッフとして1年間勤務し、注文受けから配膳、レジ、閉店後の清掃までを担当しました。常連のお客様の好みを覚えて声をかけることで、リピートにつなげる接客を意識していました。
子育て・介護でブランクがある場合
ブランクは隠さず、理由と現在は働ける状況であることを簡潔に添えます。空欄のまま放置すると、採用担当者は「この期間に何があったのか」と不安を抱きます。一言でも理由が書いてあれば、その不安は消えます。
良い例文(ブランクの説明)
2019年に出産のため退職し、以降は育児に専念していました。子どもの就園を機に、勤務可能な状況となったため応募いたしました。
NG例
ブランク期間を何も書かず空欄のままにする。あるいは、印象を良くしようと在職期間を実際より長く書く。虚偽の記載は経歴詐称にあたり、後から分かると採用取り消しにつながります。正直に、前向きに書くのが結局は一番の近道です。
ブランクを前向きに言い換えるコツは、主婦のブランクを強みに変える書き方で、職歴欄と志望動機の例文とあわせて確認できます。
採用担当者はここを見ている
- ブランクの理由が一言でも添えられているか
- 今は働ける状況だと分かるか
- 経歴に偽りがないか
まとめ
パートの職務経歴書を手書きにすべきか迷ったときは、次のポイントで判断してください。
- まず求人の指定を確認し、指定があれば必ず従う
- 指定がなければ手書き・パソコンどちらでもよいが、PC操作が業務に関わるならパソコンが無難
- 手書きはA4・1枚、黒のボールペン0.5〜0.7mm、修正液は使わず書き直す
- 職歴が少なくても一つの経験を掘り下げ、ブランクは理由と現状を正直に書く
手書きかどうかより、経験が応募先の仕事に結びつく形で伝わるかが結果を分けます。丁寧に1枚を仕上げれば、パートの選考でも十分に評価されます。
パートの職務経歴書(手書き)に関するよくある質問
- パートの応募で職務経歴書は手書きだと不利になりますか?
-
手書きだけを理由に落とされることはありません。採用担当者が見るのは、経験やスキルが分かりやすく伝わるかどうかです。ただしパソコン操作が業務に含まれる求人では、パソコン作成のほうが無難です。
- 手書きに使うボールペンは何色・何ミリがよいですか?
-
黒のボールペンで、太さは0.5mmか0.7mmが読みやすいです。ゲルインクのタイプがかすれにくく向いています。フリクションなど消せるペンは熱で文字が消えるため使えません。
- アルバイトやパートの経験しかなくても職務経歴書に書けますか?
-
書けます。雇用形態を明記したうえで、正式な職歴として記載します。担当した業務と身についたことを具体的に書けば、経験の年数が短くても十分なアピールになります。
- 書き間違えたときに修正テープを使ってもいいですか?
-
避けてください。原則は最初から書き直します。どうしても時間がない場合のみ、二重線と訂正印で対応しますが、パート応募では書き直したほうが印象は良くなります。下書きをしてから清書すると失敗を防げます。


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